【膝の再生医療】幹細胞培養治療の効果やメリット・デメリットについて!
神林
皆さん、こんにちは。
東京神田整形外科クリニック副主任兼膝治療責任者、理学療法士神林と。
横田
再生医療症例数3,000人以上の横田です。
神林・横田
よろしくお願いします。
神林
今回の記事は膝の再生医療幹細胞培養治療の効果の全てを横田医師と徹底的に解説していきます。
「幹細胞培養治療」に関しても、これまでたくさん記事にしてきましたので、【総集編】という形で、皆さんに内容を盛々とお送りしていきます。
現在、
・膝の痛みがある方
・手術以外の治療の選択肢を知りたい方
・変形性膝関節症・半月板損傷と診断された方
・他の再生医療の効果をあまり実感されなかった方
この記事を最後までご覧いただくと、膝の再生医療である「脂肪幹細胞」を使用した治療全てが分かり、希望の光を届けることができます。
今回の記事の流れとしては、
①脂肪幹細胞培養治療の効果
②幹細胞培養治療の手順
③幹細胞培養治療の適応
④メリット・デメリット
⑤治療期間
⑥まとめ
この6つに分けて徹底的に解説していきます。
まず、横田医師の診察を希望される方に関しては、Webもしくはお電話で、予約を取ってください。
再生医療の外来は完全予約制ですので、お時間をたっぷりとって診察をしています。
患者さんに合った治療の提案から実施までさせていただいていますので、ぜひ当院にお越しください。
目次
当院では膝の再生医療治療に力を入れております。
少しでもご興味を持たれた方は、当院の再生医療治療ページをご覧になってみてください。
東京神田整形外科クリニック
再生医療治療について詳しく見てみる
幹細胞培養治療の効果
神林
幹細胞培養治療の効果について、横田医師に教えていただきたいと思います。
横田
まず、一番皆さんに効果があるのは「痛みが取れる」ことです。
英語の論文では5項目を調べており、
・①痛み
・②症状
・③日常生活能力
・④スポーツの能力
・⑤生活の質
になります。
まず、最初に改善するもので、皆さんが一番気にされているのが、「とにかく痛みをなんとかしてほしい」ということです。
このデータを見ると
・「痛み」
・「強張り」
などの症状がまず先に改善します。
後から遅れて、
・日常生活でできることが増えるようになる
・スポーツの能力が上がる
・生活の質が上がる
というタイムラグがあります。
そのため、皆さんが一番効果を実感するのは、まず「痛み」になります。
「痛み」が取れて、やることがだんだん増えていくというのが、1年間・2年間になります。
僕の手元には3年以上のデータがありますが、そういった修復の流れになっています。
軟骨は増えないとされていましたが、修復に関して英語の論文で慶應の先生方がまとめられたもので、僕たちも以前に買った富士フィルムの「VINCENT」という自動で軟骨を計測するソフトがあり、
数%だがひざ軟骨は増える
と結果が出ました。
もちろん「面積」ではなく「体積」です。
「ヒアルロン酸」とか「ステロイド注射」と違い、軟骨そのものが増えるというのは特徴的ですし、医者としてはそこにみんな興味があるわけです。
「治らないっていうことだったのに治るじゃん」
みたいな感じで、慶応の先生が作られたものでも、中々印象的な図表になっています。
確かに我々の方でも、「軟骨の体積」というのは増えるというのは確認しました。
ただ、「ずっと改善し続ける」わけではないです。
