人工関節しかない?手術しない治療を57歳女性が選択した理由①
皆さんこんにちは。
東京神田整形外科クリニック、理学療法士で膝治療責任者 主任の神林です。
本日は、スペシャルゲストとしてTさんにお越しいただきました。
この記事は、Tさんとの対談を通じて治療の経緯と効果について詳細に説明したものです。
Tさんの症状とエクソソームの効果や安全性についての解説、治療の進捗状況を通して、最先端の再生医療の実際をリアルタイムで共有する内容となっています。
ぜひ最後までご覧ください。
【目次】
当院では膝の再生医療治療に力を入れております。
少しでもご興味を持たれた方は、当院の再生医療治療ページをご覧になってみてください。
東京神田整形外科クリニック
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モニターさん紹介
理学療法士 神林
Tさんは、1000億のエクソソームモニターに当選されたということでお越しいただきました。
まず、自己紹介をお願いいたします。
Tさん
57歳女性で、ちょっと遠くから来ました。
膝が痛くて、長年悩んでいたのですが、 特に最近痛みがひどくなってきました。
理学療法士 神林
遠方から来てくださる患者さんも当院には多くいらっしゃいます。
1000億のエクソソームモニターは、本来なら2名の募集だったのですが、多くの方が応募され、私の強い希望もあり、6名に治療を行うことになりました。
今現在の膝の状態について、皆さんに共有していただけますか?
Tさん
若い頃に膝蓋骨(膝のお皿の骨)骨折をして、2,3年前から特に痛みがひどくなり、2ヶ月前には歩けないほど痛くなりました。
お水が溜まって抜いてもらった後、初め偽痛風と診断されましたが、繰り返すので変形性膝関節症と診断されました。
特に左膝が痛いのですが、右膝はなんともありません。
若い時に骨折して以来、経過を見ていましたが、2年前から症状が悪化し、時々冷えると痛むかなという程度です。 日常生活にはあまり気にしていませんでしたが、階段の登り降りが時々痛みます。
理学療法士 神林
そのような症状を抱えている中で、治ったら何をしたいですか?
Tさん
旅行に行きたいです。
たくさん歩きたいですね。 今は怖くて安静にしています。
理学療法士 神林
現在、どのくらい歩くときついですか?
Tさん
本当に痛い時は1kmや2kmで痛んで後からじわじわ痛みがきますが、今日は3kmくらい歩いています。
理学療法士 神林
日内変動や気による変動もありますが、画像の評価で筋肉が少なかったり変形が進んでいる初見があります。
後で重症度評価と改善度評価をお伝えします。
これから、1000億のエクソソーム製剤がどういうものか、膝関節にどう効くのか説明します。
1000億個のエクソソームの概要
理学療法士 神林
株式会社フロンティアが提供している1000億個のエクソソームを使用して膝に注入します。
再生医療についてご存じでしたか?
