幹細胞治療の知っておくべきリスク【膝の再生医療】
東京神田整形外科クリニック、膝治療責任者・理学療法士の神林です。
今回も3000症例以上の名医、横田先生と一緒に幹細胞治療の知っておくべきリスクについて解説していきます。
この記事を読むと、幹細胞治療のリスクやそれに対する対処法が理解できますので、ぜひ最後までご覧ください。
当院では膝の再生医療治療に力を入れております。
少しでもご興味を持たれた方は、当院の再生医療治療ページをご覧になってみてください。
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幹細胞治療の知っておくべきリスク
神林
横田先生、早速ですが幹細胞治療のリスクについて教えてください。
横田先生
皆さんが一番興味があるところですが、なんでも公表されているものとか、数値化されているものがいいので、私の論文を持ってきました。
英語で2022年7月に公開された論文です。
この論文に基づいて数字で説明します。
まずリスクが3つになります。
1つ目が、全身状態のチェックです。
全身状態が悪かったらできないという人もいます。
これが1つですね。
あとはこれが特徴的なんですが、脂肪採取に伴うリスクと膝の注射に伴うリスクの2つがあります。
表1
脂肪採取に伴うリスク
幹細胞治療はまず脂肪をとらなくてはいけませんので、そのリスクです。
内出血とかですね。
そもそも脂肪を局所麻酔で外来でとるのですが、ちょっと固くなるとか、そういったリスクが5%です。
自然の固さに戻りますが、大体5%だと思ってください。
次に培養するやり方が5%、培養しないやり方が34%ですので、すごく少ないというのがよく分かります。
手術は一般的にどこの病院でも症例数が多いところの方が皆慣れているので、当然上手なんです。
慣れていると手術時間が少ないので、当然リスクも少なくなるというのはよくあるものですね。
例えば癌の手術数が多い病院とかに皆行ったりしますよね。
大体私は5分以内です。
脂肪採取をする時は大体10分で終わるのですが、麻酔が5分・脂肪採取が5分以内なので、右から2分ぐらいで脂肪採取とって、左から2分で脂肪採取とって仕上げます。
なので手術時間は大体麻酔5分・脂肪採取5分と思っておいていただいて構いません。
10分以上かかることはあまりないですね。
ちょっと味噌手前ですけどとっても上手です。
膝の注射に伴うリスク
そしてもう1点。
採取したものを脂肪の方をとってきて、幹細胞の仕上げたものを後日注射します。
この注射の注意点が2つあります。
1回目の注射は注射後に腫れたりとか、ヒアルロン酸とかもそうですけども痛みが出る確率というのが、大体私のデータだと1.4%なんです。
これは非常に少ないです。
大体ほとんどの人は「ヒアルロン酸の注射より痛くなかった」という風に仰っています。
ところが2回目なんですけど、2回目の注射は痛かったり腫れたりする人が多いです。
論文に書いてありますが、22%に跳ね上がります。
なので1回目の11倍ですね。
これは自分の細胞を使っても人が加工しているので、アレルギー反応が出やすいのではないかということを、論文中にも考察で書いてあります。
しかし検査したところ、何も出なかったので何とも言えませんね。
ただ2回目の注射に関しては数時間後に腫れたりする人が多いので、遅発型のアレルギー反応の一種なのかなという風なことも、論文中に考察で書いています。
実際に皆さんにアレルギーのお薬を出すと、それが起こらないんです。
なので2回目をどうするかということも十分考察されて書いてある論文なので、これでリスクはほとんど網羅されていると思います。
神林
どんな治療にも必ずリスクというものが伴ってくると思います。
その治療のリスクとかベネフィットを確実に理解した上で治療を選択して、安全に行うということが大事になってきます。
現在膝の痛みがある方や再生医療をご検討している方は、ぜひこの記事を活用していただいて、リスクを知っておくことだったりとか、患者さんのメリットをしっかり確認することで安全に治療を行えますので、ぜひ当院までご相談ください。
まとめ
神林
今回は幹細胞治療の知っておくべきリスクについて、横田先生と一緒に解説していきました。
今後も膝に関する事や再生医療に関する事を配信していきますので、膝痛開放ブログのチェックをお願いいたします。
膝専門YouTubeチャンネルもありますので、登録をよろしくお願いいたします。
この記事を読んでご質問や疑問点がありましたら、YouTubeのコメントまでよろしくお願いいたします。
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