1回の注射で、僕は「半年経過」した時点で過ぎましたが、ピークがあります。
注射を1回しただけで、どんどん若返るのであれば、医者いらずで楽ですが、そうはならないんです。
1年までです。
最初の1ヶ月くらいに「痛み」や「症状」が取れて、だんだん修復が始まります。
3か月目で結構伸びる人は伸びてきて、効果があった人は6ヶ月目にもう少しデータが良くなります。
1年経つと、少し成績が落ちる人がいます。
それは大体、「太っている人」になります。
2年目は1年目よりは、データが少し落ちます。
2年目のデータを作りましたが、そういうことがちゃんと書いてありますし、図表もそうなっています。
注射をして改善が見込める時に、リハビリと併せて頑張るというのが一番良いです。
逆に言うと、
・注射だけをして、リハビリを熱心に取り組んでない施設
は、最近増えましたが、あまりおすすめしません。
実手術もそうですが、手術半分・リハビリ半分とは、よく言ったもので、リハビリにあまり力を入れないところは結果もそれなりです。
どこにいっても、「医者の論文では」というもので、僕が書いたりもしますが、それは上手な先生の成績です。
注射しただけで、リハビリも何もやりませんでしたというのは、素材は良くてもあまり磨かれなかったという結果になります。
適切な時期に、注射後もアフターケアができるところを選ばれたら良いと思います。
持続効果に関しては、大体12ヶ月後がピークだろうという風に思います。
2年経つとまだ効果はありますが、太っている人は少し効果の落ちが早く、末期の人はもちろん早いです。
そういった効果の維持ができている人と、効果が落ちている人は、
効果がある人=「Responder」
効果がない人=「Non Responder」
といいます。
しっかり頑張って筋肉とか、減量とか、自分でできることをマメに継続するのが、良い成績を長期に持続する一番のポイントだと思います。
神林
先ほど先生からあった「効果」についてですが、「文献データ」を用いて解説していきます。
今回は2つの文献を用いて解説していきます。
横田
次の文献を例にとってご説明しようかと思います。
これは「日本語版」です。
医者の世界では、「英語版」を書かないとダメなんですが、「日本語版」でご説明します。
図1
これを見ると、「痛み」とか「症状」からまず改善しています。(図1)
これは上が「100点満点」です。
このグラフが上がれば上がるほどいいんですが、
1ヵ月後
3ヵ月後
6ヵ月後
1年後
と、じわっと痛みが引いて症状も改善し、上がれば上がるほど良いです。
図2
その後に、「日常生活」の能力とか、「スポーツの能力」などは大分遅れてから上がってきます。(図2)
まず改善しなかったから、スポーツどころの話ではありません。
図3
「生活の質」もだんだん上がっていきます。(図3)
そちらの方はさきほども言いましたが、遅れて上がります。
表1
変形の程度で
「2の人=初期の人」
「3の人=中期の人」
「4の人=末期の人」
になります。(表1)
医者の世界では、差が出ないといけません。
差を出すのに、「2=初期」と「3=中期」の人を「4=末期」の人と比べると、「差が出ました」というのを頑張って作りました。
言われてみれば、それはそうなんですが、
・同じ注射を1回やったら、「初期の人」ほど早く・十分に効く
・「末期の人」は1回だとキツい
ということです。
「血液」も「脂肪」も、みんなそういう傾向があります。
良い結果でした。
神林
そうですね!
