PRP療法の膝への効果はいつから現れていつまで続く?デメリットは?
みなさんこんにちは。
東京神田整形外科クリニック、膝治療責任者・理学療法士の神林です。
再生医療3000人以上の横田先生と一緒に、膝に関する情報を配信していきます。
今回は1年間を通して横田医師と動画撮影を行ってきた血液を用いた治療のPFC-FD、別名のPRP-FDの総集編です。
テーマは「名医が教えるPRP療法のメリット・デメリットの全て」です。
現在膝の痛みがある方、手術以外の治療法を知りたい方、変形性膝関節症、半月板損傷と診断された方、関節鏡や骨切り手術をしたけれど症状が残っている方はこの記事を最後までご覧いただくと、血液を用いた治療のPFC-FD・PRP-FDを全て理解することがでます。
そして膝の症状も改善することができます。
PRP療法について6つに分けて解説していきますので、治療の選択肢と思って検討してみてください。
本題に入る前に膝の症状で悩んでいる方、手術を避けたい方、膝の相談がある方は当院の再生医療外来に来ていただくと、あなたにあった治療方法全てを提案させていただきます。
是非当院へお越しください!
目次
当院では膝の再生医療治療に力を入れております。
少しでもご興味を持たれた方は、当院の再生医療治療ページをご覧になってみてください。
東京神田整形外科クリニック
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PRP療法の効果について
神林
早速ですが、PRP療法の効果について教えてください。
横田先生
3大効果と言いまして、一番皆さんが気になっているのは痛みが取れるかどうかだと思います。
その痛みが取れるかどうかは、総合的な評価と概ね比例します。
痛みが取れるということが一番患者さんが実感しやすいことです。
その他に軟骨や半月板が増えないとされていましたが、データを取り統計解析ソフトや画像解析ソフトを使用すると少し増えていることが確認されました。
ヨーロッパを中心にコンセンサスが得られてきまして、効果もヒアルロン酸よりは「はるかにもつだろう」というのが大体のコンセンサスとなってきました。
神林
持続効果が強いのですね。
それでは文献を用いて説明させていただきます。
今回は「変形性膝関節症に対するBiologic healing専門クリニックの実際とエビデンス構築」という文献から引用させていただきます。
図1
横田先生
このように痛み以外にも日常生活能力やスポーツの能力など全てを評価しているものです。1ヶ月後、3ヶ月後、6ヶ月後、1年後とデータが取られていて、時間の経過と共に改善することが分かります。
一番改善するのは注射をしてから3ヶ月までです。
もちろん6ヶ月目まではある程度改善していくのですが、改善していくときにリハビリなども含めどれだけ積み上げられるかがポイントだと思います。
気になるピークは概ね3〜9ヶ月後くらいのどこかではないかと思います。
1年後となると少し成績が落ちる方もいます。
3ヶ月〜6ヶ月、ここが一番の伸び盛りです。
そこまでただ注射だけではなく、リハビリなどを上手く組み合わせて行った方が勝ち組という感じがします。
特にリハビリでは筋肉を増やすこと・体重を減らすことができます。
BMIという肥満度で測ってそのような結果がでています。
医療サイドを頑張りますので、その後リハビリにきちんと引き継ぐことが大事です。
神林
先生、痛みに関してはどうですか?
抗炎症作用なども含まれていると思うのですが。
横田先生
基本的には修復力が強い人や炎症反応を抑えるのが強い人など、人によって成分の割合が違うので、どの成分が強いかとかというのはちょっとわからないですね。
何百種類もあるので…。
ですが、総じて痛みは良くなります。
その後に日常生活能力やスポーツの能力、生活の質などが上昇します。
神林
ヒアルロン酸注射やステロイド注射よりも再生医療PFC-FD・PRP-FDの方が軟骨も増えるということですよね?
横田先生
その通りです。
イメージですが怪我した時はかさぶたができて治っていきますよね。
あのような繊維の軟骨が増えていると思いますね。
PRP療法の手順について
神林
血液を用いた治療に関しては以下の3つの最大効果がありました。
①痛みを取る
②膝軟骨や半月板の修復
③持続時間が長い
PRP療法の手順についてはいかがですか?
