肩甲骨の内側に痛みがある時の原因は?何科に相談すればいい?
肩甲骨の内側に痛みが続いて治らない。
そもそも肩甲骨の内側が痛くなる原因はなんなの?
肩甲骨の内側が痛い時は危険なのか?危険があるならば、何科に相談すればいいの?
そんな不安をお持ちのあなたに、肩甲骨の内側に痛みがなぜ起こるのか?
また実際どこに相談したらいいのか、簡単な対処法までまとめてお話しいたしますので、ぜひ最後までご覧ください。
- 肩甲骨の内側に痛みがある時の原因はコレだ!
- 肩甲骨の内側に痛みがある時の原因をさらに詳しく解説
・1.肩甲骨周囲の筋肉が痛みの由来
・2.胸椎〜肋骨の関節周辺が痛みの由来
・3.心臓・血管が痛みの由来 - 肩甲骨の内側に痛みがある時まとめ
肩甲骨の内側に痛みがある時の原因はコレだ!
まず、肩甲骨の内側がわからない人はこちらをご覧ください。
この天使のはねの部分の内側、赤丸の部分に痛みがある時についてお話ししていきます。
その原因は以下の可能性が考えられます。
1.肩甲骨周囲の筋肉
肩甲骨の内側に凝った感じの痛みがある。
リスクは少ない、まずは自分でストレッチやデスクワークの環境設定を行なって対処する。
我慢できない場合は無理せず整形外科へ受診する。
2.胸椎〜肋骨の関節周辺
肩甲骨の内側の痛みに加えてしびれが出る。
リスクは中程度、自己対応は避ける。
なるべく早く整形外科を受診する。
3.心臓・血管
肩甲骨の内側だけでなく、肩や顔、お腹側まで広範囲に痛い。
命に関わる重大なリスクがあるので、即座に救急車を呼ぶ。
それぞれ痛みの原因になっている部分によって対処方法や緊急性が異なるので、3.の場合は早期に対応を行いましょう。
それ以外の方は以下の詳しい原因までご覧になってください。
肩甲骨の内側が痛い時の原因をさらに詳しく解説
解説の前に、実際肩甲骨の内側がどうなっているのかを考えていきましょう。
*Thanks to Visiblebody
こうして体表から肩甲骨の内側をみてみると、まずは肩甲骨の内側の筋肉が目に入ってきます。
*Thanks to Visiblebody
次に筋肉を除去すると、両方の肩甲骨に挟まれる形で、背骨(胸椎)や肋骨が見えてきます。
*Thanks to Visiblebody
さらに骨を除去していくと肩甲骨の内側の部分は特に心臓(赤丸部分)と、心臓から出る大きな血管(青丸部分)などが目に入ります。(見えにくく申し訳ございません)
ココまでをまとめると、肩甲骨の内側の痛みになりうるトラブルの元は以下の3つが挙げられます。
1.肩甲骨周囲の筋肉が痛みの由来
2.胸椎、肋骨の関節周辺が痛みの由来
3.心臓・血管が痛みの由来
これらを一つずつ解説していきます。
1.肩甲骨周囲の筋肉が痛みの由来の場合
まず、この場合の痛みは筋肉痛のコリのような感じです。
肩甲骨の内側に痛みをともないながら、不快でむずむずする。
また、首を下に向けたり、背中を丸めると突っ張る感じがするのも筋肉由来の痛みの特徴になります。
主な原因としては、姿勢不良が挙げられます。
背中が曲がり、頭が前に出るような姿勢でデスクワークを繰り返していると、背中側、今回で言うところの肩甲骨の内側の痛みになりやすいです。
筋肉で言うと、
・大菱形筋
・小菱形筋
・肩甲挙筋
・僧帽筋
・広背筋
・最長筋
・肩甲下筋
その他にもこのあたりは筋肉がたくさんあり、これらがコリの原因であることが多いです。
この場合には重大なリスクはありません。
しかし、ココまで調べて読んでいただいている方は我慢するにももう限界といったところなのではないでしょうか?
対処法としては筋肉を動かしたり、伸ばしたりすることが改善への近道です。
こちらのブログでは肩甲骨周りのトラブルについて、対処法まで説明していますのでご覧ください。
>>肩甲骨はがしのやり方3選!座りながらできて簡単なストレッチを紹介!
