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早熟と晩熟最終身長が高くなるのはどっち?声変わりした後何cm伸びる?

[2023.03.16]

 

2024年2月22日KADOKAWA出版より絶賛発売中

 

 

周りより身長が伸び始めるのが早い人を早熟、身長が伸び始めるのが遅い人を晩熟といいます。

早熟と晩熟の同い年の人がいたとすると、成長期の段階では早熟の人の方が晩熟の人より身長が高いです。

 

では、最終的な身長は早熟と晩熟どちらが高くなるのでしょうか?

今回は実際に早熟傾向と晩熟傾向の2人の13歳の症例を見ながら、最終身長予測を行いどの様な差があるのか解説していきます。

 

その他、声変わりと身長に関する疑問をはじめ、身長に関する疑問についてお答えしていきます。

 

 

※この記事は身長先生のYouTubeチャンネル内の動画「早熟VS晩熟!13歳男子166cmと146cmの最終身長予測【身長先生に聞け47】」の内容をもとに作成しています。 

 

 

 

 

 

Q1-1.AさんとBさんどちらが大きくなるでしょうか?

 

いつも動画を見て勉強しています。 

友達とどちらが最終的に大きくなるのか、もしよろしければ身長予測をお願いいたします。 

また、○年晩熟のいうような場合、たとえば15歳から思春期症状が出始めた子と平均的な年齢で思春期症状が出始めた子では、思春期症状が出始めた年齢から、同じような伸び率を望めるのでしょうか? 

単純に伸び始める年齢が後ろずれするだけなのか、思春期症状の出始める年齢によって伸び幅が違うのか教えてください。 

 

A 男子  

現在13歳0ヶ月:166cm 

遺伝身長:177cm 

(父親+母親+13)÷2 

思春期症状:12歳9ヶ月頃から陰毛  

7歳時:127cmそこから1.5sdあたりで推移 

10-11歳時 少し停滞し1.0sdあたり 

11歳半 152㌢ 12歳半 159.5㌢  

 

B 男子 現在13歳0ヶ月 146㌢  

遺伝身長 179.5㌢  

思春期症状 なし  

7歳時 113㌢ それ以降ずっと-1.25sdあたりで推移  

10歳半 132.3㌢ 12歳半 143㌢  

 

Bは晩熟なのかと思ってますが、Aも早熟というわけではないのかなと思います。  

13歳以上ではあまり遺伝身長は考慮しないとのお話でしたが、AとBは将来的には遺伝身長通りに逆転するのか、予測していただけると嬉しいです。 

 

A.

 

まずAさんに対して見ていきましょう。 

 

Aさん 

 

Aさんを見てみると、思春期症状が12歳9ヶ月から陰毛ということで、これは決して早いわけではなくて、平均もしくはやや遅めの印象という表現でしょうか。 

 

7歳時から127cm、そこから大体+1.5SDぐらいで推移し、10〜11歳ぐらいで少し停滞して+1.0SD、そして11歳6ヶ月で152cm、12歳6ヶ月で159.5cm、そして現在13歳0ヶ月で166cmということですね。 

 

表1 

早熟VS晩熟!13歳男子166cmと146cmの最終身長予測 

こちらの表は、成長シートになります。

成長シートご希望の方は、身長先生の公式LINEからご自身でダウンロードすることができます。

 

 

簡単に身長が予測できるようなシートになりますので、ぜひお試しください。

 

今回に関して13歳0ヶ月で166cmということで、このお子さんが最終的に平均的に伸びていくとどうかと見ると、この成長シートを使っていくと真下に下ろすわけですから、178.8cmというところになります。 

 

表2 

早熟VS晩熟!13歳男子166cmと146cmの最終身長予測 

それに対して他の情報を加味していくわけですね。 

最終身長を予測する時は 

・現在の身長 
・過去の身長 
・レントゲン検査 
・思春期症状 
・遺伝身長 
・採血の検査 

こういったところを見ていくわけになります。 

 

今回は採血のデータはないため、その他の情報を見ていきましょう。 

今日の身長に対して、昔の身長はどうかと見てみると、7歳0ヶ月の時は127cmということで+1.5SDで高いんですね。 

+1.5SDというのはそのまま行くと、181cmになるペースだそうです。 

 

表3 

早熟VS晩熟!13歳男子166cmと146cmの最終身長予測 

実際はそこからやや落ち込んで、そしてまた挽回してくるということで、超典型的な晩熟タイプであり、晩熟で間違いありません 

診察であれば、ここにレントゲン検査を付加し、さらに採血検査を行って晩熟であることを確定していきます。 

 

