肩がパキッと鳴る原因を詳しく解説!痛い場合は要注意?
肩がパキッと鳴った経験はありますか?
肩を回すと「パキッ」と音が鳴る、引っかかりを感じる現象に悩む方も多くいます。
「肩がパキッと鳴る原因は何?」「肩がパキッと鳴っても問題ないの?」と、疑問や不安を感じているでしょう。
この記事では、肩がパキッと鳴る原因と、効果的な対処法について詳しく解説します。
放置すると症状が悪化する可能性もあるため、注意点を知ってスムーズな肩の動きを維持しましょう。
【目次】
肩がパキッと鳴る原因
肩がパキッと鳴る原因は、主に以下の2つです。
- 関節内部の気泡がはじける
- 肩峰下インピンジメント症候群
それぞれ、詳しく解説していきます。
関節内部の気泡がはじける
肩が「パキッ」と鳴る原因の1つは、姿勢の変化や急な動作により、関節内の気泡が圧力ではじけることです。
関節は、袋状の「関節包」で覆われており、「関節包」の中は粘り気のある「滑液」で満たされています。
この「滑液」の役割は、軟骨などの組織の保護と関節のスムーズな動きを助けることです。
関節内の圧が高まると、関節液の蒸発により気泡が発生し、肩が動くことで気泡が圧縮されて「パキッ」「ポキッ」と音が鳴ります。
日常生活において、自然に「パキッ」と肩が鳴る場合は、大きな問題はありません。
しかし、音が鳴ると同時に痛みを感じる場合は、関節が炎症している可能性もあるため、注意が必要です。
肩峰下インピンジメント症候群
肩が「パキッ」と鳴る原因のもう1つに、インピンジメント症候群があります。インピンジメント症候群とは、肩関節で骨同士がぶつかり合うことで痛みが生じる疾患の総称です。
肩腱板炎や肩腱板断裂、肩峰下滑液包炎などがあり、野球肩・水泳肩・テニス肩と呼ばれることがあります。
肩関節を構成する、肩甲骨と上腕骨がぶつかることで、上腕を支えている筋肉である腱板や、肩の動きをスムーズにしている滑液包が挟まって炎症を起こし痛みが生じます。
炎症を放置して動作を続けると、腱板断裂を引き起こす恐れがあります。
野球やテニス、水泳などの腕を頭よりも高く上げる動作を繰り返すスポーツが原因で起こることが多く見られます。
腱板の老化が進む高齢者も発症しやすいため注意が必要です。
主な症状は、以下の4つです。
- 肩の痛み
- 肩の運動制限
- 炎症や腫れ
- 腱の弱化
始めは腕を高く上げた時のみに痛みを感じますが、効果的な治療を行わないと、安静時にも痛むようになります。
上記の症状に心当たりがある場合は、早期に治療を受けられるよう整形外科を受診しましょう。
肩がパキッと鳴る時の注意点
肩が「パキッ」と鳴ること自体に大きな問題はありませんが、鳴らしすぎや痛む場合は注意が必要です。
痛い時と痛くない時では対応が異なるため、注意点を理解して悪化させないよう気をつけましょう。
痛くない時でも、意図的に肩をパキッと鳴らさない!
癖で関節を「パキッ」と鳴らしていませんか?
実はわざと関節を鳴らす行為は大変危険です。
「パキッ」と肩が鳴る瞬間、関節に約1トンの衝撃がかかっていると言われています。
意図せず鳴ってしまう程度であれば問題ありませんが、自分で関節を鳴らしてしまうと高頻度で関節に大きな負担がかかるでしょう。
日常的に大きな負荷を受けていると、関節周辺の軟骨や靭帯が傷つき、関節の炎症や骨の変形を引き起こしてしまいます。
気になって「パキッ」と肩を鳴らしてしまうかもしれませんが、なるべく鳴らさないよう気を付けてください。
痛い時は炎症や変形している危険な状態
肩が「パキッ」と鳴るとともに痛い場合は、すでに関節や筋肉、腱が炎症している可能性があります。
炎症を放置することで、痛みの増強や肩が動かなくなる場合もあるため、痛みが続く時には整形外科を受診することをおすすめします。
肩がパキッと鳴る時の治し方
関節が原因で肩がパキッと鳴る場合は、骨格の歪みや関節の使い過ぎで関節へ負担がかかっている状態です。
普段の姿勢や筋肉の使い方によって、肩回りの筋肉のバランスが悪くなることで、肩の位置がずれて関節の動きも悪くなり音が鳴ります。
肩関節に関係する筋肉の働きが悪いと、働きの悪い筋肉を補おうとして別の筋肉ばかりが働くことで硬くなってしまいます。
肩が鳴るのを治すためには、ストレッチやエクササイズが効果的です。
ストレッチ
肩甲骨周りの腕や背中の筋肉をほぐすことで、音が鳴らず肩関節もスムーズに動かせるようになります。
おすすめのストレッチはこちらです。
このYouTube動画では、3つのストレッチを紹介しています。
- 脇を伸ばすストレッチ
- 背中と胸を伸ばすストレッチ
- 肩甲骨を動かすストレッチ
どのストレッチも簡単で、どこでも実践できます。
肩こりや姿勢改善にも効果があるため、ぜひ参考にしてください。
エクササイズ
硬くなった筋肉をほぐすことや、働きが悪い筋肉を動かすことが有効です。
負荷をかけすぎずに、ゆっくりと無理なく行うことがポイントになります。
おすすめのエクササイズはこちらです。
このYouTube動画では、3つのエクササイズを紹介しています。
- 肩甲骨を上下に動かすエクササイズ
- 肩甲骨から首の筋肉を伸ばすストレッチ
- 腕のワイパー運動
無理なく簡単に行えるエクササイズばかりなので、実践して筋肉を刺激しましょう。
なかなか治らない時は、医師へ相談しよう
ストレッチやエクササイズを行っても症状が改善しない場合や、痛みがある場合は、我慢せずに医師に相談しましょう。
医療機関では、干渉波やホットパック、理学療法士の指導のもとリハビリも受けられます。
特に、肩峰下インピンジメント症候群の場合は治療が遅れると最悪の場合手術が必要なこともあります。
痛みがある場合は、無理に動かすことで悪化してしまう場合もあり、安静が必要です。
医師の診察のもと、適切な治療を受けて安全に早く治しましょう。
まとめ
肩がパキッと鳴る原因は、主に関節内部の気泡がはじけることと、肩峰下インピンジメント症候群にあります。
痛みがなく「パキッ」と音が鳴る場合は、大きな問題はありません。
しかし、意図的に関節の音を鳴らすことは、関節に負担がかかるため避けましょう。
筋肉のバランスを整え骨格の歪みを解消し、関節の動きをスムーズにするために、ストレッチやエクササイズがおすすめです。
痛みがある場合は、腱板断裂や腱炎、筋炎、関節炎の可能性もあります。
安静や内服治療、注射、手術が必要なこともあるため、整形外科を受診しましょう。
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