横田先生
まずは問診です。
書面を用いて説明した後に「やります」となれば、採血して会社に作ってきてもらいます。
制作時間とやり取りで3週間程後に、フリーズドライ加工された製品を患者さんがきてから生理食塩水で溶いてすぐに注射します。
フリーズドライ加工しているのにはメリットがあります。
例えば雪で来れないなどという時には非常に助かります。
神林
本当ですね。
持ち運びも便利ですよね。
横田先生
脂肪の方は届くと24時間以内など時間の制限があります。
神林
「絶対来てください」ってなってしまいますね笑
横田先生
フリーズドライだとそういう時にいいなと思いますね。
神林
簡便かつ安全というメリットがありますね。
横田先生
使い勝手がよくて、シンプルで簡単なので、医者の方も「じゃあうちも取り入れてみようかな」ということで行う先生は前より増えています。
簡単で効果があると当然増えますからね。
神林
他の再生医療に比べると非常に簡単で安全に行える治療です。
横田先生
採血ですからね。
採血だけで、あとは加工の手間暇だけなので安いですね。
まずやるならこれですね。
PRP療法の適応について
神林
それでは3つ目のPRP療法の適応についてです。
この再生治療、血液を用いたPRP-FD・PFC-FDの適応はどのような疾患が多いですか?
横田先生
変形性膝関節症というのは以下の4つがあります。
①疑い
②軽度(1つ棘がある)
③中等度(複数棘がある)
④重度(隙間がなくなる)
適応に①を入れなかった理由は疑いだからです。
半月板損傷だけや靭帯損傷だけなど、骨の変形がない人は入れていません。
変形性膝関節症に対してどういう成績かというものですからね。
神林
疑いではないですよね。
横田先生
①のデータはありますが、除外しているだけです。
まず半月板損傷から始まるので、半月板損傷の人や半月板損傷の手術をしたけれど痛みが取りきれていない人はたくさんいます。
この手術をした人の方が少しだけ成績は良いです。
なので半月板損傷と言われた人や半月板損傷の手術をしたけれど「あまり改善していないな」という人こそ、受診して診察させてもらうと良い結果が得られると思います。
神林
ここまで聞くと非常に幅の広い適応疾患で対応できるということがわかると思いますが、1つだけ注意点があります。
癌疾患の方には積極的な治療は望めません。
横田先生
そうなんですよ。
日本は再生医療等安全確保法という法律に基づいて行うので安全確保が最優先です。
流石に癌治療中の人は「ちょっとやめておこう」というのが大体のコンセンサスになっています。
通常の癌の人は5年、乳癌の人は10年行わないというのが基本です。
自主規制ですね。
神林
命に関わることですからね、とても大事なことです。
PRP療法のメリット・デメリットについて
神林
では4つ目ですね。まずはPRP療法のメリットはどうですか?
①メリット
横田先生
メリットは何といっても文献が多いことです。
昔からあることですから。
それと自分の血液なので副作用が少ないことです。
神林
そうですよね。
注射をした時の痛みがあるかなぐらいですよね。
横田先生
しかもその注射も患者さんはヒアルロン酸と同じ針を使っていますが、「いつもより痛くない」とおっしゃいます。
これは加工の仕方によるものです。
血液の方で白血球がいらない加工法であればあまり注射しても痛くありません。
白血球の多いタイプのPRPは少し注射が痛いという傾向があります。
どういう加工をしているかは確認が必要ですね。
手術以外で非常に有力な選択肢になってきたことには間違いありません。
あとは何といってもスポーツ選手が多いです。
神林
そうですね。
横田先生
怖がりさんも多いですけどね笑
大きな大会やワールドカップの裏では東京神田整形外科クリニックで注射してましたよ。
これはドーピングにならないからです。
非常に副作用が少なくて良い治療法であるということが見えてきますね。
②デメリット
神林
では続いて、メリットがあればデメリットもあると思うのですが、いかがですか?
横田先生
100%の効果はないということですね。
これはメリットの裏返しですが、自分の血液なので副作用が少ないです。
ですが、それに依存するので自分の怪我を治す能力以上の製品はできないです。
その辺りが若い人の方がよく効いて、年齢が上がると一回だけでは厳しいという結果になるのです。
自分の能力に大きく依存するというのがデメリットですね。
もう1つは自費診療なので費用が高くなります。
今のところ保険でも動こうとしていますが、非常に高額ですし高齢化社会ですのでどの国でもなかなか進んでいません。
神林
まだまだ進まないというのが現実ですね。
最新治療を整えているというのが自費診療のメリットではありますよね。
横田先生
費用が高くなってしまうのは「しょうがないかな」という気はします。
神林
そうですね。
皆さん気になると思うのですが、リスクに関してはいかがですか?