レントゲンでは骨の年齢を見ていくわけです。 

採血ではALP(アルカリフォスファターゼ:骨の代謝を反映する)を見ていきます。 

ただ今回はそのデータがないので、思春期症状を見ていくと12歳9ヶ月で陰毛が生えていれば、晩熟傾向でいいんじゃないかなと思います。 

 

例えばこれが12歳0ヶ月未満で陰毛生えてくるとなると、やや早いですね。 

11歳6ヶ月未満で陰毛が生えてくると、かなり早熟というような表現ができます。 

 

今回は総合的に見ても「晩熟でしょう」という表現になります。 

このお子さんに関しては平均的な伸び率が178.8cmになるので、それよりも高くなるでしょうということで、180cm以上になる可能性もあると思います。 

 

表4 

早熟VS晩熟!13歳男子166cmと146cmの最終身長予測 

暫定的ですが、180cm〜183cm程度が予測値としては正しいのではないでしょうか。 

 

Bさん 

 

次はBさんを見ていきます。 

 

男子13歳0ヶ月で146cmということで、Aさんと20cm差があるということですね。 

遺伝身長が179.5cm、思春期症状が全くなしですね。 

7歳の時113cmということで、そのまま平均的に伸びていくと163.8〜164.5cmになると予測できます。 

こちらも成長シートを使ったらよく分かると思います。 

 

表5 

早熟VS晩熟!13歳男子166cmと146cmの最終身長予測  

7歳以降ずっと-1.25SDぐらいで推移していって、10歳6ヶ月で132.3cm、そして12歳6ヶ月で143cmというところになります。 

現在は146cmというところですね。 

この方はどうなるのかというところを見てみると、最終身長を予測する時は先程もお伝えしましたが、 

・現在の身長 
・過去の身長 
・レントゲン検査 
・思春期症状 
・遺伝身長 
・採血の検査 

これらで予測していきます。 

今回は採血の検査結果とレントゲン検査の結果がないので、その他の情報を見ていきましょう。 

 

今回に関していうと、現在は146cmなので、まずここが一番大事になります。 

最終身長を予測する6つの項目の中で、最も重要な要素はなんですか?と言われれば、私は「現在の身長」だと答えています。 

なぜならばそれがまず軸になるからです。 

それをもって平均的な予測値を出して、その身長よりも上振れするのか下振れするのか、そういったところを検討していくのが私は妥当だと考えています。 

 

この子に関しては13歳0ヶ月146cm、まずはここが大きなデータになります。 

この子が最終的に平均的に伸びていくと163.8cmなので、それをまず基準にするわけです。 

 

表6  早熟VS晩熟!13歳男子166cmと146cmの最終身長予測

 

それに対して過去の身長はどうなのか?と見ていくと、この子に関しての過去の身長は実は平均的に伸びていることが分かります。 

 

表7 

早熟VS晩熟!13歳男子166cmと146cmの最終身長予測 

これが右側に大きくシフトするとか、左側に大きくシフトするというよりは、どちらかというとまとまりのよい真下の方に下りていくと予測できます。 

成長シートを真下に下りていくというのは、平均的な伸び率を表しますので、この子に関しては成長シートからむしろ平均的な伸び率が期待できます 

つまり最初にお伝えした163.8cmの方向に向かっていると言えます。 

 

それに対してその情報だけでなく他の情報も加味していく必要があります。 

このお子さんで言うと、思春期症状が全く出ていません。 

13歳0ヶ月で全く出ていないのであれば、1年以上の晩熟が期待できるような形になります。 

 

今回は13歳0ヶ月ですが、仮に1年分フルで晩熟だという風に仮定しましょう。 

12歳0ヶ月で146cmだとすると、168.5〜169.1cmになります。 

 

表8 

早熟VS晩熟!13歳男子166cmと146cmの最終身長予測 

そのような観点からだと、それぐらいは上振れする可能性があります。 

 

例えば晩熟の程度のMAXのお子さんだと、だいたい2年ぐらい晩熟になりますので、11歳0ヶ月で146cmだとすると、174〜175.4cmになります。 

 

表9 

早熟VS晩熟!13歳男子166cmと146cmの最終身長予測 

このお子さんに関しては1年分晩熟であれば、168cmぐらいだったらもしかして行けるかもしれなくて、2年分晩熟であれば175cmぐらいまで行けるだろう、というところがこのデータから分かるような形になります。 

 

