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ピラティスで身長は伸びる?子どもが取り組むメリットと背を伸ばすためにできること

[2026.07.16]

 

「ピラティスをすると子どもの身長は伸びるの?」と気になっている保護者の方も多いかもしれません。

 

結論として、ピラティスで骨そのものが伸びるわけではありませんが、姿勢が整うことで本来の身長が引き出される可能性があります。

 

この記事では、ピラティスと身長の関係、子どもが取り組むメリット、身長を伸ばすために大切な生活習慣や治療選択肢まで解説します。

 

 

ピラティスで身長は伸びる?



ピラティスで身長が伸びると聞くと、骨が長くなるようなイメージを持つ方もいるでしょう。

しかし、医学的には「姿勢が整って本来の高さが出ること」と「骨自体が成長して身長が高くなること」は分けて考える必要があります。

 

ここでは、姿勢改善による身長の見え方、骨端線による成長の仕組み、姿勢改善で何cmほど変わる可能性があるのかを順番に整理します。

 

姿勢が良くなることで本来の身長が引き出される

 

ピラティスによって期待できる身長変化は、まず姿勢改善によって本来の身長が出やすくなることです。

猫背、巻き肩、反り腰、骨盤の傾きがあると、背骨が本来よりも丸まったり、頭の位置が前に出たりして、測定上の身長が低く見えることがあります。

 

ピラティスは、体幹を支える筋肉を使いながら、背骨の動きや呼吸を整える運動です。

背骨の柔軟性が高まり、姿勢を支える筋肉のバランスが整うと、立ったときの体の軸がまっすぐに近づきます。

その結果、曲がっていた背骨や崩れていた姿勢が整い、隠れていた身長が引き出される可能性があるでしょう。

 

たとえば、スマートフォンやゲームの時間が長い子どもでは、頭が前に出て背中が丸くなりやすい傾向があります。

この姿勢が続くと、首、背中、腰の筋肉が偏って使われ、立ったときに胸を開きにくくなるものです。

ピラティスで胸郭や背骨を動かし、体幹を安定させる練習を続けることで、丸まった姿勢を戻しやすくなります。

 

ただし、この変化は「骨が伸びた」という意味ではありません。

姿勢の崩れで低く見えていた身長が、正しい立ち方に近づくことで本来の高さに戻るという理解が大切です。

ピラティスは身長を直接伸ばす魔法ではなく、身長を測る土台である姿勢を整える運動と考えるとわかりやすいでしょう。

 

参照:BMC Sports Science, Medicine and Rehabilitation

 

骨自体を伸ばす(身長を高くする)こととの違い

 

子どもの身長が本当に伸びる仕組みは、骨の端にある骨端線の働きによって決まります。

骨端線とは、成長期の骨に残っているやわらかい軟骨の部分です。

この部分で軟骨細胞が増え、やがて骨に置き換わることで、腕や脚の長い骨が少しずつ伸びていきます。

 

ピラティスは、この骨端線を直接増殖させる運動ではありません。

背骨や骨盤の位置を整えたり、体幹を安定させたりする働きは期待できますが、骨端線そのものを刺激して身長を高くする治療ではないのです。

そのため、「ピラティスをしたから骨が何cm伸びる」と断定することはできません。

 

一方で、成長期の子どもでは、姿勢、睡眠、栄養、運動習慣が乱れることで、成長しやすい環境が崩れることがあります。

ピラティスは姿勢や呼吸、体の使い方を整える点で、成長環境を支える一部にはなり得るでしょう。

しかし、身長を医学的に伸ばすには、骨端線が開いているか、成長曲線がどう推移しているか、思春期の進み具合がどうかを確認する必要があります。

 

骨端線は思春期の終わりに近づくと徐々に閉じていきます。

一度閉じた骨端線を、ピラティスで再び開かせることはできません。

子どもの身長で本当に大切なのは、姿勢改善による見かけの変化と、骨の成長による本質的な変化を混同しないことです。

 

参照:Clinical and Experimental Pediatrics

 

ピラティスで姿勢が良くなると身長は何センチ伸びる?

