猫背だと子どもの身長は伸びない?猫背を改善する方法| 低身長治療・再生医療なら東京神田整形外科クリニック
「猫背のせいで身長が伸びないのでは?」「姿勢が悪いと将来の身長に影響するの?」と不安に感じている方は多いでしょう。
実際には猫背そのものが成長を止めることはありませんが、姿勢の崩れによって“低く見える”ことは起こります。猫背の改善に大切なのは、猫背に対する正しい知識と改善方法を知ることです。
この記事では、猫背が身長に与える影響の科学的根拠、猫背が原因で低く見える理由、改善によって期待できる変化、さらに具体的な改善方法まで身長先生©️監修で詳しく解説します。
猫背だから身長が伸びないの?

猫背の姿勢は、成長そのものを止める理由ではありません。
ただ、背中が丸くなることで背骨がまっすぐ伸びづらくなり、実際の身長より低く見えてしまう場合があります。
この章では、なぜ猫背で身長が低く見えるのかを、分かりやすい仕組みとともに解説します。
猫背だから身長が伸びないことはない
猫背の姿勢が、子どもの身長の成長を直接止めるわけではないと言われています。
身長は、骨の先端にある骨端線がゆっくり伸びることで変化します。
背中が丸いからといって、この骨端線の働きが急に弱まったり止まったりすることはありません。
そのため、猫背だけを理由に「身長が伸びない」と結論づけることはできません。
ただし、長い時間を丸まった姿勢で過ごすと、胸やお腹が圧迫され、呼吸が浅くなる可能性があります。
呼吸が浅くなると体の巡りが乱れやすくなり、睡眠の深さにも影響しやすくなります。
睡眠は成長ホルモンが働きやすい時間帯のため、この質が落ちると、間接的に成長に影響する可能性があるとされています。
また、猫背により体が常に緊張した状態になることで、疲れやすさや姿勢のクセが強まり、生活リズムにも影響を与える場合があります。
このように、猫背が骨端線の動きを止めるわけではありませんが、呼吸や睡眠など成長に関連する環境を乱す要因になります。
こうした間接的なつながりを知っておくことで、姿勢を整える意味を理解しやすくなるでしょう。
猫背が原因で身長が低く見えることがある
猫背の姿勢になると背中が丸くなり、体全体が前へ倒れた形になります。
この姿勢では背骨のS字カーブが保てず、まっすぐ立ったときよりも体が縮んだように見えます。
実際には骨の長さは変わっていませんが、重心が前に寄ることで体が沈み込んだ印象になり、本来の身長よりも2〜3㎝ほど低く見えるとされています。
また、背中が丸い状態が続くと、胸やお腹まわりにも力が入りづらくなり、姿勢がさらに崩れます。
このような姿勢の変化が積み重なることで、鏡に映る自分の印象も低く感じやすくなります。
しかし、姿勢を整えて背骨の位置を戻すと、骨そのものが伸びるわけではなくても、立ち姿が大きく変わる可能性があります。
これは「背を伸ばす」というより“本来の身長を取り戻す”という感覚に近く、見た目の印象が自然とすっきりした高さに戻るでしょう。
参照:Doctor Taller「Posture and Height Study」
背骨の歪みにより身長が低くなる
猫背の姿勢が長い期間続くと、体の前側と後ろ側の筋肉のバランスが崩れやすくなります。
このバランスの乱れが続くと、背骨や骨盤の位置にも影響が出て、少しずつ歪みが生じます。
特に成長期の子どもは骨がまだ柔らかいため、歪んだ状態が固定化すると、背骨がまっすぐ伸びづらくなる可能性があります。
背骨が本来の位置から外れると、体を支える軸が不安定になり、立ったときに体が沈み込んだように見えます。
このような状態が続くと、成長期の身長の伸びにも影響することがあるため、日頃の姿勢管理が重要です。
椅子の高さやデスクの位置が合っていないと前のめりの姿勢になりやすく、猫背を招きやすくなるでしょう。
環境を整え、背筋を軽く伸ばす習慣を持つことで、背骨がまっすぐ伸びやすい状態を保ちやすくなります。
猫背を改善すれば身長は伸びる?