今回に関してはAさんとBさんのデータがあり、どっちの方が高くなるかと言うと、 

予測身長 

Aさん:180.3〜183.3cm 

Bさん:168cm(1年晩熟と仮定) 
    175cm(2年晩熟と仮定した時の最大値) 

このような数値となります。 

これはあくまでも理論上の最大値ですので、正直そこまで行く可能性は非常に低いと思いますので、どれだけ高く見積もっても今のデータから予測すると最高で170cmぐらい、というのが私の感想になります。 

 

今回に関しての身長が高くなるのはAさんで間違いないと思います。 

 

皆さんにぜひ覚えていただきたいのは、遺伝身長が高いからと言って必ず高くなるわけではなくて、遺伝身長が高くても身長が低い場合は注意しながら様子を見ていくといいと思います。 

こういった方に関しては、ぜひ私の診察を受けていただいて、レントゲン・採血の結果を見て、しっかりと予測を立て直していくといいと思います。 

場合によってはお父さん・お母さんの遺伝身長に近づけてあげるような何か策略を立てるというのも、選択肢としては正しいのではないかと思いますけどいかがでしょうか? 

 

Q1-2.◯年晩熟の場合は身長の伸び率は変わる?

 

また、○年晩熟のいうような場合、たとえば15歳から思春期症状が出始めた子と平均的な年齢で思春期症状が出始めた子では、思春期症状が出始めた年齢から、同じような伸び率を望めるのでしょうか? 

単純に伸び始める年齢が後ろずれするだけなのか、思春期症状の出始める年齢によって伸び幅が違うのか教えてください。 

 

A.

 

もうひとつの質問ですね。 

こちらに関しては当然変わると思います。 

極端ですけども、20歳まで思春期が全く来なかった人が最終身長がすごく高くなるかと言うと、基本的には晩熟であればあるほど最終身長は高くなるという説明になりますが、晩熟でも遅すぎる晩熟は少し良くないです。 

ある程度適正値のところで晩熟が来るのが望ましいです。 

 

競馬でも後ろから追い上げるタイプの馬もいると思いますが、先頭の人がゴールしてから追い上げても遅いように、適切な時期というのは存在すると思います。 

 

Q2.思春期症状が平均的でも晩熟になることはある?

 

質問です! 

思春期症状が平均的なタイミングでも、晩熟になることってありますか? 

 

A.

 

これはめちゃくちゃ良い質問ですね。 

思春期症状の判定は仰っていただいた通り、原則的にはどれくらいのタイミングで始まるかというところを重要視します。 

なので、思春期症状の始まりが最も重要な項目ですが、その後の挙動に関しては確かに違う可能性があります。 

 

具体的に言うと、思春期が始まっても男性ホルモンがあまり出ないタイプと、男性ホルモンがバッコバコに出るタイプがあります。 

女性の方がそういった傾向は顕著ですね。 

いわゆる思春期症状として初潮が始まっても、その後に初潮が定期的に来る子もいれば中々来ない子もいるわけで、そういった場合は後々のデータも異なります。 

 

ですので、厳密に言うと「異なるでしょう」という表現になると思います。 

スタートが平均的だったのに晩熟ということは、今後あり得ると思います。 

 

ただし最も重要な項目に関しては、思春期が始まった時期が重要です。 

 

Q3.声変わりが完了する時期によって身長の伸び率は変わる?

 

質問です! 

声変わりしたあとは7センチ伸びるとよく聞きますが、声変わりが1ヶ月で終わった自分と数ヶ月ダラダラ続いている人とでは、この後の身長の伸びに違いはありますか。  

7センチとは、声変わりが始まった時ですか?終わった時ですか?  

ちなみに自分は声変わりしてからは10センチ伸びています。 

 

A.

 

どうでしょうね。 

こういった質問あるあるで、声変わりをした後は7cm伸びるとよく聞きますって、誰が言っているのでしょうか? 

私は正直聞いたことはないです。 

そもそも7cmとはどれだけの期間を指して言っているのでしょうか? 

1年間で7cmというのはあるあるかもしれないけども、声変わりというのは比較的に思春期症状で言うと初期症状となります。 

そういった初期段階に出た時の症状なので、ピークの向かう前半で7cm伸びたという事だと思いますが、そもそもこれが正しいのか怪しいです。 

 

先程のQ2でもお話ししたように、声変わりが1ヶ月で終わるというのは、つまり男性ホルモンの検出ボリュームも比較的多いタイプで、声変わりがダラダラ進むというのは恐らくそういった検出ボリュームが少ないタイプになります。 

どちらかと言うと、検出ボリュームがダラダラ行く人の方が最終身長は高くなるという印象になります。 

 

ただそれは明確なデータがあるわけではなくて、それは私のどっちかと言うと「印象」です。 

エビデンスはないけども、そういった印象かなという説明になってくると思います。 

あまり気にし過ぎないでいいのではないでしょうか? 

