ミロを飲むと子どもの身長が伸びる?身長先生が真相を解説 | 低身長治療・再生医療なら東京神田整形外科クリニック
「子どもにミロを飲ませれば、本当に身長が伸びるの?」と気になっている保護者の方も多いかもしれません。
結論として、ミロだけで身長が伸びるとはいえませんが、成長期に必要な栄養を補う飲み物として役立ちます。
この記事では、ミロの栄養素と骨の成長との関係、食事・睡眠・運動、身長治療について解説します。
ミロを飲むと子どもの身長は伸びるのか【結論】
ミロと身長の関係を考えるときは、飲み物そのものの効果と、成長に必要な栄養を補う働きを分けて捉える必要があります。
まずは、ミロを飲めば身長が伸びるのかという疑問への答えと、遺伝以外に身長へ関わる要素を見ていきましょう。
ミロを飲むと身長が伸びるのか
ミロを飲むだけで、子どもの身長が直接伸びると断言できる根拠はありません。
身長は、骨の端にある成長軟骨で新しい骨がつくられ、骨が縦方向へ長くなることで伸びます。
この過程には遺伝的な要因だけでなく、ホルモン、栄養状態、睡眠、運動、病気の有無など、複数の条件が関係します。
そのため、特定の飲み物を加えるだけで、成長の仕組み全体を置き換えることはできません。
「ミロを飲んで身長が伸びた」という体験談があっても、同じ時期に自然な成長スパートが来た可能性や、食事・睡眠などの生活習慣が改善した可能性を区別する必要があります。
飲み始める前後で身長が伸びても、それだけでミロが原因だったとは判断できないのです。
一方、ミロにはカルシウム、鉄、ビタミンD、ビタミンB群、ビタミンCなどが含まれています。
これらは骨の材料、カルシウムの利用、血液による酸素運搬、エネルギー代謝など、成長を支える体の働きに関わる栄養素です。
普段の食事で不足している栄養素を補えれば、健やかに成長するための土台づくりには役立つでしょう。
重要なのは、ミロを「飲めば背が伸びる薬」ではなく、「食事を補助する飲み物」と位置づけることです。
牛乳に溶かす場合は牛乳由来のたんぱく質とカルシウムも摂れますが、飲料だけで肉、魚、卵、野菜、主食などの役割をすべて担うことはできません。
1日の食事全体を確認し、不足を補う目的で無理なく取り入れるのが適切です。
また、ミロには糖質も含まれます。
飲む量や時間帯によっては、食事が入らなくなったり、摂取エネルギーが必要以上に増えたりするかもしれません。
商品表示に従った量を基本とし、成長のためだからと何杯も追加する考え方は避けましょう。
つまり、ミロは身長を単独で伸ばすものではないものの、栄養不足を補う選択肢にはなります。
身長の伸びを考える際は、飲んでいるかどうかだけでなく、成長曲線、食事量、睡眠時間、運動習慣を合わせて評価することが大切です。
参照:Children
遺伝だけではない身長を伸ばす要素
身長は遺伝の影響を一部受けますが、遺伝だけで最終身長が完全に決まるわけではありません。
当院のYouTube動画でも、両親の身長と子どもの身長には関係がある一方、同じ両親から生まれた兄弟姉妹でも身長差が生じることを解説しています。
遺伝は出発点を考える材料の1つであり、将来を確定する数字ではないのです。
身長に関わる代表的な要素は、次のとおりです。
- 年齢と性別に応じた成長の時期
- 十分なエネルギーと栄養素を含む食事
- 年齢に合った睡眠時間と安定した生活リズム
- 骨や筋肉に適度な刺激を与える運動
- 成長ホルモンや甲状腺ホルモンなどの状態
- 慢性疾患、消化吸収の問題、強いストレスの有無
とくに成長スパートの時期は、同じ年齢でも個人差があります。
男の子では11〜13歳頃に大きく伸びる時期を迎えることが多いものの、早く始まる子も遅く始まる子もいます。
一時点の身長だけを見て、「遺伝だから仕方がない」「まだそのうち伸びる」と決めるのは正確ではありません。
家庭で確認したいのは、何cmあるかだけでなく、1年間に何cm伸びたかです。
