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人工関節しかない?手術しない治療を57歳女性が選択した理由③

 

皆さん、こんにちは。

東京神田整形外科クリニック、膝治療責任者・主任理学療法士の神林と副主任理学療法士の森です。

本日は1000億個のエクソソームモニター、Tさんにお越しいただきました。


Tさんは1000億個のエクソソームを左膝に2回投与して、今回3回目の投与になります。

そんなTさんに色々と聞いていこうと思います。

ではさっそく行ってみましょう。

 

前回の記事はこちら

人工関節しかない?手術しない治療を57歳女性が選択した理由②

 

 

【目次】

 

 
当院の再生医療治療について

当院では膝の再生医療治療に力を入れております。
少しでもご興味を持たれた方は、当院の再生医療治療ページをご覧になってみてください。


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1000億個のエクソソーム2回投与後の感想

 

神林

1000億個のエクソソームを2回投与して、いかがですか?

 

Tさん

少しは良くなっている気がして、打った直後は良いですが、やっぱり少し効果が切れてくるような感じがあります。

10日ほど経つと少し痛みがぶり返す感じがします。

 

神林

エクソソームを注入して翌日から10日くらいは良いとおっしゃっていましたが、10日以降の経過はいかがですか?

 

Tさん

時々痛む感じで、ちょっと階段の上り下りが難しくなってきた感じです。

 

神林

階段の上り下りだけでなく歩きに関してはいかがですか?

 

Tさん

歩く時も少し痛いです。

階段を下りる時は膝が曲がらないので、少し難しいです。

痛みというほどではないですが…

 

ウォートンジェリーエクソソームの適応と効果

 

神林

このような感じでTさんのエクソソームを2回打った感想をいただきましたが、結論から言うと

 

  • 膝の痛みを治したい方
  • 半月板損傷と診断された方
  • 変形性膝関節症と診断された方
  • ヒアルロン酸注射やステロイド・リハビリテーションであまり効果がなかった方
  • 医師から手術療法と説明された方

 

これらに当てはまる方にはウォートンジェリーエクソソームが非常に有効です。

ウォートンジェリーエクソソームは文献上・臨床上ともに有効性・安全性が確立されている治療です。

膝の痛みを治したい方にはとっておきの治療の選択肢になってくるのではないかと考えます。

 

その中でウォートンジェリーエクソソームは

 

  • 膝の痛みを治す
  • 炎症を抑える
  • 膝軟骨を再生させる
  • 持続効果が期待できる

 

これら4点に素晴らしい効果を秘めているのではないかなと考えています。

さらにエクソソーム含有量30億個のウォートンジェリーエクソソームは初回投与で96%の方に効果があるとわかっています。

 

今回の1000億個のエクソソームに関してもレスポンダーと言って、効果が出る人出ない人で分けるのですが、出る人の割合の方が強いと私たちも考察しています。

効果が出る人出ない人が分かれますが、どちらかというと効果が出る方に該当してくるのかなと思っていますので、有効性・安全性に関してこれからもっと深堀りさせていただきます。

 

今回Tさんに使用した1000億個のエクソソームは0歳児の臍帯からエクソソームを抽出し、膝関節に投与する治療です。

Tさんの感想の中で翌日から10日くらいは効果があったとおっしゃっていましたが、それ以降の効果実感が乏しい状態になっています。

その原因はTさんのレントゲン画像を確認したり、触診したりするとわかるのですが、変形の程度が強いんです。

 

初回の時に私からも説明しましたが、レントゲンの画像をみていただくとすごくいびつな形をしています。

変形性膝関節症は軽度・中等度・重度に分かれるのですが、Tさんの場合は重度に該当します。

その中で膝蓋骨のアライメント・位置関係を上から見るとすごく不安定でした。

 

昔事故によって膝が変形したという経緯もあり、そのような中でエクソソームを打っています。

翌日から10日にかけては効果が出たということなので、それをどれだけ持続させてあげるかというのが今度の問題解決になってくるのかなと思います。

 

1週間効いた・2週間効いた・3週間効いた・4週間効いたという形で回数を重ねるごとに良くなってくるのではないかなと思っています。

Tさんの旅行にいきたいという目標もありますので、それを叶えられるのがウォートンジェリーエクソソームです。

 

ウォートンジェリーエクソソームが選ばれる理由

 

神林

その中で再生医療は非常に進歩しています。

膝の再生医療と聞くと今でも血液を由来とした再生医療だったり、脂肪由来のもの、臍帯のエクソソームといったジャンルが増えてきました。

非常に素晴らしい治療でもありますが、血液の再生医療であるPRP・PFC-FD・PRP-FDといったご自身の血液を採取して、血小板を用いたものを膝関節に投与する治療があります。

 

これは加工に3週間もかかります。

一方でお腹から脂肪の幹細胞をとって培養するやり方に関しては6週間かかると言われています。

Tさんはそれだけ待てますか?

