自家培養軟骨移植術とは?膝の手術にかかる費用やメリットとデメリット | 低身長治療・再生医療なら東京神田整形外科クリニック
「外傷性軟骨欠損症や離断性骨軟骨炎と診断され治療法に悩んでいると診断され治療法に悩んでいる」「膝が痛くて歩けない、痛みをどうにかしたい」
膝につらい痛みがあったり、元のように歩けるようになりたいと考えていたりするとき、さまざまな治療法や、再生医療を調べているかもしれません。
本記事では、選択肢のひとつとなる自家培養軟骨移植術について詳しく解説しています。参考にしてください。
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自家培養軟骨移植術とは
自家培養軟骨移植術は、患者さまご自身の軟骨細胞の一部を採取後に培養し、軟骨の欠損部分に移植する再生医療です。
再生医療ですが、手術をともなうのが特徴の治療となります。
本章では、自家培養軟骨移植術の詳細を解説します。
自家培養軟骨移植術の特徴
正常なご自身の軟骨組織の一部を採取し、アテロコラーゲンゲルを用いて軟骨細胞を増殖させ、軟骨欠損部分に自家培養軟骨を移植することで軟骨が定着し膝の痛みや腫れ、引っかかり感やロッキングなどの症状を改善する治療法です。
軟骨細胞には血流が乏しく、自然治癒力によって回復が期待できないことから自家培養軟骨移植術を用いて正常な軟骨を移植し機能を回復させる特徴があります。
自家培養軟骨移植術における培養方法
培養方法の手順は次のとおりです。
1.患者様自身の膝軟骨の一部を採取します
2.採取した膝軟骨とアテロコラーゲンゲルと混合して立体的な形に成型したのち、約4週間培養します
- 培養した軟骨を膝軟骨欠損部位に全身麻酔下で移植してコラーゲン膜で蓋をします
自家培養軟骨移植術の保険診療が対象となる症状
下記の場合は、自家培養軟骨移植術を保険診療で治療できます。
膝関節における外傷性軟骨欠損症で軟骨の損傷サイズが合計4㎠以上
外傷性軟骨欠損症は、外傷(スポーツや交通事故など)の強い衝撃により、膝軟骨の一部が欠損してしまう病態です。欠損範囲が合計4cm²以上で保険適応となり、4cm²未満では保険不適応となり、治療方針が異なります。
膝関節における離断性骨軟骨炎で軟骨の損傷サイズが合計4㎠以上
離断性骨軟骨炎は、成長期のスポーツなどのストレスや外傷(交通事故など)により軟骨下骨に負担がかかり軟骨が離断する病態です。約2:1の割合で男性に多く10代が好発年齢として報告されています。軟骨損傷が合計4cm²以上で保険適応となり、4cm²未満では保険不適応となり、治療方針が異なります。
自家培養軟骨移植術にかかる費用
自家培養軟骨移植術は2013年4月から医療保険が適用されています。
高額療養費制度の対象にもなるため、自己負担額は数十万円程度が目安です。
高額療養費制度(年齢や年収、入院期間など)に準じて変動がありますが、保険診療で治療できることはメリットです。
高額療養費制度の計算はこちらから算出することが可能です。
ただし、自家培養軟骨移植術は入院が必要となり、下記は医療保険が適用されません。
・食事代
・個室料
・追加サービス料
自家培養軟骨移植術のメリット
自家培養軟骨移植術を受けるメリットを解説します。
大きな膝軟骨損傷に対応できる
外傷性軟骨欠損症や離断性骨軟骨炎により膝軟骨損傷の範囲が広くても移植術にて対応することが最大のメリットです。関節鏡手術や再生医療では、全体的に修復再生が期待できますが、自家培養軟骨移植術は損傷箇所に対して直接アプローチできます。
保険が使える
外傷性軟骨欠損症と離断性骨軟骨炎で軟骨損傷範囲が合計4cm²以上であれば医療保険が適応で治療費を抑えられるメリットがあります。手術には、入院を伴いますが、数十万円程度
の治療費で済みます。
副反応が起こりにくい
自家培養軟骨移植術は副反応が起こりにくい治療です。これは膝の再生医療にも該当することですが、患者さまご自身の正常軟骨組織から移植する軟骨を培養するため、拒絶反応が起こりにくいと考えられています。
しかし、副反応が0%になることは珍しく、治療効果と副反応のバランスを判断しながら治療を選択することが必要です。
自家培養軟骨移植術のデメリット
自家培養軟骨移植術には、メリットだけでなくデメリットもあります。デメリットを知ったうえで検討しましょう。
保険診療の対象が限られる
自家培養軟骨移植術は、前述のとおり限られた症状しか保険診療で受けられないことがデメリットであり、自由診療では頻用されていません。
軽度の症状とは
軽度な半月板損傷は、膝の痛みが症状として現れます。半月板損傷は血流が豊富な箇所と乏しい箇所があり、血流が豊富な損傷のみの場合は、保存療法でも治療効果を見込めることがあります。
