我が子の身長が伸びない!?そんな方に必見!身長を伸ばす方法完全攻略【身長先生】
医師医学博士、整形外科専門医・身長先生こと田邊です。
今回のテーマは、「我が子の身長を最大限に伸ばす方法、生活習慣から治療法まで」についてお話しさせていただきます。
この記事はご両親の方に向けて作成させていただいております。
これを読めば、身長のことが90%わかる記事にしておりますので、お子さまの身長を最大限伸ばすためにも生活習慣についてしっかり話していきます。
目標とのギャップがある方に関しては、治療が検討されると思います。
治療法についても簡単に説明していきますので、ぜひご参考いただいて悔いのないように身長を伸ばしていただければと思います。
- 1.挨拶
・自己紹介
・実績紹介 - 2. 身長を伸ばす生活習慣の3つのポイント
・ポイント①:睡眠
-睡眠の時間が大事
-睡眠の質が大事
-帰宅後のスケジュール例
-睡眠の深さと成長ホルモン濃度の関係
・ポイント②:運動
-全身運動60分以上で成長ホルモン分泌アップ
-運動と成長ホルモン
-運動量が多い場合は栄養欠乏に注意
-高重量を扱う筋トレは推奨しない
-自重筋トレは行ってもよいが怪我には注意
-運動は栄養吸収や睡眠の質の向上にもつながる
・ポイント③:食事
-①&②バランスの良い食事とタンパク質摂取
-③身長が伸びる食べ物は卵が最強
-④牛乳は下痢をしなければ飲んだほうが伸びる
-⑤亜鉛を含む食事
-⑥ビタミンD
-⑦鉄
-⑧大豆・ローヤルゼリー
-⑨肥満になると女子は早熟になる可能性がある - 3.当クリニックでできること
・治療①:成長ホルモン補充療法
・治療②:その他の薬物療法
・治療③:栄養補充療法(サプリメント) - まとめ
当院では主に
①成長ホルモン補充療法
②思春期コントロール治療
③栄養補充療法(サプリメント)
この3つの治療を”体質性低身長”の方に向けて行っております。
少しでもご興味をもたれた方は、当院の身長治療ページをご覧になってみてください。
東京神田整形外科クリニック
身長治療について詳しく見てみる
1.挨拶
まずは私の挨拶ということで、ずっと私がどんな人か挨拶していなかったのでちょうど良い機会ですね。
自己紹介
私は2011年の金沢医科大学の卒業です。
生まれは、1985年の富山県生まれなので、現在は38歳になります。
その後、順天堂医院に行って初期研修を行って、入局し、医学博士や専門医を取り、2020年にこちらのクリニックを開業させていただきました。
身長治療に関して言うと、全国、それこそ世界から患者さんに来ていただいて、本当に私としてもやりがいを持ってやっています。
YouTubeには私の生き様が全て今後載っていくのではないかと、すごく楽しみです。
私の生きる姿を、動画を通して、面白く見ていただけるのではないかと思います。
ということで、
- 体質性低身長の方
- 病気でないから治療できないと言われた方
- 低くないけど身長をもっと高くしたい方
- スポーツ選手になりたいのでもっと高くしたい方
などの応援をしています。
通常、お医者さんは病気の方を治しますよね。
もちろんそれは素晴らしいことだと思います。
ただし、私も色々とやっていく中で、身長に関して言うと、ほとんどの方が病気ではない、ただし身長を伸ばしたいという想いや悩みがあるということに強く気づきました。
そこで、病気ではないことを全身全霊でやっている医者がいないと思ったんです。
なので、「俺がやろう!」、「そうすれば世の中のために少し役に立つのではないか」と思いました。
病気ではないけど身長が低い子たちをどういうふうにして伸ばせるか。
低くなくてももっと高くなりたいのならどういうふうにしたら助けてあげられるのか。
というところに興味を持って治療をやっています。
実績紹介
これまでの学会発表実績ということで、たくさん今まで学会などに発表したり、たくさんの論文も書いてきています。
それは自慢するようなレベルではなくて、お医者さんとしてはある一定数やってきているというようなレベル感だと思います。
YouTubeなどにも力を入れています。
YouTubeも29,000人までいっていますね。
TikTokも10,000人、Instagramも1,000人くらいまできています。
(2023年5月時点)
ブログも記載しております。
「身長ブログ」と書いておりますので、そちらもぜひご覧ください。
月間50万回も閲覧されていて、ブログも人気です。
こちらの方はWSJ(The Wall Street Journal)の、Next Era Leaders、次世代のリーダーということです。
The Wall Street Journalはご存知の方が多いでしょうか?