皆さんご存知の言葉で、「七五三」という言葉があります。
横田
以前に言ったかと思いますが、7割以上痛みが取れるとすごく良くなりました。
半分取れると、論文の世界で「Responder」と言い、効果があります。
痛みが半分だと1発合格になります。
半分は少し厳しい基準なので、「七五三」の、3割でもできることが2割増えたら、合わせて効果ありと判断していいということです。
製薬会社寄りの診断基準にも思えますけども、それが「国際基準の評価」だったので、その基準に従って判定しました。
分かりやすく伝わらないとダメです。
「70%以上痛みが取れる」
「50%以上痛みが取れる」
「30%ぐらいしか痛みが取れない」
という意味です。
我々は「七五三」と言ったら、何か聞いたことがあると言うものです。
そういうところに「力点」を置いてます。
詳しい数字は文献の表を見ればいいことなのですが、そういう傾向があります。
図4
このような感じで、グラフになっていますが、変形の程度が、「初期の2」ほどぐんぐん伸びていきます。(図4)
軽ければ軽いほど伸びます。
「中期の3」だと真ん中ぐらいで、少し伸び悩んできます。
「末期の4」だと、もっと伸び悩んで、落ちるのも早いです。
症例数が多ければ、「2・3・4」でグループ分けをしてもいいです。
・「2・3の初期・中期」のグループ
・「末期」のグループ
で、差が出ればいいです。
今回に関しては80例ぐらいのもので十分な良い結果だったので、そういった形の論文にはしました。
変形の程度は重要です。
変形の程度で治療成績が違うために、元々分類されているからです。
我々の世界では、
「「変形の程度」と「治療成績」が比例するんですよ」
と言ったら、それは当たり前の話です。
癌だってなんだってそうです。
軽ければ軽いほど治りやすいです。
だから皆さん納得して、「これは信用できるでしょう」ということで受理してくれるわけです。
成績が悪かったら、理屈もへったくれもありません。
それと「変形の程度」と関係しますが、年齢は変形の程度と比例します。
大体35歳ぐらいから初期の年齢に入ってきて、20年ごとに次のステージに悪くなります。
そのため、55歳ぐらいになってくると、変形の程度が「3」に近づきます。
そこからまた20年経ち、75歳ぐらいのいわゆる「後期高齢」になってくると、皆末期になってしまいます。
もちろん個人差はありますが、そのように、「変形の程度」と「年齢」が比例するのも納得がいくところだと思います。
年齢と変形の程度は密接に関係して、症状の改善と相関します。
神林
若ければ若いほど、変形が軽ければ軽いほど、効果が出やすいということですね。
横田
同じ人でも若い時の方が治りが良いだろうということで、言われてみればそうです。
これも非常に納得のいく結論と考察なので、みんなが「それはそうだ」という風に納得してくれて、論文が受理されたんだと思います。
あとは、先ほどもお話ししましたが、「軟骨は増えない」とされていましたが、数%ぐらいだけど「増えていく」ということです。
神林
「良かった」という部分ですね。
横田
「1個の論文で1つの主題」を扱うものなので、それは「成績」とはまた別の機会に我々も作りました。
そもそも増えるのかというのが関心事なわけで、そこら辺は「人間にはちゃんと治す能力がある」ということです。
ただ、弱いため、人がアシストしてあげないと自力ではなかなか歳には勝てないと思います。
幹細胞培養治療の手順
神林
続いて、幹細胞培養治療の手順になります。
実際に
・治療を受けられる方
・今検討している方
必見の情報になります。
「幹細胞治療」は、このような順番で行います。
・①患者さんの状態を把握する
・②予定を決めたら脂肪を採取する
・③膝関節に直接注入する
①患者さんの状態を把握する
神林
もちろんですけが、患者さんの状態を把握します。
問診やレントゲン等の情報を用いて、
患者さんが今どういう状態にいるのか?
というのを判断させていただきます。
その上で採血をして感染症検査をしてパスすれば、脂肪採取の予定を決めていくという流れになります。
②予定を決めたら脂肪を採取する
神林
脂肪採取は、お腹の中心部分のおへその部分から、20ccほど脂肪を採取し、幹細胞のみを取り出し、加工施設で200~400倍ぐらい培養して凍結保存いたします。
それにかかる時間としては、約6週間ぐらい(1ヶ月半ぐらい)という風に思っておいてください。
③膝関節に直接注入する
凍結保存された幹細胞をこちらで解凍洗浄して、
膝関節に直接注入する
という流れになります。
他の再生医療と比べると、「やや手間がかかっているかな」という風に思うんですが、「再生医療の最高峰」と言われる幹細胞治療でもあります。
補足
横田
「幹細胞治療」やってみたいですね。
僕は京都の病院にもいましたが、京都大学の山中先生がノーベル賞を取ったんです。
学会の時に講演を聞きに行きましたが、最初何を言っているのか分からなかったです。
でも、自分で検討・勉強をしてやっていくと分かるようになってきました。
そもそも
「IPS」の「S」は「ステームセル」
ステームセル=幹細胞
で、そこら辺は人工的な幹細胞ですから、
脂肪由来とはいえ、幹細胞治療はどうなの?