Tさん
今回初めて知りました。
理学療法士 神林
そうですよね、 エクソソームや再生医療は徐々に浸透してきていますが、まだまだ認知度は高くないです。
よく辿り着いていただきました。
結論から言うと、最先端の治療法としてエクソソームは非常に効果が期待されています。
世界中からも良好なデータが出ていますし、安全性についても私たちがしっかりと説明します。
1000億個のエクソソームの安全性
理学療法士 神林
再生医療の始まりは血液からでした。
PRPという血小板から取る治療法が主流で、その後脂肪から取れる幹細胞を培養して用いる方法が出てきました。
再生医療の進展に伴い、パラクライン効果(物質が広がることによって再生効果が生まれること)が再生医療にとって非常に重要だと分かってきました。
エクソソームは幹細胞から抽出され、パラクライン効果が非常に優れています。
年齢に伴い再生能力は低下してくるため、使用するエクソソームには臍帯由来の0歳児の幹細胞を使用しています。
これにより高い修復能力が期待できます。
テレビや雑誌、文献、学会発表などで老化細胞やアンチエイジングに関する部分でもエクソソームは注目されています。
今回使用するエクソソームは、OECDというガイドラインを作成しているリーダーの人たちがいる会社で作成されていますので、安全性が非常に高いです。
エンドトキシンやマイコプラズマ、HIV、HBV、HCVなどの成績表もロットごとに別れていて全て陰性です。
日本再生医療学会のガイドラインに基づいて作成されていますので、安全性が保証されています。
当院ではエクソソームは2023年8月頃から導入しました。
最初は1890万個のエクソソームを含有する製剤を使用していましたが、現在はプレミアムエクソソームとして30億個のエクソソームを含有する製剤を使用しています。
データからもプレミアムエクソソームの成績が非常に良好です。
エクソソームの特徴として、6回投与が最も効果的とされています。
1回ではなく、2回でもなく、6回をワンクールとして片膝に投与することが非常に大切です。
複数回投与することで、どのように経時的に改善していくかを見ることが重要です。
Tさんが1000億個のエクソソームの効果を感じられなかった場合は、正直にお伝えいただいて構いません。
その場合、異なる製剤を検討するなど、他の治療法を見つけることができます。
1000億個のエクソソーム治療を受けるお気持ちはいかがですか?
Tさん
人工関節にはどうしてもしたくなくて、色々探してエクソソームにたどり着いたのですが、これで治ってくれたら嬉しいなと思います。
理学療法士 神林
エクソソームの治療にリハビリも加えて、遠方のため注射したらリハビリをやって帰って2週間おきに3ヶ月を目安に治療を行います。
私たちが全力でバックアップしますので、一緒に頑張りましょう。
KOOS(膝関節評価スコア)を用いた評価
理学療法士 神林
次に、改善の評価について説明します。
国際基準であるKOOSという問診表を使い、Tさんの膝の状態を共有します。
図1
右膝は全く痛みがないですね。
以下は左膝のKOOSスコアです。
- 膝の痛みの頻度どれくらい? → 週に1、2回程度。
- 膝をひねったり回したりする時の痛みは? → 少し痛い。
- 膝を完全に伸ばす時の痛みは? → すごく痛い。
- 曲げる時は? → ものすごく痛い。最後まで曲がらないです。
- 平らな場所を歩く時は? → 少し痛い。
- 階段の登り降りでは? → ある程度痛い。
- 夜寝ている時は? → 少し痛い。
- 座っている時は? → ある程度痛い。
- 横になっている時は? → ある程度痛い。
- 立っている時はす? → すごく痛い。
このような症状を抱えているTさんですが、曲げる方が辛いということがわかりました。
レントゲンでもそういう所見はかなりあると考えていますので、症状と一致しています。
このようにKOOSの問診表を通じて膝の問題を詳細に把握することができます。
例えばこれがどのくらい改善するのかがミソになってきます。
例えば、痛みの頻度はどれくらいですかと言われた時に「週に1から2回」と答えたじゃないですか。
これが「全く痛くない」になることは稀だと思います。
治療するとスコアが1から2個の改善は見込めます。
一番難しいポイントとしては膝を曲げる時、階段を登る時というのは改善が難しいところになってくるのですが、1段階程度改善してくるかなと考えています。
6回の治療を通して、どのように膝の状態が変化していくのかを皆さんにお伝えしていきますので、楽しみにしていてください。
図2