 

姿勢が整ったときに何cm変わるかは、もともとの姿勢の崩れ方によって異なります。

軽い猫背であれば変化は小さいかもしれませんが、背中の丸まりや骨盤の傾きが強い場合は、測定上の身長が1〜3cmほど高く見えることがあります。

これは骨が伸びたのではなく、曲がっていた背骨や崩れていた重心が整った結果です。

 

姿勢改善エクササイズに関する研究では、高齢者を対象に、運動直後の立位身長が平均約3.5cm増えたという報告があります。

この研究は子どもを対象にしたものではないため、そのまま成長期の子どもに当てはめることはできません。

それでも、背骨の曲がりや筋肉の緊張が身長測定に影響することを示す参考材料といえるでしょう。

 

子どもの場合、姿勢が悪いまま身長を測ると、本来より低く出てしまうことがあります。

朝と夜で身長が少し変わるように、背骨や椎間板の状態、立ち方、測定時の姿勢は数値に影響します。

ピラティスで姿勢を整えることは、少なくとも「低く測られている状態」を減らす助けになるでしょう。

 

ただし、1〜3cmという数字だけを目的にすると、本来の意味を見失いやすくなります。

大切なのは、見かけの身長だけではありません。

呼吸がしやすい姿勢、疲れにくい立ち方、運動しやすい体の使い方を身につけることが、成長期の生活全体を支える土台となります。

 

参照:Sports

 

姿勢が悪いと身長の伸び率に影響する理由



姿勢の悪さは、単に背が低く見えるだけの問題ではありません。

背骨や胸郭、骨盤の位置が崩れると、食事、睡眠、呼吸、運動の質にも影響し、成長期に必要な生活環境が乱れやすくなります。

 

ここでは、栄養吸収と睡眠の質という2つの視点から、姿勢と身長の伸び率の関係を見ていきましょう。

 

背骨が曲がると内臓が圧迫されて栄養吸収率が落ちる可能性がある

 

身長を伸ばすには、骨を伸ばす材料となる栄養が欠かせません。

姿勢が悪く背中が丸まると、胸やお腹のスペースが狭くなり、胃腸の働きにも負担がかかる可能性があります。

その結果、食べている量は足りているように見えても、成長に必要な栄養を効率よく使いにくくなるかもしれません。

 

子どもの成長には、エネルギー、タンパク質、カルシウム、ビタミンD、鉄などの微量栄養素が関わります。

栄養の質が高い子どもほど、身長年齢の指標が良い傾向を示す研究もあります。

つまり、身長を考えるときは「何をどれだけ食べるか」だけでなく、「食べたものを体が使いやすい状態か」も大切です。

 

猫背の状態では、呼吸が浅くなり、食後に胃が圧迫されるように感じる子もいます。

もちろん、姿勢が悪いだけで必ず栄養吸収が落ちると断定することはできません。

しかし、成長期の体にとって、背骨を立てて胸とお腹を広げやすい姿勢を保つことは、食事や呼吸の面でも意味があります。

 

ピラティスは、背骨を伸ばす意識、肋骨を広げる呼吸、骨盤を安定させる動きを組み合わせます。

そのため、姿勢の改善を通じて、食事を受け止める体の環境を整える助けになるでしょう。

身長を伸ばしたい場合は、栄養素だけを足すのではなく、栄養を活かす生活姿勢まで整えることが重要です。

 

参照:Nutrients

 

姿勢の崩れは睡眠の質を下げ、成長ホルモンの分泌に悪影響を与える

 

身長を伸ばすうえで、睡眠の質は非常に重要です。

成長ホルモンは深い眠りの間に多く分泌されるため、寝つきが悪い、夜中に何度も起きる、眠りが浅いという状態は、成長環境を乱すこともあるでしょう。

姿勢の崩れは、首や肩、背中の筋肉を緊張させ、睡眠中のリラックスを妨げる一因です。

 