という風なのが皆さんの関心事だと思います。
日本では幸いなことに、山中先生が「IPS細胞」を発明したので、それをバックアップする法律ができました。
その法律ができると基準が決まっているので、その審査さえ通ればやっていいことになったんです。
ただ、「IPS細胞」は、大学とかの1種を扱えるところでないとできません。
2種は自分の余ってるところです。
神林
お腹とかですね。
横田
幹細胞はお腹以外にも実はあるんです。
例えば近くの東京医科歯科とかは、軟骨や滑膜とか、色々取ってこれるんですが、「廃品回収」のようにいっぱいあるところ、余ってるところから取ってくる方が良いと思います。
また、結構やる気になった患者さんは女性が多いんですが、
「先生、いっぱい取ってもらってもいいんだけど」
という感じで、すぐに終わっちゃいます。
5分もかかりません。
その辺りは世界的に見ると、いらないものを使う方が合理的です。
東京医科歯科さんは東京医科歯科さんで頑張っていますが、
・「脂肪」の方が簡単で、抵抗が少ない
です。
ちょっと痩せますしね。
そういった感じで、「再生医療」といえば、「幹細胞治療」と言っていいと思います。
幹細胞培養治療の適応
神林
続いて、幹細胞培養治療の適応についてですが、どのような疾患が「適応疾患」に該当しますか?
横田
基本的には審査を受けているので、論文とか作るのには、
・「変形性膝関節症」の「2=初期・3=中期・4=末期」
だけとかに絞りましたが、基本的には「不適応」はなく、全部でいいと思います。
ただ、全部でやったんですが、脂肪の方は、私個人で、1,000人ぐらい、血液の方は2,000人ぐらいやって、合計3,000人です。
脂肪の方も、例えば炎症性疾患で、僕はリウマチも専門じゃないですか?
リウマチの人はリウマチの人で、データをまとめて持っているんです。
効く人もいるんですが、「炎症性疾患」なので、しっかり元の炎症のリウマチがコントロールできていないと、やっても残念な結果になるなどがあります。
リウマチのデータは持っていて分析もしたんですが、基本的にはリウマチのコントロールが上手くいっていないと成績が悪いため、「変形性膝関節症」の「2・3・4」というのを適応にはしました。
「1」は、もちろんやってもいいとは思います。
ですが、「1」は変形性膝関節症の疑いなので、半月板損傷とか、そこら辺は絞る必要があります。
基本的には、
・「膝の痛みがある人」
・「手術しかないですよ」と言われた人
に適応です。
スポーツ選手とかは脂肪が少ないですが、脂肪が多いスポーツもあると思います。
それと他で
・関節鏡の手術
・骨切の手術
をした方です。
前に言ったかと思いますが、手術をした人の方が若干成績が良いです。
そのため、手術をしてある程度は良くなったけど、「何か物足りない」という人に追加するのは有効です。
O脚の方を矯正してから注射をした方がいいという風には言われています。
やることを保険でやってダメだったら「考慮」しましょう。
その手術が嫌だからやる人の方が多いのですが、いっぱいやると、「手術した人・していない人」でデータも比較でき、手術した人とかの方が数%ぐらい成績が良いです。
やっちゃった人も希望があります。
あとは、他の病院で
・「PRP・血液」をやって、「ある程度は改善したんだけど満足できない」
・「他の再生医療をしたんだけど、あまり効果がでなかった」
という人は考えてもいいんじゃないかと思います。
神林
先生の言った通り、「生物製剤にスイッチする」という意味ですごく有効だと思います。
横田
リウマチの用語で「スイッチする」というのがあります。
あるものがダメだった場合に、リウマチ業界では、「別のやつにスイッチする」と言います。
あれは「本当の生物製剤」と言いますけど、「自分が原料の生物製剤」と思うと、我々リウマチ治療をやっている人間は非常にしっくりきます。
生物製剤だからお値段も高いんだとか、生物製剤も少しはリウマチのビランが良くなるとか、あれも画期的です。
あれが高額医療が正当化される保険でも、根拠の1つになっています。
「自分が原料の生物製剤です」、「治療です」という風に考えると、分かる人はその一言でしっかり分かってしまうというものなんです。
神林
ここまで非常に幅広い適応疾患があるかなという風に思います。
膝の症状で悩んでいる方、ぜひ諦めないで「幹細胞治療」というのも視野に入れてみてください。
幹細胞培養治療のメリット・デメリット
神林
続いて4つ目、メリット・デメリットになります。
メリットはいかがですか?