猫背を整えることで、骨の長さそのものが伸びるわけではありません。
しかし、姿勢がまっすぐになると体の軸が安定し、本来の身長がそのまま見えやすくなるため、立ち姿が高く感じられることがあります。
背中が伸びると胸やお腹のスペースが広がり、呼吸が深くなるとされ、体の巡りも乱れにくくなります。
呼吸や巡りが整うと、睡眠の質が安定し、成長ホルモンが働きやすい状態を作りやすくなります。
また、猫背の改善によって体にかかる余計な負担が減り、日常の動作で疲れにくくなります。
体が自然にまっすぐ保てるようになると、姿勢全体のクセが抜け、成長期の体が伸びやすい環境が整います。
つまり、猫背を治すことは「身長を直接伸ばす」というより、身長の伸びを妨げない土台を作ることにつながると考えられています。
姿勢を整えることは、成長のための準備でもあります。
見た目の印象が変わるだけでなく、生活全体のリズムが整いやすくなるため、成長期の子どもにとって大切な習慣になるでしょう。
猫背を改善する方法

猫背を整えるためには、日常で続けやすい行動を少しずつ取り入れることが大切です。
無理に姿勢を正そうとしても続きにくいため、体が自然に起き上がりやすくなる環境づくりが役立ちます。
この章では、簡単に始められる方法を中心に、猫背をゆるやかに改善していくための具体的な手順を紹介します。
ストレッチをおこなう
背中や胸まわりの筋肉が硬くなると、体が前へ引っ張られやすくなり、猫背の姿勢が続きやすくなります。
このような状態をゆるめるためには、無理のない範囲で筋肉を伸ばすストレッチが役立ちます。
特に肩甲骨をゆっくり動かす肩回しは、固まりやすい上半身をほぐし、背中が起き上がりやすい状態を作りやすいでしょう。
また、胸を開く動きを取り入れると、丸まった姿勢で縮こまりやすい胸の筋肉がゆるみ、自然と背筋を伸ばしやすくなります。
両手を後ろで軽く組んで胸を広げるようにすると、呼吸もしやすくなります。
筋肉を強く引っ張る必要はなく、気持ちよく感じる程度で続けることで、猫背の改善につながりやすい環境を作ることができるでしょう。
正しい姿勢を意識する
正しい姿勢を意識することは、猫背をゆるやかに整えるための基本です。
座るときは骨盤を後ろへ倒さず、軽く立てるようにすると、背中が自然とまっすぐに保ちやすくなります。
背中だけを無理に伸ばそうとすると力が入りすぎて続きにくいため、まずは骨盤の位置を整えることが大切です。
また、スマートフォンやタブレットを長時間使うと、どうしても頭が前に出て背中が丸まりやすくなります。
画面を持つ位置を目線の高さに近づけると、首が前へ倒れづらくなり、胸や背中にかかる負担も軽くなると言われています。
日常生活の中で軽く意識するだけでも姿勢は変わり始めるため、できる範囲から取り入れてみると良いでしょう。
長時間同じ姿勢を避ける
長い時間同じ姿勢で過ごすと、特定の筋肉だけに負担が集中し、体がこわばりやすくなります。
特に座りっぱなしや前かがみの姿勢は、背中や首が丸まりやすく、気づかないうちに猫背のクセを強めてしまう場合があります。
勉強や作業に集中していると、同じ姿勢のまま何十分も経ってしまうことが多く、その積み重ねが姿勢の乱れにつながりやすくなります。
このような負担を避けるためには、一定の時間が経つ前に体を動かす習慣が役立ちます。
目安として1時間に1回は立ち上がり、軽い背伸びや胸を開く動きを取り入れると、筋肉の緊張がゆるみ、体が楽になりやすいとされています。
深呼吸をしながら肩をゆっくり回すだけでも、血の巡りが整い、固まった姿勢をリセットしやすくなるでしょう。
大きな運動をする必要はなく、数分の動きでも十分に効果があります。
短い休憩をこまめに取り入れることで、猫背が続きづらい環境が整い、自然に姿勢が起き上がりやすくなります。
整形外科へ相談する
猫背の状態が強く、首まわりや腰まわりのこわばりが続いたり、疲れやすさが気になる場合は、専門の医療機関へ来院して相談することが重要です。
整形外科では、姿勢を確認する検査や筋肉の状態を確かめる触診などを通して、今の体のバランスを丁寧に確認してもらうことができます。
必要に応じて、姿勢を支えやすくするためのリハビリ指導や、日常で取り入れやすい運動方法を教えてもらえることもあるでしょう。
無理なく続けられるストレッチのコツを知ることで、猫背が戻りにくい体づくりにつながりやすくなります。
猫背が続いて日常生活に負担を感じるようであれば、早めに医療機関へ相談し、自分に合ったケアの方法を知ることが大切です。
猫背を治すことのメリット