母子健康手帳や学校健診の記録を成長曲線に並べると、これまでと比べて伸び方が鈍っていないかを把握しやすくなります。
同年代の平均から離れていく場合や、急に伸びが止まったように見える場合は、生活習慣以外の要因も考える必要があるでしょう。
ミロを取り入れる場合も、遺伝への不安を飲み物だけで解決しようとしないことが重要です。
食事、睡眠、運動を整えながら、定期的に身長を測り、伸び率を確かめることが現実的な対応となります。
ミロに含まれる子どもの身長を伸ばす効果のある栄養素
ミロには、成長期の骨や全身の働きを支える複数の栄養素が含まれます。
ただし、どの栄養素も多く摂るほど身長が伸びるわけではなく、不足を防ぎながら食事全体のバランスを整えることが基本です。
カルシウム:骨そのものをつくる主成分(1杯225mg・牛乳で約395mg)
カルシウムは骨の主要な無機成分であり、成長期の骨づくりに欠かせません。
最大骨量の半分以上は10代に獲得されるとされるため、子どもの時期にカルシウム不足を避けることには大きな意味があります。
将来の骨の健康という視点でも、成長期は重要な期間です。
ミロ1杯にはカルシウム225mgが含まれ、牛乳150mlに溶かすと合計約395mgを摂取できます。
牛乳を使うことでカルシウムだけでなく、たんぱく質やエネルギーも加わります。
朝食の品数が少ない子どもや乳製品をあまり摂らない子どもには、補助的な選択肢となるでしょう。
ただし、カルシウムの役割は骨を太く丈夫にすることであり、カルシウムだけが骨を縦に伸ばすわけではありません。
家づくりに例えるなら、カルシウムは重要な建材ですが、建材だけでは家は完成しないという関係です。
たんぱく質、ビタミンD、十分なエネルギー、ホルモンなどもそろって初めて、骨の成長を支えられます。
カルシウムが足りない子どもへの補給で骨密度がわずかに改善しても、効果が一時的だった研究もあります。
乳製品や小魚など日常の食品から継続して摂ることを基本にし、ミロは不足を補う位置づけにしましょう。
アレルギーや乳糖不耐症がある場合は、牛乳に溶かす方法が適さないこともあるため、個別の確認が必要です。
参照:The Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism
ビタミンD:カルシウムの吸収を促進し、骨の形成を助ける(2.1μg)
ビタミンDは、腸からのカルシウム吸収を助け、骨の形成を支える栄養素です。
カルシウムを十分に摂っていても、体内で適切に利用できなければ骨づくりは円滑に進みません。
ミロ1杯に含まれる2.1μgのビタミンDは、カルシウムと一緒に摂れる点に特徴があります。
子どもを対象にした観察研究では、血中ビタミンD濃度が高いほど、1年間の身長の伸びが大きい傾向が示されました。
血中濃度が10nmol/L高くなるごとに、年間成長速度が0.15cm高いという関連も報告されています。
また、血中濃度が高いほど低骨密度のリスクが低い傾向も認められました。
ただし、これは関連を調べた研究であり、ミロやビタミンDを摂れば必ずその分だけ背が伸びるという意味ではありません。
日光を浴びる時間、屋外活動、食事、体格、季節なども血中濃度と成長に関係します。
数値をそのまま個人の効果予測に使うことはできない点に注意が必要です。
ビタミンDは魚、卵などにも含まれ、日光を浴びることで皮膚でもつくられます。
食事と適度な屋外活動を基本とし、ミロは複数ある供給源の1つとして考えましょう。
サプリメントを併用するときは、過剰摂取を避けるために年齢別の摂取量を確認する必要があります。
たんぱく質:骨の土台(コラーゲン)と成長ホルモンの材料(牛乳と合わせて約6g)
たんぱく質は、骨の土台となるコラーゲン、筋肉、内臓、血液、ホルモンなどをつくる材料です。
骨はカルシウムだけの塊ではなく、たんぱく質でできた枠組みにミネラルが蓄えられて強さを保っています。
