身長先生式成長ホルモン治療を検討しているが副作用が心配な方へ
医師医学博士、整形外科専門医・身長先生こと田邊です。
今回も全身全霊で身長に関することを配信していきます。
今回お話しするのは「身長先生式成長ホルモン治療の副作用について」です。
身長を伸ばすために治療を受けてみたいけど、ホルモン治療ってよくわからないし副作用があったらどうしよう、と心配な方もいらっしゃると思います。
今回はそういった疑問を解消するために身長先生式成長ホルモン治療の副作用について解説していきます。
是非読んでみてください。
【目次】
EBM(Evidence Based Medicine)について
今回のお話しですが、2024年4月時点でのお話となります。
今後はだんだん変わっていく内容だと思うので、皆さんご注意ください。
これから1年後、2年後、3年後とまた新しいデータが出てくる中で、良くも悪くも変わっていく可能性があります。
ただし、私の予想ではありますが、おそらく良い報告ばかりになってくると個人的には思います。
今までは色々な論文の文献だったり、そういったものを紹介してきましたし、今後も紹介していくつもりです。
なぜかというと、お医者さんというのはEBM(Evidence Based Medicine)というものが推奨されています。
私が医学生になってからはそういったことをしなさいとずっと教育を受けてきました。
簡単に言うと、「論文に基づいて治療するEBMという考え方が大事」ということです。
ですのでまずは皆さんにそういったお話しをしています。
例えばエビデンスレベルという表現は、何の信憑性が高くて何の信憑性が低いかを表すものです。
私が学生時代、研修医、大学院生、そして医学博士とずっとやってきて、その期間を通しても変わってきていません。
20年くらいは変わっていないんです。
これはこれからの20年も変わりません。
これからもやはり論文を元に治療を行いましょうというのは同じです。
我々がお医者さんの試験で答え続けることです。
例えば学生時代の期末試験でも必ず論文をもとに治療しましょうと答えるし、研修医を受ける時も専門医の試験を受ける時も、医学博士の時も、自分が論文を書く時も必ず論文を参考にします。
論文をもとに論じるというのがお医者さんのあるべき姿です。
Experience Based Medicineについて
それに対して、我々お医者さん同士の間でよくお話しするのが「Experience Based Medicine」です。
エビデンスに対抗して体験談に基づいて治療を行うことです。
これは試験の中ではダメと言われています。
お医者さんの個人的な経験に基づいて治療するのは絶対にダメと言われていますが、実際には経験者の意見というのはとても大切なんです。
論文で示されることと論文で示しきれないことがあります。
例えば株の予測で考えてみましょう。
株を予測する方法はおそらくいっぱいありますよね。
ですが最終的にはトレーダーさんの今までの経験を踏まえて総合的に判断して売買をします。
それと同じでお医者さんにもそういった側面があります。
いろんな情報をインプットするけれど、最終的には個人的なエクスペリエンスに基づいて治療を行うことが多いです。
建前上、論文は大事ですが経験も大事と言うことをお医者さん同士でも理解しています。
料理の本を1万冊読んだからと言って、その人は料理が必ずうまいかというとそうではありませんよね。
1万冊読んで1万食作っていたらすごい人ですよね。
エクスペリエンスというのは本当に大事になってくると思います。
ではここからは私のエクスペリエンスについてお話ししていきます。
身長先生式成長ホルモン治療の副作用について
まずは副作用について正直なところ、全然副作用を認めていません。
逆に副作用を認めていたらおそらくこのように身長先生の配信はやめていると思います。
やめていないということは全く問題が起きていない、素晴らしい結果が出ていることを意味しています。
ただし、全く副作用がないのかと問われると多少の副作用はあります。
- ①栄養補充・サプリメントでの副作用
- ②成長ホルモンでの副作用
それぞれの場合でお話しします。
①栄養補充・サプリメントでの副作用
栄養補充のサプリメントや思春期を遅らせるプリモボランで一番多くみられる副作用は肝機能障害です。
