膝の水を抜いた後の過ごし方は?仕事や運動をしていいのかについても解説!
「膝の状態を悪化させないために、膝の水を抜いた後の正しい過ごし方が知りたい」
「膝の水を抜いた後は仕事や家事をしてもいいの?」
仕事や運動などをしている方はこうした疑問があるのではないのでしょうか?
膝の水を抜いた後は、なるべく膝の状態を悪化させないように注意して過ごしたいですよね。
本記事では、膝の水を抜いた後の正しい過ごし方や注意点に加え、膝に水がたまる理由や原因疾患についても解説します。
【目次】
当院では膝の再生医療治療に力を入れております。
少しでもご興味を持たれた方は、当院の再生医療治療ページをご覧になってみてください。
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膝の水を抜いた後の過ごし方や注意点
膝の水を抜いた後は、基本的には安静にし、膝に負担をかけない生活を心がけることが大切です。個々の膝の状態に適した過ごし方をするために、担当医の指示に従いましょう。
ここでは、膝の水を抜いた後の過ごし方や注意点について、
1.お風呂
2.仕事や家事
3.運動
日常生活のシチュエーション別に解説します。
お風呂
膝の水を抜いた後、注射部位からの感染予防のために、原則当日の入浴を禁止している医療機関が多くあります。
関節内は無菌状態ですが、関節に注射針を刺すことで皮膚表面の細菌が関節内に移行し、感染症を引き起こす場合があるためです。
関節内で細菌感染が起こると、膝が熱をもったり腫れや痛みなどを引き起こしたりするケースも考えられます。
ただし、医療機関によっては「シャワー浴だけなら問題ない」といわれる場合もあるので担当医の指示に従いましょう。
仕事や家事
膝の水を抜いた後、仕事や家事をする際は、なるべく膝に負担をかけないように過ごすことが大切です。
たとえば、建設現場や引っ越し業者などの重いものを運ぶ仕事や、旅館や茶道関係で正座することが多い仕事などは、しばらく避けたほうがいいでしょう。
階段の上り下りも膝への負担となるため、エスカレーターやエレベーターの利用をおすすめします。
また、膝のサポーターをつけることで、仕事や家事で動く際の膝への負担を軽減する方法もあります。
運動
バスケットボールやサッカーなどの激しい運動が趣味の方は、膝の水を抜いた後は控えるようにしましょう。
急に止まったり、方向転換したりする際に膝への負担がかかりやすいためです。
ただし、筋力が落ちると関節に負担がかかることで水がたまりやすくなるため、無理のない範囲でトレーニングをおこなうことが大切です。
たとえば、膝に加わる衝撃を吸収する「大腿四頭筋(太ももの筋肉)」を鍛えられるスクワットや、膝への負荷を押さえられる水中ウォーキングなどが適しているでしょう。
膝の水を抜いた後はどうなるのか
膝の水を抜いた後は、痛みや腫れが軽減されることもあれば、持続することもあります。
それぞれのケースについて詳しくみていきましょう。
膝の痛みや腫れの軽減が期待できる
膝に水がたまると、滑液のヒアルロン酸濃度が低くなったり、内圧が高くなったりすることで痛みや腫れが生じる場合があります。
そのため、たまった水を抜くことで膝の痛みや腫れが軽減されるのです。
膝の痛みや腫れが持続する場合もある
膝の水を抜いた後も痛みや腫れが消えない場合は、根本的な原因が改善されていない可能性があります。
膝の水を抜いた後に痛みが引かず、赤みや熱感などがある場合は、細菌感染が起きていたり根本的な疾患が隠れていたりする可能性があります。
施術後の違和感や痛み、赤みなどが長引く場合は、早めに整形外科を受診しましょう。
膝の水を抜いても痛みが続く場合
膝の水を抜いた場合、ある程度の痛みや腫れ、動かしにくさなどの緩和効果はすぐにみられるでしょう。
しかし、膝に水がたまる根本的な原因が隠れている場合は、膝の水を抜いただけでは完治しないと考えられます。
膝の水を抜いても症状に変化がみられない場合は、根本的な治療について医師と相談することがおすすめです。
膝に水がたまる理由
そもそも、なぜ膝に水がたまるのでしょうか。
「膝に水がたまった状態」というのは「膝の関節液が異常に増えた状態」です。
関節液の量は通常、関節軟骨の表面を潤す程度のごくわずかな量ですが、関節の内側を覆う膜である「滑膜」の炎症によって多量に分泌されることがあります。
つまり、膝の不調を改善するにはたまった水を都度抜くだけでなく、膝関節に炎症が起きている根本的な原因を解消する必要があるということです。
膝に水がたまる原因疾患
膝に水がたまる原因疾患には、主に次のようなものが挙げられます。