たとえば、スマートフォンを見る時間が長く、首が前に出た姿勢が続くと、首まわりの筋肉に負担がかかりやすい状態です。

そのまま寝ると、枕との相性が悪くなったり、肩や背中がこわばったりして、深く眠りにくくなることもあるでしょう。

睡眠の質が下がると、成長ホルモンが分泌されやすい深い眠りに入りにくくなるかもしれません。

 

もちろん、姿勢だけが睡眠を決めるわけではありません。

夜更かし、寝る前の画面視聴、運動不足、食事時間の乱れも睡眠に影響します。

しかし、姿勢を整えて呼吸しやすい体を作ることは、睡眠の質を支える一つの要素です。

 

ピラティスでは、呼吸と動きを合わせながら、体の緊張を抜いていきます。

日中に背骨や胸郭を動かす習慣があると、夜に体が休まりやすくなる子もいるかもしれません。

身長を伸ばしたいなら、姿勢改善を「見た目の問題」だけでなく、睡眠環境を整える取り組みとしても考えてみましょう。

 

参照:Frontiers in Endocrinology

 

6分で身長を2cm伸ばす!身長先生式ストレッチ

当院のYouTube動画では、姿勢を整えて本来の身長を引き出すためのストレッチを紹介しています。

ここでいう「2cm伸ばす」は、骨そのものを6分で伸ばすという意味ではありません。

背骨や姿勢の崩れを整え、測定時に低く出ていた身長を戻すイメージです。

 

まず紹介しているのは、壁を使った背伸びストレッチです。

 

壁に背中をつけて立ち、横から見たときに後頭部と腰の2点がしっかり壁についているかを確認します。

 

この状態で両手を上に乗せ、上へ、上へ、上へと意識しながら体を伸ばしていきます。

 

ポイントは、ただ手を上げるだけではなく、頭、背中、腰、脚の位置をそろえることです。

猫背のまま腕だけ上げても、背骨は十分に伸びません。

壁を使うことで、自分の姿勢の癖に気づきやすくなり、まっすぐ立つ感覚をつかみやすくなります。

 

もう一つは、どすこい編として紹介しているストレッチです。

 

お相撲さんのように腰を落として構え、壁に向かってぐっと押し出しながらアキレス腱を伸ばします。

 

片側を20秒ほどキープし、反対側も同じように伸ばしていきます。

 

このストレッチでは、脚の後ろ側や足首まわりがしっかり伸びている感覚を確認することが大切です。

ふくらはぎやアキレス腱が硬いと、立ったときの重心が崩れ、骨盤や背骨の姿勢にも影響します。

足元から姿勢を整えることで、全身をまっすぐ使いやすくなるでしょう。

 

ただし、痛みを我慢して強く伸ばす必要はありません。

成長期の子どもでは、関節や骨端線に過度な負担をかけないことが重要です。

息を止めず、ゆっくり呼吸しながら、気持ちよく伸びる範囲で取り組みましょう。

 

子どもが身長を伸ばすためにピラティスに取り組むメリット




ピラティスの価値は、身長を直接伸ばすことだけでは測れません。

成長期の子どもにとっては、姿勢、体幹、運動能力、集中力、安全な運動習慣を整える点にメリットがあります。

 

ここでは、子どもがピラティスに取り組むことで期待できる4つの変化を確認します。

 

猫背・スマホ首・骨盤の歪みが整い、健やかな成長をサポート

 

現代の子どもは、スマートフォン、タブレット、ゲーム、長時間の座学によって、猫背やスマホ首になりやすい環境にいます。

頭が前に出る姿勢が続くと、首や背中に負担がかかり、骨盤も後ろに倒れやすくなります。

ピラティスは、このような姿勢の崩れを整える運動として役立つでしょう。

 

ピラティスでは、背骨を一つずつ動かす感覚や、骨盤を安定させる感覚を学びます。

腹筋や背筋をただ強くするのではなく、体幹を使って姿勢を保つ練習をする点が特徴です。

子どもが自分の姿勢に気づけるようになると、日常生活でも背中を丸めっぱなしにしにくくなります。

 

