低身長 | 低身長治療 | 東京神田整形外科クリニック
症状が成長障害だけではない病気
身長が低いことでお悩みの方へ、東京神田整形外科クリニックでは、最新の医療技術を用いた低身長治療を提供しています。
成長ホルモン療法で、患者様一人ひとりに最適な治療法をご提案し、安心して治療に専念できる環境を整えています。
私たちと一緒に、身長の悩みを解消しましょう。
【目次】
低身長とは
「低身長」とは、統計の指標を使って表現した時、平均身長から標準偏差の2倍以上低い状態のことです。
この低身長に該当する人は全体の2.3%の人、すなわち100人いたら2、3人程度が低身長です。
低身長かを見分ける方法
低身長に気づく最もよい方法は“成長曲線”のグラフに子どもの身長を描き込んでいくことです。
成長曲線とは、性別・月齢別に、身長・体重の平均値や、ばらつきの幅を示した曲線です。
この成長曲線に子どもの身長の測定値を記録していくことで、子どもの成長の様子を視覚的に確認することができます。
引用:学校保健ポータルサイト
https://www.gakkohoken.jp/special/archives/199
低身長は遺伝するのか
身長は遺伝的な要因が大きいです。
両親の身長から子どもの最終身長を計算で予測することができます。
計算式は以下の通りです。
■男の子
遺伝身長={(父親の身長+母親の身長+13)÷2}±9
■女の子
遺伝身長={(父親の身長+母親の身長ー13)÷2}±8
男女の計算式の違いとしては、両親の身長から13を足すのか引くのかです。
この13という数字は、男女の身長の差を考慮したものになります。
・男子の±9
・女子の±8
こちらは遺伝身長の振れ幅を考慮したものになります。
低身長の原因について
子どもの身長がうまく伸びないことを「成長障害」といいます。
その原因を成長ホルモン注射で治療できるかどうかをもとに分類すると、おおよそ以下のようにます。
- 症状が成長障害だけではない病気
- 成長ホルモン注射が効果のある低身長
- 成長ホルモン注射が効果のない低身長
一つずつ疾患例も含め解説していきます。
症状が成長障害だけではない病気(病気そのものの治療が必要)
症状が成長障害だけではない病気は以下の通りです。
- 甲状腺機能低下症
- 脳腫瘍
- 腎不全
- 慢性の腸や肝臓の病気
- 劣悪な養育環境
甲状腺機能低下症
症状が成長障害だけではない病気1つ目は甲状腺機能低下症です。
甲状腺機能低下症とは、甲状腺の働きが低下して甲状腺ホルモンの生産が不十分になる病気です。
代表的な原因は橋本病と言われており。成長障害以外の症状としては、
- 無気力、疲労感
- むくみ
- 寒がり
- 体重増加
- 動作緩慢
- 記憶力低下
- 便秘
- 顔の表情が乏しい
- 声がかすれる
- まぶたが垂れる
といったものが見られます。
脳腫瘍
症状が成長障害だけではない病気2つ目は脳腫瘍です。
頭蓋骨の中にできる腫瘍の総称で、原発性脳腫瘍と転移性脳腫瘍に分けられます。
脳腫瘍の治療、特に放射線療法を行った場合や下垂体の近くにできた脳腫瘍を治療した場合は、成長障害を引き起こす可能性があります。
その他の症状として頭痛、吐き気、嘔吐、視覚障害、ぼんやりする、協調運動障害、平衡障害などが生じます。
腎不全
症状が成長障害だけではない病気3つ目は腎不全です。
慢性の腸や肝臓の病気
症状が成長障害だけではない病気4つ目は慢性の腸や肝臓の病気です。
消化器が炎症を起こしていたり、や肝障害になると、栄養を身体に取り込むことができず成長障害が起きてしまいます。
劣悪な養育環境
症状が成長障害だけではない病気5つ目は劣悪な養育環境です。
劣悪な養育環境で強いストレスにさらされている子どもは自律神経系の作用で成長ホルモン分泌が抑えられるため、身長が伸びにくくなってしまいます。
そのため早急な対応が必要となります。
成長ホルモン注射が効果のある低身長
成長ホルモン注射が効果のある低身長の疾患は以下の通りです。
- 成長ホルモン分泌不全症
- ターナー女性
- 軟骨無(低)形成症
- プラダーウィリー症候群
成長ホルモン分泌不全症
成長ホルモン注射が効果のある低身長の疾患1つ目は成長ホルモン分泌不全症です。
成長ホルモン分泌不全症とは、出産の際の重症仮死や脳腫瘍などによる下垂体の障害、甲状腺ホルモンの分泌不足、栄養不足などが原因で成長ホルモンが分泌されなくなる疾患です。
成長ホルモン分泌不全症の治療は、1日1回(週6~7回)、入浴後・就寝前に、成長ホルモンを臀部、腹部、太もも、上腕のいずれかに、ペン型の専用注射器で皮下注射します。
ターナー症候群
成長ホルモン注射が効果のある低身長の疾患2つ目はターナー症候群です。
ターナー症候群は、染色体が少し異なるために起こる、先天性のもので女性に特異的に発症します。
ターナー症候群の症状として、低身長・二次性徴が現れない・知的障害などがあり、 低身長に対しては成長ホルモンの注射を行います。
現在成長ホルモン治療を受けた成人ターナー症候群の平均身長は約145cm以上となっています。
https://www.j-endo.jp/modules/patient/index.php?content_id=89
軟骨無形成症、軟骨低形成症
成長ホルモン注射が効果のある低身長の疾患3つ目は軟骨無形成症、軟骨低形成症です。
