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子どもの身長を伸ばすために知るべき低身長の病気

[2024.09.22]

 

2024年2月22日KADOKAWA出版より発売中

 

子どもの身長がなかなか伸びないと心配になることがありますよね。

 

何が原因でどんな治療が必要なのかを知ることは、親としてとても大事なことです。

 

この記事では、低身長の原因となる主な病気について、その症状や治療法を分かりやすく説明しています。

早めに原因を突き止めて、適切な治療を受けることで、お子さまの成長をしっかりサポートできるようになります。

 

【目次】

 

低身長の疾患にはどのようなものがある?

 

低身長の原因となる疾患には様々なものがあります。

ここでは、低身長治療が必要となる主な疾患について解説します。

妊娠中から標準的な身長や体重に達しない場合や、染色体異常が原因で生じる場合など、多岐にわたります。

 

低身長の原因には、以下の疾患があります。

 

  • 成長ホルモン分泌不全性低身長症
  • ターナー症候群
  • SGA性低身長症
  • ヌーナン症候群
  • 軟骨無形成症
  • 軟骨低形成症

 

 

成長ホルモン分泌不全性低身長症

 

成長ホルモンの分泌が不十分なために起こる低身長のことを指します。

下垂体の機能不全が原因で、成長ホルモンの分泌が減少し、身長の伸びが低下するのが特徴です。

 

先天的には下垂体の発達不良が、後天的には下垂体腫瘍などが原因となることがあります。

多くの場合、成長ホルモンを投与することで治療が行われます。

 

ターナー症候群

 

ターナー症候群は、染色体異常によって引き起こされる疾患で、女性にのみ見られます。

2000人に1人の割合で発症し、出生時から身長がやや低い傾向があります。

 

思春期の遅れや不妊もこの症候群の特徴です。血液検査により染色体の異常を確認し、診断が確定します。成長ホルモンや女性ホルモン治療が行われることが一般的です。

 

SGA性低身長症

 

妊娠中に標準的な身長や体重に達しなかった子どもが、3歳までに標準値に追いつかず低身長のままである場合、SGA性低身長症と診断されます。

問診や成長ホルモンの検査、手のレントゲン検査などを経て診断が確定し、保険適用の成長ホルモン補充療法が行われます。

 

ヌーナン症候群

 

遺伝子異常により発生する低身長で、男女ともに見られます。

日本では約10,000人に1人の割合で発症し、心臓の疾患も伴いやすいです。

成長ホルモン治療が行われることがあります。

 

軟骨無形成症・軟骨低形成症

 

遺伝子の変異によって軟骨の成長が阻害され、身長が伸びにくくなる疾患です。

 

手足の指が短く、頭部が大きい傾向が見られます。

成長ホルモン治療や、整形外科での骨延長術が行われることがあります。

 

小児科での検査と早期治療の重要性

 

低身長が疑われる場合には、小児科で検査を受けることが重要です。早期に適切な治療を開始することで、成長の促進や合併症の予防が可能になります。

 

病気ではないけど身長が低い

 

上記のような疾患でなくても身長が低い人もいます。

当院ではそういった方を特発性(体質性)低身長と定義しています。

 

特発性(体質性)低身長の場合成長ホルモン治療は断られるケースが多いです。

また、成長ホルモン治療を受ける場合は保険適用外となります。

参考  低身長の相談に行ったが病院でどうしようもないと言われた方へ

 

当院では病気ではないけどもっと身長を伸ばしたい、という患者さん向けに治療を行っています。

詳しくはこちらのページにて説明しています。

低身長治療

 

まとめ

 

低身長の原因には、以下の疾患があります。

 

  • 成長ホルモン分泌不全性低身長症
  • ターナー症候群
  • SGA性低身長症
  • ヌーナン症候群
  • 軟骨無形成症
  • 軟骨低形成症

 

これらの疾患は、遺伝的要因や染色体異常、妊娠中の発育不良などによって引き起こされることが多いです。

 

早期の診断と治療が重要であり、小児科での検査を通じて適切な治療を開始することが、成長の促進や健康の維持に繋がります。

 

成長ホルモン療法やその他の専門的な治療方法を用いることで、低身長の改善が期待されます。

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