膝痛の方へ松葉杖の正しい使い方
東京神田整形外科クリニック、理学療法士の加藤駿です。
今回のテーマは松葉杖の使用方法です。
こちらについて説明していきます。
当院では膝の再生医療治療に力を入れております。
少しでもご興味を持たれた方は、当院の再生医療治療ページをご覧になってみてください。
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松葉杖の調整方法
まずは松葉杖の調節です。
松葉杖の高さを調節していきます。
怪我をしていない足の小指から横に15cm、前に15cmの所についた状態で松葉杖を脇に挟みます。(写真1)
脇と松葉杖の間は指が2〜3本入るぐらいの高さに調節して下さい。(写真2)
写真1
写真2
松葉杖が脇の下に当たってしまうと脇の下にある腋窩神経を圧迫してしまい、手の痺れが出てしまう可能性があります。
次にグリップの高さは、股関節の大転子の位置に合わせてください。(写真3)
この時、肘が少し曲がるぐらいがベストな位置です。(写真4)
写真3 写真4
調節ができたら、実際に松葉杖を使っていきます。
松葉杖の使い方
次に松葉杖の使い方です。
立つ時も座る時も松葉杖を脇から外します。
まず最初に立ち方ですが、松葉杖を持って立つ時は脇から松葉杖を外した状態で立ち上がります。
松葉杖を怪我をしている足側で持ち、逆の手で椅子を押して立ち上がります。(写真5)
立ち上がってから松葉杖を脇に挟みます。
座る時も同じように脇から松葉杖をまず最初に外してから、怪我をしている側で松葉杖を持って逆の手で椅子を支えにしながら座ります。(写真6)
写真5
写真6
松葉杖での歩き方
次に松葉杖での歩き方です。
脇当てで体を挟むようにして歩きます。
グリップは握るというよりも、手のひらで支えるようにして歩きます。
常に松葉杖と足の3点で支持を作りながら歩いていきます。(写真7)
写真7
最後に大切なのが、絶対に飛ばないことです。
それでは実際に歩いていきます。
最初慣れない時は、松葉杖を前に出してそれを越えないように足を出すように3点支持を作っていきましょう。(写真8)
写真8
これに慣れてきたら松葉杖を越えるようにして、3点支持で歩いていきます。
この時も先程言ったポイント
・脇当てで体を挟むようにして歩く
・グリップは握るというよりは支える
・常に3点支持を崩さない
これらのポイントを押さえて歩きましょう。
片松葉杖で歩く場合
片松葉杖で歩く場合は、怪我をしていない足側の脇に松葉杖を挟んで歩きます。
怪我をしている足と松葉杖の2点支持で歩いていくことで、体重を分散させて歩いていきます。(写真9)
写真9
松葉杖での階段の昇り降り
最後は松葉杖での階段の昇り降りです。
昇る時も降りる時も松葉杖は必ず下にあることがポイントです。
次に、降りる時は怪我をしている足を前にして降りましょう。
最後に飛ばないです。
それでは実際にやってみましょう。
まずは昇りです。
昇る時はゆっくりと手のひらに体重を乗せて、
①怪我をしていない足から先に上がり
②その足に松葉杖を揃えて昇っていきます。(写真10)
この時、松葉杖が脇から抜けてしまわないようにしっかりと松葉杖で体を挟みながら昇っていきましょう。
写真10
次に降りです。
降りの時は
①怪我をしている足を前に出し先に松葉杖をつき
②ゆっくりと怪我をしていない足を揃えて降りていきます。(写真11)
同じように松葉杖が脇から抜けてしまわないように、しっかりと松葉杖で体を挟みながら降っていきましょう。
写真11
まとめ
いかがだったでしょうか。
今後も膝に関する記事を一生懸命配信していきますので、ブログのチェックをお願いいたします。
また、膝専門YouTubeチャンネルもありますので、是非チャンネル登録をよろしくお願いいたします。
以上、理学療法士の加藤でした。
当院では膝の再生医療治療に力を入れております。
少しでもご興味を持たれた方は、当院の再生医療治療ページをご覧になってみてください。
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