アップグレードされたPFC-FD2.0で膝の再生医療はどう変わる?
神林
皆さんこんにちは、東京神田整形外科クリニック主任理学療法士膝治療責任者の神林です。
横田
再生医療治療数3000人以上!再生医療リードドクターの横田です。
神林・横田
よろしくお願いします。
神林
今回のテーマは、「アップグレードされたPFC-FD2.0とは」についてです。
皆さんご存知かもしれませんが、自分の血液由来の再生医療の製剤がバージョンアップしたというニュースが届きました。
4月1日から開始となったこちらの製剤について今回は再生医療の専門医の横田先生と解説していきたいと思います。
- 膝の痛みを治したい方
- 半月板損傷・変形性ひざ関節症と診断された方
- 再生医療を検討している方
- 手術以外の治療法を試したい方
このような方はぜひ、最後までご覧になってください。
【目次】
当院では膝の再生医療治療に力を入れております。
少しでもご興味を持たれた方は、当院の再生医療治療ページをご覧になってみてください。
東京神田整形外科クリニック
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PFC-FD2.0とは
神林
早速「PFC-FD2.0」についてお話していきたいと思います。
こちらはセルソースという会社が作成したもので、4月1日から当院も取り入れていただいてるものになります。
血液由来の再生医療を希望されている方にとっては、すごく朗報ではないかと思います。
それではPFC-FD2.0の特徴や今までのものとの違いについて横田先生と解説していきます。
画像1
こちらの画像にもありますが、今までよりも「成長因子の含有量が増えた」というのが変わった部分になります。(画像!)
横田
「グロースファクター」というもので、ここでは「PDGF」と書いてありますが、
・PDGF=Platelet-Derived Growth Factor
という略称になります。
このグロースファクターというのはたくさんあるのですが、医療技術の進歩でたくさん抽出できるようになったということです。
分かりやすく言うと、iPhone1がiPhone2にバージョンアップしたみたいなものです。
再生医療の治療成績に影響する要素とは
ただ、医療技術も進歩して新しいデータも取っていくわけですが、今まで論文の経験上、治療成績に影響する要素としては、
「変形の程度に治療成績が比例する」
という傾向にあります。
そのため、「変形の程度」という部分が非常に重要になると思います。
変形には、年齢がとても関係します。
例えば、
- 初期=35歳くらい~54歳くらい
- 中程度=55歳くらい~
- 末期=75歳くらいの後期高齢者
というような関係になります。
健康寿命についてはみなさんご存知でしょうか?
- 男性=72歳くらい
- 女性=75歳くらい
というものです。
加工の仕方で成長因子を多く取り出せるようになったとしても、当然原料は自分のもののため、自分の能力以上にはなりません。
自分のデータを見ると、65歳くらいから75歳くらいまでの10年間で、大体15%くらい治療成績は落ちます。
おそらくそのような傾向は変わらないのではないかと思います。
ですが、若干上振れするかもしれないということは朗報だと思います。
そちらの方も新製剤でデータを取っていきます。
PFC-FD2.0は何から作られているか
PFC-FD2.0は実は臍帯血由来のものになります。
神林
「ウォートンジェリーエクソソーム」というものになります。
横田
臍帯血というのはその名の通り、生まれたときのものです。
臍帯血の中の細胞をそのまま入れるというのは、他人のものになるため、注射ではあるものの細胞移植になります。
それは法律上Ⅰ種になり、大学病院など許可されていなければ絶対にできないものです。
日本では再生医療の法律があり、これは細胞を規制する法になります。
細胞は部屋のように細胞壁という壁に囲まれており、その中に成長因子があります。
成長因子の成分であるタンパク質自体は生き物ではなく、細胞ではありません。
今回お話している「PFC-FD2.0」もそうで、これは細胞ではなく血小板の成分になります。
プロテインと似たようなもので、その中でも怪我を治すのに特化した細胞だからこそ、怪我を治すのに有益なタンパク質が多いだろうということです。
再生医療は今までの経験上、治療を受けるにしてもやはり高齢者の場合は若い人の製剤の方が良いのではないかと思います。