お父さんお母さんであれば、ご存知だと思います。
世界的な経済新聞ですね。
そちらの方から急に私に電話がかかってきて、本当にびっくりしました。
Next Era Leadersという形で、医師として最年少で掲載もしていただきました。
2.身長を伸ばす生活習慣の3つのポイント
次に、生活習慣についてお話しさせていただきたいと思います。
生活習慣は、
- 睡眠
- 運動
- 食事
この3つが大事になりますけども、どういうふうに改善していくかを説明していきたいと思います。
ポイント①:睡眠
まず「睡眠」に関して言うと、時間と質が大事になります。
睡眠の時間が大事
まずは時間を大事にしましょうということで、いつもお伝えしているのはNational Sleep Foundation(国際睡眠財団)のデータを参考にしています。
- 3〜5歳:10〜13時間
- 6〜13歳:9〜11時間
- 14〜17歳:8〜10時間
になりますので、大体9時間くらい寝てくださいというデータになります。
睡眠の質が大事
睡眠は時間も大事なのですが、質も大事になります。
勉強も、1時間勉強して素晴らしい、ただしその1時間の質を上げるのも大事ですよね。
- お風呂
- 日中のスポーツ
- 歯磨き
- パジャマに着替える(制服のまま寝ない)
- ソファで寝ない
- 夜ふかしは控える(夜ふかしは早熟の原因になるとも?)
- スマホなどのブルーライトには注意
湯船に浸かったほうが睡眠の質は高いそうです。
これはデータ上で示されています。
日中のスポーツ、これも明らかですよね。
日中スポーツした方が夜の寝つきがいいと言えます。
歯磨きをしましょう。
あとパジャマに着替える、これも重要だったりします。
特に部活などをしていると、疲れてそのまま寝ちゃうといったことがないようにしましょう。
ソファで寝ないようにしましょう。
夜ふかしもご注意ください。
夜ふかしは早熟の原因になると言われていますので、気をつけてください。
スマホは寝る1時間前には使用禁止にしましょう、というふうにお伝えしております。
睡眠の時間と質を考えた帰宅後のスケジュール例
帰宅後のスケジュール例を参考に書いてみました。
- 19時:夕食を食べる
- 20時:お風呂に入る
- 20時半:お風呂から上がる
- 22時:就寝(お風呂に入って身体を温めて90分後くらいに寝ると良いと言われています)
- 7時:起床(9時間睡眠)
特に、お風呂に入って身体を温めて90分後くらいに寝ると良いと言われています。
そのような感じでスケジュールを組んでいただくといいかもしれません。
簡単に言うと、夕食を食べてからお風呂に入る、そういったルーティンが良いのではないでしょうか。
睡眠の深さと成長ホルモン濃度の関係
引用元:The Journal of Clinical Investigation
次は、睡眠の深さと成長ホルモン濃度の関係について説明していきたいと思います。
睡眠に関しては、深さがあります。
ノンレム睡眠・レム睡眠や、入眠直後など、色んな条件によって深さが変わるわけです。
入眠直後は比較的睡眠が深いと言われております。
その間に成長ホルモンがたくさん分泌されるというのが、こちらのグラフです。
1968年、ワシントン大学の高橋先生が書いてくださった論文になります。
最初の60分は非常に成長ホルモンが分泌される、というふうにご理解いただくといいと思います。
そういったところから、寝てしまった場合に、お子さんを起こさないように注意していただくということも大事になってきます。
ここまでが「睡眠」に関してでした。
時間と質が大事というお話です。
ポイント②:運動
次に「運動」についてお話しさせてください。
- 全身運動を60分以上まとめて行う
- 運動自体によって成長ホルモン分泌が促される
- 運動自体による成長ホルモンは恒常的なものではないため、身長を優位に伸ばすかは証明されていないが、健やかに育つという観点からも行われるべきと考える
- 競技レベルで運動している場合は栄養欠乏になっていることも少なくない
- 高重量を扱う筋トレは推奨しない
