膝に幹細胞培養上清液1回目の注射をした方の感想【77歳 男性の体験談】
今回は、再生医療である【幹細胞培養上清液2回目】についてお届けしたいと思います。
前回に引き続き院長田邊の父が登場し、幹細胞培養上清液1回目を注射した前後についてお話をお聞きしました。
【目次】
当院では膝の再生医療治療に力を入れております。
少しでもご興味を持たれた方は、当院の再生医療治療ページをご覧になってみてください。
東京神田整形外科クリニック
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田邊院長
皆さんこんにちは。
医師医学博士、東京神田整形外科クリニック院長の田邊です。
本日は前回に引き続き、私の父に対して幹細胞培養上清液2回目を実施していきたいと思います。
よろしくお願いします。
膝の再生医療 院長の父親
院長の父
お願いします。
①2回目の注射
田邊院長
前回、5月24日に父の膝へ幹細胞培養上清液という治療を私の方でさせていただきました。
https://www.youtube.com/watch?v=lqm8NFUnUZ0
田邊院長
本日は2回目の注射をさせていただくことと、まだ治療途中なため本日だけで全部判断するわけではなく、1回目を打った後の実際の感想を聞いていきたいと思います。
②1回目注射後の経過
田邊院長
前回1回目の注射を打っていただきましたが、その後経過はどうですか？
院長の父
打ってから初めの10日間ほどは、痛みが3割程度良くなった印象です。
それから日が経つにつれ、だんだん効果が薄れていくと言えばいいのかわからないのですが、今は1割程度しか良くなっていないような印象があります。
ただ、痛み止めの薬を週に2回ほど飲んでいたものが、1回程度に減っているというところで、ひょっとしたらその部分が改善されたかもしれないという印象です。
そんなに簡単に70歳を超えて、注射を1回したくらいでは治るとは思っていないので、こんなものではないかなと思っています。
田邊院長
わかりました。
今の言葉がすごくリアルな回答だと、私も思います。
再生医療は万能薬ではないため、残念ながら痛みが0になることは今回2回目の注射でも期待していません。
ですが、そんな中でも痛みが幾分か改善することを期待して、私も注射をしています。
今どの程度痛みが改善されたかというお話をいただきましたが、父の自覚としてはあまり効いていないということでした。
ここで改めて、客観的に調べていきたいと思います。
田邊院長
痛みというのはなかなか評価することが難しいため、前回も行っていただいた「KOOS（膝関節評価スコア）」という膝関節痛の評価に用いるスケールに今回も答えていただきました。
まず今回、父は左右両方の膝が変形性膝関節症という状態で両膝の治療をしていきました。
どちらの方が悪かったのでしょうか？
院長の父
左です。
田邊院長
左膝の方が悪かったですね。
ということは、元々は右膝の方が比較的症状としては軽く、左膝の方が少し悪かった状態ということですね。
ただし、レントゲン上は元々は右膝の方が悪いですねというお話を前回させていただきました。
POINT
- 実際の症状とレントゲン検査の結果が一致しないということは、よくある
田邊院長
その中でも、治療効果が出やすい人と効果が出にくい人がいます。
まず根本として、治療効果が出やすい人の特徴は
- 年齢が若いこと（75歳未満）
- 体重が重い方
と考えています。
私の父は77歳ということを考えると、少し効果が出にくいのではないかと考えていました。
その中でレントゲン検査に関しても、すごく悪いわけではないが結構悪い方であるという重症度から見ても、効果が出にくいタイプではないかと思います。
田邊院長
次に、体重に関してですが現在何kgですか？
院長の父
85kgです。
田邊院長
結構体重がありますよね。
体重の方は私の父は結構重たいです。
でも、身長も高いですよね？
院長の父
180･･･178cmくらいかな？2cmほど縮んでます。
田邊院長
昔は180cmありましたが今は178cmということで、体重は重いです。
皆さんに覚えていて欲しいのですが、体重が1kg増えると膝の負担は3kg増えると言われています。
私の父の膝は60kgの人と比べると20kgオーバーのため、他の人より60kgも負担が多いということになり、それだけ膝へかかる負荷が大きいという状況になります。
田邊院長
その中で、KOOSの結果がどうだったか見ていきたいと思います。
③治療後の状態
田邊院長
まずは、右膝の方から結果を見ていきたいと思います。
画像1
田邊院長
青色の方が前回2023年5月24日に答えていただいたもので、赤色の方が今回答えていただいたデータになります。