半月板損傷は、MRI検査で診断することができるため、MRIを撮影して治療方針を決めることが必要です。
2回の手術が必要
自家培養軟骨移植術には、2回の外科的手術が必要であり、それぞれ腰椎麻酔や全身麻酔を行い、正常軟骨を採取し移植する治療のため、入院しなくてはなりません。全身麻酔や腰椎麻酔を伴う目的で全身状態の管理をする必要があるので、日帰りは不可能で大掛かりとなることがほとんどです。
また、手術や治療においては定められた基準を満たした医療機関で、研修の修了や地方厚生局長等への届出など、治療受け入れが整備されている医療機関でのみ治療が可能です。
現在は、大学病院などの大きな医療機関で提供されているため、治療を受けるまでに時間と手間がかかることが現状です。
リハビリテーションの期間が長い
自家培養軟骨移植術のリハビリテーションは、術後の回復にはかなり重要です。リハビリテーション期間は術後約1年を必要とし、通院頻度は週1〜2回程度です。
移植した自家培養軟骨がゆっくり硬度を増して正しく定着していきます。特に術後は慎重にリハビリテーションの加療を行い、軟骨定着や治癒を促進します。
2度大変な手術をしたのですから治療効果を発揮するためにも医師管理のリハビリテーションがかなり重要です。適切な経過観察をしないと、せっかく手術を受けたのに効果を得られないこともあります。
膝の痛みに悩むときには複数の再生医療のなかから合ったものを選択することが大切
□膝の痛みから解放されたい
□膝の痛みなく歩けるようになりたい、今までの日常を取り戻したい
□膝の痛みなくスポーツを再開したい、趣味を続けたい
□なるべく手術は避けて膝の痛みや症状を治したい
膝の痛みで悩む方は様々な思いがありどの治療法にすれば良いのか検討されていると思います。
手術を受けようと思っているかもしれませんが、治療効果や副反応、後遺症などで踏み切る怖さも当然ありますが、適切な治療法で治療できることが最適です。
特に自家培養軟骨移植術を検討されている方は、再生医療という治療選択肢も存在します。
自家培養軟骨移植術は2回にわたる外科的手術が必要となるため、患者様の症状やライフスタイルやホープなど総合的に考慮して治療を選択することが大切です。
医療法人社団 東整会 東京神田整形外科クリニックは、〜Knee100 人生100年時代。自分の脚で歩ける未来〜というmissionで膝治療に尽力しています。特に膝の再生医療は、進化し続けており最適な医療をご提供できます。
膝の再生医療には様々な製剤がございますが、東京神田整形外科クリニックではその中でも最適と考えられる製剤を選択し、治療することで最大の効果を発揮することができます。
自家培養軟骨移植術で検討している方は、手術をする前に東京神田整形外科クリニックの再生医療を検討してみてください。再生医療認定医・整形外科専門医による正確な診察を行い、共に膝痛を治していきましょう。
▼Web予約
https://tokyo-kanda.reserve.ne.jp/sp/index.php
▼電話予約及びご相談
03-5295-2020
▼公式LINE予約及びご相談
自家培養軟骨移植術の治療の流れ
自家培養軟骨移植術の一般的な流れをご紹介いたします。前述の通り、自家培養軟骨移植術は定められた基準を満たした医療機関で、研修の修了や地方厚生局長等への届出など、治療受け入れが整備されている医療機関でのみ治療が可能です。医療法人社団 東整会 東京神田整形外科クリニックでは、手術が難しいので大学病院をご紹介しております。
①診察(レントゲンやMRI、CTを用いて説明します)
③術前全身検査、アレルギー検査
③軟骨組織の採取(手術1回目:全身麻酔)
④軟骨細胞の培養
⑤術前全身検査、アレルギー検査
⑥移植手術(手術2回目:全身麻酔)
⑦術後リハビリテーション開始
①-⑦までが治療の流れですが、全体的に1年〜2年ほど治療期間が必要です。
自家培養軟骨移植術の治療に関するよくある質問
自家培養軟骨移植術に関するよくある質問をまとめました。
自家培養軟骨移植術の入院期間は何日ですか?
自家培養軟骨移植術の入院期間は、最短で2-3日です。
全身麻酔や腰椎麻酔を伴う手術のため、日帰りではなく医療管理下のもと全身状態を確認させていただく必要がございます。
自家培養軟骨移植術は、いつから仕事復帰できますか?
自家培養軟骨移植術後の仕事復帰は、1〜2ヶ月が妥当です。職種により異なりますが、移動の少ないデスクワークであれば2ヶ月ほど、スポーツや激しい動きを必要とする職種の場合は半年〜1年ほどかかることが予想できます。
再生医療は高額医療制度の対象になりますか?
