交通事故の治療はいつからいつまで?リハビリなどの通院頻度は?
交通事故で打撲やむちうち・骨折など怪我をしてしまった場合、治療はいつからいつまでなのか、治療期間が気になることがあるのではないでしょうか。
また、リハビリや通院頻度はどのくらいになるのか、心配される方もいらっしゃると思います。
今回の記事では、交通事故の治療はいつからいつまでなのか、そしてリハビリなどの通院頻度について詳しく解説していきます。
交通事故の治療期間はいつからいつまで?
交通事故の治療期間について、いつからという事に関しては、初めて診察を受けた日になります。
いつまでという事に関しては、治療期間は事故の規模や治療の進み具合によってかなり左右されるため、一概には言えません。
怪我の種類によっても違いますし、同じ怪我でも重症と軽症では全く期間が異なります。
また、治療期間の終わりについては
・完治までの期間
・症状固定の期間
の2種類に分けられます。
完治はその名の通り、怪我が治るまでの期間です。
そして症状固定とは、これ以上治療を継続しても症状に有意な変化が見られない状態のことを指します。
つまり、完治までの期間と症状固定の期間が異なる場合があります。
それらを踏まえて、交通事故による怪我の症状別に、治療期間の目安を紹介していきます。
まずは一覧表をご覧ください。
では怪我の種類別にそれぞれ詳しく紹介していきます。
・打撲の治療期間
交通事故による打撲の治療期間は、症状固定は1ヶ月と言われています。
打撲は交通事故の怪我としては最も多く、軽い症状と言えます。
骨折やむちうちなどの症状がなく、打撲のみであれば比較的早く完治することが多いため、症状固定は1ヶ月と短い期間となっています。
また捻挫の完治の目安は症状によってかなり異なります。
歩いたり動かしたりできる軽度の捻挫であれば、5日〜2週間程度で完治します。
歩きづらかったり、動かす時に痛みを感じる場合は中度であり、完治には2週間〜3ヶ月程度かかります。
歩くことができない、痛みが強くて患部を動かす事が困難な場合は重度であり、完治には3ヶ月以上かかります。
・むちうち(頚椎捻挫)の治療期間
交通事故によるむちうちの治療期間は、軽度であれば3ヶ月、後遺障害が残るような重い症状であれば半年以上が症状固定の目安となっています。
完治の目安も同様であり、症状によって異なります。
痛みの少ない軽度のむちうちであれば1週間〜3ヶ月程度で完治し、リハビリを長く続けていく必要がある重度であれば半年以上はかかってしまいます。
むちうちとは?でも解説しているように、むちうちには様々な症状があり、後遺障害となりやすいのです。
しかし3ヶ月以上かかった割合はおよそ3割、半年以上かかる割合は1割程度というデータもあると言われていますので、むちうちになった人の半数は3ヶ月以内には完治できているということになります。
・骨折の治療期間
交通事故による骨折の治療期間は、軽度であれば半年、重度であれば半年以上が症状固定の目安となっています。
打撲やむちうちと比較すると骨折は重症であるため、症状固定期間は半年程度とかなり長い期間となっています。
完治の目安は骨折部位や状態、年齢や治療方法などによって異なります。
1箇所だけの骨折かつ、指骨など完治の早い部位であれば1〜3ヶ月程度で完治します。
2箇所以上を骨折したり、完治に時間のかかる大腿骨などの骨折、または複雑骨折で手術をしてプレート・ネジ等を埋め込む事になった場合は、完治まで3ヶ月以上かかってしまいます。
骨折してから骨癒合、または機能回復までの期間の目安としてGurlt(グールト)による表とColdwell(コールドウェル)による表があります。
Gurltの表は、最良の条件下における骨癒合までの最短の日数だと言われています。
Coldwellの表にも言えることですが、これらが提唱された時代は保存療法に頼っていた時代でした。
現代の治療方法とは異なるため、これらの表の値はあくまでも目安として参考にしてみてください。
・高次脳機能障害の治療期間
交通事故による高次脳機能障害の治療期間は、症状固定期間も完治期間も同様で、1年〜数年となっています。
高次脳機能障害とは、脳挫傷や心肺停止による低酸素脳症などによって脳が損傷することにより、言語や思考・記憶など脳の働きに障害が起きることです。
具体的には、
・遂行機能障害
・病識欠落
・失行症
・注意障害
・記憶障害
・社会的行動障害
・失語症
・失認症
・半側空間無視
などが挙げられます。
どの症状においても簡単に完治できるものではなく、長い期間治療・リハビリが必要になってくる可能性が高いです。
そのため高次脳機能障害では、症状固定期間も完治期間も1年〜数年となっています。
交通事故の整形外科でのリハビリ・通院頻度
交通事故による整形外科でのリハビリや通院頻度としては、その時の状態によって全く異なります。
基本的には医師の診断の下、怪我の状態や治療の進捗具合によって次のリハビリ・受診日の目安を医師が提案してくれます。
したがって、医師の指示通りにリハビリ・通院を行うのが望ましいでしょう。
また、怪我の状態は急性期と慢性期で分けることができます。
急性期では強い痛みや症状が出る事が多く、それに合わせた治療や処置が必要となってきます。
症状によっては、連日続けて通院することもあり得るでしょう。
慢性期では痛みが落ち着いている事が多く、急性期とは異なる治療が行われます。
リハビリが行われるのもこの慢性期の時期になり、症状によっても異なりますが週に2〜3回程度のリハビリが必要になってくることもあります。
上記の通り、急性期の時期では毎日通院必要する可能性もあれば、慢性期となって通院回数が減る可能性もあります。
一概にリハビリ・通院頻度がどのくらいなのかは当てはめることができないので、なるべく医師の指示通りに通院しましょう。
まとめ
交通事故の治療期間についてまとめます。
・いつから→初めて診察を受けた日
・いつまで→怪我の状態によって異なる
また、治療期間の終わりについては完治までの期間と症状固定の期間の2種類に分けられ、怪我の種類と治療期間の関係は以下のようになっています。
また、リハビリ・通院頻度もその時の状態によって全く異なります。
怪我の状態や治療の進捗具合によって次のリハビリ・受診日の目安を医師が提案してくれますので、医師の指示通りにリハビリ・通院を行うのが望ましいでしょう。
東京神田整形外科クリニックでは、交通事故外来を行っています。
物理療法はもちろんのこと、理学療法士によるリハビリテーションを受けることができます。
交通事故に遭ってどこの整形外科へ行こうか迷っている方は、当院へお越し下さい。
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また、ご予約がない方も待ち時間をご了承頂ければ受診は可能です。