膝の痛みを改善するストレッチ&運動【膝の水抜きにも効果あり】
揺らすだけで膝の痛みが消える?
膝の専門家が膝の痛みに対する運動を徹底的に解説していきます。
こんにちは。
東京神田整形外科クリニック、膝治療責任者・理学療法士の神林です。
今回はジグリング先生こと、齋藤先生と一緒に膝に関する情報を配信していきます。
今回は膝の痛みがある方にとっては、本当に有益な情報になります。
最後までご覧いただくと、膝の痛みを改善する他に、膝軟骨が再生する運動を習得することができますので、ぜひ最後までご覧になってください。
早速膝の運動を行って、膝の痛みを改善していきましょう!
当院では膝の再生医療治療に力を入れております。
少しでもご興味を持たれた方は、当院の再生医療治療ページをご覧になってみてください。
東京神田整形外科クリニック
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①椅子に座りながら膝ジグリング
まずは座りながらできるジグリング運動です。
まずは浅めに腰かけていただいて、膝を伸ばした状態でかかとを床につけ、つま先はリラックスした状態を保ちましょう。
膝を腿の力で上げるような感じで動かしていきましょう。(写真1)
写真1
あまり思い切り伸ばそうとすると痛めてしまう可能性があるので、軽く揺らす程度でOKです。
これは膝の関節の大腿骨と脛骨の、ころがり運動と言います。
このころがり運動によって軟骨自体が微小な力で、BMP-2や、SOX-9が出てくることを期待するわけですね。
また、腿を引き上げる時に働く大腰筋・腸骨筋、合わせて腸腰筋と言いますが、この腸腰筋の軽い筋トレにもなります。
②寝ながら膝ジグリング
続きまして、今度は床に寝そべった状態でもできる体操です。
写真2のように床に足を伸ばした状態で、先程お話した腿を引き上げる感じで揺らしていただきます。
写真2
もともと膝の伸展が厳しい方もいらっしゃるので、膝を伸ばし過ぎないように膝下にバスタオルを入れることによって膝の裏の痛みを予防できます。
③立ちながら膝ジグリング
続きまして、立った状態でもできる体操を紹介します。
まず椅子を用意して手を支え、やる方の足(右足)を背もたれ側にしておいてください。(写真3)
全体重が左足に乗っている感じで、右足の方はつま先だけをつけて軽く膝を曲げて前の方に出していきます。
それでかかとだけを上げ下ろししましょう。(写真4)
写真3
写真4
年配の方はバランスを崩すといけないので今は背もたれを使っていますが、若い方で大丈夫な方は立ったままやっていただいて大丈夫です。
右足9:左足1ぐらいの割合で体重をかけます。
ほとんど右足には体重をかけずに、つま先を地面に触れさせる程度でOKです。
ほぼ左足で立っているぐらいでいいと思ってください。
④足バイバイ体操
次は足をワイパーのように動かす体操です。
さよならの時に手をバイバイと降るようなイメージだったので、バイバイ体操と名付けました。
座って両足を伸ばした状態で、つま先を内→外→内→外、のように降る体操です。(写真5)
写真5
これは腿を内側に入れる時に働く小殿筋・大腿筋膜張筋を使います。
外側に広げる時には深層外旋六筋というものがあります。
外旋筋が緩んでしまうと膝に負担がくるので、膝に対しても筋肉を鍛えることになります。
変形性膝関節症の方たちは、膝を固定する靭帯が緩んでいらっしゃいます。
膝を曲げ伸ばしする時にもころがり運動と言いましたが、回旋によってねじれる運動が働きます。
このねじれる運動も立派なメカニカルストレスだと考えています。
ねじれストレスと、ころがりストレス、この2つによって軟骨細胞・滑膜細胞に物理的な刺激が加わってBMP-2やSOX-9を活性化させて、軟骨の再生を促すことを期待する体操です。
この膝ジグリングというのは、軟骨を再生するのがメインの体操です。
痛みを取る物質であるPGC-1α、これは腓腹筋と言ってふくらはぎから出る物質です。
ジグリングをやって痛みを取りながら、この膝ジグリングで軟骨を再生する、そういうやり方をやらせていただいています。
この膝ジグリング、別名ホルミシスエクササイズと言います。
ホルミシスは大量に取り込まれると有害であり、少量であれば有益な作用をもたらします。
関節に関しても同じで、激しい運動をすると痛みを引き起こす炎症性サイトカインというものが増えるのですが、こうやって負荷をかけると体にとって良い成分が出てきます。
その代表が、いま注目されているマイオカインです。
マイオカインは筋肉から分泌されるさまざまな生理活性物質です。
このマイオカインは今、300近くの種類が分かっていて、そのうちの数十種類の成分の働きが分かってきています。
このマイオカインの中でIrisin・BDNF、こういう物質が一番注目されていまして、BDNFは認知症やうつ病の改善に良いと言われています。
Irisinはマイオカインの1つで、脂肪の燃焼を促し血糖値を改善します。
これも筋肉を継続的に動かすことによってどんどん出てきますので、
・生活習慣病
・2型糖尿病
・高血圧症
・認知症
・うつ病
などの改善に繋がります。
あと、エネルギーを燃やしてくれる褐色脂肪というものがあります。
燃えにくい白色脂肪を褐色脂肪に変えてくれるのも、Irisinの働きです。
多少のダイエット効果もありますので、全身に良いですね。
小さな動きで良いんですが、継続的にやっていただくことが大事です。
お忙しい方はスポーツジム等に行けませんので、机の下でジグリングをやりながら、膝が特に悪い方には膝ジグリング(ホルミシスエクササイズ)を積極的にやっていただくことが、今のところ私がおすすめしている方法になります。
質問コーナー
神林
運動お疲れ様でした。
皆さんジグリング運動できましたでしょうか?
