いかり肩ってどんな状態?なで肩との違いや改善方法を解説します!
いかり肩という姿勢をご存知でしょうか?いかり肩とは不良姿勢の一種で、見た目や肩こりに悪影響を及ぼします。
とはいえ、自分がいかり肩かどうかわからない、いかり肩だとしてもどうして良いかわからない…そんな人も多いのではないでしょうか?
この記事ではいかり肩について、原因やなで肩との違い、改善方法について解説します。
もしいかり肩かもしれないとお悩みの人は、ぜひ最後までチェックしてください。
この記事を読んでわかること
- いかり肩とはどんな姿勢か
- いかり肩の改善方法
- いかり肩となで肩の違い
目次
いかり型とはどんな状態?
いかり肩とは、肩が挙上している状態の姿勢を指します。
通常の姿勢であれば鎖骨はほぼ水平の状態であり、見た目にはやや肩が下がって見えるでしょう。
しかしいかり肩では鎖骨の肩先が通常よりも上に位置してしまいます。
鎖骨の肩先が上に上がっていることに伴い、鎖骨と繋がっている肩甲骨まで上に引き上げられます。
その結果、肩が通常よりも挙上して見える姿勢がいかり肩です。
このように鎖骨•肩甲骨が挙上している姿勢がなぜいかり肩と呼ばれるかというと、人が怒っているときの姿勢に似ているから。
怒った人は肩に力が入り、肩が挙上してしまいます。
その怒ったときの姿勢といかり肩が似ているため、肩が挙上している姿勢がいかり肩と呼ばれるようになりました。
いかり肩になる原因は?生まれつきの骨格の問題はあるのか
いかり肩の原因として、以下に挙げる要因が考えられます。
- 首と背中の筋肉のバランスが低下している
- 普段の姿勢が悪い
- 生まれつきの骨格
いかり肩の特徴は肩甲骨を上に引き上げる筋肉(僧帽筋上部繊維)が固くなっていて、下に下げる筋肉(僧帽筋下部繊維)が弱く伸ばされていることです。
そのため肩甲骨が上に引き上げられてしまい、いかり肩になります。
また、普段の姿勢も関与していて、不良姿勢はいかり肩の原因です。
たとえばデスクワークの人で画面をずっと見ていると無意識に頭が体よりも前に出てしまい、肩が上に上がる人がいます。
このような姿勢を続けていると、いかり肩になるでしょう。
このような後天的な原因でいかり肩になる人もいれば、生まれつきいかり肩になる人もいます。
鎖骨の向きや肩甲骨の位置といった骨格は遺伝するので、生まれつきいかり肩という人も。
しかし後天的に鎖骨や肩甲骨の向きが変わるように、遺伝していてもある程度は矯正できるでしょう。
いかり肩になると起こる問題点
いかり肩になることで起こり得る問題点として、以下の2つが考えられます。
- 一部のファッションが似合わない
- 肩こりが起こる
それぞれ確認してみましょう。
一部のファッションが似合わない
いかり肩では一部のファッションが似合わない可能性があります。
肩幅が広く、大きく見えてしまうためです。
特にオフショルダーで肩が大きく出ているようなドレスや和服では、肩が大きく見える点で似合わない可能性があります。
肩こりが起こる
いかり肩では、肩こりのリスクもあります。
なぜなら、首周りの筋肉によって鎖骨が引き上げられた状態であるため、筋肉の緊張状態が持続するためです。
筋肉が緊張状態になると、筋肉の中を通る血管を圧迫してしまうため、血流の低下を招きます。
血流の低下は更なる筋肉の緊張や痛みを引き起こす可能性があり、肩こりにつながるのです。
いかり肩の改善方法
ここからはいかり肩の改善方法として、以下に挙げる2つをご紹介します。
- 姿勢を意識する
- ストレッチする
それぞれ確認してみましょう。
姿勢を意識する
いかり肩は無意識に肩が上がる姿勢になる人が多いため、意識して肩を下げる姿勢にすることが重要です。
具体的には頭が体よりも前に出ないような姿勢を取り、少し胸を張ってみてください。
この姿勢は自然と僧帽筋下部繊維に力が入るため、肩甲骨を下に引き下げることが可能です。
特にパソコンなど画面を長く見る人や料理や読書でずっと下を向いている人は要注意。
このような人たちはいかり肩になりやすい人なので、該当する人はぜひ上述の姿勢を意識してみてください。
ストレッチする
固くなった僧帽筋上部繊維のストレッチをすることで、いかり肩の改善につながる可能性があります。ストレッチの方法は以下のとおりです。
僧帽筋上部繊維のストレッチ①
- 肩をすくめるように大きく上に引き上げる
- 一気に力を抜き、肩をストンと落とす
- 1・2を10回程度繰り返す
僧帽筋上部繊維のストレッチ②
- 首を左に向けやや下を向く
- 右手を使って頭を下にゆっくりおさえ30秒伸ばす
- 首を反対に向けて左手で同様に30秒伸ばす
僧帽筋上部繊維のストレッチ③
- 片方の手を背中に回し、もう片方の手で背中に回した側の肩を抑える
- 頭を背中回した手と反対方向に倒して30秒維持する
- 手と頭を倒す方向を入れ替え、反対側も30秒伸ばす
上記のストレッチ中は息を止めないことがポイントです。
この①〜③のストレッチを毎日継続するだけでも、いかり肩解消につながるでしょう。
テレビをみながらでもできるので、実践してみてください。
いかり肩となで肩の違いとは?
