皆さんこんにちは

医師医学博士整形外科専門医、東京神田整形クリニック院長の田邊です。

よろしくお願いします。

 

院長の父親に対して膝の再生医療を実施しており治療5回目終了してからの感想を聞き、

国際基準をもとに両膝の状態の経過を見ています。

そして、実際の膝への注射の様子、静脈注射の様子、治療後の歩行の様子を記載しています。

 

本日も、膝に関する情報を一生懸命配信していきたいと思います。

 

 

【目次】

 

 

 

治療の感想

 

田邊院長

今回私の父親が受けた治療は「幹細胞培養上清液」という治療です。

 

20代のアメリカ人女性の脂肪を原材料とした最新の再生医療の一種です。

私の父は現在77歳で加齢により軟骨がすり減ってくる病気でいわゆる変形性膝関節症です。

 

その状況に対して、幹細胞培養上清液という治療を受けていただきました。

幹細胞培養上清液にもいろんな種類があります。

他のクリニックさんでも行なわれている場合もあります。

 

そこで重要になってくるのが「培地」だと言われています。

「培地」皆さん聞いたことありますか？

 

培地とは細胞を育てる時の栄養水のようなもので、

保温庫のようなものの中に入れてそこで細胞を育てるのですが、その培地が非常に重要だと言われてます。

 

お米を作る時と似ていると思います。

美味しい米どころは水が美味しいですよね。

 

私は、富山県出身ですが富山もお米が美味しいなんて言われたりします。

土壌がいいところで育てるとお米が美味しくなるのと一緒です。

 

良い培地で育てると良い幹細胞培養上清液が作られると言われています。

私も、いくつか上清液も仕入れて色々治療して一番質の良かったものを扱っています。

 

幹細胞上清液に限らずですが、再生医療は複数回受けることがとても重要です。

私の父も6回受けるというプランを立てていて、今回は6回目です。

一旦ここで5回受けた感想を聞いてみたいと思います。

 

院長の父

まず皆さんに言いたいことは、初めの1〜3回が1番効果があるということです。

もう1つ、治療を受けてから4日後にゴルフをしたんですよね。

ですがその結果、どうも安定しなかったんです。

 

初めの3回までは最低5日間、できれば1週間はいつもの運動量よりも増やさない方がいいと感じました。

5回を受けた印象は初めの1〜3回で思ったところの5割か6割効果があって、

あと1〜2回が10%ずつ上がって来てると感じますね。

 

先生も前から言ってますが、私の年齢で2〜30代に戻るわけではなくて

70%か80%になればいいとしたら、それに近いところの70%なら60%くらいまできています。

今日6回目受けるとそれが70%または元々のセッティングでの100点満点に来るような印象を受けますね。

 

あとは、効果を上げたいなら治療を受けて1週間ぐらいはいつもと同じ程度の運動量の方が効果が出やすいと思います。

 

田邊院長

今77歳という年齢ですが、大体何年ぐらい膝が若返った感じがしますか？

 

院長の父

ざっくりですけど5年くらいですかね。

 

田邊院長

そうですね、私の方で皆さんにお伝えしてるのは膝を10年若返らせるとお話させていただいてます。

例えば、70歳の人なら60歳、60歳の人なら50歳の膝を目指すことが重要になってくると思います。

 

ただ、決して20代の膝を目指さないでください。

そこを目指すと色々おかしなことになってしまいます。

例えば、美容整形が分かりやすいと思います。

 

美容整形を受けてる方は増えてきたと思いますが、さすがに60歳の人を20歳と間違えたことはありません。

60歳の人が50歳に見えたってことはあると思います。

10年ぐらいならリバースすることは可能ですが、20年とか30年は難しいというのは膝の再生医療においても同様です。

 

その中でも年齢に応じて効果が変わってきます。

効果が出やすい人と効果が出にくい人の特徴ですね。

これまた復習してください。

 

効果が出やすい人

・軽症

・年齢が若い

・体重が軽い

 

例えば、私の父親は77歳で体重が85kgでレントゲンの検査もあまり良くない。

正直言うと全く効果がない可能性もある中で治療をしてもらいました。

 

その中で5年分良くなったというのもある意味正しいですし、

もう少し若くて軽傷で体重が軽ければ10年ぐらいの効果を期待しても良いのではないかと思います。

 

治療後の状態

 

ここからは実際に国際基準「KOOS（膝関節評価スコア）」を使って痛みの変化を見ていきたいと思います。

まず左の膝から見ていきます。

 

