骨端線が閉じるのは身長が伸びなくなるサイン?それともまだ伸びる?
身長があとどのくらい伸びるのか評価する指標として、骨端線が閉じているか開いているか、があります。
骨端線が閉じると、身長はもう1センチも伸びないのでしょうか?
また、骨端線が閉じるサインはあるのでしょうか?
そういった骨端線に関する疑問をはじめ、私の元に寄せられた身長に関するいくつかの質問に答えさせていただきました。
骨端線が閉じてしまった方や閉じかけの方、骨端線が閉じるサインが気になる方、身長についての知識を深めたい方はぜひご覧ください。
この記事は身長先生のYouTubeチャンネル内の動画「【疑問】骨端線が閉じると“完全に”伸びないんですか?【身長先生に聞け22後半】」の内容を元に作成したものです。
Q.1骨端線が閉じると完全に伸びないんですか?
骨端線が閉じてしまうと完全に伸びないんですか?
A.
よく受ける質問ですね。
男の子であれば16歳0ヶ月の時点でほとんど骨端線は閉じていきますけども、16歳0ヶ月から平均的に2cm弱程度伸びます。
手のレントゲンを見て、骨端線が閉じた瞬間を確認でき時から約2cm程度伸びる可能性があります。
これは骨端線は身体中の色んな骨に存在しており、各骨端線が閉じるタイミングが微妙にずれているからです。
ただし全身の骨端線が閉じた状態であれば、伸びる可能性はほぼゼロという表現ができると思います。
骨端線そのものについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
骨端線が閉じるサインはある?
骨端線が閉じるサインはあるのか、についてですが結論から言うと明確なサインはありません。
思春期症状が起きるタイミングと関係性があると考えられていますが、はっきりとした規則性はありません。
骨端線が閉じているかを確認するにはレントゲンで確認するしかないです。
骨端線が閉じるサインはありませんが、もっと広い意味合いでの「身長が止まるサイン」なら存在します。
身長が止まるサインについてはこちらの記事で紹介しています。
Q.2成長ピークを過ぎてからの伸び率の違いを教えてください
成長ピークが過ぎて一気に伸び率が無くなる場合と、緩やかに伸びなくなる場合の違いは何ですか?
A.
とても良い質問ですね。
これは明確な答えがあるわけではありませんが、早熟傾向が強くて性ホルモンが強いと骨端線が閉じた辺りが非常に強くなります。
性ホルモンの出方は人によって違うと思うので、そこらへんが大きく影響しているという風に解説するのが今の見解としては正しいと思います。
Q3.タンパク質摂取をするときどのように調整すればいいですか?
今回の内容とは少しずれていますが、タンパク質(牛乳・卵・乳製品)を多く摂取することによってコレステロール値が高くならないのか心配です。
肥満やコレステロールはどのように調整していけばいいでしょうか?
A.
これも良い質問ですね。
これは一般的な見解と似てると思います。
日本人の食が欧米化していると、何十年も前から言われていることだと思います。
つまり牛肉とかをたくさん食べれるようになって、生活習慣病・肥満コレステロールが悪化するのがデメリットな点として挙げられます。
どういう風に調整していけばいいかということですが、大人と同じです。
牛肉は脂質が比較的多く摂取する場合もあるわけですが、その中でも脂質の低い牛肉を食べると良いでしょう、という表現になりますが高額になってしまうのが難点です。
なかなか手に入れるのは難しいですが、一部流行っているものであればグラスフェッド(grass-fed)直訳すると「牧草飼育」がいいかもしれません。
自由に動き回れる広大な自然環境で放牧され、牧草のみを食べて育った牛のことです。
私が知る限り、グラスフェッドの牛肉を手に入れるのは非常に難しいと思います。
何回か見たことはありますが、値段も相当上がるということになるので、現実的なところを言えば脂肪分の少ない牛肉をとって頂いたりするのがよいかもしれません。
乳製品も同じです。
例えば牛肉を飲んだ方が身長が伸びるというデータがあるわけですが、その中で牛肉の懸念点の1つとしては動物性脂質が比較的高いことが挙げられます。
ここら辺はケースバイケースになります。
例えば痩せている子であればそこまで脂質制限をする必要はないと思いますし、体が横に大きい方に関して言うと、脂質制限が必要になってくるかと思います。
牛肉であれば脂質の低いものを取るとか、牛肉でも低脂肪のものを摂取するとか、そういった工夫はあっても良いかもしれません。
卵に関して言うと、コレステロールは子供に関しては上がりすぎる心配はそこまでないと思いますが、過剰摂取をしない程度でやっていくというところになります。
Q4.歯と身長はどのような関係がありますか?
歯と身長は関係ありますか?
歯科医の先生に歯を見られて「身長伸びるよ」と言われました。
実際はどうですか?
お願いします。
A.
これは正しいです。
これに関して言うと、歯科医の方でもし見て頂いている方でコラボして下さる方がいたらぜひコラボしたいです。
私はよく手やたまに肩・骨盤も評価をするんですけども、基本的には手です。
手のレントゲンをもって骨年齢・成長が早いのか遅いのかを判定していくわけですが、歯でも分かるらしいです。
歯も何歳で歯が生えるとかそういったのもあるらしくて、私も今後より一層勉強していってそういったものを踏まえて早熟か晩熟かをより正確に把握していくというのは面白いかなと思っています。
このブログを読んでいる歯科医の方ででコラボして下さる方がいらっしゃったらご連絡頂けたらと思います。
Q5.平均的な両親の子は平均的?伸ばすためには何が必要?
