五十肩は両肩同時に発症する?両方とも痛みがでるのが不安な人必見!
五十肩に左右のどちらかの肩になることがよくありますが、両肩とも痛みがでることがあるのか?
さらに両肩同時になることがあるのか?とよく聞かれることがあります。
五十肩は両肩同時に発症するのか?
さらに、両肩発症する「理由」や「治るまでの期間」、「やってはいけないこと」、「対処方法」などを理学療法士の豊岡がすべて解説していきます。
両肩とも痛みがでるのが不安な人必見です。
目次
- 五十肩は両肩同時に発症するの?
- 五十肩が両肩同時に発症する理由とは?
・五十肩が両肩同時に発症しやすい人
・左右両方とも五十肩になりやすい人
・両肩ともならないための方法や治るまでの期間は? - 五十肩が両肩に発症したときの対処法とやってはいけない行動とは?
1.痛みのコントロール
2.痛みが落ち着いてきたら軽い負荷での肩まわりの運動
3.姿勢などに気をつけながら肩甲骨や肩のストレッチを行う - 五十肩は両肩同時に発症するの?まとめ
五十肩は両肩同時に発症するの?
五十肩は、両肩同時に発症するケースはあまり聞かないですが、可能性としてはあります。
両肩同時ではないが、両肩に発症する可能性は20%程度あるといわれているのです。
では、五十肩が両肩同時に発症する可能性が高い人やその理由を次に詳しく解説していきます。
五十肩が両肩同時に発症する理由とは?
五十肩が両肩同時に発症する理由として、内科系の疾患(糖尿病、甲状腺疾患など)を持っているかに関係があります。
さらに、両方の肩に痛みが出たり、五十肩になる人も内科系の疾患を持っているか、または姿勢が関係しているのです。
では、詳しく分けて説明しながら、両肩ともならないための方法や治るまでの期間も解説していきます。
五十肩が両肩同時に発症しやすい人
以下の内科系の疾患を持っている人です。
・糖尿病
・甲状腺疾患
・高血圧
・脂質異常症 など
特に、糖尿病や甲状腺疾患を持っている人は、五十肩になりやすく、両肩同時になる可能性があります。
糖尿病は、血糖のコントロールができないため治癒する修復過程を妨げます。
そのため、肩関節内の組織を損傷しやすかったり、組織の治りが遅く治療にも時間がかかるのです。
また、肩の関節包の組織が硬くなりやすく、肩が動かなくなると言われています。
よって、糖尿病を持ってる人は、両肩同時に痛みがでたり、五十肩になるリスクもあるのです。
甲状腺疾患の場合、細菌やウイルスなどを排除するための役割である免疫系が本来の働きをせず、正常な組織に対してまで過剰に反応し攻撃してしまう疾患です。
そのため、肩関節に関しても炎症や組織の損傷を起こすことがあります。
結果的に糖尿病同様、肩関節内の組織に炎症を起こし、痛みや五十肩になるという可能性があり、治りも時間がかかります。
左右両肩とも五十肩になりやすい人
左右両肩とも五十肩になりやすい人は、上記で説明した内科系の疾患を持っている人はもちろんですが、姿勢の問題もあります。
特に、デスクワークの人など巻き肩や猫背姿勢になりやすい人は注意が必要です。
巻き肩のような姿勢は、両肩関節の位置がズレてくるため(図1)、その中で肩を使っていると知らないうちに肩関節内に負担をかけて痛みがでたり、五十肩になることがあります。
(図1)
多くの場合、左右どちらかの肩が先に痛くなり五十肩になりますが、姿勢の崩れは結果的に左右どちらの肩にも負担がかかっているため両肩に発症することがあるのです。
両肩ともならないための方法や治るまでの期間は?
五十肩に両肩ともならないためには、内科系の疾患と姿勢どちらにも対策しましょう。
内科系の疾患をお持ちの人は、まずはその治療を行いましょう。
一般的に、五十肩の治療として、治るまで半年から1年または2年ほどと言われています。
しかし、糖尿病など内科系の疾患をお持ちの人は、治りが遅いためさらに長引くと言われています。
糖尿病の人に関しては、血糖値のコントロールが欠かせません。
五十肩の発症や悪化を防ぐためにも、食事や運動、薬などで血糖を適切にコントロールすることが重要です。
姿勢に関してですが、デスクワークなど同姿勢で長時間いることで運動不足にもなり、肩関節にも負担をかけてしまうので、定期的に体を動かしたり、肩甲骨周りを動かすのが効果的です。
五十肩の予防として以下のストレッチを仕事合間に行いましょう。
脇のびのびストレッチ
- 片方の手でもう片方の手首をつかみます。(写真1)
- 手首を掴んだ手で上に引っ張りながら、体を横に倒します。(写真2)
- 脇から体の横が伸びるのを感じながら10秒キープしましょう。
- 左右3回ずつ行います。
五十肩が両肩に発症したときの対処法とやってはいけない行動とは?
五十肩が両肩に発症したときは、以下の順で行うのがベストです。
1.痛みのコントロール
2.痛みが落ち着いてきたら軽い負荷での肩まわりの運動
3.姿勢などに気をつけながら肩甲骨や肩のストレッチを行う
1.痛みのコントロール
まずは、1つ目は、痛みのコントロールが大事になります。
日常生活上での肩の使い方や薬や注射などで痛みをとるのが最優先です。
ここでやってはいけないことは、痛みがあるなかで固くなるからと肩を無理に動かすことです。
さらに痛みを悪化させ、治るのにも時間がかかってしまうので注意しましょう。
痛みを早期に落ち着かせるには、日常生活上での肩の使い方や就寝時などの肩のポジションングが大事になります。
ポジショニングは以下をご覧ください。
2.痛みが落ち着いてきたら軽い負荷での肩まわりの運動
2つ目は、痛みが落ち着いてきてから肩甲骨や肩のストレッチの運動を行いましょう。
痛みが落ち着いてきてからは、動かさないと血流が悪くなり、肩の動きも悪くなります。
ここでやってはいけないことは、痛みが落ち着いてきても安静にし続けることです。
以下の運動がおすすめです!
3.姿勢などに気をつけながら肩甲骨や肩のストレッチを行う
最後に3つ目は、姿勢などに気をつけながら肩甲骨や肩のストレッチを行うことです。
巻き肩のような姿勢は、肩に負担がかかりますし、首から肩甲骨にかけての筋肉も固くなります。
座りながらできるストレッチを紹介します。
五十肩は両肩同時に発症するの?まとめ
五十肩は両肩同時に発症する可能性があります。
特になりやすいのは、糖尿病、甲状腺疾患などの内科系の疾患をお持ちの人です。
また、巻き肩や猫背姿勢のような人も、左右の両肩に痛みがでたり五十肩になりやすいです。
内科系の疾患をお持ちの人は、五十肩の治療も一般的に治るまで半年〜1年または2年ほどですが、それ以上かかってしまいます。
そのため、まずは内科系の疾患の治療は必要です。
姿勢に対しても、肩関節に負担をかけてしまうので、定期的に体を動かしたり、肩甲骨周りを動かすことが大事です。
五十肩を両肩同時に発症させないように、なりやすい要因に対してしっかり対策していきましょう。
もし、五十肩が両肩に発症したときは、以下の順で対応して五十肩を撃退していきましょう。
1.痛みのコントロール
2.痛みが落ち着いてきたら軽い負荷での肩まわりの運動
3.姿勢などに気をつけながら肩甲骨や肩のストレッチを行う
これかからも五十肩で悩んでいる方達の助けになれるように知識と技術をお届けしていきます!