写真1

 

①膝の痛み

　「いつも痛い」　→　「全く痛くない」　4段階改善

 

KOOSで2段階ぐらいの改善が目安となっています。

「いつも痛い」→「月に1、2回」や「全く痛くない」にはあまりならないということです。

今回は非常にレアなケースです。

 

②膝を捻った時は

　「ある程度痛い」　→　「全く痛くない」

③膝を完全に伸ばす時

　「少し痛い」　→　「全く痛くない」

④膝を完全曲げる時

　「ある程度痛い」　→　「全く痛くない」

⑤平ら場所を歩く時

　「ある程度痛い」　→　「全く痛くない」

⑥階段登りをする時

　「ある程度痛い」　→　「少し痛い」

⑦夜寝てる時

　「少し痛い」　→　「全く痛くない」

⑧座っている時

　「少し痛い」　→　「全く痛くない」

⑨真っすぐ立ってる時

　「少し痛い」　→　「全く痛くない」

 

①以外は1〜2段階の改善が見られます。

これを見るとすごく効果が出てるタイプとなります。

 

父親に関しては最初から自分の感覚よりスコア評価が良い状態が続いてます。

これぐらい改善すると他の方だと20歳くらい若くなったと答える方も多いのではないでしょうか。

 

右の膝を見ていきましょう。

 

①膝の痛み

　「日に1,2回」　→　「全くない」

②膝を捻った時

　「少し痛い」　→　「全く痛くない」

③膝を完全に伸ばす時

　「少し痛い」　→　「全く痛くない」

④膝を完全曲げる時

　「少し痛い」　→　「全く痛くない」

⑤平な場所を歩く時

　「少し痛い」　→　「全く痛くない」

⑥階段登りする時

　「少し痛い」　→　「変化なし」

⑦夜寝てる時

　「少し痛い」　→　「全く痛くない」

⑧座ってる時

　「少し痛い」　→　「全く痛くない」

⑨まっすぐ立っている時

　「少し痛い」　→　「全く痛くない」

 

こちらに関しても大体、変化なし・1段階改善が見られており非常に効果があったということですね。

 

再生医療に限らず全ての治療において、完璧な治療は存在しません。

もし完璧な治療があるとしたら120歳まで生きることができますし、誰も病気で悩みません。

それもご理解いただきながら治療を受けていただくと良いと思います。

 

私は日本で一番、一生懸命やってるという気持ちがあります。

そういったお医者さんの元で治療を受けることをお勧めしたいと思います。

 

最後6回目を打つ前に、静脈注射に関してはいかがでしょうか。

 

院長の父

パーソナルトレーナーの先生から「動きが良くなった」と言われたことがあります。

あとは、怪我した時の治りが早いと思うんですよ。

何とも言えませんが、静脈で全身に回ることによってかなり効果があると思います。

 

田邊院長

特にうちの両親に関しては点滴の効果を非常に感じているタイプだと思います。

特に年齢が上がってきた方に関しては点滴を併用することが望ましいと考えています。

 

若い方にはそこまで必要ないと思いますが、年齢が上がってくると問題が局所ではなく全身となることがあるので

静脈注射と併用することがおすすめです。

 

それでは6回目、頑張っていきたいと思います。

 

実際の注射の様子

 

膝に幹細胞培養上清液を注入しています。

 

写真2

 

https://www.youtube.com/watch?v=srm5lOoqItk

実際の様子は動画内で８分05秒あたりよりご覧いただけます。

 

実際の静脈注射の様子

 

右腕の静脈に幹細胞培養上清液を注射しています。

 

写真3

 

https://www.youtube.com/watch?v=srm5lOoqItk

実際の様子は動画内で8分17秒あたりよりご覧いただけます。

 

実際の歩行の様子

 

歩行時間は同じですが、立ち上がりにかかる時間は治療後の方がスムーズな印象です。

 

写真４

 

https://www.youtube.com/watch?v=srm5lOoqItk

実際の様子は動画内で8分27秒あたりよりご覧いただけます。

 

まとめ

 

今回の記事は、治療の効果、感想と幹細胞培養上清液6回目と静脈注射を実施した様子をお届けいたしました。

 

今後も、膝に関する情報を配信していきたいと思いますので、膝の痛みを取りたい方は、当院での治療をご検討されてはいかがでしょうか。

 

それでは、また。

 

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