 

声変わりと身長について解説した記事はこちら

>>声変わりと身長は関係ない?背が伸びないのは声変わりのせいか解説

 

Q4.肉のどの部位を食べると身長が伸びる?

 

肉のどの部位を食べれば身長が伸びますか? 

 

A.

 

こういう質問はあるあるですね。 

皆さん、肉のどの部位にこだわりがあるのでしょうか? 

まず一番大事になってくるのは、1日のタンパク質の総摂取量です。 

まずはそれを守りましょう。 

 

例えば私がヒレ肉がいいとお伝えしたとしても、ヒレ肉を5gしか食べないのであれば、サーロインを200g食べた方が絶対いいです。 

そういったように、絶対ボリュームというのは存在します。 

その中でどの部位がいいかということで、タンパク質に関しては過去にもブログで説明しています。 

>> 身長を伸ばすにはタンパク質が必要不可欠?論文を用いて解説! 

 

105個の国の生活習慣を見た論文でそういったのを見てみると、カンボジアとアメリカではタンパク質の摂取量が2倍も異なり、身長差は15cm以上あります。 

このことから、タンパク質の摂取が非常に重要だと分かります。 

 

その中でも日本人の身長の平均が70年間で10cm改善しているのは、動物性タンパク質摂取が増えている、そういったデータもあるわけです。 

その結果からも肉は当然重要ということが分かります。 

その先にどの部位があるかというところで、かなりハイレベル中のハイレベルということで、正直に言うと「そこまで気にしなくていい」といのが私の結論になってきます。 

それよりも前に、タンパク質を何g摂取しているかとか、そういったところをぜひ気を付けていただけるといいと思います。 

 

ただその中でもどの部位かと言われれば、ヒレ肉とか脂分が少なくてタンパク質が豊富な部位が良くて、豚バラとか脂ギッシュなところは避けていただいた方がより一層良いでしょう、という説明になると思います。 

それよりもまずはタンパク質の総量をしっかり取っていく、というところをぜひご参考いただくといいのではないでしょうか。 

 

Q5.身長を伸ばすのに炭水化物は必要?

 

身長を伸ばすのに炭水化物は必要ですか? 

 

A.

 

ズバリ、必要です! 

炭水化物も当然必要だと思います。 

炭水化物というのは糖質の塊ですので、少しネガティブイメージもある方も多いかもしれないですが、エネルギーになっていきますので、ぜひ摂取していただくといいと思います。 

 

ただし何が問題点かと言うと、体重が増えすぎると問題点になります。 

体重をコントロールしながら、ぜひ炭水化物を摂取していただくといいのではないでしょうか。 

 

あとは過去の論文でお伝えしていますが、タンパク質と炭水化物の比率が大事です。 

主食一皿に対しておかずは二皿程度、タンパク質を含むものを食べた方がいいと言われていますので、主食の比率は下がった方がいい、ただし炭水化物は必要ですのでそこはご注意ください。 

 

Q6.朝身長をキープする方法はある?

 

朝身長を1日キープする方法はありますか? 

 

A.

 

これもいい質問ですね。 

まずは皆さんと共有していきましょう。 

朝と夜はどっちが身長が高いでしょうか? 

ズバリ、朝の方が身長が高いです。 

朝の方が1〜3cm程度身長が高いという論文も出ています。 

>> 身長は朝と夜(夕方)ではどっちが正しい?高い方はどちらで差は? 

 

子供であれば1〜2cmぐらいでしょうか。 

少なくとも1cmぐらいは差がある、そういうふうに覚えていただくといいのではないでしょうか。 

 

つまり朝の身長をキープすることで最大身長の記録を更新していくということになりますので、私としてはぜひキープしていただくといいという表現になります。 

その中で朝身長をキープする方法は、実はあります。 

一番明確な答えとしては、寝続けることです。 

 

1日中横になっていると、重力により身長が縮まないため朝身長がキープできると言えます。 

ただし1日中寝てばかりいてはそれは健康に良くないので、現実的には朝身長をキープする方法はないです。 

しっかり朝に伸びをしていただいて、最大身長を記録していくというところをやっていただいて、変に重たいものを持ち続けるなど、そういったことを避けましょうとか、そういった説明が正しいかなと思いますけどいかがでしょうか。 

 

あとこれは明確データがあるわけではないですが、側弯症の子は朝と夜の身長差が特に高い気がします。 

側弯症がある方に関しては、側弯症の治療を進めていくというのが大事です。 

私のクリニックでも、少しずつ側弯症に対する取り組みを始めているのも事実になります。 

どんどんレベルアップしていきます。 

 

Q7.膝が痛くなるのが2度目だがこれは身長が伸びる予兆?