 

Tさん

待てないです。

 

神林

そうですよね。

Tさんは遠方から来ていただいていますし、他にも遠方から来ていただいている方はたくさんいます。

ハワイからも来ていただいた方もいますし、全国・世界から来ていただいている・選ばれているクリニックです。

 

その中で膝の痛みを早く治したいという思いに関しては、患者さん全員が一緒だと思いますので、このウォートンジェリーエクソソームは即日投与できることがメリットです。

血液の再生医療または脂肪の再生医療に関しては年齢によって効果が変わってきます

 

ウォートンジェリーエクソソームは0歳児の臍帯を使っていることがポイントです。

SASPという老化因子を最小限に抑えられているからです

エクソソームを選ぶのであれば、SASPを排除した0歳児の臍帯を使うのが最も良いと言われています。

 

1000億個のエクソソームの安全性

 

神林

安全性に関してですが、本音を言うと日本再生医療法には該当しません。

そこで重要になってくるのが、どういう基準を用いてエクソソームが作られているのかです。

品質管理・安全性は言及しなければいけない部分になってきますが、今回使用するのは日本再生医療学会のガイダンスに基づいた1000億個のエクソソームを使用させていただきますので、安全性は極めて高いと考えています。

 

1000億個のエクソソームに関しては株式会社フロンティアという会社から提供を受けて、膝関節にエクソソームを打っていますが、そのリーダーの方がOECDというガイドラインを作っているので、安心できると思います。

これまでの実績の有効性や安全性を加味した上でも膝関節には1000億個のエクソソームが非常に効果があると考察しています。

 

Tさんの膝関節の評価とリハビリテーション

 

実際Tさんが来ていただいた段階で、VASというものを取らせていただきました。

0が全く痛くない、10が耐え難い痛みと例えた時に、今のVASの数値はどのくらいですか?

 

Tさん

「6」くらいです。

 

神林

「6」くらいとおっしゃっていたのですが、初回来ていただいた時は「5」で今回「6」となっているので、この数値的に見るとちょっと悪化しているように感じますが、あくまでも今現在の状態です。

注射翌日から10日くらいにかけて痛みの程度はどのくらいでしたか?

 

Tさん

「3」くらいです。

 

神林

半分くらいになったんですね。

ここで大事なポイントとしては、そのVASという評価を用いた時、最初答えた数値から50%良くなればレスポンダー(効果あり)と表現できます

6回打った段階で50%良くなれば良いと言われていますので、今回の「3」という数字を捉えると効いているけど持続しないというのが問題です。

 

今後は持続できるような関節の中の症状や関節の外の症状などを総合的・包括的に治療していくことにより、目標も叶えられるのではないかと考えています。

関節の中のことは変形の程度が強いという診断が加わっていますが、関節の外に関しては今行っているリハビリを継続する必要があります。

リハビリテーションの見解はどうでしょうか?

 

理学療法士の観点からすると、レントゲン上膝蓋骨のアライメントはかなり悪いように感じます。

その観点から見ても、リハビリテーションは必須です。

関節外の症状に関してはリハビリテーションの方で

 

  • 筋肉をつける
  • 関節の可動域を確保する

 

といったことが必要になってきます。

1000億個のエクソソームで関節内の症状を良くしていくこと、リハビリテーションで関節外の症状を良くしていくことで、症状を改善したり、エクソソームの効果の持続性は上がってくるのではないかと思います。

 

神林

筋トレ・減量というのは持続効果を高めるポイントになってきます。

レントゲンを見たり触診するとわかりますが、Tさんの太もも内側の筋肉は少し凹んでいます。

お風呂などで裸になった時に足を並べたらどうですか?

 

Tさん

太さが全然違います。

 

神林

左の方が筋肉が少ないんです。

膝の症状を治すために一番大切なことは内側広筋という太もも内側の筋肉です。

そういったところを完全に伸ばしてあげて、トレーニングするとよく効いてくるので、それで関節の安定性を出して持続効果を高めていきましょう。

 

今後治療方針も少し変わってくるのかなと思っています。

遠方から来ていただいている分、注射をして、リハビリをして帰宅するというプランになっているので、ぜひリハビリで筋トレをしてください。

Tさんは減量しなくても問題ないので、筋トレを頑張っていただいて、持続効果を高めることが大事になっています。

 

変形の程度が強くても諦めないで治療するというのは素晴らしいことなので、これを見ている視聴者さんに関しても

 

変形の程度が強い

膝の痛みが治るのか疑問

 

という方がいらっしゃるかと思いますが、そういう方も諦めずに治療することが大事なポイントです。

 

KOOS(膝関節評価スコア)を用いた評価

 

神林

次に国際基準のKOOSという問診票を用いて、Tさんの膝の状態がどうなっているのかを客観的なデータを用いてみなさんに共有させていただきます。

 

  1. 膝の痛みの頻度
  2. 膝をひねったり回したりする時の痛み
  3. 膝を完全に伸ばす時の痛み
  4. 膝を完全に曲げる時の痛み
  5. 平らな場所を歩く時の痛み
  6. 階段を上り下りする時の痛み
  7. 夜寝ている時の痛み
  8. 座っている時や横になっている時
  9. まっすぐ立っている時の痛み

 

5月14日と6月11日とで比較していきましょう。

 

1.膝の痛みの頻度

 

神林

膝の痛みの頻度は「週に1、2回」から「日に1、2回」と一段階悪化しています。

これに関してはいかがですか?