また、慢性化することで肩にも負担がかかっていき、五十肩に移行する可能性も十分にあり得ます。
対策はぜひこちらの動画をご覧ください。
またデスクワーク環境を改善することで、さらに長期的に痛みの改善も望めます。
こちらの対策動画ではデスクワーク周りのセッティング方法をお伝えしています。
合わせてご覧いただけると、効果もより出やすいのでぜひご覧ください。
また動画のエクササイズを実践しても改善しない場合には、整形外科を受診することをおすすめいたします。
そもそも、痛みの感じが上記で説明したものと全く異なる場合は、以下の可能性が考えられます。
2.胸椎、肋骨の関節周辺が痛みの由来
肩甲骨内側の痛みを伴いながら、しびれ感もあり、腕の方まで力が入らないなど、先ほどの特徴よりも広範囲で症状が出る場合はこの可能性があります。
先ほどと少し似ているのですが、上を向いた時などに姿勢の変化でしびれがより強くなったりするのが特徴です。
主な原因は、先ほどと同様に姿勢不良、加えて加齢があげられます。
背中が曲がり、頭が前に出る姿勢でのデスクワークを長期にわたり行っていたことで、関節の変形や椎間板の変性を伴っていることが考えられます。
先に紹介した筋肉由来の痛みと似ている部分も多いのですが、この場合に異なるのはリスクです。
先ほどと異なりリスクはややあります。
しびれ症状などは筋肉由来の痛みよりも生活に影響を及ぼしやすく、手指がうまく動かせなくなってしまったり、寝る時も痛くて眠れなくなってしまうなど、より強い症状に発展する場合もあります。
診断名としては、
・頚椎、胸椎変形性関節症
・頚椎、胸椎ヘルニア
・頚椎、胸椎捻挫
・頚椎、胸椎椎間関節障害
などの可能性が挙げられます。
対処法としては、自己判断をしないことです。そもそも運動することでリスクを増大させてしまう危険があるので、なるべく早く整形外科を受診しましょう。
この2つの症状でも全く当てはまらない方は、以下にご紹介するさらに危険な症状の可能性もあります。
3.心臓・血管が痛みの由来
まず、先に紹介した2つと痛みの質としては先ほどと全く異なります。
肩や背中、左右の腕など広範囲に激痛が生じ、息苦しさなども併発する場合もあります。
とにかく体験したことのない、到底我慢できないような痛みが特徴です。
先ほどまでの症状の場合は首の曲げ伸ばしや、姿勢によって痛みの変化などがありましたが、今回に関しては姿勢を変えても全く変化がないこともまた特徴です。
主な原因としては、なんとも恐ろしい心血管系のトラブルが挙げられます。
ここで一つ疑問に思う方もいると思うのですが、心臓は胸なのになぜそんなに広範囲で痛むの?と言うことです。
心臓に限らず内臓の痛みというのは、実際に問題が起きている体の中ではなく、体表面の痛みに感じることが多いです。
今回で言うと心臓の痛みは、胸だけではなく、実際に感じる痛みは肩、背中を含む広範囲に感じることが一般的です。
さらに右肩や顎や、みぞおちの方まで痛みが出るという報告もあります。
この内臓の痛みを患部だけでなく、体表面に広範囲に感じることを「関連痛」(または放散痛)といいます。
診断名としては、
・心筋梗塞
・狭心症
・大動脈解離
などが挙げられます。
対処法としては、命に関わる場合もありますので、とにかく迅速な対応が求められます。
なるべく早く救急車を呼ぶなどし、救急対応の行える医療機関を受診しましょう。
肩甲骨の内側が痛い時の原因まとめ
では肩甲骨の内側に痛みがある時の対応についてまとめます。
1.筋肉由来の痛みに該当する場合
肩甲骨の内側に凝った感じの痛みがある。
リスクは少ない、まずは自分でストレッチやデスクワークの環境設定を行なって対処する。
我慢できない場合は無理せず整形外科へ受診する。
2.胸椎、肋骨周辺の痛みに該当する場合
肩甲骨の内側の痛みに加えてしびれが出る。
リスクは中程度、自己対応は避ける。
なるべく早く整形外科を受診する。
3.心臓・血管の痛みに該当する場合
肩甲骨の内側だけでなく、肩や顔、お腹側まで広範囲に痛い。
命に関わる重大なリスクがあるので、即座に救急車を呼ぶ。
以上、肩甲骨の内側の痛みの原因は?何科に相談すればいい?でした!
もしご質問がございましたら、YouTube上で質問も承っております!
‘あなたの肩 私に診せてください‘いしPでした!
ではまた!
執筆者:いしP
資格:理学療法士 ロコモコーディネーター、安眠インストラクター
キャリア:理学療法士14年目、累計治療者数 2万人以上
現在は、月に500人以上の五十肩患者が通う東京神田整形外科クリニックで、主任兼五十肩治療リハビリ責任者
日々の治療を行う傍ら、100本以上のYouTube、ブログを通じて、五十肩の知識を多くの患者さんに届け、五十肩で東京No1になる。をモットーに活躍中!
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