- 自重筋トレは全身運動の範疇と考えるので行っていただいて構わない
- 怪我には注意
- 運動によって栄養吸収や睡眠の質の向上にもつながる
全身運動60分以上で成長ホルモン分泌が促される
引用元:Journal of Applied Physiology
全身運動を60分以上まとめて行ったり、運動自体によって成長ホルモンが分泌されるなどですね。
成長ホルモン分泌に対する性別と運動時間の影響(The impact of sex and exercise duration on growth hormone secretion)という論文を見てみましょう。
簡単に言うと、30分・60分・120分、運動時間が長ければ長いほど成長ホルモンの分泌が多いということになります。
その差は男性であれば多くて、女性の方が少ない、というデータです。
これは大人のデータですので、子供の場合だとさらに分布が変わってくると思います。
ただし、子供のデータがなかなか取れないというところで、実際にはデータは出ていないです。
この論文はすごいのですが、とんでもなく採血をしているんですよね。
10分おきなどで採血をしていたと思うのですが、子供だとそんなに採血をすると体に良くないのでなかなかできず、大人しかされていないということになります。
少なくとも、概ね体の反応としては同じですので、60分以上運動をすると非常にたくさんの成長ホルモンが分泌されるというのがこのグラフからわかります。
運動自体による成長ホルモンは恒常的ではないが行うべき
3番目の、運動自体による成長ホルモンは恒常的ではないため身長を優位に伸ばすかは証明されていないが、健やかに育つという観点からも行われるべきと考える、ということですね。
例えばですが、この文章をどうして書いたかというと、過剰な期待をしないでというところと、学会などからは単発の成長ホルモンは意味がないとしっかり明記されているので、そこもピックアップした形になります。
ただし、運動をして体に悪いなどということはないですから、適切な運動量は明らかに良いという説明が正しいと思います。
競技レベルで運動している場合は栄養欠乏に注意
次に、競技レベルで運動している場合は栄養欠乏になっていることも少なくないということですね。
運動をするとその分栄養が必要になってきます。
なので、たくさんの栄養を摂取されるようにしてください。
高重量を扱う筋トレは推奨しない
次に、高重量を扱う筋トレは推奨しないということですね。
運動をした時に筋肉が破壊される、筋肉が破壊されたところに栄養が入っていって筋肉が大きくなります。
それが筋トレの原理になりますけども、筋肉が破壊され過ぎてしまうと栄養が全部筋肉の方に使われてしまいます。
骨の方に使われなくなってしまうと、身長の伸びが悪くなってしまいますので、高重量を扱う筋トレまではする必要はないというのが私の考えです。
自重筋トレは行っても大丈夫だが怪我には注意
ただし、自重筋トレ(スクワット・腕立て伏せなど)は行っていただいて大丈夫です。
当たり前ですが、怪我には注意されてください。
特に怪我で骨端線を損傷すると、本当に伸びなくなったりします。
運動によって栄養吸収や睡眠の質の向上にもつながる
運動するということは、成長ホルモンが分泌されるだけではありません。
お腹が空いたり、睡眠の質の向上にも繋がります。
そういった意味でもぜひされてください。
ポイント③:食事
次に「食事」に関してです。
これはめちゃくちゃ重要です。
この70年間で日本人の平均身長は161cm→171cmで10cmくらい改善しています。
それは通常に考えれば、栄養の改善ですから、栄養を改善しましょうという説明になります。
ということで今回は、
- ①バランスの良い食事(卵・牛肉等)
- ②タンパク質摂取がおすすめ
- ③身長が伸びる食べ物は卵が最強
- ④牛乳は下痢をしないのであれば飲んだほうが伸びる
- ⑤亜鉛を含む食事
- ⑥ビタミンD
- ⑦鉄
- ⑧大豆・ローヤルゼリー
- ⑨肥満になると女子の場合は早熟になる可能性がある?
