五十肩に貼る湿布は温冷どっちが効果的?理学療法士が解説します!
五十肩になって痛みが治まらない時の救世主と言えば『湿布』ですよね。
ですが『湿布』の場合、温湿布と冷湿布のどちらを選ぶべきか迷ってしまうことがあるはず!
このブログを読み終えたあなたは、迷うこと無く今の自分の症状に適した湿布を選ぶことができます!
こんにちは!理学療法士の加藤駿です。
今回は『五十肩に貼る湿布は温冷どっちが効果的?』についてお話ししていきます。
【目次】
【五十肩に貼る湿布は温冷どっちが効果的?】
『五十肩の痛みの対策として湿布を準備しようと思ったけど、温湿布と冷湿布のどちらを選べばいいんだろう?』あなたはこんな風に迷っていませんか?
五十肩の炎症期に選ぶべき湿布。
それはズバリ『炎症している1週間程は冷湿布が効果的!』です。
そもそも五十肩の症状には
・炎症期
・拘縮期
・回復期
の3つがあり、炎症期は肩の炎症が強い時期になります。
例えば、転んでケガをした時にはまず患部を冷やしますよね?
五十肩の炎症期も同じように、炎症している1週間程は患部を冷やすことを優先します。
ただし、炎症期を1週間以上過ぎてからも冷湿布やアイスノンなどを使っていつまでも肩を冷やし続けることは、逆に五十肩の改善を遅らせてしまう可能性があるため注意が必要になります!
【五十肩に有効な湿布を選ぶために知っておくべきことは?】
実は温湿布と冷湿布は、温感成分と冷感成分が異なるだけで鎮痛効果の主成分の多くは同じものを使用していることをあなたはご存知ですか?
・温湿布の温感成分は『カプサイシン』
・冷湿布の冷感成分は『メントール』『サリチル酸メチル』『ハッカ油』
主成分の消炎鎮痛剤(サリチル酸メチル)に加え、これらで皮膚刺激を与えて痛みを緩和させています。
基本的にはどちらの湿布も同じ消炎鎮痛剤を使用しているので、薬としての効果は同じなんです!
そして、これまで説明してきた温湿布と冷湿布に加えて、現在は第二世代の湿布というものが多く処方されています。
《温感湿布》
トウガラシエキス(カプサイシン)の作用により、皮膚の温度を0.5〜1℃上昇させます。温刺激によって血管を広げ、炎症物質の吸収を促進することで、痛みの軽減を図ります。
《冷感湿布》
発熱時に用いられメントールやサリチル酸、ハッカ油等の作用により、皮膚の温度を0.3~0.45℃低下させます。寒冷刺激を与えて局所の血管を縮ませ、新陳代謝を抑制することで炎症の痛みを軽減させます。
《第二世代の湿布》
第二世代は『非ステロイド性抗炎症薬』とも呼ばれ、イブプロフェン、インドメタシン、フェルビナク、ロキソプロフェンなどを配合し、痛みの元に直接作用して炎症や痛みを効果的に抑えます。
湿布は大きくこの3種類に分類されていることを覚えておきましょう。
この3種類の湿布を、今のあなたの症状に合わせて使用していくことがとても大切になります!
【五十肩の炎症期を過ぎたあなたには○湿布がオススメ!】
それでは、先程お話しした『炎症期を1週間以上過ぎてからも冷湿布やアイスノンなどを使っていつまでも肩を冷やし続けることは、逆に五十肩の改善を遅らせてしまう可能性がある』について説明していきます。
これは炎症期を過ぎた拘縮期の話しになります。
拘縮期の場合、血行の悪さや筋肉の固さが原因となって痛みを引き起こします。
その為、冷湿布を貼り続けて新陳代謝を妨げる行為は五十肩改善を遅らせてしまうんです!
そんな時に効果的なのは『温湿布』や『第二世代の湿布』なんです!
温湿布のカプサイシンは血行を促進し、肩の慢性痛を改善させます。
また、第二世代の湿布に含まれている鎮痛成分も肩を過度に冷やすこと無く痛みを軽減することが可能です。
以上のことから、五十肩の炎症期を過ぎたあなたは冷湿布から温湿布または第二世代の湿布への切り替えを忘れずに行うことがとても大切になります!
【まとめ】
・炎症している1週間程は冷湿布が効果的
・実は温湿布と冷湿布は、温感成分と冷感成分が異なるだけで鎮痛効果の主成分の多くは同じものを使用している
・五十肩の炎症期を過ぎたら冷湿布から温湿布または第二世代の湿布への切り替えを忘れずに行う
ここまでブログを読んで頂いたあなたは『温冷』を迷うこと無く、今の自分の症状に適した湿布を選ぶことができるはず!
適切な湿布で五十肩の痛みを和らげながらリハビリをしていくことで、必ずあなたの五十肩は改善していきます!
また、湿布の貼る位置についてはこちらで解説していますので、参考にしてみてください。
>>五十肩の時に湿布を貼る位置でお困りのあなたへ理学療法士が解説!
最後までご覧いただきありがとうございました!
以上、理学療法士の加藤駿でした。