成長期に不足を避けるべき基本的な栄養素といえるでしょう。
ミロを牛乳に溶かすと、合わせて約6gのたんぱく質を摂取できます。
朝食がパンだけになりがちな場合、牛乳でつくったミロを添えると、たんぱく質を加えられます。
それでも1日の必要量をすべて賄えるわけではないため、肉、魚、卵、乳製品などを各食事に分けて摂ることが大切です。
先進国の子どもや青少年では、たんぱく質摂取量が推奨量の2〜3倍に達することも報告されています。
したがって、身長のためにプロテインや高たんぱく食品を際限なく追加する考え方は適切ではありません。
食事量が少なく不足している子どもと、すでに十分摂れている子どもでは、追加する意味が異なります。
また、高たんぱく質の食品だけに偏ると、主食から得るエネルギーや野菜・果物から得る栄養素が不足することがあります。
成長には材料だけでなく、その材料を使うためのエネルギーも必要です。
身長を伸ばす目的では、単一栄養素の量より、必要量を満たす食事全体を優先しましょう。
参照:Nutrients
鉄:全身に酸素を運び、成長期の体づくりを支える(3.2mg)
鉄は、赤血球中のヘモグロビンをつくり、全身へ酸素を運ぶために必要です。
体が大きくなり血液量も増える成長期は、鉄の必要量が増える時期です。
ミロ1杯に含まれる3.2mgの鉄は、日々の食事で不足しがちな鉄を補う助けになるでしょう。
慢性的な貧血は、乳児期から思春期までの身長の伸びに悪影響を及ぼす可能性があります。
鉄欠乏性貧血の子どもへ適切な治療をした研究では、成長に関わる因子の分泌が増え、追いつき成長が促された例も報告されました。
この結果が示すのは、鉄を多く摂れば身長が上乗せされるということではなく、欠乏を治すことが正常な成長を取り戻す助けになるという点です。
顔色が悪い、疲れやすい、集中しづらい、息切れがあるといった症状が続く場合は、飲料だけで対応せず、医療機関で原因を確認しましょう。
貧血には鉄不足以外の原因もあります。
血液検査で不足が確認されていない子どもへ鉄剤を一律に使うことにはリスクがあるため、自己判断の投薬は避けてください。
食事では、赤身の肉や魚などの鉄を含む食品と、ビタミンCを含む野菜や果物を組み合わせる方法があります。
ミロは手軽ですが、食材ごとの栄養や食べる経験まで置き換えるものではありません。
毎日の献立の中に位置づけることが大切でしょう。
参照:Indian Journal of Endocrinology and Metabolism
ビタミンB群(B2・B6・B12・ナイアシン):食べたものをエネルギーに変える
ビタミンB群は、食事から摂った炭水化物、脂質、たんぱく質を体内で利用する過程を支えます。
成長期には体を維持するだけでなく、新しい組織をつくり、学校生活や運動に使うエネルギーも必要です。
材料となる食事を効率よく使ううえで、ビタミンB群は欠かせません。
ミロにはB2、B6、B12、ナイアシンが含まれます。
B6はアミノ酸の代謝、B12は血液や神経の働きなどに関係し、子どもの正常な発育を支えます。
複数の栄養素を一度に補える点は、ミロの使いやすさの1つでしょう。
ただし、ビタミンB群がエネルギーを生み出すという表現は、ビタミン自体がカロリーになるという意味ではありません。
実際のエネルギー源は主に炭水化物や脂質であり、たんぱく質も状況に応じて使われます。
主食や主菜を十分に食べず、ミロだけを飲んでも、成長に必要なエネルギーは確保できない可能性があります。
水に溶けやすいビタミンでも、サプリメントによる大量摂取が常に安全とは限りません。
通常の食品と商品表示に沿ったミロの摂取を基本にし、複数のサプリメントを重ねる場合は成分量を確認しましょう。
不足を防ぐことと、必要以上に摂ることは別です。
参照:Nutrients
ビタミンC:骨をつくるコラーゲンの生成に関わる(15mg)
