成長痛があると背が伸びる?症状や身長との関係性
「成長痛があると背が伸びるって本当?この痛みは良いサインなの?」と不安に感じていませんか。
実は、成長痛があるからといって必ず背が伸びるとは限らず、正しい見極めと生活習慣の整備が重要です。
この記事では、成長痛の症状や身長との関係、そして子どもの身長を伸ばすためにできる具体的な方法を解説します。
成長痛があると背が伸びる?成長痛の有無と身長の関係性

昔から「成長痛があると背が伸びる」と言われることがあります。
しかし医学的には、成長痛があるから背が伸びる、痛みがないから伸びない、という明確な因果関係は証明されていません。
よく知られている説に、「骨が急に伸び、その周囲の筋肉や腱が引っぱられて痛みが出る」という考え方があります。
この説明は一定の理解を得ていますが、あくまで仮説の一つです。
痛みの有無だけで身長の伸びを判断することはできません。
実際には、成長痛がほとんどなかったのに高身長になるお子さんもいます。
一方で、強い痛みを経験しても最終的には平均的な身長に落ち着くケースもあります。
成長痛と身長の伸び幅は、単純に比例するものではありません。
ただし、成長痛が起きやすい時期は、体が大きく発達するタイミングと重なることが多いです。
男の子であれば、11〜13歳頃に成長スパートが訪れます。
この時期には骨の伸びが活発になるため、体の変化に伴い違和感や痛みが出やすくなるのです。
そのため、成長痛があること自体を過度に心配する必要はありません。
「今は体が大きくなろうとしている時期なのだ」と前向きに受け止める姿勢も大切です。
一方で、痛みが強い場合や、日常生活に支障がある場合には注意が必要です。
成長痛と思い込まず、体の状態を正しく確認することが大切です。
参照:文部科学省「成長スパートってなに?」
成長痛とは

成長痛という言葉は広く知られていますが、実際にどのような症状があり、どこに痛みが出やすいのかを正確に理解している方は多くありません。
「ただの成長痛」と思っていても、特徴を知らないままでは不安が続いてしまいます。
まずは、成長痛の具体的な症状と、痛みが起きやすい部位について解説していきます。
成長痛の症状
成長痛の大きな特徴は、夕方から夜にかけて痛みを訴え、朝になると落ち着いていることです。
夜中に強く痛がり、泣いてしまうこともあります。
しかし翌朝になると、普段通りに歩いたり走ったりできるケースが多いです。
痛みは毎日続くわけではありません。
週に1〜2回程度のこともあれば、月に数回ということもあります。
不定期に繰り返す点も、成長痛の特徴です。
また、検査を行っても骨に明らかな異常が見つからない場合がほとんどです。
画像検査で問題が見つからないにもかかわらず、夜に痛みが出るという経過が典型的です。
一方で、次のような症状がある場合は注意が必要です。
- 日中も継続して痛みを訴える
- 患部が腫れている
- 熱を持っている
- 歩き方が明らかに不自然
このような症状がある場合は、成長痛とは別の原因が隠れている可能性があります。
その場合は早めに整形外科へ相談することが大切です。
成長痛の特徴を理解することで、不安を減らし、適切な判断ができるようになります。
成長痛が起きる部位
成長痛は、上半身よりも主に下半身に現れます。
特に多い部位は、次のような場所です。
- 膝の周り
- ふくらはぎ
- 太もも
- すね
お子さんが「ここが痛い」と指で示すこともあれば、「足全体がなんとなく痛い」と表現することもあります。
痛みの場所がはっきりしない場合も珍しくありません。
また、関節そのものよりも、筋肉のあたりを痛がる傾向があります。
骨と骨のつなぎ目よりも、周囲の柔らかい部分に違和感を訴えることが多いのが特徴です。
このような部位に、夕方から夜にかけて痛みが出て、朝には落ち着いている場合は、成長痛の可能性が高いでしょう。
子どもの身長を伸ばすための方法

成長痛があるかどうかにかかわらず、子どもの身長を伸ばすためには日々の積み重ねが重要です。
痛みだけに注目するのではなく、体がしっかり成長できる環境を整えることが大切です。
ここでは、今日から意識できる具体的な方法について順番に解説していきます。
栄養バランスの取れた食事をとる
子どもの身長を伸ばすためには、特定の栄養素だけを多くとるのではなく、全体のバランスを整えることが重要です。
骨は単独の栄養素で作られるわけではないので、さまざまな栄養素が協力し合い、はじめて成長が進みます。
まずは、身長の伸びに関係する主な栄養素と、その役割を整理します。
|
栄養素 |
主な働き |
身長との関係 |