いかり肩となで肩の最も大きな違いは、肩の位置です。
いかり肩が肩が上がっていることに対し、なで肩は鎖骨・肩甲骨が下がっていて通常よりも下がって見えます。
そのため、なで肩は僧帽筋上部繊維が引き伸ばされて、僧帽筋下部繊維が緊張している姿勢です。
またいかり肩となで肩を比較したとき、なで肩の方が肩こりになりやすいと考えられています。
これは筋肉の性質によるもので、筋肉は縮む力に強く伸ばされる力に弱い組織です。
つまり、肩が引き伸ばされる姿勢であるなで肩の方が肩こりになりやすいといえるでしょう。
なで肩になる原因は?
なで肩になる原因もいかり肩と同様、姿勢や筋肉のバランス・生まれつきの骨格が原因と考えられます。
特に体よりも頭が前に来る姿勢はなで肩を強める姿勢です。
現代人は運動不足による筋力低下や、スマホによる頭部の前方突出(頭が前に倒れる姿勢)が問題となっています。
そのため、なで肩による肩こりも強くなりやすいのが現代人の特徴といえるでしょう。
なで肩の改善方法
なで肩の改善方法として以下の2つを意識してください。
- 良い姿勢を意識する
- 毎日運動する
良い姿勢を意識する
前述の通りなで肩は頭が前に倒れた不良姿勢によって引き起こされます。
そのため、胸を張った良い姿勢はなで肩を改善するために有効です。
また、なで肩は筋力不足によって引き起こされる側面が強い姿勢といえます。
毎日の運動によってなで肩は改善できるかもしれません。
ここからは、おすすめの体操をご紹介します。
毎日運動する
なで肩を改善するための体操①
- うつ伏せになり片手を伸ばす
- 背中に力を入れて伸ばした手を床から浮かす
- 30秒ほど維持し、反対も同様に行う
なで肩を改善するための体操②
- イスに座り手のひらを前に向けてバンザイをする
- 手のひらを前に向けたまま肘を曲げ、お尻に向けて引いていく
- 1・2を10回繰り返す
これらの体操はどちらも僧帽筋下部繊維に力を入れる体操です。
毎日繰り返すことで肩・背中周りの筋肉を動かせるので、なで肩解消につながるでしょう。
まとめ:いかり肩は姿勢や筋肉の問題!普段から意識して改善しよう
いかり肩についての原因や改善方法、なで肩との違いを解説しました。
ポイントは以下の3つです。
- いかり肩は姿勢や筋肉の緊張、生まれつきの骨格が問題で生じる
- いかり肩を改善するためには良い姿勢の意識や毎日のストレッチが大切
- なで肩との違いは骨格や硬くなる筋肉
いかり肩は姿勢の悪さや筋肉のバランスの悪さによって生じる不良姿勢です。
後天的な問題が大きく、姿勢の意識やストレッチによって解消できるでしょう。
また、生まれつきの骨格が関与していても問題ありません。
重要なことは姿勢を意識し、毎日ストレッチを継続すること。
いかり肩にお困りの人はぜひこの記事に記載した姿勢やストレッチに取り組んで、いかり肩が解消できるようにがんばってください。
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