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コロナワクチン後の肩こりが後遺症に?肩の痛みが続く時の対処法も!

・コロナワクチン接種後の肩こりが後遺症になることがあると知って不安だ
・副反応の肩の痛みが続いているけどこのままで大丈夫なのかわからない
・筋肉痛のような肩こりがだんだん悪化していて心配している
・接種後に肩の痛みが強い時はどんな薬を飲んだ方がいいのか知りたい
・まるで五十肩のような肩の痛みに対して日中や夜の痛みの対処法があるなら実践したい

 

これらの対処法、解消法を知りたい方はぜひ最後までご覧ください。

また、五十肩のように肩が動かなくなってきていて心配な方や、コロナワクチン接種後副反応の肩の痛みが続いている後遺症SIRVAに関する疑問、不安にもお答えしています。

今回は五十肩リハビリ治療責任者として、日夜肩の治療に携わる理学療法士いしPが、厚生労働省のHPや論文をご紹介しながらコロナワクチン接種後の肩こり肩の痛みが悪化した場合の後遺症と対処法について詳しくお話ししていきます。

 

目次

 

 

 

 

コロナワクチン接種後肩こりが悪化して後遺症になることも!?

 

コロナワクチンを接種した後に後遺症になることがあります

接種側の肩が肩こりのように重くなってしまったり、肩の痛みになることは接種したみなさんも経験があるのではないでしょうか。

 

そのうち90%は5日以内に症状がおさまるとされています。

 

出典:新型コロナワクチン初回接種後の健康調査 厚生労働省HP https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/vaccine_kenkoujoukyoutyousa.html

 

しかし、さらに肩が動かなくなってきて悪化した結果、後遺症の様な症状になってしまう可能性があるのです。

 

コロナワクチン接種後に肩の痛みが長引いて後遺症のように動かなくなってしまうことSIRVA(サーバではなく、シルバと読むことが多いようです)と言います。

 

厚生省のHPでは血栓症やアナフィラキシーなどの副反応の記載はありますが、このSIRVAについては一切記載がないので、現状どれくらいお悩みの方がいるかというのははっきりしていません。

 

しかしながら、実際にワクチン接種後肩が上がらないという話を伺うことが多々あるので今回の内容とさせていただきました。

 

この肩の痛みの後遺症 SIRVAとは一体なんなのかについてお話ししていきます。

 

1.肩こりから悪化する!?後遺症SIRVAとは

 

コロナワクチン接種後の肩の痛みのSIRVAとは、下記の頭文字をとったものです。

 

S:Shoulder
I:Injury
R:Related to 
V:Vaccine
A:Administration

 

簡単にお伝えいたしますと、

「ワクチン接種後肩の痛みの合併症」といった言い回しになります。

なので実際は後遺症というよりも合併症というのが正しいようです。

 

このワクチン接種後肩の痛みの合併症SIRVAがなぜ起こるかというと。

 

組織への意図しない注射’つまり、間違った位置への接種であると言われています。

 

 S Atanasoff, T Ryan, R Lightfoot, R Johann-Liang:Shoulder injury related to vaccine administration (SIRVA),Vaccine, 2010 - Elsevier

 

コロナワクチン接種は肩の三角筋という筋肉への筋肉注射になります。

 

この筋肉注射の際に、

 

1.本来接種するべき高さよりも上の、肩関節を構成する組織の一部(滑液包)に接種してしまう

 

2.手の甲が外を向き、腕をだらりと下げた正しい姿勢での接種ではなく、肘をテーブルに置いたり肩にひねりの入った位置で接種して神経を痛めてしまう

 

 

おおむねこのパターンがよく見られるようです。

このようなことが起きると、肩を持ち上げる筋肉や神経に接種後、急性炎症を起こし、機能障害を起こし肩が上がらなくなってしまうのです。

 

原因は違いますが、肩に炎症を起こしたために肩が上がらなくなるという点では五十肩とほぼ同義の症状であると言えます。

 

ではどうすればこの様にならずに済むのかについてお話しいたします。

 

2.肩の痛みの後遺症SIRVAにならないためには?

 

肩の痛みの後遺症SIRVAにならないためにはどうすれば良いのか。

 

それは正しい位置に注射してもらうことです。

 

先ほどの原因から、注射の位置が原因であることはご理解いただけているかと思います。

 

接種していただく上で、ご自身でも気をつけられることをご紹介します。

 

①腕をだらんと下げた状態で接種してもらう

肘を机にもたれたりせずに、手の甲が外に向いた腕をだらりと下げた状態でワクチンを接種してもらうことで、接種時に針と神経の接触を避けやすくなるためです。

 

注射のことであれこれ医師に言いにくい場合はこれなら自身でも気をつけられるかと思います。

 

②SIRVAが心配なので…と一言添えておく

接種時にSIRVAの話をしておくことで、あえて肩の上側に打たれることはまずないと思います。

 

③三角筋以外に接種してもらえる医療機関を探す

コロナワクチン接種は筋肉注射であることと、過去の例にない未曾有の事態であり、早期の集団接種が必要であったということで、時短や簡便さも踏まえて三角筋への接種を行っています。

 

しかしながら、医療機関によっては三角筋ではなくお尻の筋肉への接種を行っていただける場合もあるそうです。

公表しているところがかなり少ないと思うので、探すのは困難もあると思いますが、問い合わせしてみるのも手です。

 

では、ここまで気をつけてはみたものの、実際にSIRVAになってしまった場合にどう治療していけばよいのでしょうか。

また酷似した症状の五十肩と治療に差があるのでしょうか。

 

3.肩の痛み後遺症SIRVAと五十肩の治療の違いは?