軟骨無形成症、軟骨低形成症は腕や脚が短いという特徴を持つ低身長症で先天性のものです。
レントゲン写真で発見できるため、新生児期に気づかれることが多いです。
日本では軟骨無形成症、軟骨低形成症は成長ホルモン治療の保険適用があり、軟骨無形成症とくらべて軟骨低形成症のほうが成長ホルモン治療による低身長の改善効果が良いことが知られています。
プラダーウィリー症候群
成長ホルモン注射が効果のある低身長の疾患4つ目はプラダーウィリー症候群です。
プラダーウィリー症候群とは、染色体異常によって起こる指定難病です。
症状は満腹中枢の異常による過食と肥満、発達の遅れ、低身長、性腺機能不全などが見られます。
低身長に対して、成長ホルモン治療が行われます。
成長ホルモン注射が効果のない低身長
成長ホルモン注射が効果のない低身長の疾患は以下の通りです。
- 多くの骨疾患
- 成長ホルモン受容体異常症
多くの骨疾患
成長ホルモン注射が効果のない低身長の疾患は1つ目は骨疾患です。
前述の軟骨無形成症、軟骨低形成も骨疾患の一つですが、その他の多くの骨疾患は成長ホルモン注射が効果がありません。
効果がある疾患とない疾患の違いとしては、骨端線が閉鎖していないかどうか、が重要な要素となってきます。
日本小児内分泌学会の声明でも、骨端線が閉鎖している場合には成長ホルモン治療は身長を伸ばす効果がありません、とされています。
成長ホルモン受容体異常症
成長ホルモン注射が効果のない低身長の疾患は2つ目は成長ホルモン受容体異常症です。
成長ホルモン受容体異常症は成長ホルモン不応性症候群(Laron型低身長症)、インスリン様成長因子1(IGF-1)不応症の2つがあり、どちらも成長ホルモン分泌不全症と同じような症状があります。
成長ホルモン受容体異常症は成長ホルモン分泌不全症と違い、成長ホルモンを投与しても受容体に問題があるため、成長ホルモン注射を行っても効果は乏しいです。
低身長の検査・診断
当院に低身長で受診された場合、以下のような流れで診察・検査を行っていきます。
低身長治療 成長ホルモン注射について
低身長治療における成長ホルモン注射は普段皆さんが病院で予防接種をするときのように、医師や看護師が針を刺すわけではありません。
成長ホルモンの注射は基本的に自己注射と言ってご自身、もしくは親御さんが注射を行います。
自分で注射、と聞くと馴染みがなくて身構えてしまうかもしれませんが、もし成長ホルモン治療を始める際は医師や看護師から正しいやり方や注意点の説明があるのでご安心ください。
低身長治療 成長ホルモンの効果と副作用
成長ホルモンの効果
成長ホルモンは肝臓や骨の先端近くにある軟骨に働きかけ、それらの場所での成長因子(IGF-I)の産生を促します。
成長因子の作用で骨が成長し、身長が伸びていきます。
成長ホルモン注射が効くのは何歳まで?
成長ホルモンを外から摂取しても、骨の成長が止まっていたら身長は伸びません。
したがって成長ホルモン注射の効果があるのは骨端線が閉鎖する年齢までです。
つまり、成長ホルモン注射が何歳まで打てるのかは骨年齢で判断されることが多く
・骨年齢男子:17歳
・骨年齢女子:15歳
となります。
また、当院の自費診療では、
■治療適齢期
・男子:5〜11歳
・女子:5〜10歳
■治療可能時期
・男子:11〜14歳
・女子:10〜13歳
としており、個人差を考慮して15歳0ヶ月未満の方まで初診受診は可能としています。
しかし男子14歳以上、女子13歳以上の場合は治療効果が著しく低いことも多いため、なるべく早めに治療を開始することをおすすめしています。
成長ホルモンの副作用
- 当院で実施している身長先生式成長ホルモン治療は現状副作用はほとんど認められていない
- 現段階では成長ホルモン治療による将来の影響は分かっていない
- 副作用のリスクを下げるには成長ホルモン治療の曝露期間を調節することが重要
低身長治療 成長ホルモン治療の費用
当院で行っている成長ホルモン治療でかかる費用は以下のページで説明しています。
身長先生式成長ホルモン治療の費用例【年齢と体重別に実症例で解説】
※当院の成長ホルモン治療は保険適応外となっています。
まとめ
今回は低身長の定義とその治療について解説していきました。
いかがだったでしょうか?
低身長は単に身長の問題ではなく、背景にある病気や環境が影響する場合があります。
甲状腺機能低下症や脳腫瘍、腎不全、慢性の腸・肝臓の病気などが原因の場合、成長障害以外にも全身的な症状を引き起こすことがあります。
こうしたケースでは、身長の改善だけでなく、病気そのものの治療が必要です。
一方で、成長ホルモン注射が効果を発揮する疾患もあり、特に成長ホルモン分泌不全症やターナー症候群などは治療の効果が期待できます。
しかし、骨端線の状態や遺伝的要因により効果が異なるため、専門的な診断が欠かせません。
治療を始めるタイミングは重要で、早期の診断と適切な治療が身長の改善に繋がります。
最新の医療技術を提供するクリニックで専門家と共に適切な治療を検討することが大切です。
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- ①問診
- ②採血
- ③レントゲン撮影
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