|
たんぱく質 |
体の材料になる |
骨や筋肉の土台を作る |
|
カルシウム |
骨を強くする |
骨の密度を保つ |
|
ビタミンD |
カルシウムの吸収を助ける |
骨形成を支える |
|
亜鉛 |
細胞の増殖を助ける |
成長を後押しする |
|
鉄 |
酸素を運ぶ |
成長期の代謝を支える |
たとえば、カルシウムを多くとっても、ビタミンDが不足していれば吸収は十分に進みません。
たんぱく質が不足すると、骨の土台が弱くなります。このように、どれか一つだけを強化しても効果は限定的です。
食事は、主食・主菜・副菜をそろえることが基本です。
毎日の食事の中で、肉や魚、卵などのたんぱく質源をしっかり取り入れます。
加えて、野菜やきのこ類を組み合わせることで、ビタミンやミネラルを補います。
極端な制限や、特定の食品だけに頼る方法はおすすめできません。
体が成長するためには、安定した栄養供給が欠かせないからです。
身長を伸ばす食事とは、特別なものではありません。
毎日の積み重ねが、骨の成長につながります。
栄養に関しては、こちらのYouTubeで詳しく解説しましたので合わせてご確認ください。
睡眠時間を確保する
身長を伸ばすうえで、睡眠は欠かせません。
大切なのは、ただ長く寝ることではなく、眠り始めの質を高めることです。
特に重要なのが、眠ってから最初の90分です。
この時間帯は「ゴールデンタイム」と呼ばれ、成長ホルモンが多く分泌されます。
骨や筋肉の成長を支える大事な時間のため、最初の90分で深い眠りに入ることが、成長を後押しします。
そのため、この時間はできるだけ邪魔をしない環境を整える必要があります。
途中で起こしてしまうと、成長ホルモンの分泌が十分に行われません。
寝かしつけの後は、静かな環境を保つことが大切です。
また、夜更かしは避けるべき習慣です。
夜更かしは睡眠の質を下げるだけでなく、思春期が早まる可能性もあります。
思春期が早く進むと骨が伸びる部分が早く閉じることがあり、その結果、最終身長が低くなるリスクがあります。
年齢ごとの目安となる睡眠時間は次の通りです。
- 0〜3ヶ月:14〜17時間
- 4〜11ヶ月:12〜15時間
- 1〜2歳:11〜14時間
- 3〜5歳:10〜13時間
- 6〜13歳:9〜11時間
- 14〜17歳:8〜10時間
- 18〜25歳:7〜9時間
小学生から中学生にかけては、少なくとも9時間前後の睡眠が望ましいでしょう。
睡眠の質を高めるためには、次の習慣が有効です。
- 寝る1時間前はスマホやゲームを控える
- 湯船につかり体を温める
- 寝室を暗く静かに整える
ブルーライトの刺激は眠りを浅くします。
入浴で体温を一度上げると、寝る頃に体温が下がりやすくなり、自然に深い眠りへ入りやすくなります。
質の良い睡眠は、翌日の食欲にもつながります。
朝食をしっかりとることができれば、1日3回の成長の機会を活かせます。
最適な睡眠とは、最初の90分を深く眠れる環境を整え、それを毎日続けることです。
睡眠は、体が栄養を使って成長するための集中作業時間です。
この時間を大切にすることが、身長を伸ばす大きな鍵になります。
睡眠に関しては、こちらのYouTubeで詳しく解説しましたので合わせてご確認ください。
参照:The Journal of Clinical Investigation
適度な運動を取り入れる
子どもの身長を伸ばすためには、適度な運動が欠かせません。
運動は、成長ホルモンの分泌を促し、骨に適切な刺激を与える働きがあります。
その結果、骨の成長が進みやすくなります。
まず大切なのは、全身を使う運動です。
ジャンプや走る動作は骨に縦方向の刺激を与えますが、この刺激が、骨の成長を後押しします。
具体的には、次のような運動が効果的です。
- 縄跳び
- バスケットボール
- バレーボール
- 鬼ごっこや外遊び
これらの運動は、ジャンプやダッシュを自然に含みます。
楽しみながら続けやすい点も大切です。
目安となる運動時間は平日で30〜60分程度で、休日は少し長めでも構いません。
ただし、疲れが翌日に残るほどの負荷は避けるべきです。
また、自分の体重を使った軽い筋力トレーニングも有効です。
腕立て伏せやスクワットなどの自重運動は、成長ホルモンの分泌を促します。
一方で、過度なウエイトトレーニングは慎重に考える必要があります。
高強度の負荷は、栄養が筋肉の修復に優先的に使われ、骨の成長に回りにくくなる可能性があります。
さらに、柔軟性を保つことも重要です。
ストレッチで骨そのものが伸びるわけではありません。
しかし、筋肉をほぐすことで血流が改善し、栄養が全身に届きやすくなります。