- 変形性膝関節症
- 半月板損傷
- 関節リウマチ
上記のような原因疾患が存在する場合、再び水がたまることを防ぐためには、原因疾患の治療によって膝の炎症を抑える必要があります。
変形性膝関節症(へんけいせいしつかんせつしょう)
変形性膝関節症とは、膝関節の軟骨が加齢に伴ってすり減ることにより、痛みや腫れなどが生じる病気です。
軟骨のすり減りによって生じた破片が、関節液を分泌する「滑膜」を刺激することで、膝に水がたまりやすくなります。
治療する際は、まずは日常生活の指導や鎮痛薬の使用、ヒアルロン酸注射、膝サポーターの使用などの保存療法をおこないます。
保存療法で症状が改善しない場合は「膝周囲骨切り術」や「人工関節置換術」などの手術が検討されるでしょう。
半月板損傷
半月板損傷とは、膝関節の内側と外側のそれぞれに存在する半月板が損傷した状態のことです。
主な原因は外傷であり、激しいスポーツや無理な動きが原因で、膝関節に衝撃が加わることで発症します。
半月板損傷が起こると、滑膜(膝関節の内側にある膜)に炎症が起こるため、膝に水がたまりやすくなるのです。
「半月板損傷」と聞くと「激しいスポーツをする若者に多い」というイメージをもつ方が多いかもしれません。
しかし、半月板は加齢によって傷つきやすくなる性質があるため、高齢者においても日常生活の動作やささいなケガで損傷する場合があります。
治療としては、主に抗炎症薬といった薬物療法や、リハビリテーションなどの保存療法をおこないます。
保存療法による効果がみられない場合は、半月板の損傷部分を切り取る切除術や、糸で縫い合わせる縫合術が検討されるでしょう。
関節リウマチ
関節リウマチでは、からだの免疫機能の異常によって関節に炎症が起こり、水がたまる場合があります。
関節リウマチの正確な原因は明らかになっていませんが、遺伝やストレス、感染症などの要因が関与しているとされています。
治療の基本は、抗リウマチ薬や鎮痛薬などを使用した薬物治療です。
関節の変形や破壊が進行している場合には、人工関節置換術といった手術治療が検討されるでしょう。
膝の水を抜いた後の過ごし方に関するよくある質問
ここでは、膝の水を抜いた後の過ごし方に関する質問と回答を記載します。
- 膝の水を抜くと何ccくらい抜けますか?
- 膝の水を抜いた後はお酒を飲んでも大丈夫ですか?
- 膝の水を抜いた後にヒアルロン酸を注射することはありますか?
膝の水を抜く治療方法について詳しく知りたい方や、膝の水を抜いた後の過ごし方に不安がある方はぜひ参考にしてみてください。
膝の水を抜くと何ccくらい抜けますか?
膝の関節液の量は通常1ccにも満たない量ですが、多いときには30~50㏄以上抜く場合もあります。
膝の水を抜いた後はお酒を飲んでも大丈夫ですか?
膝の水を抜いた後の飲酒は避けたほうがいいでしょう。
アルコールには血流を促す作用があるため、注射部分の内出血の悪化を引き起こす可能性があるためです。
膝の水を抜いた後にヒアルロン酸を注射することはありますか?
膝への衝撃や炎症を抑えるために、膝の水を抜いた後にヒアルロン酸注射を打つこともあります。
ヒアルロン酸注射は、膝に水がたまっている状態で打つとヒアルロン酸の濃度が薄まり、膝の緩衝材としての効果を十分に発揮できません。
そのため、順番としては膝の水を抜いた後にヒアルロン酸注射を打ちます。
ヒアルロン酸注射について知りたい方は、こちらの記事も併せてお読みください。
>>膝にヒアルロン酸注射を打ち続けるとどうなる?副作用やデメリットについて解説
まとめ
膝の水を抜いた後は、膝関節に負担をかけないように、なるべく安静に過ごしましょう。
膝に負荷がかかると、炎症によって再び膝に水がたまる原因となってしまいます。
重い荷物をもつ仕事や、正座する機会が多い仕事などに就いている方は、可能であればしばらく休んで安静にしたほうがいいでしょう。
ただし、運動をまったくしないと、筋力が落ちることで膝関節に負担がかかります。
無理のない範囲でストレッチやスクワット、ウォーキングなどを取り入れましょう。
膝の水を抜いた後も痛みが続いたり繰り返し水がたまったりする場合は、膝の炎症を引き起こす原因疾患が隠れているのかもしれません。
痛みや違和感が続く場合は速やかに整形外科を受診し、原因に合った治療を受けましょう。
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- 変形性膝関節症と診断された
- 半月板損傷と診断された
- 手術療法を勧められた
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