骨端線が閉じても身長が伸びる理由〜いつまで身長は伸びるのか?〜【身長先生】
今回お話させていただくのは、骨端線が閉じても伸びる理由!まだ身長が伸びるかの確認方法についてです。
いつまで身長が伸びるのか、これは本当に難しい問題ですよね。
例えば私の方に治療に来てくださっている方ですと、いつまで治療を続けるかとか、そういったことをよくお話しさせていただきますし、そこに明確な答えがなかったり、非常に難しいわけです。
ということで、どういう風にしてまだ伸びるか、今回お話しさせていただきます。
それと同時に、骨端線が閉じても伸びる理由も併せてご理解いただけると面白いかなと思うので、その題名にしてみました。
身長が伸びないのをどう判定するのか
あるAさんが身長が伸びていないと判定する時に、最も明確な方法は実際に計測をして身長が変わっていなかったら、というのが答えになります。
文章で言うのは簡単ですが、実際には難しいです。
なぜかというと、身長は常に変わり続けているからです。
完全に止まるということはないんですね。
それはまるで時間が止まることは絶対にないという真理と同じようにして、身長も一切止まることはないです。
それはどういうことを意味しているかというと、1日の間に1〜3cmの身長差があり、一般的には朝が高くて夕方が低いです。
測る時間帯によってももちろん違うわけですし、その前にの日に何時間寝るか、そのような状況でも少し身長というのは変わってしまうかもしれないですし、計測する時に髪の毛が長くてフサフサしている時と、短髪で切った時、計測する時の顎の向きがどうとか、こういったような問題もあって非常に誤差が強いわけです。
一般的には色々な誤差を考えると、1cm程度の差が出るという評価になりますので、測ったら測っただけ違う値が出てくるわけなんですね。
ただ身長を計測したのに身長が変わってないという結論に至るまでは、測り続けても悩み続けるわけです。
しかも残念なことにというか、身長はある程度寝れば伸びるわけです。
ただし逆に下り坂に入っていくわけです。
残念ですが、身長はだんだん低くなっていきます。
例えば70歳であればそういったイメージが湧いてくるのかもしれないですが、比較的早い段階から身長はマイナスの側面もあります。
身長はどうやったら低くなるのか
70〜90歳の方が身長が低くなる大きな理由は、骨が弱くなる骨粗鬆症です。
骨が弱くなってしまって背骨が縮まってしまうわけです。
骨粗鬆症の治療を受けている方でも「若い頃より5cmも身長が低くなった」なんてよく聞いたりするような形になります。
ただし実はそれと似たような現象というのは、比較的若い段階でも起きます。
例えば腰椎(腰)の椎間板、骨と骨の間のクッションのような役目ですね。
そういったのはかなり若年の段階から変性していきます。
加齢性変化・劣化を「変性」という風にお医者さんは呼んだりしています。
例えば18歳・19歳とかでも腰椎の椎間板が傷んでいる人はいるわけです。
そういった意味だと、他の要素としては身長が伸びているかもしれないですが、人間の体を分解的に考えたときには部分的には低くなっている方はいらっしゃるわけですね。
分かりやすい例でいうと、椎間板ヘルニアです。
18歳・19歳の方でもいらっしゃるわけですね。
そういった方に関していうと、骨と骨の間が0.5cm〜1cm程度縮まるわけですから、実は18歳・19歳でも身長が低くなる傾向にもあるわけです。
また一方で20歳以上でも身長が伸びたなんて話があったりもするわけですので、その中でどういう風に判定していくかというのは非常に難しくなるわけになります。
医学的なデータから予測する
そこで我々お医者さんは実測の身長だけではなく医学的なデータを参考にします。
その医学的なデータの代表例が、レントゲン上の骨端線を見るわけになります。
身長が小学生・中学生の時に伸びる理由というのは骨端線です。
今後モニターさんの写真も出てくるので、使いながら説明できるようになると思います。
骨と骨の端の線の部分が成長することで身長が伸びると言われていますので、成長するスペースがなくなってしまえば身長が伸びないという表現になりますので、骨端線が残っているかどうかは非常に大事になってきます。
ただし骨端線が閉じても身長が伸びるケースはあります。
それはどうしてそんな現象が起きるかというと、2つポイントがあります。
まず1つは、計測した骨端線が閉じているにすぎないからです。
