リュープリンで身長伸びないのは本当?思春期早発症には効果あり!
医師医学博士、整形外科専門医・身長先生こと田邊です。
今回のテーマは「リュープリン注射で早熟から晩熟へ!」です。
リュープリンによって身長が伸びるのか伸びないのか、また思春期早発症には効果があるのかないのかについても解説していきます。
身長を伸ばす重要なポイント
私の動画を見ていただいている方であればよくご存知の通り、身長を伸ばす重要なポイントになってくるのが「早熟ではなくて晩熟である」ということです。
- 早熟=早く身長が止まってしまう人
- 晩熟=身長が伸び続ける人
ということで、当たり前なのですが晩熟の方が身長が高いです。
その中でも極めて早熟な人に関して言うと、薬物治療を行ってでも身長を伸ばしてあげたら良いこともあるわけです。
その中で有効な薬剤になってくるのは、今回ご紹介させていただくリュープリンというお薬ですね。
リュープリンとは?
リュープリンを使うと、身長が上乗せすることができるというお話をさせてください。
リュープリンという薬は、脳みそから出るホルモンを抑制する働きをするという薬剤になってきます。
ですので、この薬を使うことによって早熟の子を晩熟にというふうにタイトルに書いていますが、晩熟まで持ってくることは少し難しいかもしれませんが、平均的な思春期スピードにできるだけ近づけてあげるということができます。
この薬の特徴としては残念なことに、定期的に注射をしなくてはいけないんですね。
一般的には、4週間に1回のペースで注射をするので通院するのが大変なんです。
あとは、軽い早熟の場合はほとんどこれだけ使っても意味がなく、一般的には思春期早発症や思春期早発症レベルまで早熟であった場合に効果があると言われています。
私もこういった注射を使う場合は、かなり限局した症例で使っています。
加えて皆さんに覚えていただきたいのが、こういったリュープリン注射と成長ホルモンを併用するとすごく伸びます。
逆の表現をすると、正直言うとリュープリンだけではそこまで効果は高くありません。
リュープリンと成長ホルモンを併用することがかなりおすすめです。
リュープリンの作用
もう1回簡単に振り返りたいと思います。
車がどれだけ走りますか?という質問を受けたら「速さ×時間」というふうに表現しますよね。
リュープリンという注射に関して言うと、時間を伸ばしてあげるという作用になってきます。
ただ、もともと時間がすごく短いタイプの早熟タイプの子に対して、そういった薬を使って時間を伸ばしてあげるというところですが、それだけでは治療として弱くて、そこに成長ホルモン(速さ)を加えるということが重要です。
逆の表現を使うと、これらをマッチさせることによって急に成長の結果が変わってきますので、リュープリン単体での使用ではなく成長ホルモンとの併用をおすすめしています。
その中で思春期の程度としては、思春期早発症か思春期早発症レベルの子に対して、リュープリン注射を行い成長ホルモンを投与するということで、全員に使うわけではないという点も十分ご理解いただけると良いかと思います。
以前プリモボランについても説明しましたので、プリモボランやリュープリンを使い分けながら思春期をコントロールしてより「早熟から晩熟」という治療を検討していただけると良いのではないでしょうか。
まとめ
以上参考になりましたでしょうか。
これからも身長に関することを全身全霊で配信していきますので、身長先生ブログや身長先生YouTubeのチェックをお願いいたします。
また、当院では身長治療を行っております。
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