メリット
横田
メリットは、1番皆さんが困っていらっしゃる痛みが、すぐ取れてくるということです。
データでは先ほども言いましたが、症状や痛みが改善した後に
・日常生活でできることが増える
・スポーツができるようになる
そういう能力も上がってきます。
でも、まず「痛み」が取れて、ヒアルロン酸とかと比較してもしょうがないのですが、長く効きます。
当たり前と言えば当たり前なんですが、我々もヒアルロン酸を保険で注射して、25万回ぐらいやってるんです。
「何日ぐらい効くの?」と言ったら、
「先生には悪いけど、帰る時には痛いかな」
「1日です」
とか、ずっこけますよね。
もちろん安くて保険だからいいのですが、人の時間も限りがあるから、
1回である程度長く効くものをやり、
病院など行かずに元気に過ごしてもらいたい
と思います。
ゆっくり安い値段でやるより、1回ボンと、効きそうだったらやってみて、
「調子いいです」
と言われますから。
神林
今日も午前中に何人も来てくれました。
横田
北海道からも来てくれました。
年配の人で、
「右でお試しでやってみて良かったから
左もやってから」
なんて言って喜んでいた人もいました。
そういう人は多いです。
まず1回やってみてどうするか?というのも全然OKです。
いずれにしろ、お値段がお値段なので、いろいろ相談してくれれば、最適なものは提案します。
それと、「副作用は少ない」です。
自分の細胞ですから当たり前です。
英語の方の文献で、2年経って追加したらどうなるのか?というのもちゃんと調べています。
そうすると、「脂肪」の方は、2回目に少しアレルギーが多いです。
神林
「血液」よりも多いです。
横田
これは皆決まって、起きて注射して数時間後です。
アレルギーの薬を飲ませると起こりません。
「自分が原料」ですが、幹細胞は人が培養する時に色々加工するので、それで敏感な人は免疫反応が起こるのかなと思います。
論文の方にも書かせてもらったんですが、そういった傾向がありました。
神林
でも、アレルギー剤を飲むと大分治まります。
横田
そこのところは試しにやってみてデータを取ったら、アレルギーの薬を飲ませると、大体1回目と同じくらいに抑えられます。
伊達に数はやってないですから。
色々人の意見を聞いて、患者さんの声を聞いて、今後に活かすというのは大事なことだと思います。
それと手術以外に非常に有効な、症例数も結構、今日本はデータを集めています。
日本国内全部で、厚生労働省が定期報告させますから、そこら辺は、世界の中でも日本はデータが集まっていると思います。
「スポーツ選手も行っている」というのは当然です。
色々な人が来ますが、この間もワールドカップやっている時に国内の選手などが来ました。
皆さん、メンテナンスを欠かしません。
面白いのは、すごく良くなっているのに「追加したい」と、「なんで?」と聞いたら、
「先生、今度フリーエージェント」
「自分の価値を最大限に高めてやりたいです」
なんて言った人もいます。
誰とは言えませんが、テレビで活躍しているのを見ると、こっちもやった甲斐があります。