姿勢が整うと、胸が開き、呼吸が深くなり、肩や腰への負担も減りやすくなります。

成長期の骨格は変化の途中にあるため、悪い姿勢が長く続くほど、体の使い方の癖も固定されやすいものです。

早い段階で姿勢を見直すことは、健やかな成長を支える土台作りにつながります。

 

ただし、ピラティスだけで身長の悩みがすべて解決するわけではありません。

成長曲線が大きく下がっている、思春期が早く進んでいる、同年代より明らかに伸びが少ない場合は、生活習慣だけで判断しないことが大切です。

姿勢改善と医学的な評価を分けて考えることが、後悔しない身長対策につながるでしょう。

 

参照:Archives of Rehabilitation Research and Clinical Translation

 

インナーマッスルが鍛えられ、スポーツのパフォーマンスが向上

 

ピラティスは、体の深い部分にある体幹の筋肉を使う運動です。

体幹が安定すると、腕や脚を動かすときの軸がぶれにくくなり、スポーツの動作もスムーズになります。

これは野球、サッカー、バスケットボール、陸上など、さまざまな競技に共通する土台です。

 

成長期の子どもは、身長が伸びる時期に体のバランスが変わりやすくなります。

急に手足が長くなると、以前と同じ感覚で走ったり投げたりしても、動きがぎこちなくなることがあります。

体幹を安定させる練習は、この変化に体を適応させる助けになるでしょう。

 

中学生野球選手を対象にした研究では、ピラティストレーニングによって体幹や下肢の筋力、筋肉量、左右差の改善が示されました。

体幹が安定すると、投球やスイングのときに力を効率よく伝えやすくなります。

また、左右の筋力バランスが整うことは、けがの予防にもつながるでしょう。

 

スポーツをしている子どもにとって、ピラティスは筋肉を大きくするための運動ではありません。

自分の体を思い通りに動かし、関節に余計な負担をかけず、力を効率よく使うための練習です。

身長を伸ばす目的だけでなく、成長期の運動能力を支える習慣として取り入れる価値があります。

 

参照:International Journal of Environmental Research and Public Health

 

自分の体に意識を向けることで、集中力や自己肯定感が高まる

 

ピラティスは、呼吸と動きを合わせながら、自分の体の感覚に意識を向ける運動です。

速く走る、重いものを持つ、競争に勝つといった運動とは違い、細かい動きを丁寧にコントロールする点が特徴です。

この過程は、子どもの集中力や自己肯定感にも良い影響を与える可能性があるでしょう。

 

子どもは、姿勢の癖や体の使い方を言葉で説明されても、すぐには理解できないことが少なくありません。

しかし、ピラティスで「お腹に力を入れる」「背骨を長くする」「息を吐きながら動く」といった感覚を体験すると、自分の体を客観的に捉えやすくなるでしょう。

自分で姿勢を直せた、動きをコントロールできたという体験は、小さな達成感になるでしょう。

 

また、身長に悩む子どもは、周囲との比較で自信を失うことがあります。

ピラティスは、他人と競うよりも、自分の体の変化に気づく運動です。

昨日より姿勢を保てた、呼吸がしやすくなった、動きが安定したという実感は、体への前向きな意識につながります。

 

身長対策では、数字だけを追うと親子で焦りやすくなります。

もちろん、成長曲線や骨年齢の確認は重要です。

それに加えて、子ども自身が体を大切に扱う感覚を持てることも、長く続けられる成長サポートの一部になるでしょう。

 

参照:Archives of Rehabilitation Research and Clinical Translation

 

関節や骨に過度な負担ウエイトなどをかけずに安全に運動できる

 

成長期の子どもが運動する際は、骨端線への過度な負担を避けることが大切です。

ピラティスは、自分の体重や軽いスプリング、マット上の動きを使うことが多く、重いバーベルを担ぐような運動とは性質が違います。

そのため、正しいフォームで行えば、関節や骨に強い圧縮負荷をかけずに体幹を鍛えやすい運動です。

 