猫背を整えることは、見た目が変わるだけでなく、体の動きやすさや毎日の過ごし方にも良い影響をもたらします。
姿勢が安定すると、呼吸や巡りが乱れにくくなり、体が軽く感じやすくなることもあります。
この章では、猫背をゆるやかに改善することで得られる具体的なメリットを分かりやすく紹介します。
疲れにくくなり不調が減る
正しい姿勢を保てるようになると、体にかかる力の方向が整い、特定の部位だけに負担が集中しにくくなります。
猫背の姿勢では首や肩、腰まわりが常に引っ張られ、こりや重だるさが出やすくなりますが、姿勢が安定するとこの負担が分散され、こわばりが軽くなることがあります。
筋肉の緊張がゆるむことで体が動きやすくなり、勉強や運動のときも集中力が続きやすくなります。
呼吸が深まり、酸素を取り込みやすい状態が保たれるため、長時間の作業でも疲れが蓄積しにくくなる点も特徴です。
こうした変化によって日常の不調が少しずつ減り、快適に過ごしやすい体へ近づけます。
代謝が良くなる
猫背が改善され、姿勢が整うと、体の中心である胸郭や腹部への圧迫が軽減されます。
この結果、内臓が本来の位置に収まりやすくなり、胃腸や肝臓などの働きが活発になります。
特に、血液やリンパの流れがスムーズになることで、全身の酸素供給や老廃物の排出が効率よく行われるようになり、基礎代謝の向上が期待できます。
代謝が上がることにより、エネルギーの消費がスムーズになり、太りにくい体づくりにもつながります。
加えて、冷えやむくみの改善にも効果的で、手足の先まで温かさを感じやすくなったり、顔や脚のむくみが軽減されることもあります。
姿勢が良くなることで、筋肉のバランスが整い、日常的な動作の中で自然とエネルギーを消費しやすい体になります。
これは、単に外見の印象が良くなるだけでなく、内側から健康的な体づくりをサポートする大きな一歩になるといえるでしょう。
印象が良くなる
猫背が改善されて背筋がまっすぐになると、全身のラインが整い、立ち姿や歩き方が美しく見えるようになります。
姿勢が良い人は、自信に満ちた印象を与える傾向があり、周囲からも明るく、前向きな人と見られやすくなります。
また、姿勢が整うことで自然と顔が上がり、表情が明るく見えます。
視線も前を向くようになるため、人とのコミュニケーションにも積極的な雰囲気が生まれ、相手に好印象を与える場面が増えるでしょう。
さらに、背筋が伸びた姿勢は体全体を縦に引き上げるため、実際の身長が変わらなくても、周囲から「背が高くなった?」と感じられることがあります。
このように、猫背の改善は外見だけでなく、内面の印象や評価にも良い影響を及ぼします。
猫背は身長が伸びないに関するよくある質問