デメリット
横田
当たり前ですけど、よく患者さんで、
「100%効果が出るのを保証してくれるならやります」
という人がいますが、医学において100%はありません。
逆に、「この治療100%安全です」というのをを言ったら、100%怪しいです。
変形の程度に比例するので、やってみないと分からないというのは間違いありません。
あと、まだ保険が効かず自費診療になってしまうため、非常に高価です。
「幹細胞」はみんなの手間暇があり、手術の準備とか、僕や看護師さんは手術しなきゃいけないし、増やすのにも時間がかかるから原価が高いです。
再生医療の中では一番高いため、一番手が出しにくいと言っていいと思います。
実際に3,000人もやると、「安い値段の再生医療」と「高い医療」が値段と反比例するんです。
高価であればあるほどやる人が少ないです。
私で言うと、「2,000人が血液」の方で「1,000人が幹細胞」の方です。
やっているところが増えてくれば、お値段も安くなるところもあるかもしれないです。
そこら辺はお値段との兼ね合いもあります。
そもそも、
・脂肪を取るのに手術が必要
・作るのに血液の3週間と違って、6週間かかる
かける手間暇が全然違います。
でも、値段も重要な要素なので、トータルでケアします。
リスクについて
神林
「リスク」に関しても、皆さん気になると思うんですが、これも文献を用いながら解説していきます。
リスクも血液と違って、お腹の脂肪を取ってますので、リスク自体もちょっと変わってきます。
横田
元々培養しないやり方は、ヨーロッパやアメリカでもOKなので、培養しない「SVF」というのをやっていました。
私で言うと、「SVF」は、大体20~30分脂肪を取るのにかかります。
「幹細胞」は大体5分で取っちゃうので、 見てもらうと分かるように、
・脂肪を取ったところのお腹の痛み
・内出血・硬くなる
培養しないとそういうのが多いです。
培養するやり方はすごく少ないので、楽な方が選ばれます。
ただ、培養の方は「追加」もできます。
さき程も言いましたが、「追加する」と1回目よりは
・注射後に腫れる
・熱が出る
そういうものが増えるという傾向がありますが、アレルギーのお薬で抑えられます。
その辺りは施術に慣れている施設であれば、適切に対応できるとは思います。
神林
リスクもありますが、リスクは最小限に抑えることができます。
横田
「最小限に抑える」というのが、「リスクゼロ」がいいんですが、そんな治療は逆にありません。
100%効果があってリスクが0%というのはありません。
リスクは起こらないように越したことはないですが、ある程度抑えながら、コントロールしながらやるというのが大事なことかなと思います。
神林
ぜひ、安心して来てください。
横田
よく効く薬ほど副作用があると思います。
ハイリスク・ハイリターンみたいな、そういう「リスク」と「リターン」は比例する傾向はあります。
幹細胞培養治療の治療期間
神林
脂肪を採取してから投与まで6週間かかりますが、全体的な時間軸としたら、治療期間はどのぐらいになりますか?