子どもの筋力トレーニングそのものが、必ず身長を止めるわけではありません。

適切な計画と専門家の指導があれば、筋力や骨の強さを高めるメリットもあります。

一方で、体が成熟する前から最大重量に挑戦したり、フォームが崩れた状態で高負荷をかけたりすることは避けるべきです。

 

ピラティスでは、回数や負荷を競うよりも、動きの正確さを重視します。

この点は、成長期の子どもにとって大きなメリットです。

体幹、柔軟性、バランスを整えながら、安全に運動習慣を身につけられるでしょう。

 

ただし、痛みがある場合、側弯症などの診断を受けている場合、強い反り腰や腰痛がある場合は、自己判断で進めないほうが安心です。

身長を伸ばすための運動は、無理をして続けるほど良いわけではありません。

子どもの年齢、体格、運動歴、痛みの有無に合わせて、負荷を調整することが必要です。

 

参照:Clinical and Experimental Pediatrics

 

身長を伸ばすために子どもがピラティス(運動)を始める際の注意点


子どもがピラティスや筋力トレーニングを始めるときに大切なのは、成長期の骨を守りながら運動することです。

当院のYouTube動画でも、筋肉をつけること自体が身長を伸びにくくするとは考えにくく、むしろ健康的に運動することが大切だと解説しています。

問題は、運動そのものではなく、成長期の骨に合わない強すぎる負荷をかけることです。

 

成長期の骨には骨端線というやわらかい部分があります。

ここに過度な圧縮負荷や繰り返しの強い衝撃が加わると、痛みやけがの原因になる可能性があります。

バーベルやダンベルで自分の体重を大きく超えるような負荷を扱う場合は、フォーム、年齢、成熟度、指導環境を慎重に見る必要があるでしょう。

 

一方で、適切な子どものレジスタンストレーニングは、筋力や骨の健康に有益です。

大切なのは、最大重量を競うことではなく、正しいフォームを覚え、少しずつ負荷を上げ、痛みが出たら中止することです。

ピラティスのように自重や軽い抵抗を使う運動は、この点で成長期の子どもに取り入れやすい選択肢となります。

 

運動を始める際は、次の点を意識しましょう。

 
  • 痛みが出る動きは避ける
  • 呼吸を止めずに行う
  • 重さよりフォームを優先する
  • 成長期は高重量の反復を目的にしない
  • 疲労が強い日は休む
  • 姿勢が崩れる種目は無理に続けない

 

身長を伸ばしたい子どもにとって、運動は必要です。

しかし、強い負荷をかければ身長が伸びるわけではありません。

成長期には、睡眠、栄養、姿勢、適度な運動を整えながら、体に合った負荷で継続することが重要でしょう。

 

参照:Translational Pediatrics

 

サプリ以外にも!身長を伸ばしたいときに気を付けるべきこと



身長を伸ばしたいとき、サプリだけに頼る考え方はおすすめできません。

身長は、伸びるスピードと伸びる時間の掛け合わせで決まるため、食事、睡眠、思春期の進み方、医学的な評価を総合的に見る必要があります。

 

ここでは、食事、睡眠、身長先生式成長ホルモン治療®︎の3つを順番に解説します。

 

バランスの取れた食事

身長を伸ばすための食事では、まずタンパク質を十分に摂ることが大切です。

当院のYouTube動画でも、身長を伸ばすには「伸びるスピードを上げること」と「伸びる時間を増やすこと」が重要だと解説しました。

そのうえで、タンパク質、カルシウム、亜鉛、ビタミンDなどを偏りなく摂る必要があるでしょう。

 

 

タンパク質は、骨や筋肉、血液、ホルモンの材料です。

肉、魚、卵、牛乳などは、成長期の子どもにとって使いやすいタンパク源です。

動画内では、タンパク質摂取量と身長には明確な正の相関があること、牛乳を1日3杯飲む人と飲まない人で身長差が見られた研究、卵を1日2個食べる群のほうが身長が高かったデータが紹介されています。