今日は特別に、痛みだけではなく、どういうポイントを私たちがこういう問診票で見ているかということについてもお伝えしようと思っています。
例えば、「機能」という項目があります。
これはスポーツやレクリエーション活動のことを指しています。
しゃがむ時はほとんどできない、走る時もほとんどできない、ジャンプする時もほとんどできない。
悪い方の膝をねじったり回したりする時はかなり困難です。
階段を降りる時もほとんどできないということです。
このように、機能面やスポーツ、レクリエーション活動の項目を見ていくと、できない項目が非常に多いことが分かります。
痛みの頻度は週に1、2回かもしれませんが、できないことが多いため、日常生活にも支障をきたしています。
これが旅行に行けない原因になっています。
図3
次に、日常生活の質という項目があります。
1.どのくらいの頻度で自分の膝に問題を自覚しますか? → 日に1、2回。
2.良くない行動を避けるために生活様式を変えましたか? → 全く変えていない。
例えば、正座やしゃがみ込みができなくて、椅子生活にしたり、ベッドの高さを上げたりする工夫が必要になります。
3.膝に自信が持てないことでどの程度困っていますか? → かなり困っている。
4.全体的にどのくらい膝について困難を感じますか? → ある程度困難。
右膝と比べると、やはり左膝の困難さが非常に伺えます。
KOOSという国際基準の問診票を取ることで、その患者さんがどんな問題で悩んでいるのかが非常によく分かります。
今回の1000億のエクソソームモニターの患者さんについても、全てのクース問診票を取って、どういうところが改善したのかを皆さんにお伝えしていきます。
全6回、皆さん楽しみにしていてください。
レントゲンとMRIの解説
ベンベン先生
それでは、レントゲンの評価を一緒に見ていきたいと思います。
少し診察をしましたが、一言で言うとかなり悪いというところでした。
表1
レントゲンの評価ではこのような分類があります(表1)。
まず、関節の隙間が狭くなっているかどうかです。
画像1
これは「関節裂隙狭小化」と言います。
Tさんは基本的に外側の方が狭いタイプです。
分類する意味はあまりないかもしれませんが、一応「外側型」と言えます。
ただ、内側も十分に悪いので評価が難しいところです。
この評価に関しては「顕著にあり」という表現になります。
画像2
次に、「骨棘」という骨のトゲです(画像2)。
これはもういっぱいあります。
トゲを通り越して骨変形と言えます。
画像3
「軟骨下骨骨硬化」というのもあります(画像3)。
丸で囲んだ部分が真っ白です。
辺縁の骨変形もたくさんありますね。
全体としてグレード4という表現になり、平たく言うと「超重症」ということです。
特徴的な所見がありますので、一緒に見ていきましょう。
画像4
関節の隙間が白くなっている部分がありますが(画像4)、これは半月板が石灰化していることを示しています。
手術の時に半月板を取ったのではないかと推察されます。
診察でも関節の隙間が非常に狭いと感じました(画像5)。
外側は狭くなっていて注射ができないのではないかと思ったのですが、内側の隙間は注射が可能でしたので安心しました。
画像5
画像6
お皿の骨も右はまだ正常な形をしていますが、左側はかなり変形が強いです(画像6)。
この関節はPF関節というのですが、この痛みが問題かと思いましたが診察上はそんなに悪くありませんでした。
物理的な変形がかなり強い場合、再生医療だけでは限界があります。
例えば、膝の軟骨の表面が綺麗になることや、痛みが軽減されることは期待できます。
しかし、骨の変形が大きい場合、それを完全に元に戻すことは難しいです。
今回のTさんのケースでは、事故による変形が大きいこともあり、エクソソーム治療の効果がどれだけ現れるかは慎重に見ていく必要があります。
エクソソーム治療の効果については、正直にご報告いただき、それに基づいて次の治療方針を決定します。
効果が見られなかった場合は、その事実を視聴者の方々にも共有し、同じ悩みを持つ方々の参考にしていただければと思います。
全く効果がないということは考えにくいですが、かなり厳しい状況であることは事実です。
1000億個のエクソソームの施術
ベンベン先生
それでは、エクソソームの注入を行います。
写真1
実際の注射の様子は動画内の15:08あたりよりご覧いただけます。
治療後の歩行の様子
写真2
実際の歩行の様子は動画内の16:35あたりよりご覧いただけます。
次の記事はこちら
人工関節しかない?手術しない治療を57歳女性が選択した理由②
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