神林
年齢にも比例して治療成績が変わってきます。
そこで出てきたのが、臍帯血のエクソソームということになります。
横田
大体臍帯血か子供の歯(歯髄)が良いのではないかと考えられています。
脂肪は入手しやすいですが所詮は脂肪です。
そのため、やはり若い人の力を借りたほうが良いと思います。
再生医療の治療成績のデータについて
現在もデータを取っています。
患者さん用に説明する極秘資料を一部紹介します。
その資料の中には、
- 1回注射
- 2回注射
- 3回注射
と回数別でのデータを載せており、治療成績が良い結果となっています。
初期の状態の場合、100点満点のデータが出ており、私の仮説の通り変形の程度に比例したデータが出ていました。
今後続けていけば、3ヶ月後・6ヶ月後・1年後のデータも出てきます。
神林
今ちょうど1ヶ月後のデータが集計できている状態です。
PFC-FD2.0と臍帯血などの比較も今後できればと思います。
横田
やはり別の何かと比較するというのが価値があるデータになります。
ですが、今までの経験上高齢者の場合になると自分の治す能力が減ってしまうため、治療成績が少し減ってしまいます。
再生医療の副作用や持続力とは
また、気になる点の1つの副作用については思ったより少ないです。
神林
完全に副作用がゼロということはもちろんありませんが、膝がちょっと腫れるなどといったようなものは少ないです。
横田
こうしたことからも今のところ良いですが、あとはどれくらい持続できるかだと思います。
どれくらい持続できるかは、肥満度が関係します。
仮説としては、
- 変形の程度
- 年齢
- 肥満度
これらが重要で加工の仕方は関係ないというものがあります。
この仮説を検証します。
PFC-FD2.0をバージョンアップする前の1.0と比較したり別の物と比較したり、差があれば論文にもできます。
そのように、皆さんに良い結果だけ説明して検討・検証してより良いものを提供していきたいと思います。
神林
患者さんに喜ばれることが一番嬉しいことです。
やはり膝が痛いという患者さんは多く、再生医療はPFC-FDも臍帯血のエクソソームも2段階改善すると言われています。
例えば、
「いつも痛い」→週1回程度の痛みへ
といったような変化などであり、かなりの改善がみられているのではないかと思います。
このようなデータも集計していけたらと思います。
横田
このようにこちらでも随時検証していきたいと思います。
副作用のリスクと治療改善のリターンの割合も重要のため、この点も検討していきます。
まとめ
神林
今回は、バージョンアップしたPFC-FD2.0や再生医療について、
- PFC-FD2.0=成長因子の含有量が増えたグロースファクター
- 治療成績に影響する要素としては、変形の程度に治療成績が比例する
- 変形の程度は年齢が関係してくる
- 副作用は少なく、持続するかは肥満度が関係する
などの現状をお話しました。
患者さんによっては、
「血液が良い」
「臍帯血のエクソソームが良い」
といったように適切なケースが違います。
そのため、適切な診察から治療までやらせていただくのが当院だと思っていただけたら良いかなと思います。
横田
何かわからないことがあれば聞いていただけたらと思います。
神林
PFC-FD2.0に関しては当院は4月1日から開始しています。
興味がある方はぜひ、横田先生の再生医療外来にお越しください。
- 膝の痛みを治したい方
- 半月板損傷・変形性ひざ関節症と診断された方
- 再生医療を検討している方
このような方はぜひ今回の記事を参考にしていただけたらと思います。
これからも膝の治療や再生医療に対して尽力していきます。
最後までご覧いただきありがとうございました。
これからも膝に関する情報を一生懸命配信していきますので、膝痛開放ブログのチェックをお願いいたします。
膝専門YouTubeチャンネルでも配信していますので、ぜひチャンネル登録もよろしくお願いいたします。
質問がある方は、コメント欄よりメッセージをください。
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当院では膝の再生医療治療に力を入れております。
少しでもご興味を持たれた方は、当院の再生医療治療ページをご覧になってみてください。
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