膝にヒアルロン酸注射を打ち続けるとどうなる?副作用やデメリットについて解説
膝の痛みでヒアルロン酸注射を受けている方のなかには「打ち続けるとどうなるのだろう?」と不安に思っている方も多いのではないでしょうか。
結論からいうと、膝にヒアルロン酸注射を打ち続けることで徐々に効果を感じにくくなるとされています。
本記事では、膝にヒアルロン酸注射を打ち続ける際の注意点やデメリット、ヒアルロン酸注射が効かなくなった場合の施術方法などについても解説します。
ヒアルロン酸注射による治療に不安を感じている方は、ぜひ参考にしてみてください。
【目次】
当院では膝の再生医療治療に力を入れております。
少しでもご興味を持たれた方は、当院の再生医療治療ページをご覧になってみてください。
東京神田整形外科クリニック
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ヒアルロン酸注射とは
ヒアルロン酸注射は、膝関節にヒアルロン酸を補充することで痛みや動かしにくさを緩和させる治療法です。
ヒアルロン酸とは、関節内を満たしている「滑液(かつえき)」に含まれる成分のことで、膝における潤滑油やクッション材のような役割をもっています。
ただし、ヒアルロン酸注射はあくまでも対症療法という位置づけであり、根本的な治療ではありません。
膝にヒアルロン酸を打ち続けるとどうなるのか
膝にヒアルロン酸を長期間注射し続けた場合、痛みの軽減効果は徐々に減弱するとされています。
ヒアルロン酸は根本的な治療法ではないため、はじめは効果を感じていても、膝の状態の悪化に伴って効果を感じにくくなるのです。
また、一時的に痛みが緩和されることで膝を使いすぎてしまい、症状の悪化が早まることも原因として考えられます。
効果がないにもかかわらずヒアルロン酸注射を打ち続けると、感染症や神経の損傷などを引き起こす可能性があるため、ほかの治療法への切り替えを検討すべきでしょう。
膝にヒアルロン酸注射を打ち続けるデメリット
膝にヒアルロン酸注射を打ち続けることには、次のようなデメリットが考えられます。
- 根本的な治療ではないので定期的に打ち続ける必要がある
- 打ち続けるうちに効果が薄れる
- 効果がないのに続けると感染や神経損傷のリスクがある
ヒアルロン酸注射には膝の痛みや動かしにくさを緩和する効果が期待できますが、上記のようなデメリットがあることも認識しておきましょう。
ヒアルロン酸注射を膝に打つ場合の副作用や注意点
ここでは、ヒアルロン酸注射を膝に打つ場合の副作用や注意点について解説します。
副作用
ヒアルロン酸注射で投与する成分は、関節内を満たす「滑液」に含まれる成分に近い構成であるため、重篤な副作用が起こる心配は少ないでしょう。
注射後に局所的な痛みや腫れなどの症状が出ることもありますが、多くの場合は経過とともに治まります。
注意点
患部の内出血や腫れなどを防ぐために、注射当日の入浴を制限している医療機関もあります。
また、ヒアルロン酸注射によって痛みがとれても、注射後の激しい運動は控えたほうがよいでしょう。
膝の状態の悪化を防ぐためには、膝関節を酷使しないことが大切です。
膝にヒアルロン酸注射を打つ適切な間隔
ヒアルロン酸注射を打つ場合、まずは週1回の投与を5週続けます。
注射を5回打つまでに膝の痛みが改善した場合は、5回まで打たなくていいこともあるため、担当医の指示に従いましょう。
週1回の投与の後に膝の痛みや動かしにくさなどが続く場合は、効果に応じて2〜4週に1回のペースで注射を続けることもあります。
膝へのヒアルロン酸注射の効果はいつから感じられるのか
一般的に、ヒアルロン酸注射を打ってからすぐに効果を感じられるでしょう。
膝の滑液へのヒアルロン酸の補充は、膝関節の保護や動かしやすさに直結するためです。
膝へのヒアルロン酸注射の効果がなくなった場合の治療法
ヒアルロン酸注射の効果を感じられなくなった場合、ほかの治療法への切替を検討する必要があるでしょう。
ここでは、膝関節の手術や膝の再生医療について解説します。
手術
ヒアルロン酸注射の施術を受けている方のなかには、医師から「ヒアルロン酸注射が効かなくなった場合、骨切り術や人工関節などの膝の手術が必要になる」と説明された方もいるのではないでしょうか。
手術には、膝の痛みが大きく減ったり、歩きやすくなったりするなどのメリットがある一方で、入院費用の負担やリハビリの必要性などのデメリットも挙げられます。
再生医療
再生医療とは、血液や脂肪などの自身のからだの一部(組織)を使っておこなう治療です。
再生医療では膝関節の機能自体の回復が期待できるため「ヒアルロン酸注射が効かない」「手術をすすめられたがまだやりたくない」とお悩みの方に役立つ可能性があります。
再生医療では自身のからだの組織を用いるため、拒否反応といった重篤な副作用の心配はほとんどありません。