ビタミンCは、骨の土台となるコラーゲンがつくられる過程に必要です。
骨をつくる細胞の分化や増殖にも関係し、骨の基質を健やかに保つ役割が研究されてきました。
ミロ1杯には15mgが含まれ、骨づくりに関わる栄養素を補うことができます。
重いビタミンC欠乏では、骨の痛みや成長の阻害が起こることがあります。
一方、通常の食生活を送る子どもが、必要量を超えてビタミンCを摄れば、その分だけ身長が伸びるという根拠はありません。
ここでも重要なのは、欠乏を防ぐという考え方です。
ビタミンCは果物、野菜、いも類などにも含まれます。
これらの食品は食物繊維やほかの栄養素も同時に摂れるため、ミロを飲んでいるから野菜や果物を省いてよいわけではありません。
色の異なる食品を組み合わせれば、食事全体の栄養バランスも整えやすいでしょう。
また、ビタミンCには植物性食品に含まれる鉄の吸収を助ける働きもあります。
栄養素は単独で働くのではなく、互いに関係しながら体を支えるものです。
ミロに複数の栄養素が含まれる利点を理解しつつ、日常の食事を中心に考えましょう。
参照:Journal of Bone and Mineral Research
ミロ以外に!子どもの身長を伸ばすためにできること
身長の伸びを支える生活習慣は、ミロを飲むことだけでは完成しません。
栄養、睡眠、運動の3つを別々に考えず、毎日の生活の中で無理なく続けることが重要です。
バランスの取れた食事
成長期の食事では、たんぱく質、カルシウム、亜鉛、ビタミンDなどを含む多様な食品を摂ることが大切です。
当院のYouTube動画でも、身長のために特定の食品へ偏るのではなく、成長の材料とエネルギーを十分に確保する必要性を解説しています。
とくにたんぱく質は、骨の土台、筋肉、血液、ホルモンなどの材料です。
しかし、材料があっても総摂取エネルギーが少なければ、たんぱく質が体づくりよりエネルギーとして使われることもあります。
主食、主菜、副菜をそろえ、年齢と活動量に合う量を食べることが基本です。
カルシウムは乳製品や小魚、ビタミンDは魚や卵、亜鉛は肉や魚介類などから摂取できるでしょう。
1食で完璧にそろえる必要はありません。
朝食が少なかった日は昼食や夕食で補うなど、1日から数日の単位で全体を整えると続けやすいでしょう。
食が細い子どもでは、大きな皿を前にすると負担を感じる場合があります。
少量でもエネルギーと栄養を摂りやすい料理を選び、間食を小さな食事として活用する方法が考えられます。
ミロを使うなら、食事の直前に大量に飲んで満腹になるより、朝食や補食の一部として量を調整するほうがよいでしょう。
一方、体重が急速に増えている子どもでは、甘い飲み物を日常的に追加すると摂取エネルギーが過剰になる可能性があります。
身長だけでなく体重の推移も成長曲線で確認し、体格に合う取り入れ方を考えてください。
成長のための食事は、多ければ多いほどよいわけではありません。
家庭では、1回の献立より次の習慣を確認すると実践的です。
- 朝食を抜かず、主食とたんぱく質を組み合わせる
- 主菜を肉だけに偏らせず、魚や卵も取り入れる
- 乳製品などでカルシウム源を確保する
- 野菜や果物を通じてビタミン類を摂る
- 極端な好き嫌いや食事制限が続く場合は専門家へ相談する
身長を伸ばす目的で、大豆食品や大豆由来成分を積極的・過剰に摂ることはおすすめしていません。
通常の食事に含まれる大豆食品を一律に禁止する必要はありませんが、「背を伸ばす食品」として量を増やすのは避けましょう。
食事は1日で結果が出る対策ではなく、成長期を通じて体の材料を安定して供給する習慣です。
ミロを取り入れる場合も、食卓全体の不足を点検したうえで使うと、その役割が明確になります。
質の良い睡眠
睡眠は、子どもの脳と体の成長を支える重要な生活習慣です。
身長との関係だけでなく、心身の休息、学習、感情の安定、食欲の調整にも関わります。