 

14歳ごろに膝が痛い時期があってその年は10cmぐらい伸びたことがあって、また今年17歳になって膝が痛くなることがたまに起こるようになってきました。 

これは身長が伸びる予兆と捉えていいでしょうか? 

自分は思春期症状が陰毛が14歳6ヶ月、脇毛が17歳になって生えてきました。 

たぶん晩熟です。 

 

A.

 

いい質問だと思います。 

これに関して言うと、予兆という表現は難しいと思うのですが、このお子さんに関して言うとすごく晩熟ですので、17歳からでも身長が伸びることが期待できるかもしれません 

 

ただ一般的には、2度膝が痛くなるということは成長痛という表現ではあまり考えにくくて、他の要素で膝が痛いのかなという気がします。 

このお子さんに関しては伸びる可能性はまだあると思います。 

 

Q8.早熟は遺伝する?

 

質問です。 

両親が早熟だと子供も早熟の場合が多いのでしょうか? 

父も母も小学生時代から170弱あり、姉も同じくらいで比較的早熟だと思います。 

ただ下の弟は11歳ちょうどで150cmで成長が遅いように感じます。 

 

A.

 

早熟・晩熟が遺伝するかという質問ですね。 

これはあるデータによれば遺伝しないというデータもありますが、私は基本的には遺伝すると思っています 

 

例えばご兄弟で受診される方も当然いらしゃるわけですけども、ご兄弟で成長シートをつけていくと、全く同じカーブを描くといったことは何度も見ています。 

そういったところも踏まえて遺伝していき、最終的な遺伝身長がある程度収束していく、そういったことをお伝えできるのではないかなという風に考えています。 

ですので、私は遺伝すると考えてもいいと思います。 

 

遺伝と身長についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

>>身長の遺伝は母と父の両親どっちの影響を受けやすい?男女で違う?

>>身長は隔世遺伝する?早熟・晩熟は遺伝で決まるってほんと?

>>身長遺伝しなかった理由は?親が高いのに子供が小さいのはなぜ?

 

Q9.水泳とランニングではどちらが身長伸びやすい?

 

水泳とランニングではどちらの方が身長を伸ばす作用が大きいですか? 

 

A.

 

こちらもさっきのどの肉の部位を食べればいいか?という質問に少し似ていますよね。 

まずは運動することが大事です。 

水泳だろうがランニングだろうが、まずは運動することが大事です。 

 

その中で次に大事なのは「時間」ですよね。 

30分よりも60分、60分よりも120分の方が成長ホルモンの分泌量が多くなるわけですから、まずは時間を保ちましょう 

 

例えばランニングよりも水泳の方が長くできるとなれば、水泳の方が向いているでしょうという表現になりますし、逆もしかりですね。 

もしくは水泳とランニングを組み合わせる方が運動ボリュームが上がると思います。 

皆さん同じことばっかりやっていると飽きますよね。 

飽きがない様に複数の運動を組み合わせる方がベストアンサーな表現だと思います。 

 

しかしどちらの方がいいかと言われれば、個人的には水泳かなと思っています。 

ランニングはどうしても上下運動が大きくて重力負荷が多く、椎間板の負荷が多いため、朝身長をキープするという概念からすると、少し弱いのかなというところですね。 

どちらかと言われれば水泳の方がオススメです。 

 

ただしランニングでもいいと思いますので、ぜひ皆さん運動をされてください。 

ミクロの視点じゃなくてマクロの視点から物事を捉えると、より一層いいと思います。 

 

Q10.手が大きくなると身長も大きくなる?

 

手が大きくなれば身長が伸びるということはありますか? 

 

A.

 

これもよくある質問ですね。 

手が大きい子の方が最終身長が高いかという質問です。 

 

これに対して基本的にはそういった期待は少ししてもいいと思うので、そういったことを言えると思います。 

ただし手も骨端線があります。

手の骨端線が閉じたら最終身長は伸びないので、手が大きくなっていくというのは、今まさに大きくなっている最中でしょうという表現ができるかと思います。 

 

まとめ

 

以上、10人の質問に答えてきました。 

結構ボリューミーだったと思います。 

すごく参考になったのではないでしょうか。 

 

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