再生医療は高額医療費制度の対象にはなりません。
再生医療は自由診療領域であり、保険外診療となります。
一方で、外傷性軟骨欠損症や離断性骨軟骨炎で合計4cm²以上の場合は保険診療として高額医療制度の対象となります。
再生医療は医療費控除になる場合がございます。お住まいの管轄税務署や税理士へご相談ください。
東京神田整形外科クリニックでは、交通費制度を設けています。治療される際はぜひご活用ください。
まとめ
自家培養軟骨移植術は、膝軟骨損傷の範囲が広いときに検討できる治療法です。ご自身の軟骨細胞を培養したものを移植するため、副作用が少ないのはメリットです。
一方、手術と手術が必要であり、限られた症状しか保険適用とならない点はデメリットといえます。
・膝の痛みを早く治したい方
・外傷性軟骨欠損症と診断され治療法に悩んでいる方
・離断性骨軟骨炎と診断され治療法に悩んでいる方
・自家培養軟骨移植術を受けるか検討している方
・リハビリテーション以外の治療で症状を治したい方
・ヒアルロン酸やステロイド注射以外で症状を治したい方
・再生医療の正しい治療を理解して治療したい方
・手術をせずに膝を治していきたい方
・昔のように歩けるようになりたい、動けるようになりたい方
医療法人社団 東整会 東京神田整形外科クリニックでは、患者様の症状と目標に合わせて最適な治療方針を診察時にご提案させていただきます。これまでの豊富な治療経験により手術以外のすべての選択肢から、患者さまに合わせた最善の選択肢を提案できるのが強みです。
・現在の膝の状態
・治療内容
・治療の効果と副作用
・具体的な改善度
・治療費
膝の悩みから解放されたいとき、自分にあった治療方針を知りたいときは、再生医療外来にお越しください。適切な診察をご提供させていただきます。
またご相談希望の場合は、お電話でもご相談を承ります。患者様一人一人に対して真剣に向き合いますので、【03-5295-2020】までお問い合わせください。
再生医療外来を受診希望の方はWebもしくはお電話、公式LINEからご予約承っております。
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ライター
再生医療責任者
神林 竹央 (かんばやし たけお)
経歴
2018 国際医療福祉専門学校 理学療法学科 卒業
2018 日本理学療法士協会 学業優秀賞受賞
2018 福祉住環境コーディネーター2級取得
2018 医療法人社団 真療会 野田病院
2020 NPO法人 Orthotics Society インソールライセンス取得
2021 東京神田整形外科クリニック
2022 東京神田整形外科クリニック 膝治療責任者
2023 東京神田整形外科クリニック 副主任
2024.1 東京神田整形外科クリニック 主任
2024.2-3 ミュージカル『ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド』コンディショニングトレーナー
2024.4 OCEANSオーシャンズ「ぎっくり腰予防のストレッチ 監修」
2024-4 Newsweek 世界の最新医療2024 当院の再生医療が掲載
2024-4 セルソース株式会社 DIAMOND PARTNER2024受賞
2024-9 東京都理学療法学術大会 変形性膝関節に対する臍帯由来エクソソーム6回投与の治療成績 口述発表
2024-10 東京神田整形外科クリニック 再生医療責任者
2024-10 ミュージカル9-5 コンディショニングトレーナー
2024-12 絢爛豪華 祝祭音楽劇『天保十二年のシェイクスピア』 コンディショニングトレーナー
監修者
院長 (全日出勤)
田邊 雄 (たなべ ゆう)
経歴
2011年 金沢医科大学卒業
2018年 日本整形外科学会認定整形外科専門医取得
2018年 順天堂大学博士号取得
2020年 東京神田整形外科クリニック開業
再生医療リードドクター (毎週月曜日、第1・3・5土曜日勤務)
横田 直正 (よこた なおまさ)
経歴
平成11年3月 国立浜松医科大学医学部卒業
平成11年4月~平成18年12月 東京大学医学部整形外科在籍
平成11年5月~平成11年12月 東京大学医学部付属病院整形外科
平成12年1月~平成12年6月 東京逓信病院麻酔科
平成12年7月~平成13年6月 三楽病院整形外科
平成13年7月~平成14年12月 都立広尾病院整形外科
平成15年1月~平成16年6月 東芝林間病院整形外科
平成16年7月~平成17年9月 多摩北部医療センター整形外科
平成17年10月~平成18年9月 都立墨東病院リウマチ膠原病科
平成18年10月~平成19年12月 東京逓信病院整形外科
平成19年7月~平成27年2月 太秦病院整形外科リウマチ科
平成27年3月~平成29年3月 富士見病院整形外科
平成28年6月~平成29年3月 東京ひざ関節症クリニック銀座(院長)
平成29年4月~令和3年4月 東京ひざ関節症クリニック新宿(院長)
令和3年5月~ 総合クリニックドクターランド、新山手病院など
医師 (水曜日勤務)
斎藤 吉由 (さいとう よしゆき)
経歴
1989年 久留米大学 医学部卒業
1990-2000年 久留米大学整形外科医局
2000年-
クリニックヨコヤマ 副院長
泉ガーデンクリニック 整形外科医長
東京ミッドタウンクリニック 整形外科部長
医療法人財団 百葉の会 銀座医院 副院長 等を歴任