これも今後しっかりデータ整理をしていく必要がありますが、これに関してはサプリメントもプリモボランも最大量で投与すると10人に1〜2人の割合で肝機能障害が起きます。
「え?危なくない?」
と思う方もおられると思いますが、肝機能障害といっても、いわゆる軽度の肝機能障害のケースしかありません。
今まで重症の肝機能障害を起こしたことは1例もありません。
肝臓は「眠れる臓器」と呼ばれており、基本的には症状が全く出ません。
症状がないからこそ採血は定期的に行っていく必要があります。
肝機能障害が出たときにきちんと対処することももちろん必要です。
簡単に言うと薬を減量したり、飲むのをやめることです。
そうすると肝機能障害が出てしまった人も治ります。
必ず全員治りますので、ほとんど心配はありません。
これが私の今のところのエクスペリエンスです。
②成長ホルモンでの副作用
成長ホルモン補充は副作用を全く認めていません。
投与中は全く問題ないと言えます。
では大人になったときに大丈夫なのかどうかをお話しします。
例えば10〜12歳で成長ホルモン治療を受けて30〜40年後や年齢が50〜60歳になったとき、本当に無害なのかと言われると厳密に言うとまだわからないとお伝えするしかありません。
例えば議論を進めて行ったら、その成長ホルモンを投与した子供が死ぬまでフォローアップしていって、その後どうなったかというのも厳密にデータ処理する必要があります。
例えば寿命を80年として考えると、2024年の現在ですと1940年くらいに投与した人の例を初めてフォローアップしていって良いのか悪いのかとやっと議論できるところです。
なかなか1940年のデータを整理すると言うことにリアリティがないというのはご理解いただけると思います。
成長ホルモン製剤も今と昔ではかなり違います。
そういった意味でも評価が難しいです。
厳密には長期的な目線で見ると明確なことは言えません。
ただこれは別に成長ホルモン治療だけでなく、様々な薬やほとんどの新薬・新しい治療は全部そうです。
例えばコロナワクチンを受けた人もたくさんいると思いますが、基本的に短期的には小さい発熱とかがあったかもしれませんが、ほとんどの場合はあまり問題なかったと思います。
ただそれが50年後も大丈夫かと言われると、大丈夫だと想定して打っているわけですので、完全に証明されたものではありません。
成長ホルモン治療に関しても今の所100%証明されているわけではないです。
これを証明するには50年、100年といった歴史が必要なんだとご理解いただく必要があります。
私のエクスペリエンスでお話しさせていただくと、成長ホルモン治療や他の治療も身長治療に関してまず問題ないでしょうというのが個人的な見解となっています。
それに対してしっかりと100%レベルのデータが出るのは50〜100年とかかってくるところです。
ただ論文上ではほとんど問題ないというデータはたくさんありますので、そういったことをご来院いただくと共有することができます。
ただし全員に成長ホルモンを打てとは思っていません。
まずは成長ホルモンや思春期を遅らせる薬といった薬に関してはまず、何がなんでも伸ばしたいという気持ちがあってベネフィットを多く感じる人が受けるべきだと思います。
治療内容をしっかりと勉強していくことが非常に重要だと思っていますので、治療内容を勉強して最終的に治療するのかしないのかを決めていただくと良いと思います。
まとめ
今回は身長先生式成長ホルモン治療の副作用についてお話ししました。
エビデンスに基づいて治療することが推奨されていますが、エクスペリエンスに基づいて治療するのも大切になってきます。
栄養補充のサプリメントや思春期を遅らせる薬を使用することによって肝機能障害が起きることもありますが、軽症ですし、きちんと対処すればきちんと治ります。
成長ホルモンについては全く副作用はでていません。
将来的に安全なのかどうかは確立していませんが、私のエクスペリエンス上問題はないと思います。
しっかりと治療について勉強して身長治療を受けるかどうかを考えていきましょう。
これからも身長に関することを全身全霊で配信していきますので、身長先生ブログや身長先生YouTubeのチェックをお願いいたします。
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