 

ただし、タンパク質は一度に大量に摂ればよいわけではありません。

1回で吸収できる量には限りがあるため、朝、昼、夜に分けて摂ることが大切です。

目安として、1回20〜40g程度を食事の中で分散させる考え方が紹介されています。

 

 

カルシウムは骨の材料として重要です。

亜鉛は成長に関わる栄養素であり、ビタミンDは骨やカルシウム代謝を支える栄養素です。

特にビタミンDは、日照時間が短い季節や屋外活動が少ない子どもで不足しやすく、伸び率に影響する可能性があります。

 

一方で、カロリーだけが足りていても、必要な栄養素が不足している状態には注意が必要です。

動画内では、カロリーは足りているのにタンパク質などが不足する状態を、新型栄養失調として説明しています。

身長を伸ばしたいなら、量だけでなく、栄養の中身を見直す必要があるでしょう。

 

また、太りやすい子どもでは、肥満によって思春期が早く進み、伸びる時間が短くなる可能性があります。

牛乳を取り入れる場合でも、体格や体重の増え方によっては低脂肪や無脂肪を選ぶなど、個別の調整が必要です。

身長のための食事は、単にたくさん食べることではなく、その子に合った栄養設計をすることが重要です。

 

質の良い睡眠

 

睡眠は、身長を伸ばすために欠かせない生活習慣です。

成長ホルモンは、入眠後しばらくして訪れる深い眠りのタイミングで多く分泌されます。

夜更かしや不規則な生活リズムが続くと、成長に必要な睡眠環境が整いにくくなるでしょう。

 

厚生労働省の睡眠ガイドでは、小学生は9〜12時間、中学・高校生は8〜10時間の睡眠が推奨されています。

この時間を毎日確保するのは簡単ではありませんが、身長を伸ばしたい時期には優先度を上げて考えるべきです。

寝る時間が遅いまま朝だけ早く起きる生活では、睡眠時間が不足しやすくなります。

 

質の良い睡眠を作るには、寝る直前だけを整えても不十分です。

朝は太陽の光を浴び、朝食を摂り、日中に体を動かすことで、体内時計が整いやすくなります。

夜は強い光やスマートフォンの長時間使用を避け、眠りに入る準備を作ることが大切です。

 

ピラティスやストレッチは、日中の運動習慣としても役立ちます。

体を適度に動かし、姿勢を整え、呼吸を深めることは、夜のリラックスにもつながる可能性があります。

身長を伸ばすためには、栄養と同じくらい、睡眠を「成長の時間」として確保しましょう。

 

参照:厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」

 

身長先生式成長ホルモン治療

生活習慣を整えても、成長曲線の伸びが悪い、思春期が早い、骨年齢が進んでいるといった場合は、医学的な評価が必要です。

当院では、初回の来院は身長先生の身長診断®︎から始まります。

成長曲線、骨年齢、思春期の進み方、現在の伸び率を確認し、今後どの程度の伸びが見込めるかを整理します。

 

 

身長先生式成長ホルモン治療®︎は、単に成長ホルモンを使うだけの考え方ではありません。

動画内では、身長を「伸びるスピード」と「伸びる時間」の面積として捉え、複数のアプローチを組み合わせて最大化する考え方が説明されています。

治療の柱は、成長ホルモン治療、思春期コントロール、栄養補充療法です。

 

 

成長ホルモン治療は、伸びるスピードを上乗せするための治療となります。

思春期コントロールは、伸びる時間を確保するために検討する項目です。

栄養補充療法は、不足によって伸び率が下がる状態を防ぎ、成長環境を整える役割を担います。

 

身長先生式成長ホルモン治療の効果と症例

 

具体的な症例として、13歳9ヶ月、157.9cmで治療を開始したケースが紹介されました。

骨年齢は15歳相当で、最終身長の予測は158〜161.5cm程度と、非常に厳しい状況でした。

治療後は164.3cmまで到達し、年間伸び率は8.1cmとなり、165cm以上も目指せる段階に来ています。

 

