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安静時でも膝がズキズキ痛む!原因と対処法を整形外科医が解説

「寝ても覚めても膝が痛い」
「突然膝が痛み出し、安静にしても治まらない」

人間の体重を支え、歩くために重要な関節である膝に、このような症状が見られたら不安を感じるものです。
外傷やスポーツといった心当たりがなく、安静にしていてもズキズキと痛む場合は、膝の病気が発症している可能性があります。

本記事では、安静時に膝がズキズキと痛む原因や対処法から、痛みがあるときは運動すべきか否かまで詳しく解説します。
じっとしていても痛みが続き、お困りの方はぜひ参考にしてください。

 

【目次】

 

 
当院の再生医療治療について

当院では膝の再生医療治療に力を入れております。
少しでもご興味を持たれた方は、当院の再生医療治療ページをご覧になってみてください。


東京神田整形外科クリニック
再生医療治療について詳しく見てみる

 

 

膝が痛いときは安静にするべき?動かすべき?

 

結論、じっとしていても膝が痛むようであれば、動かすべきではありません

確かに、変形性膝関節症は運動による鎮痛効果や身体機能の改善効果が認められています。
なぜなら、運動をすることで膝を支える筋肉が増加したり、腱や靭帯の柔軟性が向上するため、膝への負担軽減が期待できるからです。

しかし、それは軽度の変形性膝関節症に対してであり、強い痛みをおして運動をしても逆効果です。

まずは安静にして、運動については痛みがなくなってから考えましょう
また、痛みが消失したからといってむやみに体を動かすのではなく、リハビリの可否などを担当の医師にご相談ください。

 

安静時に膝がズキズキと痛む主な原因

 

安静時に膝がズキズキと痛む原因は、主に次の3つの疾患が考えられます。

  • 変形性膝関節症が進行している
  • 痛風による発作
  • 骨が壊死している

本章では上記の疾患について、それぞれ詳細を解説します。


変形性膝関節症の進行

 

安静にしていても膝がズキズキと痛む原因のひとつとして、変形性膝関節症の進行があげられます。

変形性膝関節症は治療や対策をしなければ、だんだんと症状が進行していく疾患だからです。

 

具体的には、進行度合いによって以下のような痛みの経過をたどります。

 

 

  • 初期:歩き始めや立ち上がりといった、動作の開始時に痛みが見られる
  • 中期:階段の昇り降りや正座の姿勢がとれなくなるなど、生活に支障が出始める
  • 末期:安静時にも痛みがとれず、膝が変形して歩行が困難になる

 

 

上記のような痛みに心当たりがあったり、以前に「変形性膝関節症」と診断されたことがあったりする場合は、変形性膝関節症が悪化している可能性が高いでしょう。

 

痛風による発作

 

激しい痛みのほかに患部の腫れが見られる場合は、痛風発作が考えられます。
なぜなら、痛風は関節内に「尿酸塩結晶」と呼ばれる塊が作られ、それを白血球が攻撃すると炎症が起こり、耐え難い痛みや腫れが生じるからです。

尿酸塩結晶は、飲食物に含まれる「プリン体」が肝臓で分解されて「尿酸」となり、尿酸が血液中に増えることによってできます。

男性に起こりやすく、痛風発作の頻発部位は「足の親指の付け根」といわれていますが、膝関節や手関節に見られることも多いです。

基本的には薬物による治療を行いますが、次のような生活習慣の改善も重要です。

  • 適切な酒量を心がける
  • プリン体の多い食品を控え、水分を多く摂取する
  • 適度に運動する(有酸素運動)

通常は1週間程度で痛みは治まるとされていますが、尿酸値が高いと痛風発作だけでなく、腎臓障害や心血管障害も合併症として引き起こすおそれがあるため、医療機関を受診して適切な治療を受けましょう。

 

骨壊死

 

前触れがなく安静にしていても膝が痛み、痛風の心当たりがない場合は骨壊死が発症している可能性があります。

正式には「特発性膝関節骨壊死」と呼ばれ、大腿骨の膝に近い「内側顆関節面」という部位に壊死が生じる病気です。

 

骨壊死は過去の骨折といった外傷性によって起こる場合もありますが、多くは原因不明で中高年女性に多いとされています。

その痛みはとても激しく、夜間に痛みが増強するのが特徴です。

 

壊死が軽度であれば自然治癒するケースもありますが、進行度合いによっては手術が必要となります。

安静にしていても治まらないような痛みが生じたら、整形外科を受診しましょう。

 

安静時に膝がズキズキ痛むときの4つの対処法

 

安静にしていても膝がズキズキと痛む場合は、次のような対処法があります。

  • 無理に動かさない
  • 膝を冷やす
  • 膝を温める
  • 医療機関を受診する

各対処法の詳細を見ていきましょう。


対処法1.無理に運動をしない

 

安静にしていてもズキズキと膝が痛む場合は、無理な運動は禁物です。

無理な運動を強行すると、さらなる悪化のおそれがあります。

 

「変形性膝関節症は適度な運動をすると痛みが改善する」という話を聞いて、強い痛みを我慢して運動をしてしまう人が稀にいます。

確かに、変形性膝関節症は初期段階であれば、運動による筋肉増量は有効です。

 