猫背と身長の関係について多くの方が疑問を抱えるでしょう。
正しい知識を持つことで、必要以上に不安になることを防ぎ、安心して成長を見守ることができます。
実際に寄せられる声をもとに、専門的な視点からわかりやすく解説していきます。
猫背だとどのくらい身長が縮みますか?
猫背が続くと、背中が丸まり、首や腰の位置も前にずれやすくなります。
このような姿勢の崩れによって、本来の身長よりも見た目で2〜3cmほど低く見える場合があります。
特に、肩が内側に入り込み、頭が前に出るような姿勢では、体全体が縮こまって見えてしまうのです。
ただし、これは骨の成長が止まるという意味ではなく、姿勢の影響で“身長が低く見える”ということに過ぎません。
背筋を伸ばし、正しい姿勢を保つだけで、実際の身長に近い見た目を取り戻すことができます。
日常生活の中で意識して姿勢を整えることが、印象の変化にもつながります。
参照:Doctor Taller「Posture and Height Study」
猫背を治すと身長が5cm伸びますか?
猫背を改善することで、骨そのものが伸びて身長が5cmも高くなるということは基本的にありません。
身長は骨端線と呼ばれる成長部分の働きによって伸びるため、姿勢を整えただけで骨の長さが増えることはないのです。
しかし、長年の猫背によって背中が丸まっていた場合、正しい姿勢を身につけることで背骨がまっすぐに近づき、体が本来の伸びた状態に戻ることがあります。
その結果、見た目の身長が2〜3cmほど高く見えるケースは少なくありません。
「5cm伸びる」といった話は誇張されがちですが、印象が大きく変わることで「背が高くなった」と感じられることはあります。
姿勢の改善は、見た目の変化だけでなく、体調や自信にも好影響をもたらすため、継続する価値があります。
参照:Doctor Taller「Posture and Height Study」
高身長の人は猫背が多いのはなぜですか?
高身長の人は、日常の中で無意識に前かがみの姿勢をとりやすい傾向があります。
たとえば、周囲の人との身長差を気にして目線の高さを合わせようとしたり、低めの机や椅子に体を合わせたりするうちに、自然と背中が丸まることが増えていきます。
また、身長が高いほど体の重心が上にあるため、立位や座位で姿勢を維持するための筋肉への負担が大きくなります。
これにより、背筋をまっすぐに保つための体力が必要となり、意識しないまま姿勢が崩れてしまうことも少なくありません。
こうした環境的・構造的な要因が重なることで、高身長の人が猫背になりやすいという傾向が見られるのです。
ただし、適切なストレッチや筋力トレーニングを取り入れれば、姿勢の改善は十分に可能です。
まとめ
猫背は、直接的に身長の成長を止めるわけではありませんが、姿勢の崩れによって「実際の身長よりも低く見える」原因となることがあります。
特に成長期の子どもにとっては、骨や筋肉の発達に影響を及ぼす可能性もあるため、早い段階での改善が重要です。
正しい姿勢を保つことで、見た目の印象が変わるだけでなく、代謝の向上や不調の軽減、さらには自信や集中力のアップにもつながります。
ストレッチや生活習慣の見直しから始め、無理なく猫背の改善を目指しましょう。
「この先もっと身長を伸ばしたい」「周囲と差があることが気になる」といった場合には、小児身長治療という選択肢も検討することができます。
他の医院では、「特に治療の必要はありません」と断られた場合も、東京神田整形外科クリニックの身長先生®︎へご相談ください。
身長先生式成長ホルモン治療®︎ならば、将来160センチまで成長する予定のお子さんが、しっかり治療を受ければ最大で+15センチぐらいの身長を目指せます。
5〜15歳のお子さんを対象に治療を提供しておりますので、身長について悩まれるときは、ぜひご検討ください。
身長先生®︎がお子さんの将来の身長を予測する「身長先生の身長診断®︎」も完全予約制でご用意しています。お子さんの身長を伸ばしていきたいと考えるときは、ご確認ください。
監修者

院長 (全日出勤)
田邊 雄 (たなべ ゆう)
経歴
2011年 金沢医科大学卒業
2018年 日本整形外科学会認定整形外科専門医取得
2018年 順天堂大学博士号取得
2020年 東京神田整形外科クリニック開業

再生医療リードドクター (毎週月曜日、第1・3・5土曜日勤務)
横田 直正 (よこた なおまさ)
経歴
平成11年3月 国立浜松医科大学医学部卒業
平成11年4月~平成18年12月 東京大学医学部整形外科在籍
平成11年5月~平成11年12月 東京大学医学部付属病院整形外科
平成12年1月~平成12年6月 東京逓信病院麻酔科
平成12年7月~平成13年6月 三楽病院整形外科
平成13年7月~平成14年12月 都立広尾病院整形外科
平成15年1月~平成16年6月 東芝林間病院整形外科
平成16年7月~平成17年9月 多摩北部医療センター整形外科
平成17年10月~平成18年9月 都立墨東病院リウマチ膠原病科
平成18年10月~平成19年12月 東京逓信病院整形外科
平成19年7月~平成27年2月 太秦病院整形外科リウマチ科
平成27年3月~平成29年3月 富士見病院整形外科
平成28年6月~平成29年3月 東京ひざ関節症クリニック銀座(院長)
平成29年4月~令和3年4月 東京ひざ関節症クリニック新宿(院長)
令和3年5月~ 総合クリニックドクターランド、新山手病院など