息子の身長で質問です。
父170cm、母158cmの日本人の超平均的身長な夫婦の息子です。
身長の伸びも平均的な成長曲線のような伸びになる確率が高いのでしょうか?
また平均を大きく上回って伸びるためには何が必要でしょうか?
スポーツをしているので180cmを目指しています。
A.
同じ様に疑問を持っている方も多いと思います。
平均的な身長の両親からは、平均的な子供が生まれる可能性が高いです。
私の方でも色々拝見させて頂いても、やはりその傾向は強いかなと思います。
両親の身長からお子様の身長を求める時は、こちらの遺伝身長計算式で計算できます。
■男の子の場合
(父の身長+母の身長+13)÷2
■女の子の場合
(父の身長+母の身長-13)÷2
この計算式に当てはめると
(170+158+13)÷2=170.5cm
ということで、大体170cmになることが計算できます。
このように平均的なお父さんと平均的なお母さんからは、平均的な子供が生まれてくることが分かります。
このように式を勉強していくと、それに±9cmをするという単語が出てきます。
誤差が出やすい子・出にくい子がいます。
例えばお父さんとお母さんの合計が今回だと328になるわけですが、合計値によって遺伝的な身長が決まるわけなので、合計の和が一緒であればどんな組み合わせでも結果が同じになってしまいます。
例えばお母さんの身長が148cm、お父さんの身長が180cmというのも同じ合計値になるわけなので、同じ遺伝身長が求められます。
しかし同じ結果にはなりません。
お父さん180cm、お母さん148cmの子の方がより一層高くなる可能性もあれば、低くなる可能性もあるでしょう、という表現になります。
よりバラツキの強いデータが得られることが推定されます。
また平均を大きく上回って伸びるためには何が必要でしょうかということですが、何か1つだけをやって大幅に身長が改善することは期待しない方がいいです。
ちょっと厳しい言い方かもしれませんが。
例えば平均より大きく上回りたいというのは、すごく偏差値の高い学校に合格したいわけですよね。
その時に「何をしたらいいですか?」という質問を受けて、先生は「やれることは全部やって下さい」という答えをすると思います。
例えば「夏期講習だけを受けて受かります」とか、「この問題集だけで受かります」とか、「この授業を受けるだけで東京大学に受かります」とか、そんな美味しい話はありません。
毎日毎日の宿題をこなしてしっかり成長していくとか、問題集も一冊ではなくてたくさんこなすことによって学力が上がっていくのと一緒で、1個1個着実にこなしていくことが大事です。
例えば睡眠が大事だとお話をして、食事・運動などを全く改善せず、睡眠だけを改善した場合に何cm伸びるのかというと、たかだか0〜1cm程度と思います。
しかし睡眠・運動・食事とか全部を改善していくと、はじめて大きなものが得られるという可能性が出てくると思います。
睡眠・運動・食事も情報を配信していきますので、改善して頂くといいと思います。
頑張ってやっていきましょう!
Q6.178cmの軌道ですが180cmに到達できますか?
身長先生質問です。
12歳11ヶ月3月生まれの中1です。
あと少しで中2です。
今の身長が164.5cm、両親の身長は175cmと161cmで身長先生の動画で178cmくらいの軌道に乗っていることが分かったんですけど、180cmに到達できますか?
A.
こちら成長シートで見ていきましょう。
表1
成長シートご希望の方は、身長先生の公式LINEからご自身でダウンロードすることができます。
簡単に身長が予測できるようなシートになりますので、ぜひお試しください。
12歳11ヶ月なのでほとんど13歳ですね。
13歳で164.5cmということなので、確かに177.1cm〜178cmのペースに今いらっしゃるということになります。
これぐらいの差であれば全然いく可能性はあると思います。
2cm程度ですので、生活習慣の改善でいく可能性はあります。
身長が伸びる生活習慣についてまとめた記事があるので気になる方はこちらをご覧ください。
Q7.伸びていたのに急に止まることはありますか?
グングン伸びていたのに身長が急に止まることはありますか?
A.
この質問は良い質問です。
厳密に言うと、ほとんどありません。
これは過去にものすごく昔の動画ですけども、人間の脳みそは非常に直線的な予測を立てるという風に言われています。
例えば10cm→8cm→6cm→4cm→2cmという風に、身長の伸びが低くなることを頭の中でイメージするんですけども、いわゆる「一次関数」的な数値を頭の中で描くと言われています。
一方で現実は「指数関数」的に減っていきます。
昨年の年の半分、昨年の年の半分、という風に減っていきますので、伸び率が悪くなったと感じる方が多いように思います。
まとめ
以上、参考になりましたでしょうか。
骨端線の話をはじめ、複数の身長に関する疑問に答えさせていただきました。
これからも身長に関することを全身全霊で配信していきますので、身長先生ブログや身長先生YouTubeのチェックをお願いいたします。
また、当院では身長治療を行っております。
興味のある方は、こちらをご覧ください。
成長シートご希望の方は、身長先生の公式LINEからご自身でダウンロードすることができます。
簡単に身長が予測できるようなシートになりますので、ぜひお試しください。