横田先生
テレビなどでPRP-FDをやった著名人が「激痛だった」というのも出てきますが、あれは関節の中に注射しているのか、関節の外に注射しているのかで全然違います。
そして白血球を多く含むタイプの加工をしたPRPなのか、そうでないのかでも違います。
私が使っているものは白血球なしのものなので、それほど痛くなく「いつもの注射より痛くない」という人が圧倒的に多いです。
神林
リスクは殆どないと考えて差し支えないと思います。
横田先生
痛みに弱いサッカー選手も「全然大丈夫でした」って言ってましたからね。
ちなみにとても有名な方です笑
PRP療法の治療期間について
神林
5つ目ですが、PRP療法の治療期間になります。
採血から約3週間必要となりますが、効果が出るまではどのくらいですか?
横田先生
早いと1〜2週目から効果が出る人がいますが、3ヶ月目までに効果が出る人が多いです。
年配の人はもう少し時間がかかって半年くらいです。
それまでに効果がないと厳しいかなという感じはあります。
一度効果が出るとじわじわ良くなるという人の方が多いですね。
ただそこにはリハビリも頑張っていることもあるかもしれません。
一般的にいうと若い人や変形の程度が軽い人の方が早く、年配の人や変形が強い人の方が時間がかかります。
更にわかってきたことは筋肉が多い人の方が効果が出やすいということです。
神林
膝周りの筋肉ですね。
横田先生
体重はどこまで関係するのかということですが、体重そのものよりも肥満度ですね。
肥満度が30を超えているような太っている人は効果の落ちが早いです。
逆に肥満度が18.5以下の人は全然落ちません。
同じ治療効果・同じ変形でも、落ちる人と落ちない人の差はリハビリで筋肉をつけて減量で肥満度が減ったかどうかです。
なので「リハビリも重要ですよ」という風に説明しています。
皆さんが思っている以上にリハビリは必須です。
ここを蔑ろにしているクリニックなどはやめた方が良いと思います。
神林
横田先生からある通り、再生医療半分・リハビリ半分といった気持ちでいる方が大事だと思います。
リハビリの中で生活習慣を見直してみましょう。
「自分の体重はどうかな?」「体型はどうかな?」と考えることで食生活や運動が変わってくると思います。
体重管理はご自身でしかできないことですので、必ずコントロールしていただいて、再生医療の効果を実感していただければと思います。
また筋トレに関しては週2回で効果があるとされています。
毎日行って「しんどいしんどい」というわけでもなく、週2回筋トレを行うと良い結果に繋がっていきます。
膝周りの筋肉を鍛えながら体重を落とすことが非常に大切です。
まとめ
神林
ここまでいかがでしたか?
血液を用いた治療のPRP-FD・PFC-FDの3大効果としては
①痛みを取る
②膝軟骨や半月板の修復
③持続時間が長い
これらがあげられます。
もちろん変形の程度や年齢・体重によって変動するということも理解できたのではないでしょうか。
もう一度お伝えしますが、ご自身で管理できることは体重管理・運動習慣です。
体重をコントロールしていただいて、運動習慣をつけて、膝周りの筋肉を付けてあげると再生医療の効果が非常に発揮されます。
是非ご自身の体を見つめ直してみてください。
これらは非常に重要なことですので、再生医療を実施される方は実施する施設にリハビリテーションがあるかを確認してください。
当院では専門医による適切な診察を受け、充実したリハビリテーションを受けることができます。
膝の症状で悩んでいる方は是非当院へお越しください。
横田先生
膝の症状に関しては私たちにお任せください。
皆さん何かありましたらお気軽に相談してみてください。
ご予約をいただき、診察室でお待ちしておりますのでよろしくお願いします。
これからも膝に関する情報を一生懸命配信していきますので、膝痛開放ブログのチェックをお願いいたします。
膝専門YouTubeチャンネルでも配信していますので、ぜひチャンネル登録もよろしくお願いいたします。
質問がある方は、コメント欄よりメッセージをください。
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当院では膝の再生医療治療に力を入れております。
少しでもご興味を持たれた方は、当院の再生医療治療ページをご覧になってみてください。
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