こちらについてお話しさせてください。
①&②バランスの良い食事とタンパク質摂取
まずは1番目と2番目のバランスの良い食事とタンパク質です。
今回は色んな食材をお伝えするのですが、まずはバランスが大事です。
良いと言われたものだけを食べれば良いとか、そういったことではないです。
世の中にはこれだけたくさんの食材があるわけですから、色んな食材を満遍なく摂るということが大事です。
PFCバランス、Protein(タンパク質)・Fat(脂質)・Carbon(炭水化物)、のバランスが当然大事になってきます。
ということでまずは、タンパク質が大事です。
こちらは105個の国の生活習慣を見た論文になります。
縦軸がタンパク質、横軸が身長になります。
右上から、アメリカ→オランダ→日本→タイ→カンボジアとなっていて、身長が高い国の方がタンパク質の摂取量が多いというデータになってきます。
具体的に見ると、アメリカだと1日あたり摂取しているのは、男性だと115g、平均身長はこの論文だと179cmです。
カンボジアだと1日あたりの摂取量が53g、平均身長が162.5cmということです。
タンパク質の摂取量が2倍も異なるということになりますね。
そして身長差は15cm以上ということで、明らかにタンパク質を接種した方が良いということになります。
こちらを見ると、横軸が男性の平均身長、縦軸が高品質タンパク質と低品質タンパク質の摂取比率です。
高品質タンパク質で今回設定しているのは、乳製品・豚肉・魚、低品質は小麦を指しているそうです。
そうやってみてみると、オランダ→スウェーデン→アメリカ→イタリア→アルメニア→アゼルバイジャンになっています。
高品質なタンパク質を摂取している国、つまりオランダとかスウェーデンといった国は非常に身長が高くて、アルメニア・アゼルバイジャンは高品質なタンパク質の量が少ないというデータになります。
簡単に言うと、
- 主食の量が多い→アルメニア・アゼルバイジャン
- おかずの量が多い→オランダ・スウェーデン
というふうにご理解ください。
こういったデータを細かく見ていくと、低品質タンパク質よりも高品質タンパク質は2倍以上摂取が必要です。
私がいつもお伝えしているのは、2plate=2枚ほどお皿(おかず)を食べるようにしてくださいという説明です。
例を見てみましょう。
食パンを1枚食べたとすると、その中にはタンパク質が5.6g含まれるそうです。
ハムエッグだと9.5g、ヨーグルトは5.8gになります。
食パン1皿を食べていただくのに対して、おかずを2皿くらい食べていただきますと、高品質タンパク質の摂取比率が2倍をキープできます。
なので、おかずを2皿食べていただくことを推奨します。
同様に、1961年から2000年にかけて、こちらの表を見てください。
緑色が日本なのですが、これが動物性タンパク質の摂取量になってきます。
この時期に日本人の平均身長が極めて伸びたのを、皆さんご存知だと思います。
この時期に動物性のタンパク質摂取量が、日本人は25g→50gに増えたというところで、肉食の生活と生活がどんどん豊かになったという背景が汲み取れると思います。
このことからも、動物性タンパク質(肉・牛乳など)を摂取すると身長にとってプラスという推察が立ちます。
同様に、乳製品・じゃがいも・卵・牛肉と身長の相関を見たグラフを見てみても、乳製品は有効であるということがわかります。
③身長が伸びる食べ物は卵が最強
3番目の、身長が伸びる食べ物は卵が最強です。
タンパク質を摂取していくという中で、卵は非常に有益という話をしていきます。
身長が伸びる食べ物は卵が最強ということで、The Effect of Egg supplementation on Growth Parameters in Children Participating in a School Feeding Program in Rural Ugandaというウガンダの論文です。
6〜9歳を対象とした241名の論文ですけども、こちらの表を見てみましょう。
- 濃い黒がエッグを食べていない群
- 白いグラフが1個エッグを毎日食べている群
- 灰色のグラフが2個エッグを食べていた群
で、2個食べた人たちの方が身長が高かったというデータになります。
今、私の外来に来ていただいた場合ですと、特に小さい子でなければ卵を2個くらい摂取するようにしてくださいとお伝えしています。
卵一個あたりタンパク質が6.8g入っていますので、2個食べると12gくらいは摂れるということで、卵を食べることを推奨しています。
同様に、動物性タンパク質と身長の伸びについて検討した論文で、Child height is associated with consumption of animal-source foods in livestock-owning households in WesternKenyaというケニアの論文です。
動物性タンパク質は大事だというところで、こういった表が得られています。
細かいところを見ていくと、
- Brest Milk(母乳)
- Porridge(穀物をミルクなどで煮た粥状の食べ物)
- Cow’s Milk(牛乳)
- Eggs(卵)
- Rice(米)
こういったところで身長が伸びた、特に卵や牛乳において身長が伸びたようです。
先ほど「牛乳が大事」というお話をしましたが、この論文に関して言うと、卵がより一層優位性が高かったということになります。