まずは年齢に合った睡眠時間を継続して確保することが大切です。
厚生労働省の睡眠ガイドでは、小学生は9〜12時間、中学生・高校生は8〜10時間を参考に睡眠時間を確保するよう示しています。
たとえば朝6時30分に起きる小学生が9時間眠るには、遅くとも21時30分頃には眠り始める必要があります。
起床時刻から逆算し、入浴、宿題、デジタル機器を終える時刻を決めると実行しやすくなるでしょう。
成長ホルモンは睡眠中に分泌され、入眠後に現れる深い睡眠と深く関係します。
ただし、「22時までに寝れば伸びる」という1つの時刻だけで決まるわけではありません。
必要な睡眠時間を満たし、寝付きと睡眠の質を整え、毎日のリズムを安定させることが重要です。
思春期になると、体内時計の変化によって眠くなる時刻が遅れやすくなります。
本人の意志だけの問題と決めつけず、朝に光を浴びる、朝食を摂る、休日も起床時刻を大きくずらさないといった環境づくりが必要です。
夜の明るい照明やデジタル機器は寝付きを遅らせやすいため、就寝前は使用を控えましょう。
就寝前1時間以内の激しい運動も、体を興奮させて眠りを妨げる可能性があります。
運動自体は日中におこない、夜は照明を落として静かに過ごす流れがおすすめです。
いびき、睡眠中の呼吸停止、強い日中の眠気がある場合は、睡眠時間だけでなく睡眠を妨げる病気の確認も必要でしょう。
十分な睡眠は、特定の飲料やサプリメントで代替できません。
ミロを夜に飲む習慣がある場合も、歯磨き、摂取エネルギー、就寝直前の飲食による負担を考え、子どもに合う時間帯へ調整してください。
参照:厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」
適度な運動
適度な運動は、骨や筋肉へ刺激を与え、食欲や睡眠のリズムを整えるために役立ちます。
成長ホルモンは運動後にも分泌されるため、日常的に体を動かすことは成長を支える生活習慣の1つです。
運動と聞くと、バスケットボールやバレーボールなら身長が伸びると考える方もいます。
しかし、競技を選ぶだけで骨が長くなるとはいえません。
背の高い選手が集まりやすい競技特性と、その競技が身長を伸ばした効果は分けて考える必要があります。
大切なのは、特定競技に限定せず、子どもが継続して体を動かすことです。
走る、跳ぶ、投げる、遊具で遊ぶ、自転車に乗るなど、多様な動きを組み合わせると、骨と筋肉へさまざまな刺激が加わります。
運動が苦手な子どもは、短い外遊びや歩く時間から始めても構いません。
動画では、短時間より60分程度以上体を動かした場合に、成長ホルモン分泌が高くなるデータを紹介しています。
ただし、1回長く運動すれば、その分だけ身長が伸びるという意味ではありません。
日常の活動量、疲労、栄養、睡眠を含めて考え、無理なく続けることが重要です。
運動量が多いジュニアアスリートでは、消費したエネルギーに食事が追いつかないことがあります。
慢性的なエネルギー不足は成長の妨げになり得るため、練習量だけを増やさず、食事と休養も増やしてください。
痛みや疲労が続くときは休養を優先しましょう。
また、発育段階に合わない高負荷の筋力トレーニングを自己流で続けるのは避けるべきです。
正しいフォーム、適切な負荷、十分な休息が守られているかを確認する必要があります。
運動は追い込むほどよいのではなく、健やかに続けられる範囲が適切です。
子どもの身長を伸ばしたいときに検討できる身長先生式成長ホルモン治療
生活習慣を整えても身長の伸びが気になる場合は、現在の成長段階を医学的に評価する選択肢があります。
治療を先に決めるのではなく、成長曲線や骨の成熟度などを確認し、まだ伸びる可能性があるかを見極めることが出発点です。
身長先生式成長ホルモン治療とは
身長先生式成長ホルモン治療®︎は、子どもの成長状態を評価したうえで、成長ホルモンを用いて身長の伸びを支える当院の治療です。