費用は保険適用されないことで高額になる傾向がありますが、入院や手術が不要なので、仕事や日常生活への負担が少ないメリットもあります。
PRP-FD治療
PRP-FD治療は、患者様の血液から採取した血小板の力を活用する治療法です。
血小板には組織の修復を促す物質が含まれており、それを膝に注射することで自然治癒力を高め、慢性化した膝の痛みを和らげます。
PRP-FD治療では、PRP(血小板が豊富な成分)から抽出した成長因子をFD(フリーズドライ)加工することで、高濃度化して治療効果を高めています。
PDF-FDには、従来のPRPの成長因子が約2倍含まれているという報告もあるため、通常のPRPによる治療効果がいまひとつだった方にも有効である可能性が高いでしょう。
PRP-FD治療では、膝の症状に応じて1~2ヶ月おきに3回程度繰り返し注射をおこないます。
PDF-FD(CPRP-FD)治療
PDF-FD治療は、血小板の力を活用するPRP-FD治療を応用した治療法です。
先述したPFC-FD™の後発品(ジェネリック)であるため、PFC-FD™よりも治療費が安いという特徴もあります。
幹細胞培養上清液(かんさいぼうじょうせいえき)治療
幹細胞培養上清液は、ドナーの脂肪幹細胞を培養した上清液(上澄み)を注射する治療法です。
上清液には成長因子が多く含まれるため、それを膝に注射することで炎症を抑えたり組織を修復したりする効果が期待できます。
幹細胞培養上清液による治療では、1~2週間おきに6回ほど注射を打つことが望ましいとされています。
エクソソーム治療
エクソソーム治療では、損傷や機能低下した細胞にはたらきかける「エクソソーム」と呼ばれる物質を注射もしくは点滴します。
エクソソームは細胞内の情報伝達や細胞間コミュニケーションに関わる物質で、美容医療やガンの免疫療法分野などでも注目されている成分です。
エクソソームの種類にはいくつか種類がありますが、当院では赤ちゃんのへその緒由来の、細胞活性力が非常に高いエクソソームを使用しています。
ヒアルロン酸注射に関するよくある質問
ここでは、膝へのヒアルロン酸注射に関する質問と回答を記載します。
- ヒアルロン酸の注射はいつまで続ければよいですか?
- 膝にヒアルロン酸注射は何回もできるのでしょうか?
- 膝へのヒアルロン酸注射後に痛みが続く場合は失敗ですか?
- ヒアルロン酸を膝に注射するとどのくらいの期間効果が続きますか?
- 膝へのヒアルロン酸注射の料金はどのくらいですか?
ヒアルロン酸注射による治療に対して不安を感じている方は、ぜひ参考にしてみてください。
ヒアルロン酸の注射はいつまで続ければよいですか?
基本的には、週1回の投与を5週続けます。
その後、医師が必要だと判断した場合は、2〜4週に1回程度のペースで治療が続くこともあります。
膝にヒアルロン酸注射は何回もできるのでしょうか?
膝症状の改善が認められない場合は、5回を限度として投与を中止することとされています。
膝へのヒアルロン酸注射後に痛みが続く場合は失敗ですか?
ヒアルロン酸注射をしても痛みが続く場合は失敗ではなく、繰り返し打つことによって効果を得にくくなっている可能性が考えられます。
そのような場合は、ヒアルロン酸注射に代わるほかの治療について医師と相談する必要があるでしょう。
ヒアルロン酸を膝に注射するとどのくらいの期間効果が続きますか?
1回のヒアルロン酸注射で期待できる効果の持続期間は、長くて1〜2週間程度です。
長期間繰り返し注射した場合、痛みの軽減効果は徐々に減弱するとされています。
膝へのヒアルロン酸注射の料金はどのくらいですか?
ヒアルロン酸注射の料金は、3割負担の保険適用で、両膝への注射1回あたり1000円程度です。
ヒアルロン酸注射をはじめる際は、基本的に1週間ごとに5回注射するため、1ヶ月分の治療費は注射代だけで合計5000円程度が目安となります。
まとめ
膝にヒアルロン酸注射を打ち続けると、徐々に痛みの緩和や動かしやすさなどの効果を感じにくくなります。
また、効果がないのに打ち続けると、感染や神経損傷のリスクも高まります。
ヒアルロン酸注射の効果を感じにくくなっている方は、膝の手術が必要かもしれません。
「膝の手術はまだしたくない」という方は、再生医療を試してみる方法もあります。
自身の組織由来の成分を用いることで、膝関節の機能そのものの回復が期待できるでしょう。
膝治療のなかでも、当院ではとくに再生医療に力を入れています。
ヒアルロン酸注射が効かなくて困っている方は、ぜひ一度東京神田整形外科クリニックへご相談下さい。
当院では膝の再生医療治療に力を入れております。
少しでもご興味を持たれた方は、当院の再生医療治療ページをご覧になってみてください。
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