さらに牛乳に関しては、乳糖不耐症といって下痢をしやすい方もいらっしゃるので、そういった方も卵を使用していただくのは良いと思います。
卵アレルギーの方に関して、牛乳を使用していただくのが良いかと思います。
④牛乳は下痢をしないのであれば飲んだほうが伸びる
引用元:Cancer Epidemiology, Biomarkers & Prevention
次に4番目の、牛乳は下痢をしないのであれば飲んだほうが伸びるについてです。
Dairy Consumption and Female Height Growth Prospective Cohort Studyという論文を見ると、身長が伸びていると言うデータになります。
こちらがその論文の内容ですが、3杯以上飲んだ方が身長が高かったです。
1杯あたり大体7gくらいタンパク質が含まれているので、3杯飲むと21g摂れますので、そういった意味でも良いという表現ができます。
1インチ(約2.5cm)も差があったということで、かなり差がありますね。
ぜひ牛乳も飲んでいただくと良いのではないでしょうか。
⑤亜鉛を含む食事
次に5番目の、亜鉛を含む食事についてです。
亜鉛は欠乏しやすいです。
なぜかというと、苦い物に含まれるからです。
牡蠣・豚のレバー・抹茶などに含まれます。
2018年の亜鉛欠乏症の診療指針という、日本臨床栄養学会のデータを見ていきましょう。
- 身長速度は男子で優位に改善
- 食欲増進と成長速度の増加
- IGF-1も増加
簡単に言うと、すごく身長が伸びたというデータになります。
亜鉛は重要という説明にもなってくると思います。
骨の生成においても亜鉛が重要ということがわかっていますので、理にかなっているというふうに考えて良いと思います。
亜鉛は血中濃度が上がりにくい子とあまり上がらない子がいます。
その中で亜鉛を投与してみるというところですが、血中濃度が上がりにくい子に関しては、クエン酸・ビタミンC・動物性タンパク質も摂取すると良いと言われています。
⑥ビタミンD
次に6番目の、ビタミンDが重要についてです。
ビタミンDは直接的に身長を伸ばす作用はないですが、欠乏している方が多いです。
骨の石灰沈着や骨粗鬆症に寄与することで有名です。
あとO脚とも関係性があるということで、総合的にみると明らかに摂取した方が良いと結論づけています。
また、非常に簡単に血中濃度を改善できるというところもあります。
簡単にできるところに関しては、しっかり改善していきましょう。
⑦鉄
引用元:Journal of Tropical Pediatrics
次に7番目の、鉄ですね。
Linear Growth in Children with Iron Deficiency Anemia Before and After Treatmentという、1歳半のデータになります。
鉄は欠乏してしまうと身長の伸び率が非常に悪くなるという論文です。
元々欠乏している状態で年間で7.5cmしか伸びなかった子が、欠乏を改善するだけで13.2cmと、身長の伸び率が1.76倍も改善したという論文になります。
ですので、絶対に鉄を欠乏させてはいけないとご理解いただくと良いと思います。
鉄に関していうと、吸収率の高いヘム鉄、豚のレバー・かつお・いわし・まぐろは摂取効率が高いです。
それに対して、ホウレン草・しじみ・あさり・卵などは決して悪いというふうにお伝えしているわけではないですので、摂取していただくと良いのではないでしょうか。
さらに鉄の重要性を簡単に説明させていただきます。
大人になるにあたってヘモグロビン値は徐々に上昇していきます。
鉄を消費しながらヘモグロビン値は上昇していくということで、WHOのデータになるのですが、
- 5歳未満:ヘモグロビン値11.0
- 12歳未満:ヘモグロビン値11.5
- 15歳未満:ヘモグロビン値12.0
- 15歳以上:ヘモグロビン値13.0
というふうに、ヘモグロビン値は上昇していくと思います。
どういうことかというと、それだけ血球が豊かになっていく、豊かになる時は鉄が重要になるわけですから、子供の時は非常に鉄の消費量が多いとご理解いただくといいのではないでしょうか。
⑧大豆・ローヤルゼリー
次に8番目です。
今まで良い食材について説明してきました。
ここからは注意すべき食材として、大豆・ローヤルゼリーについて説明させてください。
大豆・ローヤルゼリーに関しては、プラスの意見とマイナスの意見の両方があります。
大豆・ローヤルゼリーの矛盾ということで、イソフラボン(大豆)やデセン酸(ローヤルゼリー)が含まれます。
いわゆる女性ホルモンのような物質になっています。
イソフラボン・デセン酸が女性ホルモンに変換されるリスクがあるという説明になります。
例えば韓国の論文を見てみると、イソフラボンの血中濃度が高い女の子たちは思春期が早く始まってしまったという論文が出ています。
そういったところから見ると良くないでしょう。
一方で、イソフラボンによって女の子の思春期初来が遅れたという論文も出てきます。
正直に言うとわかっていないというところが結論になります。
ただし少なくとも、西洋諸国・身長が高い国は、納豆を毎日食べさせているなどはないですし、イソフラボン摂取量も西洋諸国よりアジア諸国の方が10倍程度多いと言われています。
そういった社会的な側面から見ても、イソフラボンは大きな摂取対象ではないでしょうというふうに考えるのが適切です。
⑨肥満になると女子の場合は早熟になる可能性がある?