成長ホルモンは、骨の成長軟骨へ働きかける因子の産生を促し、骨が縦方向へ伸びる過程に関係します。
不足している栄養素を補う飲み物とは、作用も目的も異なります。
治療は、誰にでも同じ内容をおこなえば同じ結果になるものではありません。
年齢、現在の身長、これまでの成長速度、思春期の進み具合、骨年齢、血液検査の結果、予測される最終身長などを総合して検討します。
骨端線が閉じて骨の成長がほぼ終わってからでは、骨を縦に伸ばす効果は期待できないため、開始時期の判断が重要です。
当院では、初回の来院は身長先生の身長診断®︎から始まります。
診断では、単に同年代の平均身長と比べるだけでなく、過去の記録から伸び率を確かめ、今後の成長可能性を評価します。
「低いか高いか」ではなく、「この子にどれほど伸びる時間と余地が残っているか」を確認するためです。
その結果、治療の適応や期待できる範囲、通院や検査の必要性、費用、負担を説明し、家庭と相談しながら方針を決めます。
成長ホルモン治療には継続的な投与と経過観察が必要であり、身長の変化だけでなく体調や検査値も確認します。
治療中も、食事、睡眠、運動が不要になるわけではありません。
当院では、将来予測される最終身長から+15cmを目標として検討する場合があります。
これはすべての子どもに+15cmを保証する表現ではなく、開始時期や体の反応によって結果は異なります。
期待値と限界の両方を理解したうえで、個別に判断することが欠かせません。
ミロを飲んでいても伸び率が低い、同年代との差が広がっている、思春期が早く進んでいるように見えるといった場合は、飲み物の種類を変え続けるだけでは原因を判断できません。
成長には時間の制約があるため、気になる段階で客観的なデータを確認することが重要でしょう。
身長先生式成長ホルモン治療は何センチ伸びる?【症例紹介】
動画では、12歳から身長先生式成長ホルモン治療®︎に取り組み、身長が15cm伸びた症例を紹介しています。
まず理解しておきたいのは、これは実際の1症例であり、同じ年齢で治療を始めたすべての子どもに同じ結果が出るという意味ではない点です。
症例を見るときは「15cm」という結果だけでなく、治療開始時の身長、骨年齢、思春期の段階、治療期間、途中の伸び率を合わせて確認する必要があります。
子どもは治療を受けなくても自然に伸びる時期があるため、総伸長量のすべてを治療だけの効果として切り分けることはできません。
治療前の予測と実際の経過を比較して評価することが大切です。
また、開始年齢が同じでも、骨の成熟度は一人ひとり異なるものです。
暦年齢が12歳でも、成長軟骨が十分残っている子どもと、思春期が進んで残された期間が短い子どもでは、期待できる伸びが変わるでしょう。
だからこそ、症例の数字を自己判断の基準にせず、最初に身長先生の身長診断®︎で現在地を確かめる必要があります。
治療中は、一定期間ごとに身長を同じ条件で測定し、成長速度の変化を追っていきます。
期待した反応が得られているかだけでなく、安全性や治療を続ける意味も定期的な見直しが必要です。
日々の注射や通院を含む治療の負担について、子ども本人の理解を得ることも欠かせません。
この症例から読み取るべきことは、12歳なら必ず15cm伸びるという単純な公式ではなく、成長できる時期に適切な評価と治療をおこなう重要性です。
過去の身長記録を持参すれば、これまでの伸び率を詳しく確認できます。
ミロは子どもの身長を伸ばすのかに関するよくある質問
「大人になってからミロを飲んでも背は伸びる?」「プロテインとミロはどちらがよい?」「毎日飲み続けても大丈夫?」と疑問に思う方もいるでしょう。
飲み物や栄養補助食品の効果を考えるときは、成長段階と普段の食事を分けて確認することが重要です。
ここでは、ミロと身長についてよく寄せられる3つの質問にお答えします。
ミロを飲むと大人の身長も伸びますか?