 

肩の痛みの後遺症のような症状である、SIRVAと五十肩は先にお伝えしたように原因は違えどほぼ同義と考えていいと思います。

 

実際に治療となった時も、SIRVAと五十肩は同様の治療を行う様です。

こちらのSIRVA患者の治療を報告した論文内では80%がリハビリを受け、60.1%がステロイド注射を行った’とされています。

 

EM Hesse,et al:Shoulder injury related to vaccine administration (SIRVA): petitioner claims to the National Vaccine Injury Compensation Program, 2010–2016.Vaccine, 2020 - Elsevier

 

実際に五十肩のリハビリでも、まずはステロイド注射、リハビリを推奨しているためここでもやはり大きな違いはない様です。

 

ステロイドについてはこちらの記事でもご紹介しています。

>>五十肩でステロイド+キシロカイン注射の効果は?副作用はどうなの?

 

しかしながら、SIRVAの場合は五十肩よりもやや治りにくいとも言われています。

 

 

では今現在SIRVAではないけどワクチン接種後に肩が痛くなってしまった方はどうすれば良いのでしょうか。

 

コロナワクチン接種後肩の痛みの対処法2選!

 

今度は接種後に肩のだるさ、肩の痛みを感じている肩向けにその対処法を2つお伝えします。

 

おおむね接種から5日以内に治ってしまえば、SIRVAではないわけですから、この処法を知っているか知らないかでは大きく差が出る可能性があります。

 

1.肩の痛み対処法①薬!

 

まずは薬です。

注射の副反応による炎症を根本的に和らげるために薬はとても大切です。

 

厚生省のHPでは

‘アセトアミノフェンや非ステロイド性抗炎症薬(イブプロフェンやロキソプロフェン)’

を勧めています。

 

みなさまに耳馴染みのある商品名ですと、カロナールや、ロキソニンEVEなどになります。

 

ロキソニンについては、こちらでもご紹介しています。

>>五十肩でロキソニンは飲んでいい?痛み止めの効果はあるのか解説!

 

出典:新型コロナワクチンQ&A 厚生労働省HP https://www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/0007.html

 

また、この中で副反応の症状がない時には薬を飲むことは推奨していないと記載されていますので、ご注意ください。

 

2.肩の痛み対処法②夜の就寝方法!

 

コロナワクチン接種後の同日夜に肩が痛い。

この様なお話もしばしば耳にします。

 

対策はこちらの動画をご覧ください。

>>約90%に発生する副反応】コロナウイルス ワクチン接種後 肩の筋肉痛対策【知識編】

 

この動画では、就寝時に出現する、接種後の筋肉痛に対して、どのように寝たら楽に過ごせるのかについてご紹介しています。

 

また、日中肩が痛い時の話もありますので、そちらも併せてご覧ください。

 

絶対にダメなことは接種側を下にして寝ることです。

これだけはくれぐれもお気をつけください。

 

コロナワクチン接種後肩こりが悪化して後遺症になることも!?まとめ

 

①コロナワクチン接種後にSIRVAと呼ばれる後遺症のような症状が出る事はある
②SIRVAは主に肩への間違った注射で起こると言われている
③コロナワクチン接種前に3つの対策が大事
  1.腕をだらりと下げる
  2.SIRVAが心配です。と伝える
  3.三角筋以外に接種してもらえる医療機関を探す
   これらをを講じることで防げる可能性が大きい
④SIRVAと五十肩は発症原因は異なるがほぼ同義のため、発症した場合の治療もほぼ同じ
⑤コロナワクチン接種後に肩が痛い時は、薬と夜の就寝方法で対策する

 

最後に、予防接種による副反応には国からの救済制度があります。

まずは厚生労働省のHPのご確認をお願いいたします。

 

もしご質問がございましたら、YouTube上で質問も承っております! 

‘あなたの肩 私に診せてください‘いしPでした!

 

ではまた!

 

執筆者:いしP

資格:理学療法士 ロコモコーディネーター、安眠インストラクター、ストレッチポールアドバンストトレーナー

キャリア:理学療法士14年目、累計治療者数 2万人以上

現在は、月に500人以上の五十肩患者が通う東京神田整形外科クリニックで、主任兼五十肩治療リハビリ責任者

日々の治療を行う傍ら、100本以上のYouTube、ブログを通じて、五十肩の知識を多くの患者さんに届け、五十肩で東京No1になる。をモットーに活躍中!

 

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