棘上筋のストレッチ3選!肩のインナーマッスルを鍛えて痛みを軽減!
今回は五十肩・四十肩の鉄板!棘上筋についてお話ししていきます。
棘上筋の解説
棘上筋は肩のインナーマッスルです。
肩にはアウターマッスルとインナーマッスルがあって、インナーマッスルのことを「ローテーターカフ」と言います。
ローテーターカフは全部で4つの筋肉があり、肩の大きな動きよりも肩の安定性を保つ役割が大きい筋肉です。
①棘上筋
②棘下筋
③小円筋
④肩甲下筋
こちらの4つから成っており、この筋肉たちが上腕骨を肩甲骨に引き寄せる役割があります。
棘上筋は簡単に言うと、肩甲棘といって肩甲骨の斜め上方向に走る骨の上にある筋肉です。
その肩甲棘を潜って上腕骨につく筋肉です。
作用としては、0〜30°の肩の外転を行います。
アウター筋の三角筋と共同して動く役割が大きい筋肉になります。
この棘上筋を動かす神経が肩甲上神経といって、少し特徴的な走行をする神経になります。
肩甲上神経というのは、棘上筋以外にも棘下筋と関節包を支配している筋肉になります。
もう一度肩甲上神経の走行の話に戻ります。
肩甲上神経は腕神経叢の後枝になっています。
肩甲骨は上から見るとくぼんでいる場所があり、そこを肩甲上切痕と言います。
そのくぼみは上肩甲骨横靭帯で塞がれている状態になっています。
そのくぼみと靭帯でできたトンネルの間を、肩甲上神経が通っていきます。
さらに斜めに走る肩甲棘の骨の下側を、急カーブを描いて内側に走る神経になっています。
小さなトンネルと内側への急カーブ、この2つのポイントで障害されやすい神経となっています。
ということは、胸椎が丸くなって肩甲骨が外転上方回旋します。
そうすると慢性的に肩甲上神経がずっと引っ張られます。
そして慢性的に引っ張られてしまうと、それを支配している筋肉である棘上筋・棘下筋・関節包に影響が出てきてしまいます。
つまり、胸椎が丸くなると肩の安定性低下に繋がるのです。
なので猫背はやばいんです!
次に神経以外からの影響を考えます。
棘上筋は上腕骨付近では鳥口上腕靭帯という靭帯に覆われています。
つまり鳥口上腕靭帯が硬くなると棘上筋も硬くなってしまいます。
この鳥口上腕靭帯のストレッチは、こちらの記事を参考にしてみてください。
>>烏口上腕靭帯の簡単ストレッチを紹介!バンザイできない人必見!
次は肩の動きでの影響を考えます。
手を後ろに回す結帯動作や、腕を上に上げる時には上腕骨の骨頭が回転します。
棘上筋は上腕骨に付いているので、以下のような状態になります。
■手を後ろに回す
→棘上筋が前方に伸びる
■肩を上げる
→棘上筋が後方に伸びる
棘上筋が硬くなってしまうと、これらの動作の時に痛みやつまり感が出てきてしまいます。
ということで今回は棘上筋のストレッチをしていきます。
棘上筋ストレッチ①
ストレッチをする前に、可動域をチェックしておきましょう。
では棘上筋のストレッチを紹介していきます。
棘上筋は僧帽筋の下にある筋肉なので、座った状態で肘を台に乗せます。
そして肩甲骨を少し挙上させて肩をすくませるような状態で僧帽筋を緩ませてから、肩甲棘の上側を押していきます。(写真1)
これを10秒間行います。
写真1
なるべく肩の力を抜いて、位置を少しずつずらしながらストレッチしていきましょう。
棘上筋ストレッチ②
次は肩が上がった状態で肘を前に置いて、また棘上筋を押します。
肩を内側に入れて、そこから腕を外側に捻っていきます。(写真2)
捻って戻す動作を10秒間行います。
写真2
肩を内に入れるのも捻るのも、できる範囲で大丈夫です。
棘上筋ストレッチ③
最後のストレッチです。
鎖骨は意外と長いのですが、肩を伸展位すると肩側の鎖骨の下のところで棘上筋が触れるようになります。
そこを押した状態で肩を内側に入れていきます。(写真3)
内側に入れたら戻す動作を10秒間行います。
写真3
肩の内転はゆっくりで、痛くない範囲で大丈夫です。
まとめ
最後に可動域のチェックをしてみましょう。
写真4
お疲れ様でした。
筋肉を緩めた後は軽くインナートレーニングをして終わるのが理想的なので、もしよかったらこちらの記事を見ながらやってみてください。
>>セラバンドでリハビリ!肩のインナーマッスルトレーニング5選!
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