しかし、じっとしていても常に痛むようであれば、すでに進行している可能性が高いでしょう。

強い痛みがある場合は無理に運動はせず、まずは痛みが落ち着くまで安静にしてください。

 

対処法2.膝を冷やす

 

膝の痛みが炎症によって起こっている場合は患部を冷やしましょう
炎症が起こっている部分を冷やすと、痛みを和らげることができるためです。

膝が炎症を起こしている具体的なサインは次のとおりです。

  • 膝が腫れている
  • 膝が熱を持っている
  • 膝に水が溜まっている

また、痛風発作の応急処置としても、患部の冷却は有効です。
炎症のサインが見られる場合や、痛風の発作による痛みがある場合は、袋に氷を入れたものをタオル越しにあてるなどして、冷やしてください

 

対処法3.膝を温める

 

膝が炎症を起こしておらず、変形性膝関節症などによる慢性的な痛みに対しては、患部を温めると効果がみられます。

なぜなら、温めることによって血行が良くなるため、痛みが緩和するからです。

 

具体的な膝を温める方法は以下のとおりです。

 

  • お風呂に入る
  • 膝にサポーターを装着する
  • 湯たんぽや蒸しタオルを使用する

 

また、予防として膝を冷やさないことも重要であるため、クーラーなどにも注意をしてください。

膝を冷やすべきか温めるべきかを迷った際は、前述の「炎症のサイン」を確認して、炎症が見られないようであれば患部を温めるようにしましょう

対処法4.医療機関を受診する

 

これまでは自宅でできる対処法を紹介してきましたが、安静にしていても膝が痛む場合は、あまり我慢をせずに医療機関を受診することも大切です。

なぜなら、痛みの原因となる病気によっては早急に治療が必要な場合もあるためです。

 

医師の診察を受けて原因が判明すれば、痛みを取り除くための治療を受けられます。

 

「少し休んで様子を見れば良くなるかもしれないから」と我慢しすぎず、痛みが強い場合は整形外科を受診しましょう。

 

変形性膝関節症の治療法については複数あるため、次章にて詳しく解説します。

変形性膝関節症の治療法

 

変形性膝関節症の治療法は大きく分けて以下の3つがあります。

  • 保存療法
  • 手術療法
  • 再生医療

それぞれ詳細を見ていきましょう。


保存療法

 

保存療法は変形性膝関節症の代表的な治療です。

変形性膝関節症の進行度合いが軽度の場合に選択されるケースが多く見られます。

 

「保存療法」とひとくくりにしていますが、具体的には次のような治療法があります。

 

  • 薬を服薬して痛みを取り除く
  • 膝関節に注射をして痛みを取り除く
  • リハビリなどの運動療法によって進行を予防する

しかし、保存療法は痛みの除去や生活への支障軽減が目的です。
変形性膝関節症を根本的に治すための治療ではないことを理解しておきましょう。

手術療法

 

保存療法で効果が見られなかったり、変形性膝関節症が進行していたりする場合は、手術による治療が検討されます。

 

適応となる手術の種類は以下の3種類があり、年齢や進行具合によって決まります。

 

  • 関節鏡を使用して膝関節の中をきれいにする手術
  • 変形した膝を正常な形に戻す「高位脛骨骨切り術」
  • 膝関節を金属や樹脂で作られた人工物に入れ替える「人工膝関節置換術(TKA)」

 

手術をするべきか否かは医師の判断になるため、保存療法で効果を感じられない場合は担当の医師にご相談ください

再生医療

 

近年は変形性膝関節症の「第3の治療法」として、再生医療が注目されています

その理由は、再生医療によって手術を避けられる可能性があるからです。

 

再生医療とは、血液や脂肪といった患者さん自身の組織を原材料として治療薬を作成し、その治療薬を患者さんの体内に戻して関節の修復を促します。

 

これまでは「膝に注射をしたり運動療法を取り入れたりしているものの、効果が見られない」といった場合は、手術を検討するほかありませんでした。

しかし、再生医療の登場によって手術以外の選択肢を考えられるようになったのです。

 

再生医療の詳細については下記のページにて詳しく解説しているので、こちらもぜひご覧ください。

 

(内部リンク)

再生医療特集ページ(手術をしないで膝の痛みを治したい方へ!)

 

安静時に膝が痛む場合は我慢せず整形外科へ受診を

 

外傷やスポーツといった心当たりがなく、安静にしていても膝が痛む場合は以下の原因が考えられます。

 

  • 変形性膝関節症の進行
  • 痛風発作
  • 骨壊死

 

軽度であれば自然に治まる場合もありますが、じっとしていても常に痛みがあるのは辛いものです。

痛みを取り除くための治療ができるケースや、場合によっては手術が必要となるケースもあるので、我慢しすぎず整形外科を受診しましょう。

 

また、変形性膝関節症の治療法として、保存療法・手術療法以外に再生医療という選択肢もあります。

再生医療に興味がある方は、まずは専門医の診察が必要です。


なかなか改善が見られない膝の痛みにお困りの方は、当院でも再生医療の診察を承っておりますので、ぜひお気軽にご相談ください

 

 
当院の再生医療治療について

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少しでもご興味を持たれた方は、当院の再生医療治療ページをご覧になってみてください。
 
 
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