大人がミロを飲んでも、閉じた骨端線が再び開いて骨が縦に伸びることはありません。
長い骨は、骨の端にある成長軟骨で軟骨細胞が増え、それが骨へ置き換わることで長くなります。
思春期の後半に骨端線が閉鎖すると、この仕組みによる身長の伸びは最終的に止まります。
朝と夜で身長を測ると差が出ることはありますが、これは背骨の間にある椎間板などが日中の重力で圧迫される影響です。
睡眠後に少し戻る一時的な変化であり、骨が長くなったわけではありません。
姿勢を整えて見た目の身長が変わる場合も、骨の成長とは区別する必要があります。
ただし、ミロに含まれるカルシウム、鉄、ビタミンDなどは、大人の健康維持にも関わります。
食生活で不足している場合に栄養を補うことには意味がありますが、体重や血糖、ほかの食品とのバランスを考えて量を決めましょう。
「大人の身長を伸ばすため」ではなく、「日々の栄養を補うため」という目的が適切です。
成人しているかどうかだけで骨端線の状態を一律に判断することはできません。
一方、身長の伸びがほぼ止まった成人に対し、飲料で骨を伸ばせると期待させる情報には医学的な根拠がありません。
参照:Annals of Pediatric Endocrinology & Metabolism
プロテインを飲むと身長は伸びますか?
プロテインを飲むだけで身長が伸びるとはいえません。
プロテインはたんぱく質を補う食品であり、食事で不足している場合には体づくりを支えます。
すでに必要量を摂れている子どもが追加しても、身長をさらに上乗せする効果は確認されていません。
低所得国の子どもを対象とした複数の介入研究をまとめた報告でも、地域でおこなったたんぱく質補給に一貫した成長促進効果は認められませんでした。
もとの食事ですでに足りていた可能性や、補助食品が通常の食事と置き換わり、総摂取量が増えなかった可能性も指摘されました。
この結果からも、追加量だけでなく食事全体を見る必要がわかるでしょう。
運動量が多い子ども、食が細い子ども、食物アレルギーで食品が限られる子どもなどは、不足を補う手段としてプロテインが役立つ場合もあります。
一方で、プロテインで満腹になり、主食や野菜を食べられなくなれば逆効果になり得ます。
腎臓などの病気がある場合は、医師の指示なく高たんぱく食へ変更しないでください。
ミロとプロテインは目的が異なります。
ミロはカルシウム、鉄、ビタミン類などを含む大麦飲料であり、一般的なプロテイン製品はたんぱく質補給が中心です。
優劣で決めるのではなく、食事記録から何が不足しているかを確認して選びましょう。
毎日ミロを飲むとどんな効果がありますか?