 

このような結果は、誰にでも同じように起こると約束できるものではありません。

年齢、骨年齢、骨端線の状態、思春期の進み方、これまでの伸び率によって見通しは変わります。

しかし、身長の伸びに不安がある場合、生活習慣だけで様子を見るより、現在地を医学的に確認することが重要です。

 

ピラティスは姿勢や運動習慣を整える助けになります。

一方で、骨の成長そのものに関わる問題は、検査をしなければ判断できません。

身長を本気で伸ばしたい場合は、身長先生の身長診断®︎で成長の余地を確認し、必要に応じて身長先生式成長ホルモン治療®︎を検討する流れになります。

 

 

ピラティスで身長は伸びるのかに関するよくある質問


ピラティスで大人の身長も伸びるのか、逆に身長が縮むことはないのか、ぶら下がり運動と何が違うのかと疑問に感じる方もいるでしょう。

身長に関する運動は、骨が伸びる話と姿勢が変わる話が混ざりやすい分野です。

 

ここでは、よくある3つの質問に分けて、誤解しやすい点を整理します。

 

大人でも身長は伸びますか?

 

大人の場合、骨端線が閉じているため、骨自体が成長して身長が伸びることは基本的にありません。

そのため、大人がピラティスで「身長が伸びた」と感じる場合は、骨が長くなったのではなく、姿勢が整って本来の身長が出たと考えるのが自然です。

猫背や反り腰、首の前傾が改善すると、測定上の身長が少し高くなることもあるでしょう。

 

高齢者を対象にした姿勢改善エクササイズの研究では、運動直後に立位身長が平均約3.5cm増えたと報告されました。

これは、背骨や筋肉の状態が身長測定に大きく影響することを示す結果です。

大人でも、姿勢の崩れが強い人ほど、ピラティスによる見かけ上の変化を感じやすいかもしれません。

 

ただし、大人になってから骨そのものを伸ばすことはできません。

「大人でも身長が伸びる」という表現を見るときは、姿勢改善による変化なのか、骨の成長を意味しているのかを区別しましょう。

ピラティスは大人にとっても、姿勢、呼吸、柔軟性、腰や肩の負担を整える運動として有用です。

 

参照:Sports

 

ピラティスをして身長が縮むことはありますか?

 

正しいフォームで無理なく行う限り、ピラティスによって身長が縮むことは基本的に考えにくいです。

むしろ、背骨の柔軟性を高め、姿勢を支える筋肉を整えることで、姿勢の崩れによる身長低下を防ぐ方向に働く可能性があります。

問題になるのは、痛みを我慢したり、反りすぎたり、首や腰に負担をかけたまま続けたりする場合です。

 

ピラティスは、背骨を動かす運動が多い一方で、正しい位置でコントロールすることを重視します。

そのため、自己流で強く伸ばすより、最初は基本の姿勢や呼吸を丁寧に覚えることが大切です。

子どもの場合は、成長期の骨や関節に配慮し、痛みがある動きは避けましょう。

 

また、身長は1日の中でも変動します。

朝は背骨の椎間板に水分が多く、夜は重力の影響で少し低く測られることがあります。

ピラティス後の数値だけで一喜一憂するのではなく、同じ条件で測定し、長期的な成長曲線を見ることが必要です。

 

参照:BMC Sports Science, Medicine and Rehabilitation

 

ぶら下がり運動で身長は伸びますか?