このデータを見ると意外と面白いのですが、先ほど私の父から「ほとんど良くなっていない」とお答えがありましたが、実際回答を見ると意外と良くなっているという結果になっています。
これもよくあるのですが、皆さんかなり期待値が高くなっている方が多いため「こんなものですよ」と言われれば、逆にいうと私どもは過去の経験上、77歳・体重が少し重い・重症度もある方であれば、これくらいの期待値が正しいのかなと思います。
田邊院長
それでは、実際お答えいただいたKOOSの項目を見ていきましょう。
①膝の痛みの頻度はどれくらいですか？
治療前：日に1~2回
治療後：週1~2回
スケールが1段階改善しています。
②膝をひねったり回したりする時の痛みは？
治療前：少し痛い
治療後：全く痛くない
スケールが1段階改善しています。
③膝を完全に伸ばす時の痛みは？
治療前：少し〜全く痛くない
治療後：全く痛くない
スケールが1段階改善しています。
④膝を完全に曲げる時の痛みは？
治療前：少し痛い
治療後：全く痛くない
スケールが1段階改善しています。
⑤平らな場所を歩く時の痛みは？
治療前：少し痛い
治療後：少し痛い
現状維持になります。
ここに関しては、”全く痛くない”という回答をすることは、残念ながらおそらく今後もないと思います。
全く0という答えをするときは、かなり勇気を持って回答しなければいけないので、今後も治療を続けていったとしても痛みが0になる可能性はかなり低いと思います。
⑥階段の上り下りの時の痛みは？
治療前：少し痛い
治療後：全く痛くない
スケールが1段階改善しています。
奇跡的に全く痛くないと回答いただいており、医師にとっては非常に改善しているという評価になります。
ただ、患者様がどう実感されるかはまた別の問題ではあります。
⑦夜寝ている時の痛みは？
治療前：少し痛い
治療後：全く痛くない
スケールが1段階改善しています。
⑧座っている時や、横になっている時の痛みは？
治療前：少し痛い
治療後：全く痛くない
スケールが1段階改善しています。
⑨まっすぐ立っている時の痛みは？
治療前：少し痛い
治療後：全く痛くない
スケールが1段階改善しています。
田邊院長
この結果だけを見てみると、実は非常によく治療が効いていると思うのですが、どうでしょう？
アンケートを取ると良くなっているという部分について、もう1度振り返ってどのように思われますか？
院長の父
私も経営者ですから結果は数字で判断することが正しいと思っているので、思っている気持ちと数字を見てみると、数字の方が正しい気がします。
わからないですが、今は1割ほどしか良くなっていないと私が思っていても2割程度は良くなっているのかなと思いました。
田邊院長
そうですね。
おそらく私もそのような印象じゃないかなと思います。
こういった痛みの治療というものは本当に難しく、最終的には自己満足の世界というとおかしいですが、スコアが悪くてもご自身が満足していればOKだと思っているため、本当に難しい部分だと思います。
その中で、客観的な評価と主観的な評価を合わせて、今後も検討していくといいのではないかと思います。
田邊院長
左膝のKOOSの結果も見てみましょう。
画像2
田邊院長
こちらも青色の方が前回の回答で、赤色の方が今回答えていただいたデータになります。
左膝と同様に右膝も、改善している傾向を認めています。
こちらは右膝と同じ内容になってくるため、割愛させていただきたいと思います。
ただ、完全に良くなっているということではないですし、そもそも治療がまだ1/6の段階でまだここからどんどん良くなっていきますので、さらに期待を持って治療に臨んでいきたいと思います。
では、本日は2回目の注射頑張ってください。
院長の父
よろしくお願いします。
田邊院長
それではまた幹細胞培養上清液3回目もお楽しみにしていてください。
1回目治療後の歩行の様子
下の画像は、患者さんの先にあるポールをぐるっと歩いて戻ってきた秒数です。
Afterの方が約3秒早く歩けています。
立ち上がりや座る動作が大変そうですが、治療後はだいぶ改善されています。
画像3
幹細胞培養上清液の作成
https://www.youtube.com/watch?v=h7bG_vzlV9M
7分16秒あたりから幹細胞培養上清液の作成動画を見ることができます。
まとめ
今回、院長の父が受けた幹細胞培養上清液1回目の注射前後の様子と経過を、直接ご本人にインタビューさせていただきました。
現時点で膝の痛みはおよそ1〜2割軽減されているようですが、まだ治療途中のため経過について今後もお伝えしていきたいと思います。
これからも膝に関する情報を一生懸命配信していきますので、膝痛開放ブログのチェックをお願いいたします。
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