毎日ミロを飲むと、商品に含まれるカルシウム、鉄、ビタミンD、ビタミンB群、ビタミンCなどを継続して補えます。
ネスレ日本は、ミロを1日の活動に必要な栄養と成長のための栄養を支える大麦飲料として紹介しています。
朝食や補食に取り入れれば、食事だけでは不足しやすい栄養素を補う助けになるでしょう。
ただし、期待できるのは栄養補給であり、飲み続ければ必ず身長が伸びるという効果ではありません。
子どもの身長は複数の要因で変化し、ミロを飲んでいる期間に伸びても因果関係は証明できません。
身長の変化は、同じ条件で定期的に測り、成長曲線で確認してください。
毎日飲む場合は、1回量、溶かす飲み物、飲む時間を確認します。
牛乳に溶かせばたんぱく質とカルシウムを追加できますが、牛乳のエネルギーも加わります。
食事の直前に飲んで主食や主菜が入らなくなるなら、量を減らすか補食へ移す工夫が必要です。
また、ミロを飲んだ後は歯の健康にも配慮しましょう。
就寝直前に飲んだまま歯磨きをせず眠る習慣は避けてください。
アレルギー、持病、食事制限がある場合は、原材料表示を確認し、必要に応じて医師や管理栄養士へ相談することが大切です。
毎日のミロは、食事、睡眠、運動が整って初めて成長を支える生活の一部になります。
飲んでいることを安心材料にして食事を省くのではなく、足りない部分を補うために使いましょう。
参照:ネスレ日本公式サイト「ミロの栄養素」
まとめ
ミロを飲むだけで子どもの身長が直接伸びるとはいえませんが、カルシウム、鉄、ビタミンD、ビタミンB群、ビタミンCなど、成長期に必要な栄養素を補う飲み物として役立ちます。
牛乳に溶かせば、たんぱく質とカルシウムも加えられるでしょう。
一方、身長は遺伝の影響を一部受けるほか、成長の時期、食事、睡眠、運動、ホルモン、病気など多くの要因で決まります。
ミロを食事の代わりにせず、主食・主菜・副菜をそろえ、小学生は9〜12時間、中学生・高校生は8〜10時間の睡眠を目安にし、日中は無理のない運動を続けてください。
同じ条件で身長を測り、成長曲線で1年間の伸びを確認することも大切です。
伸び率が下がった、同年代との差が広がった、思春期が早いと感じる場合は、飲料だけで様子を見続けないようにしましょう。
当院では初回の来院時に身長先生の身長診断®︎から始め、成長記録や骨の成熟度などから今後の可能性を評価しています。
「身長を伸ばしたいけど、東京まで通うのは難しい…」
大阪・名古屋などにお住まいの方でも、身長先生式成長ホルモン治療を受けられるようになりました。
遠方で治療を諦めていた方も、無理なく通院いただけますので、まずはお気軽にご相談ください。
監修者

院長 (全日出勤)
田邊 雄 (たなべ ゆう)
経歴
2011年 金沢医科大学卒業
2018年 日本整形外科学会認定整形外科専門医取得
2018年 順天堂大学博士号取得
2020年 東京神田整形外科クリニック開業

再生医療リードドクター (毎週月曜日、第1・3・5土曜日勤務)
横田 直正 (よこた なおまさ)
経歴
平成11年3月 国立浜松医科大学医学部卒業
平成11年4月~平成18年12月 東京大学医学部整形外科在籍
平成11年5月~平成11年12月 東京大学医学部付属病院整形外科
平成12年1月~平成12年6月 東京逓信病院麻酔科
平成12年7月~平成13年6月 三楽病院整形外科
平成13年7月~平成14年12月 都立広尾病院整形外科
平成15年1月~平成16年6月 東芝林間病院整形外科
平成16年7月~平成17年9月 多摩北部医療センター整形外科
平成17年10月~平成18年9月 都立墨東病院リウマチ膠原病科
平成18年10月~平成19年12月 東京逓信病院整形外科
平成19年7月~平成27年2月 太秦病院整形外科リウマチ科
平成27年3月~平成29年3月 富士見病院整形外科
平成28年6月~平成29年3月 東京ひざ関節症クリニック銀座(院長)
平成29年4月~令和3年4月 東京ひざ関節症クリニック新宿(院長)
令和3年5月~ 総合クリニックドクターランド、新山手病院など