 

ぶら下がり運動で骨そのものが伸びることはありません。

ぶら下がると、重力で圧迫されていた背骨が一時的に伸び、身長が少し高く測られることがあります。

しかし、これは一時的な除圧効果であり、時間が経てば元に戻ることが多いでしょう。

 

ぶら下がり運動は、ただ体を引っ張る動きです。

一方で、ピラティスは背骨の位置、体幹の安定、呼吸、骨盤のコントロールを組み合わせて姿勢を整えます。

身長の見え方を改善したいなら、単に伸ばすだけでなく、まっすぐ立てる体の使い方を学ぶことが重要です。

 

また、側弯症など背骨に問題がある場合、自己流のぶら下がりが必ず良いとは限りません。

研究では、単純なぶら下がり運動が脊柱の回旋角度を一時的に悪化させる可能性も示されています。

背骨の健康を考えるなら、体の状態に合った運動を選ぶことが大切です。

 

参照:Healthcare

 

まとめ

 

ピラティスで身長が伸びるといっても、骨そのものが直接伸びるわけではありません。

期待できるのは、猫背やスマホ首、骨盤の歪みが整うことで、本来の身長が引き出される変化です。

姿勢の崩れが強い場合は、測定上の身長が1〜3cmほど変わる可能性もあります。

 

一方で、子どもの骨が本当に伸びるかどうかは、骨端線、骨年齢、思春期の進み方、成長曲線によって決まります。

ピラティスは、姿勢、体幹、呼吸、運動習慣を整える点で有用ですが、身長治療そのものの代わりにはなりません。

身長を伸ばしたい場合は、食事、睡眠、運動、医学的評価を総合的に考える必要があります。

 

特に、成長期にはタンパク質、カルシウム、亜鉛、ビタミンDなどの栄養を偏りなく摂ることが重要です。

小学生は9〜12時間、中学・高校生は8〜10時間の睡眠を目標にし、深い眠りを確保できる生活リズムを整えましょう。

運動では、重いウエイトを無理に扱うより、ピラティスやストレッチのように正しいフォームで体を使う習慣が大切です。

 

もし、同年代より身長の伸びが遅い、急に伸び率が落ちた、思春期が早く進んでいる気がする場合は、自己判断で様子を見続けないほうが良いでしょう。

当院では、初回の来院時に身長先生の身長診断®︎から始め、成長曲線や骨年齢をもとに現在地を確認します。

必要に応じて、身長先生式成長ホルモン治療®︎など、その子に合った選択肢をご提案しています。

 

ピラティスは、身長を伸ばすための土台作りとして役立つ運動です。

しかし、骨の成長のチャンスは限られています。

姿勢を整えながら、今どれくらい伸びる余地があるのかを正しく確認することが、将来の身長差につながる第一歩です。

 

 

 

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監修者

 

 

 

 

 

 

 

院長 (全日出勤)

田邊 雄 (たなべ ゆう)

 

経歴

2011年 金沢医科大学卒業

2018年 日本整形外科学会認定整形外科専門医取得

2018年 順天堂大学博士号取得

2020年 東京神田整形外科クリニック開業

ベンベン先生、身長先生の詳細はコチラ!

 

 

 

 

 

 

 

再生医療リードドクター (毎週月曜日、第1・3・5土曜日勤務)

横田 直正 (よこた なおまさ)

 

経歴

平成11年3月          国立浜松医科大学医学部卒業 

平成11年4月~平成18年12月     東京大学医学部整形外科在籍 

平成11年5月~平成11年12月   東京大学医学部付属病院整形外科

平成12年1月~平成12年6月    東京逓信病院麻酔科

平成12年7月~平成13年6月    三楽病院整形外科

平成13年7月~平成14年12月   都立広尾病院整形外科

平成15年1月~平成16年6月     東芝林間病院整形外科

平成16年7月~平成17年9月     多摩北部医療センター整形外科

平成17年10月~平成18年9月   都立墨東病院リウマチ膠原病科

平成18年10月~平成19年12月    東京逓信病院整形外科

平成19年7月~平成27年2月     太秦病院整形外科リウマチ科

平成27年3月~平成29年3月    富士見病院整形外科

平成28年6月~平成29年3月   東京ひざ関節症クリニック銀座(院長)

平成29年4月~令和3年4月      東京ひざ関節症クリニック新宿(院長)

令和3年5月~           総合クリニックドクターランド、新山手病院など

 

 

 

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