次に9番目の、肥満になると女子の場合は早熟になる可能性がある?についてです。
Association between Obesity and Puberty Timing A Systematic Review and Meta-Analysisといった論文を見てみると、思春期早発症の少女の数は肥満群の方が正常体重群よりも優位に多かったとあります。
引用元:International journal of environmental research and public health
Obesity and the pubertal transition in girls and boysという論文では、女の子の肥満は思春期を早める可能性があるとあります。
引用元:Reproduction
こういったところを見ても、肥満は良くないという説明になります。
肥満を計算する時はカウプ指数やローレル指数などを見ていただくといいでしょう。
こういったのは実際に自分で計算するのは面倒くさいと思いますので、Googleで「小児 肥満 計算」と検索するとすぐ出ますので、サイトを使っていただくと良いと思います。
また、夜ふかしも早熟の原因になると言われていますので注意してください。
3.当クリニックでできること
今までは生活習慣についてお話しさせていただきました。
ここからがいよいよ本番です。
実際に治療としてはどういった治療があるのかを簡単に説明させてください。
- 治療①:成長ホルモン補充療法
- 治療②:その他の薬物療法
- 治療③:栄養補充療法(サプリメント)
この3つになります。
治療①:成長ホルモン補充療法
まず、治療の概略を簡単に説明させてください。
身長の悩みは個人的な価値観です。
最初にお伝えさせていただいているとおり、私は病気ではない子の身長を伸ばすお手伝いをしています。
つまり「病気ではない」ということです。
なので、必ず治療しなくてはいけないということではないです。
ただし、身長は非常に大きなコンプレックスになりうるというのは皆さんよくご存知だと思いますし、伸ばせる時期というのは限られています。
その中で色んな選択肢を選択していくということが適切だと思います。
保険適用はなく自費診療になり、高額になる場合も考えられます。
そういった価値観をよくご検討いただいて、大人になってから身長を伸ばすことはできないわけですから、その中で治療を選択するというのは懸命な判断の一つだと思います。
成長ホルモンの補充療法の注意点・副作用は、色々とあります。
全部オールマイティな治療ではないです。
ただし、こういった治療は非常にパワフルな治療ですので、身長を有意に伸ばすことができたりもします。
最も強力な治療で最大10cmもの改善が見込めます。
論文によっては10cm以上の改善がある論文もあります。
そういった論文も、ご来院いただくと直接説明していきます。
治療の価格と治療期間の目安ですけども、
- 体重20kg:14万円/月
- 体重30kg:21万円/月
- 体重40kg:28万円/月
- 体重50kg:35万円/月
と非常に高額になっています。
治療期間も1〜2年という数年単位で行っていくのが、この治療の特徴になってきます。
治療②:その他の薬物療法
その他の治療として、成長ホルモン以外の薬物を使っていくことがあります。
思春期をコントロールする薬を一般的には使っていきます。
具体的に言うと、早熟よりも晩熟の方が身長は基本的に高くなりますので、晩熟感を促すような治療です。
治療③:栄養補充療法(サプリメント)
そして3番目の栄養補充療法(サプリメント)ですが、亜鉛・ビタミン・鉄・アミノ酸などを処方していきます。
こういったものをオーダーメイドで処方していきながら、栄養補充していくと言う形で総合してやっていきます。
市販のサプリメントと違いは、含有量が市販のサプリメントより非常に多い量でやっていきます。
ということで、治療に関して言うと、成長ホルモン補充療法、その他の薬物療法(思春期コントロールの薬)、栄養補充療法(サプリメント)という3つの治療法を組み合わせて、皆さんの身長を伸ばすお手伝いをしております。
本気で伸ばしたい方に関しては、ぜひご受診してください。
まとめ
以上、参考になりましたでしょうか。
これからも身長に関することを全身全霊で配信していきますので、身長先生ブログや身長先生YouTubeのチェックをお願いいたします。
当院では主に
①成長ホルモン補充療法
②思春期コントロール治療
③栄養補充療法(サプリメント)
この3つの治療を”体質性低身長”の方に向けて行っております。
少しでもご興味をもたれた方は、当院の身長治療ページをご覧になってみてください。
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簡単に身長が予測できるようなシートになりますので、ぜひお試しください。