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側湾のある体質性低身長の子供に成長ホルモン注射を打つとどうなる?【身長先生】

[2023.04.18]

2024年2月22日KADOKAWA出版より絶賛発売中

 

 

医師医学博士・整形外科専門医、身長先生こと田邊です。 

 

今回お話しさせていただくのが、側弯症のある体質性低身長の子どもと成長ホルモン注射の関係について、解説していきます。 

 

特に成長ホルモン治療を行ったらどうなったのか、そういったところも踏まえてお話しさせていただきたいと思います。 

 

 

 

 

 

 

論文概要

 

今回紹介する論文が、2023年の 論文です。

Second Medical School of Wenzhou Medical University 

引用元:THE BONE&JOINT JOURNAL 

 

中国にあるWenzhouという地域の Wenzhou Medical UniversityのHong先生が書いてくださった論文を見ていきたいと思います。 

 

題名です。 

Idiopathic short stature and scoliosis in children treated with growth hormone 

すごいシンプルな題名ですね。 

成長ホルモン投与を行った特発性低身長のお子さんと側弯症について、という内容でしょうかね。 

どんな論文なのか説明させてください。 

 

The prevalence of scoliosis is not known in patients with idiopathic short stature 

特発性低身長における側弯症の有病率、そういったものが分かっていない。 

さらにrecombinant human growth hormone 

成長ホルモン治療を行った際も、どうなったのか分かっていないので、私が調べましょう、そういった論文になってきます。 

 

論文の研究方法と内容

 

実際にどのように調べたかです。 

A total of 2,503 children with idiopathic short stature and 4,106 age- and sex-matched(1:2) children without short stature 

2053人の特発性低身長のお子さんと、4106人の身長が低くない子たちを対象としている、というのがこの論文になってきます。 

 

次に本文の内容になります。 

ここから細かいところを見ていきます。 

今回2000人と4000人なので、6000人以上のお子さんを調べたようですが、どんなお子さんかというと、 

平均年齢:8.39歳 
男性:56% 
女性:44% 

こういった比率で、6000人を調べたそうです。 

この8歳ぐらいのお子さんたちの結果を見ていきましょう。 

 

論文の結果

 

There was an unexpectedly higher prevalence of scoliosis  

(33.1%(681/2,503)VS8.52%(350/4,106)) 

 

特発性低身長(33.1%) 
身長が低くない子(8.52%) 

このように、4倍近くの有病率を持っていたということで、予想外だったと記載があります。 

どういう意味かと言うと、特発性低身長というのは特定の病気ではないわけですから、手がかりがないという説明が正しいと思います。 

つまり手がかりがない以上は、側弯症の有病率も変わらないというのがお医者さん的な予測になるわけです。 

その予測を予想に反したという意味になります。 

私はすごくここが面白いと思います。 

 

少しだけ細かいところをお話しさせていただくと、「idiopathic」というのは「原因が分からない」という風にも言い換えられるのですが、側弯症が有病率が高いということは何かしらの理由があるというのもここから分かる形になります。 

こういったのをきっかけに、遺伝子変異だったり、そういったことが今後見つけられていくと特発性低身長の原因、もしくはより一層身長を伸ばすための手がかりが見つかるというのもここから言えると思います。 

 

ちょっと余談でしたが、また読み進めていきたいと思います。 

4倍近くの有病率があるんだけども、most cases were mild、ほとんどのケースはマイルドだったということで、側弯症はあるんだけども問題になるようなものではないと書かれています。 

例えば側弯症のカーブが45度以上だったりすると手術を検討すると言われたりもしますが、そういったものはすごく少ないという意味だと思います。 

 

ここからさらに文章が続くのですが、 

Children with idiopathic short stature had a higher risk of the development and progression of scoliosis than the controls. 

単純に有病率が多いだけではなくて、側弯症の悪化するリスクも高かったというのが、ここの最初の文章になります。 

ここまででまだ成長ホルモンは投与していないです。 

ここからが成長ホルモンを投与した話になります。 

 

Without scoliosis at baseline, treatment with growth hormone significantly increased the risk of developing scoliosis 

側弯症のない特発性低身長のお子さんに関して言うと、成長ホルモンを投与することにより側弯症になるリスクがある、ということが1つ目の文章になります。 

これも意外だと思います。 

 

ここまで文章が繋がっているのですが、最後に急に文章の展開が変わってきます。 

Treatment with growth hormone did not increase the risk of progression of the scoliosis the need for bracing, or surgery. 

元々側弯症がある子に対して成長ホルモンの投与を行っても、手術が必要だったりルセットをするようなほどまで悪化することはなかった、ということですね。 

すごい最後だけ急展開なのですが、そういった結果になったそうです。 

 

論文のまとめ

 

では最後、この方のまとめです。 

The impact of treatment with growth hormone on scoliosis in children with idiopathic short stature was considered controllable 

治癒は必要だけどコントロールできる範囲でしょう、というのが最終的な結論になっています。 

参考になりますね。 

 

ということで最後に渡しの実際の経験もお伝えさせていただきたいと思います。 

最近私の方でも側弯症に関しては結構注意を多く払っていて、初診時にレントゲンを撮影させていただいたりして、側弯症の有無をチェックしています。 

 

側弯症は特発性低身長だけではなくて、身長を伸ばしたい方に関して言うと、S字の部分がピンと伸びるだけでも身長を伸ばすことができますので、側弯症についても治療を検討してもいいのではないかというお話しをさせていただいています。 

 

ただし過去に側弯症の方で成長ホルモンを投与させていただいたことはもちろんありますけども、そういった経験上から言うとそこまで心配する必要はないと思います。 

「controllable」とこちらの方でも記載がありますが、私もそこまで心配するものではないと思います。 

ただし注意が必要でしょう、という理解がおそらく正しいのかなと思います。 

 

まとめ 

 

以上参考になりましたでしょうか。 

今後もこれからも身長に関することを全身全霊で配信していきます。  

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また、当院では身長治療を行っております。

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