【膝の再生医療】最新治療のGOLD-ICを海外の専門家が徹底解説【PRP GOLD】
東京神田整形外科クリニック、膝治療責任者・理学療法士の神林です。
今回は膝の最新治療であるPRP-GOLD・GOLD-ICについて、海外の専門家と一緒に詳しく解説していきます。
効果や治療法などを紹介していきますので、ぜひ最後までご覧ください。
効果・使用方法について
神林
膝の再生医療のGOLD-ICの効果について、簡単に教えてください。
Mr.Scott
GOLD-ICとは、金誘発サイトカインと成長因子で、金はGOLD-ICシリンジ内で造血幹細胞と結合し、正のサイトカインと成長因子を生成して再生を生み出します。
東京神田整形外科はフィジカルセラピー施設が整っており、素晴らしいです。
治療とフィジカルセラピーはとても重要だからです。
田邊先生は素晴らしい整形外科医師です。
金は4000年以上にわたって医学に携わってきました。
神林
金は宇宙船やiPhoneにも使われていますよね。
Mr.Scott
Yes!
これが医学においても金が非常に重要である理由です。
ジュナイダー教授はドイツの素晴らしい整形外科医で、このGOLD-ICの発明者でもあります。
GOLD-ICは2019年にCE承認を受けました。
そして当時から田邊先生も治療に使っていただいています。
GOLD-ICは金誘発サイトカインと成長因子です。
これはインテリジェンス型再生医療と読んでいます。
患者様に対して、金粒子が含まれている10ccのシリンジ4本分血液採取します。
GOLD-ICは靭帯・腱・関節等、色んな箇所を治療することができます。
ゆっくりと血液採取した後、金粒子が血液細胞と結合していきます。
それから37℃設定の培養器に入れ、24時間培養器します。
37℃で24時間、自然に金粒子と血液を結合することで抗炎症タンパク質を生成するのです。
これがGOLDが医学で使用される理由です。
その後、遠心分離機にかけ、マイクロンフィルターを通して血清を抽出します。
−18℃の冷凍庫で2ヶ月間保管することができます。
その後、1回目の注射が始まります。
全部で4回の注射が必要です。
ゆっくりと損傷部分が再生され、修復していきます。
GOLD-ICは靭帯・腱・関節等を治すことができます。
シュナイダー教授は素晴らしい発明者です。
GOLD-ICは金誘発サイトカインと成長因子ですので、すなわち痛みの緩和・抗炎症作用・軟骨保護作用・再生作用があります。
再生とは細胞が損傷から脱却し、機能している細胞に移動することです。
血液採取した翌日から1回目の注射、または患者さんの都合の良い日から始められます。
3〜7日間隔で、計4回の注射を行います。
日本では8,000万人の変形性膝関節症と椎間板疾患に悩まされています。
・変形性股関節症:1,100万人
・変形性膝関節症:2,500万人
・肩の変形性関節症:400万人
・手と手首の変形性関節症:1,700万人
・足首の変形性関節症:300万人
・腰椎(背中)椎間板障害:3,800万人
自身の経験で得たGOLD-ICの効果について
Mr.Scott
2015年に私はGOLD-IC治療を受けることができました。
田邊先生のスキルにはとても感謝しています。
GOLD-IC治療前の私の右膝は、非常に損傷していました。
今より5kg重く、痛みでジムでのトレーニングができなかった程でした。
こちらはケルグレン・ローレンス(K-L)指標です。
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グレード4は重度であり、関節手術になります。
2015年の4靭帯のGOLD-IC注射の後、修復サイクルを開始するのに約2〜3ヶ月かかりました。
画像2
以前の状態は中度であり、
・LCL(外側側副靭帯)損傷
・ACL(前十字靭帯)損傷-30%断裂
このような状態でした。
なぜこのような状態になってしまったのかと言うと、私は昔カナダのレスリング代表チームの選手だったからです。
全てのレスリング選手・RIZIN選手、ONEチャンピオンシップ選手、柔道選手、相撲選手たちは、練習時やトーナメントで皆このような損傷をしています。
こちらは、順天堂大学病院で撮ったMRIです。
画像3
膝の隙間が狭くなり、とても痛かったです。
そしてGOLD-IC治療後から、今日の私の靭帯と膝の隙間の状態は改善されました。
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これは治療前と治療後の比較画像ですが、改善状態を見てください。
ケルグレン・ローレンス(K-L)指標でいうと、グレード1の状態です。
これでトレーニングできるようになりました。
そして私の膝は全く腫れていません。
こちらは44歳の女性ランナーのACL靭帯部分断裂の患者さんです。
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GOLD-IC治療前はACLに部分的な断裂がありました。
これは4回のGOLD-IC注射後、8週間後と16週間後です。
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GOLD-ICは細胞が負のタンパク質を生成するのを止めます。
それによって細胞は治癒し、再生医療と呼ばれる正のタンパク質を生成します。
次はアキレス腱の慢性腱炎と呼ばれる、体の別の損傷部位です。
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GOLD-IC治療前は重度の炎症と痛みがありましたが、1年後に患者さんは回復しました。
別の年配の患者さんの画像です。
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アキレス腱慢性腱炎の炎症がありました。
GOLD-IC治療の1年後、患者さん回復しました。
これはアキレス腱の慢性腱炎でドイツに渡った、米国ナショナルバスケットボール(NBA)の選です。
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GOLD-IC治療前はダメージを受けていましたが、GOLD-IC注射から1年後、彼はプレーに戻ってきました。
治験の結果について
2020年に4年間治験が行われ、国際的な整形外科の論文では、64人・89膝を治療しました。
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WOMACとKOOSの2種類の指標があります。
こちらに組み合わせグラフ表があります。
図1
グレード2以降は14膝、グレード3は36膝、グレード4は39膝、症状・日常生活動作の痛みは改善されています。
図2
このグループはKOOSのグレード2の14膝です。
グレード3の36膝は良くなりました。
図3
グレード4の36膝も、WOMACスコアを見ると改善されています。
図4
どの機能が良くなったのか、痛みの緩和・剛性の向上について、グレード2の14膝もグレード3の36膝も良くなりました。
グレード4の36膝のWOMACスコアは良くなりました。
競走馬を使ったスイス大学の研究
ヒトと競走馬で研究を行うことが重要です。
2020年、スイス大学で競走馬の3年間の研究で論文が発表されました。
靭帯と腱の損傷および、変形性関節症を伴う論文です。
GOLD-ICとヒアルロン酸を組み合わせたステロイド注射が比較されました。
GOLD-IC治療をした競走馬は、16頭中13頭の競走馬がレースに復帰しました。
14頭の馬がステロイド注射治療を受けましたが、わずか6頭しかレースに復帰できませんでした。
これがGOLD誘発サイトカインと成長因子が、ヒトと競走馬で最高の有効性を示す理由です。
またフィジカルセラピーは非常に重要ですので、その施設を備えている田邊先生は素晴らしい整形外科外科医です。
まとめ
しっかりGOLD-ICを理解できましたでしょうか。
今回は膝の最新治療であるPRPの進化版、PRP-GOLD・GOLD-ICについて、海外の専門家であるMr.Scottと一緒に解説していきました。
今後も膝に関すること、再生医療に関することを一生懸命配信していきますので、膝痛開放ブログのチェックをお願いいたします。
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また個別で相談も行なっております。
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以上、膝治療責任者・理学療法士の神林でした。