何点か質問があると思うのですが、
・1日どのくらいやればいいのか
・4種類の内、何を積極的にやればいいのか
という質問が結構多いかなと思うので、そこら辺を齋藤先生に解説していただこうと思います。
1日の体操時間の目安は?
齋藤先生
何を何分間でそれを何セットというのは、あまり考えなくていいです。
1分でも5分でも10分でもいいので、合算していただいて、1日トータルで1時間以上が理想です。
そしてもし痛みがちょっとでも出たり、違和感が出たらすぐ中断してください。
日本人は我慢強い方が多いので、痛くても続けた方がいいと思って頑張っちゃう方が、かえって痛みが増すという事になってしまいますので、ちょっとでも違和感が出たらすぐ休んで、楽になったらまたスタートするというように、断続的でいいと思ってください。
どの体操が一番効率的?
齋藤先生
一番患者様に好評なのは、足バイバイ体操です。
これは早期に痛みが楽になる、足が軽くなったとよく聞きます。
それをベースに、立ってやる・座ってやる・横になってやるの3つのうちの1つを、どれか1つでいいので、バイバイ体操に+して行っていただくと良いと思います。
これを習慣的にやっていただくと更に良いと思います。
気が付いたら無意識にやっていた、癖になるぐらいやってくださいというのが、理想的な時間と回数だと思ってください。
仕事しながら、勉強しながら、どんどんやってください。
特に若い方も含めて膝を痛める方が多いです。
特にスポーツをやってらっしゃる方ですね。
たまたまですが、去年私はアスリートドクターとしてオリンピックにも参加させていただいたのですが、プロフェッショナル・アマチュア関係ないです。
とにかくハードな運動をしてらっしゃる方、特に走ったり・飛んだり・跳ねたりする競技の方は予防的な効果も期待できます。
10代からでもメインの運動をしながら時間が空いた時に膝ジグリング、もしくはジグリングをやって、炎症による痛みが出るのを抑え込む、早期の変形性膝関節症にならない為にも、予防的な意味で積極的にジグリングも日常のトレーニングの中で取り入れてやっていただくと良いと思います。
これによってスポーツ人生が長持ちする、それが期待できると確信しています。
ぜひ年齢に関係なく合間の時間でもいいですから積極的にやっていただくと、きっと体に良いことが起こると思っています。
まとめ
今回は膝の痛みを治す運動を、膝の専門医である齋藤先生と一緒に一生懸命解説していきました。
今後も膝に関する情報を一生懸命配信していきますので、膝痛開放ブログのチェックをお願いいたします。
また、齋藤先生による再生医療の治療も積極的に行っています。
現在膝の痛みがある方、再生医療をご検討している方は、ぜひ齋藤先生にご相談ください。
もし分からない事や質問がありましたら、膝専門YouTubeチャンネルでも配信していますので、そちらでコメントをお願いいたします。
そしてチャンネル登録をよろしくお願いいたします。
他にも、個別で相談したいという方は公式LINEをやっていますので、LINEで「膝の相談」と書いていただくとやりとりできますので、ぜひご活用ください。
当院では膝の再生医療治療に力を入れております。
少しでもご興味を持たれた方は、当院の再生医療治療ページをご覧になってみてください。
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