例えば怪我をした時に手のレントゲンを撮って「手の骨端線が閉じてたので身長が伸びないと言われました」もしくは膝の怪我をして膝のレントゲンを撮ったら「骨端線が閉じているので身長は伸びません」ということを言われたとしても、もしかしたら肩・頭蓋骨・足首とか、他の骨端線が残っていればそこの部分が伸びうるわけです。
レントゲンで撮影した部位の骨端線が閉じているにすぎないため、骨端線が閉じても身長が伸びる現象が起きるということが1つ言えると思います。
あともう少し細かい話をすると、レントゲン上で骨端線が閉じているという評価になったとしても、もう少しミクロ、もしくは精密な検査を行った場合に骨端線が残存しているということはあるかもしれません。
レントゲンは非常にマクロな視点で見るわけですので、顕微鏡で見たときにはまだ骨端線が残存しているという表現ができたり、いろんな事が言えるわけですので、そういったところが1点です。
あともう1つは、骨端線が閉じた状態でも身長が伸びるケースはあります。
例えばよくお話しするのはロバート・ワドローさん。
最も身長の高い人間としてギネス世界記録に認定されている男性です。
死亡時の身長は272cmでした。
そんな彼の身長の記録が少し残っていて、18歳で254cmであり、18歳から約20cmちょっと身長が伸びていることを考えると、彼は骨端線がさすがに18〜20cmで閉じていると思いますので、閉じた状態でも非常に伸びているというのが分かります。
ですので、骨端線が閉じた状態でも無理やり伸ばせる環境を整えることは理論上可能になるかもしれません。
この方であれば「脳下垂体腫瘍」。
それだけで成り立つかはまた別の話にはなりますが、何かしらの条件が揃ったりすると、もしかしたら可能だったりするかもしれません。
もう1回復習します。
骨端線が閉じても伸びる理由というのは、計測した骨端線が閉鎖していたにすぎないからです。
あともう1つはロバート・ワドローさんのように特別な例においては骨端線が閉じていても身長は伸び続ける、そんなパターンが考えられるということになります。
そしてお医者さんがまだ伸び続けるかを検討する時に「骨端線を見る」というお話をしましたが、それに加えて採血のALPを見たりします。
ALPとは骨の代謝のことです。
骨の代謝が高いほど身長を伸ばす働きがあると言われていますので、そういった値を見たりするわけになります。
ALPの値を見てみましょう。
350以上:よく伸びている
200以上:まだ伸びている
175以下:最終身長に近い
ALPが175以下になると、そろそろ治療を終了するべきでしょうとお話しするわけになります。
その中で最後の方を見ていくと「113」という数字が出てきます。
ALPが113を切ると大人の値という評価になりますので、さすがにもう無理でしょうとお話しすることになります。
ALPが113というのは骨端線が閉じたという状況になります。
このALPという数字は非常に変動性が強い値になりますので、計測した瞬間瞬間によって出てくる値は変わります。
113だった次の計測が140ぐらい、それぐらいだったら全然誤差は有り得ますので、その誤差も踏まえながら判定していくような形になります。
つまり今回お話しさせていただきたかったのは、
・実測の身長
・レントゲン
・採血
これらをもって、まだ伸びるのかを判定していくのですが、3つとも要素としては不安定です。
その不安定な要素3つを満遍なく検討して身長の伸びを吟味する、ということが実際の作業になります。
もちろん治療を受けていただいている方とか医学的情報がある方は、身長の計測・レントゲン・採血のデータを元にまだ伸びるかを判定していただくといいと思います。
データがない方に関しては、やはりこまめに身長を測っていって、そして朝と晩で身長差があることを加味しながら、実際の身長がどれぐらいの収束を迎えているかを検討していただくといいように思います。
まとめ
いかがだったでしょうか。
また、以前募集させていただいたモニターの方は順調に進んでいます。
動画化をすでに進めていますので、記事も後ほど進めていきます。
無料身長予測をこれまで何回も行ってきましたが、今後はリニューアルしていこうと思っています。
これからも一緒に身長を伸ばしていきましょう。
これからも身長に関することを全身全霊で配信していきますので、身長先生ブログや身長先生YouTubeのチェックをお願いいたします。
また、当院では身長治療を行っております。
興味のある方は、こちらをご覧ください。
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簡単に身長が予測できるようなシートになりますので、ぜひお試しください。