運動をする上で注意すべき点もあります。
- 過度な負荷をかけない
- 休養日を設ける
- 運動量に見合った食事をとる
激しすぎる運動は、骨の成長部分に負担をかけることがあります。
また、エネルギー不足になると成長に必要な材料が不足するため、運動と栄養は必ずセットで考えることが重要です。
適度な運動とは、毎日30〜60分程度、全身を使って楽しみながら続けることです。
体を動かす習慣は、成長という芽に必要な刺激を与えます。
ただし、やりすぎは逆効果になることもあるため、バランスを保ちながら継続することが身長を伸ばすためのポイントです。
参照:Journal of Applied Physiology
小児身長治療を検討する
生活習慣を整えても、思うように身長が伸びない場合があります。
特に、将来プロを目指している、できる限り高い身長を目指したいと考えるご家庭では、医療的な選択肢を検討することも一つの方法です。
当院では、身長先生式成長ホルモン治療®︎を行っています。
病気ではないからという理由で他院で対応が難しかったケースにも、現在の成長状況を詳しく確認したうえで対応しています。
重要なのは、いきなり治療を始めることではありません。
まずは現状を正確に把握することです。当院では初回に身長先生の身長診断®︎を行います。
現在の身長、成長速度、骨の成熟度、血液データなどを総合的に確認します。
そのうえで、将来の身長予測を行います。
成長の見通しを立てることで、今どの段階にいるのかが具体的にわかります。
身長先生式成長ホルモン治療®︎で行う内容は、次の通りです。
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項目 |
内容 |
目的 |
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成長評価 |
身長推移・骨の成熟度の確認 |
成長段階の把握 |
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血液検査 |
ALPなどの数値確認 |
成長の勢いを評価 |
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将来予測 |
身長予測の算出 |
目標との差を確認 |
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治療計画 |
個別プランの作成 |
+15cmを目標に設計 |
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経過管理 |
定期的なフォロー |
成長の最適化 |
身長治療では、将来の最終身長から+15cmを目指すことを一つの目標とします。
もちろん、すべての方が同じ結果になるわけではありませんが、可能性を広げるための選択肢として検討できます。
いずれの場合も、まずは正確な評価が前提です。
そのため当院では、身長先生の成長ドッグ®︎や身長先生の身長ドッグ®︎を通して、詳細なデータを確認します。
現在の伸び方を把握し、将来の身長を予測することが第一歩です。
LINEから身長先生の成長シート®︎を活用し、まずは現状を整理してみることをおすすめします。
成長痛は背が伸びるのか?に関するよくある質問

成長痛と背の伸びに関しては、保護者の方から多くの質問をいただきます。
痛みがあると何cm伸びるのか、どこが痛むと成長期なのかなど、不安や疑問はさまざまです。
ここでは、成長痛と身長の関係について、特に多い質問を整理してお答えします。
成長痛が起きると背は何センチ伸びますか?
成長痛が起きた回数や強さによって、背が何cm伸びるという決まりはありません。
「1回痛めば1cm伸びる」といった法則は存在しません。
前述の通り、成長痛の痛みは骨そのものが直接伸びることで起きているとは限りません。
筋肉や周囲の組織の変化が関係している可能性もあるため、痛みの回数や強さと、身長の伸び幅は比例しません。
「これだけ痛いのだから今年は10cm伸びるはず」と期待しすぎると、実際の伸びとの差に落胆してしまうことがあります。
身長の伸びは、遺伝の影響を一部受けながら、栄養、睡眠、運動、思春期の進み方など、複数の要素が重なって決まります。
大切なのは、痛みに一喜一憂することではありません。
日々の生活習慣を整え、成長できる環境を安定して保つことです。
その積み重ねが、結果として身長の伸びにつながります。
身長が伸びる時どこが痛くなることが多いですか?