 

Tさん

この2〜3日が特にという感じです。

 

神林

いつもだと週に1〜2回くらいですか?

 

Tさん

そうです。

 

2.膝をひねったり回したりする時の痛み

 

神林

膝をひねったり回したりするときの痛みも「少し痛い」と変化はありません。

 

3.膝を完全に伸ばす時の痛み

 

神林

膝を完全に伸ばすときの痛みは「すごく痛い」から「ある程度痛い」に一段階改善しています。

これに関してはいかがですか?

 

Tさん

前よりは伸びるようになってきた気がします。

 

神林

リハビリもして、関節の中の症状を減らすということもやっているので、ポイントになってきますが、再生医療で膝の伸びが2度・曲がりが8度、合計可動域が屈伸で10度改善すると言われています。

 

4.膝を完全に曲げる時の痛み

 

神林

膝を完全に曲げる時の痛みは「ものすごく痛い」と変化はありません。

 

5.平らな場所を歩く時の痛み

 

神林

平らな場所を歩く時の痛みは「少し痛い」と変化はありません。

 

6.階段を上り下りする時の痛み

 

神林

階段を上り下りする時の痛みは「ある程度痛い」と変化はありません。

 

7.夜寝ている時の痛み

 

神林

夜寝ている時の痛みは「少し痛い」と変化はありません。

 

8.座っている時や横になっている時

 

神林

座っている時や横になっている時の痛みも「少し痛い」と変化はありません。

 

9.まっすぐ立っている時の痛み

 

神林

まっすぐ立っている時の痛みは「ある程度痛い」から「少し痛い」と一段階改善しています。

全体的にステイする場所は決まっていますが、一段階改善するということがレスポンダーに近づいてくる秘訣になっているのではないかと思っていますので、なるべく1〜2段階改善できるように私たちでフォローさせていただきます。

 

3回目の注射に向けての気持ち

 

神林

これから左膝に3回目のエクソソームを投与しますが、今もお気持ちはいかがですか?

 

Tさん

たくさん歩けるようになって色々なところへ旅行に行きたいので、頑張って治療を続けていきたいと思います。

しっかりと効果がでると良いなと思っています。

 

神林

これからTさんに3回目のエクソソーム注射を打っていきますが、関節の中を良くして、筋肉もつけて持続性を高めてあげれば目標もかなってくるのではないかなと思っています。

ここで大切なのは、エクソソームは万能薬ではないということです。

 

この国際基準のKOOSで説明しても「いつも痛い」という患者さんが非常に多く、その患者さんが「全く痛くない」になりたいと思うのは当然ですが、今の医療の中でも限界というのはあります。

それに関してはKOOSで例えると2段階は良くなるでしょうと答えることはできますが、10代・20代のときのような膝には戻りません

 

これを頭の中に入れていただければ良いと思います。

その上で私たちが今できることをしっかり全力でサポートさせていただきますので、関節の中を治して、筋肉をつけて、目標を達成できるようにやっていきましょう。

 

  • 膝の痛みを治したい方
  • 半月板損傷と診断された方
  • 変形性膝関節症と診断された方
  • 保険診療の範疇で効果が感じられなかった方
  • 手術療法と言われて手術を絶対避けたい方

 

これらの方は当院の再生医療外来にお越しいただくと、適切な治療の提案から治療までをさせていただきますので、ぜひ相談しに来てください。

 

1000億個のエクソソーム3回目の施術

 

神林

写真1のように膝に注射していきます。

 

人工関節しかない?手術しない治療を57歳女性が選択した理由③

写真1

 

まとめ

 

今回は1000億個のエクソソームモニター3回目の紹介をしました。

Tさんは膝関節の変形の程度が重度であり、投与してから10日は効果が持続していましたが、それ以降は持続していませんでした。

これに関しては今後も継続して投与し、リハビリテーションも継続することで持続時間を伸ばしていくことが可能になると考えられます。

 

重要なことですが、エクソソームは万能薬ではありません。

10代・20代の膝に戻ることはありませんが、KOOSを2段階良くすることは可能です。

 

膝の痛みで悩んでいる方はぜひ相談してください。

皆さんにもこれからの経過も紹介していこうと思いますので、よろしくお願いします。

 

次の記事はこちら

人工関節しかない?手術しない治療を57歳女性が選択した理由④

 

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  • 膝が痛い
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  • 変形性膝関節症と診断された
  • 半月板損傷と診断された
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