横田
基本的には骨の代謝は3ヶ月なので、どこの国でもそうですが、3ヶ月の倍数で見ていきます。
そのタイミングで「再診」もしていて、データを作っているんですが、3ヶ月目に、「効いているか・効いてないか」だけほぼ分かってきて、そこでいければ伸びしろはあります。
「改善傾向にあるけどまだ」という人は、もう少し頑張れば6ヶ月目に少し良くなります。
逆に言うと、3ヶ月目までで「全然効かない」という人は残念ながら大体ダメです。
時間経過で見てもそうです。
効いた場合は、「3ヶ月目」より「6ヶ月目」の方が伸びるんです。
「6ヶ月目」より「1年目」の方が伸びる人は伸びます。
これは、「体型が関係します」
注射するだけだと不十分で、リハビリと併せることによって、伸びる人が伸びていくという感じです。
2年ぐらい経つと、「初期の人は」全然問題ないですが、
・「末期の人」
・「中期で太っている人」
とかは、残念ながら1年ぐらいがピークになっています。
3か月~1年ぐらいの間に、
・筋肉を増やす
・脂肪を減らす
ということは、皆さんしかできないので、そこを頑張る人は伸びます。
スポーツ選手もそうです。
一流選手で、オリンピック選手とかもやったことが保険でもありますが、すごい選手はリハビリで這い上がります。
やりすぎはよくないけど、そこら辺の加減を見てやるのが、プロの世界も我々一般人の世界も一緒かなとは思います。
リハビリと協力して、二人三脚でやっていくというところを選ばれたら一番良いと思います。
神林
先生からもあった通り、再生医療半分・リハビリ半分という言葉もありまして、リハビリテーションは本当に大事になります。
リハビリテーションの中で主に2つ、やることをやってます。
・①体重を管理する
・②膝周囲の筋肉をつける
①体重を管理する
1つ目の「体重管理」に関しては、ご自身にしかできない治療ですので、頑張って体重をコントロールすることです。
まずできるのが、「体重計に乗ってみましょう」ということです。
ご自身の今の体重がどのぐらいの体重なのかというのを把握する必要があります。
・目標の体重(BMI)がどのぐらいになってくるのか、
・どうやったら痩せるのか、
・どのぐらいの期間で痩せていくのか
こちらからアドバイス・提案することができますので、ぜひお気軽にご相談しに来てください。
②膝周囲の筋肉をつける
2つ目に関しては「筋トレ」になります。
週2回の筋トレで、再生医療の効果を高めると言われています。
週2回の筋トレで、非常に効果が現れてきます。、
毎日じゃなくても構いませんので、週2回膝周りの運動をしていただくと良いと思います。
運動がわからない方は必見になりますが、当院の公式LINEに「膝の動画」とメッセージ添えていただくと特別動画を2本差し上げています。
ぜひご活用ください。
幹細胞培養治療のまとめ
神林
最後のまとめになります。
「幹細胞培養治療の効果」としては、3つの最大効果がありました。
・①膝の痛みが劇的に改善すること
・②膝軟骨や半月板を修復する能力が非常に長けていること
・③ヒアルロン酸ステロイド注射よりも持続効果が非常に高いこと
この3つが3大効果といわれるものになりました。
「肝細胞培養治療」に関しては、
・他の再生医療を行ったけど、治療効果を実感されなかった
・変形の程度が少し強い
・症状が強い
という方に非常に選ばれている治療になります。
膝の症状を諦めないで、治療を継続することが未来を明るくすることになります。
皆さんもやりたいことがあると思います。
ぜひ諦めないで治療に専念してみましょう。
まずは専門医による適切な診察を受けて、
・どのぐらい治療効果が見込められるのか?
・「私には効くのか?」
などをしっかり明確にした上で、治療を進めていくことが大切になります。
さらに当院では、リハビリテーションでフォローアップさせていただくことができます。
ぜひご安心してご来院ください。
横田
最後のメッセージですが、皆さん「膝の痛み」とかで症状があれば、諦めないで我々に任せていただければと思います。
膝以外でも実は私、結構やっているんです。
足首なんか結構効くので、とりあえず「痛い関節」があったら、1回受診していただいて、一緒に「最適と思われる治療」を考えます。
よろしくお願いいたします。
神林
それでは!
今後も膝や再生医療に関する情報を一生懸命配信していきます。
また分からない事や質問がありましたら、無料でLINE相談を行っています。
お気軽にご相談ください。
当院では膝の再生医療治療に力を入れております。
少しでもご興味を持たれた方は、当院の再生医療治療ページをご覧になってみてください。
東京神田整形外科クリニック
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