いわゆる成長痛であれば、膝の周りやふくらはぎの筋肉に痛みが出ることが多いです。
関節そのものよりも、筋肉の部分に違和感を訴える傾向があります。
夕方から夜にかけて痛み、朝には落ち着いている場合は、成長痛の特徴に当てはまります。
一方で、身長が急激に伸びる時期には、別の原因による痛みも増えます。
骨の成長スピードに筋肉や腱が追いつかないことで、スポーツ障害が起きることがあります。
代表的なものは次の通りです。
- 膝のお皿の下が痛むオスグッド病
- かかとの骨が痛むシーバー病
これらは、痛む場所がはっきりしています。
「この一点が痛い」と指で示せることが多いです。また、運動中や運動後に痛みが強くなります。
成長痛は筋肉のあたりが広く痛む傾向がありますが、スポーツ障害は骨の特定の部分に痛みが集中します。
この違いを理解することが重要です。
運動中に強い痛みが出る、腫れがある、押すと強く痛むといった症状がある場合は、成長痛と決めつけないことが大切です。
早めに整形外科で確認することで、悪化を防ぐことができます。
片足だけ成長痛が起きることはありますか?
はい、片足だけに成長痛が出ることはあります。
両足が同時に痛む場合もあれば、片側だけ痛むこともあります。
「今日は右足が痛い」「次は左足が痛い」というように、痛む場所が変わることも珍しくありません。
このように、痛みが移動することは成長痛の特徴の一つです。
一方で、次のような場合は、注意すべきケースだと慎重に考える必要があります。
- いつも同じ足だけが痛む
- 毎回同じ場所が痛む
- 日中も継続して痛い
このような症状が続く場合は、成長痛とは別の原因が隠れている可能性があります。
疲労骨折などの可能性も否定できないため、その場合は早めに整形外科で確認することが重要です。
片足だけの痛みでも、痛みの出方や経過を丁寧に観察することが大切です。
違和感が長く続く場合は、自己判断を避けましょう。
まとめ
成長痛があると背が伸びる、という単純な関係は医学的に証明されていません。
痛みの強さや回数が、そのまま身長の伸び幅につながるわけではありません。
一方で、成長痛が起きやすい時期は、体が大きく発達するタイミングと重なることが多いです。
だからこそ、痛みだけに注目するのではなく、今がどの成長段階なのかを客観的に把握することが重要です。
身長を伸ばすためには、次の3つが基本です。
- 栄養バランスの取れた食事
- 最初の90分を大切にした質の高い睡眠
- 30〜60分程度の適度な運動
さらに、将来の身長を具体的に見通すことも大切です。
感覚や噂に頼るのではなく、成長速度や骨の成熟度、血液データなどをもとに現状を確認することで、今やるべきことが明確になります。
当院では、初回に身長先生の身長診断®︎を行い、現在の伸び方や将来予測を丁寧に説明します。
成長の可能性を広げたいと考えている方は、まずは身長先生の身長診断®︎から始めることをおすすめします。
「身長を伸ばしたいけど、東京まで通うのは難しい…」
大阪・名古屋などにお住まいの方でも、身長先生式成長ホルモン治療を受けられるようになりました。
遠方で治療を諦めていた方も、無理なく通院いただけますので、まずはお気軽にご相談ください。
監修者

院長 (全日出勤)
田邊 雄 (たなべ ゆう)
経歴
2011年 金沢医科大学卒業
2018年 日本整形外科学会認定整形外科専門医取得
2018年 順天堂大学博士号取得
2020年 東京神田整形外科クリニック開業

再生医療リードドクター (毎週月曜日、第1・3・5土曜日勤務)
横田 直正 (よこた なおまさ)
経歴
平成11年3月 国立浜松医科大学医学部卒業
平成11年4月~平成18年12月 東京大学医学部整形外科在籍
平成11年5月~平成11年12月 東京大学医学部付属病院整形外科
平成12年1月~平成12年6月 東京逓信病院麻酔科
平成12年7月~平成13年6月 三楽病院整形外科
平成13年7月~平成14年12月 都立広尾病院整形外科
平成15年1月~平成16年6月 東芝林間病院整形外科
平成16年7月~平成17年9月 多摩北部医療センター整形外科
平成17年10月~平成18年9月 都立墨東病院リウマチ膠原病科
平成18年10月~平成19年12月 東京逓信病院整形外科
平成19年7月~平成27年2月 太秦病院整形外科リウマチ科
平成27年3月~平成29年3月 富士見病院整形外科
平成28年6月~平成29年3月 東京ひざ関節症クリニック銀座(院長)
平成29年4月~令和3年4月 東京ひざ関節症クリニック新宿(院長)
令和3年5月~ 総合クリニックドクターランド、新山手病院など




