最新版!2024年膝再生医療のメリット・デメリットを徹底解説
皆さんこんにちは。東京神田整形外科クリニック膝治療責任者 理学療法士 主任の神林と医師 医学博士 整形外科専門医「ベンベン先生」こと田邊です。
よろしくお願いします。
膝の痛みを直したい方、どんな治療をすればいいのか分からない方、手術をしないで自分の足でずっと生活したい方、膝の痛みでスポーツや趣味活動を制限されている方。
この動画を最後までご覧いただくと、2024年の最新版の膝治療を理解することができ、どんな治療を受けたらいいのかということもメリット・デメリットで分かるようになります。
本日は2024年最新版の膝の再生医療のメリット・デメリットについて解説していきます。
【目次】
当院では膝の再生医療治療に力を入れております。
少しでもご興味を持たれた方は、当院の再生医療治療ページをご覧になってみてください。
東京神田整形外科クリニック
再生医療治療について詳しく見てみる
2024年最新版の膝治療
理学療法士 神林
本日は、2024年最新版の膝治療について解説いたします。
現在、どのような膝治療が有効であるのかを深掘りして解説します。
結論からお伝えすると、2024年最新の治療としては膝の再生医療という治療になります。
膝の再生医療にはさまざまな治療法があります。
例えば、自分の血液を利用したPFC-FD治療や、自分のお腹や太ももから採取する幹細胞培養上清液治療などが歴史的に行われてきました。
現在最も注目されている治療としては、ウォートンジェリーエクソソームです。
なぜウォートンジェリーエクソソームが最新版の再生医療なのかを解説していきます。
他の再生医療、例えばPFC-FDや血液を用いた治療、幹細胞バイオ治療、脂肪を用いた治療と比べて、ウォートンジェリーエクソソームが優れている理由をお話しします。
理学療法士 神林
膝の再生医療にはいろいろな治療法があります。
例えば、自分の血液を使ったPFC-FD治療や、自分のお腹や太ももから取る脂肪を用いた幹細胞培養治療などがあります。
なぜウォートンジェリーエクソソームが2024年最新版の再生医療なのか、他の再生医療と比べて優秀なのはなぜか教えて下さい。
ベンベン先生
PRP・PRP-FD・PFC-FD・APSといった治療や、臍帯由来のエクソソームの幹細胞培養治療、幹細胞培養上清液、脂肪を使った治療など色々ありますが、いちばん良いのはやはりウォートンジェリーエクソソームと言えます。
再生医療の歴史と発展
ベンベン先生
それがどうしてかというと、少し再生医療の歴史から振り返ると分かりやすいと思います。
例えば、日本の再生医療は2000年頃から研究が始まり、歯医者でPRPを使った血液の治療が最初に行われました。
その後、整形外科でも半月板の手術時に血液の塊を使って治療効果を上げる方法が試されました。
これがPRP治療の始まりで、2000年代前半から行われていたのです。
その後、整形外科でも再生医療が取り入れられ、2015年頃には順天堂大学がPRP治療を始めました。
当時はまだ研究の段階でしたが、徐々に臨床応用されるようになりました。
PRP治療は血液を遠心分離して血小板を使う方法で、白血球を多く含むタイプ(白いPRP)と少ないタイプ(赤いPRP)がありました。
一般的には、研究は臨床応用されることは中々難しいのですがPRPは研究の分野から実臨床にシフトアップしてきた訳です。
そして2017年頃にテレビで放送されて、順天堂大学の外来がパンクしてしまいました。
そこから膝の再生医療が本格的に到来しました。
研究者の間で血液の加工をどのようにするかという議論が始まりました。
PRPをフリーズドライすることで保存や輸送が可能になり、成長因子やサイトカインの量だけを増やすことができるPRP-FD、PFC-FD治療が登場しました。
このように、PRPの第二世代と呼ばれ、治療も進化を遂げてきました。
上場企業が作成しているものに対抗するように人工関節メーカーなどがビーズや金と反応させることにより成長因子を増やすことも試みられています。
一方で、幹細胞治療も同じように進化してきました。
こちらも、私が大学にいた頃は骨盤の幹細胞を取ってきて変形性股関節症に使ったり、骨折した部分に入れたりしていましたが、こちらも研究の枠を超えて実臨床に上がってきました。
まずは、幹細胞を脂肪200ccから取ってきてそれを膝に投与しようということで行われていました。
培養とかもしていないものでしたが、これが効きました。
なぜかというと、血小板よりも幹細胞の方が強い細胞だったからです。
PRPは血小板だけど、幹細胞は分化する能力があり効果が高かったんですね。
そしてさらに、幹細胞を培養して数を増やせば良いのではないか、それを培養という形で行われて日本でも拡がりました。
幹細胞バイオ治療が広まった理由の一つに、テレビでの放送があります。
皆さんも見たことがあるかもしれません。
私自身はテレビを見なくなったので詳しくはありませんが、テレビで取り上げられたことで、多くの方に知られるようになりました。
幹細胞培養治療は比較的広まりましたが、一方で再生医療は非常に高額です。
幹細胞培養治療は100万から200万ほどかかり、PRP治療に関しては数万円から数十万円で受けることができます。そのため、幹細胞培養治療の費用についてはネガティブな意見もあります。
しかし、その中でも研究は進み、PRPと幹細胞治療を組み合わせたりすることで、さらに効果的な治療が行われるようになりました。
2018年や2019年になると、コストを抑える方法も考えられるようになりました。
これはPRPと同じ話で、血小板そのものが重要ではなく、血小板から出てくる因子が重要だと分かってきたからです。
同じように、幹細胞から出てくる因子も重要であり、それがパラクライン効果と呼ばれます。
幹細胞をフリーズドライしたのが幹細胞培養上清液です。
さらに、自分の脂肪でなく、他人の脂肪も使えることが分かりました。
他人の脂肪を使うなら、若い女性の脂肪を使う方が効果的です。
そのため、20代の女性の脂肪を使った幹細胞培養上清液治療が登場しました。
私のクリニックでも2020年8月に導入し、その効果を実感しています。
最初は血液治療をメインに行っていたため、幹細胞治療にはあまり注力していませんでしたが、徐々にその効果に気づきました。
2021年や2022年になると、幹細胞培養上清液治療の効果が明らかになり、日本でも最先端の治療として注目されるようになりました。
その後、幹細胞培養上清液治療が広まる中で、エクソソームという物質が注目されるようになりました。
エクソソームは、幹細胞が分泌する成長因子やサイトカインなどパラクライン効果のある物質の中でスペシャルであり、その中でも特に若い細胞から取れるエクソソームが効果的であることが分かりました。
これがウォートンジェリープレミアムエクソソームであり、2024年最新版の再生医療として注目されています。
例えば、変形性膝関節症や半月板損傷の最新治療として、ウォートンジェリープレミアムエクソソームが取り上げられています。
近くの整形外科などではPRPやPFC-FDなどの血液治療も依然として有効ですが、最新の治療という観点ではウォートンジェリープレミアムエクソソームが最も効果的とされています。
膝の再生医療メリット、デメリットについて
理学療法士 神林
再生医療の沿革を理解することができましたが、大枠のメリットとしては3つ挙げられます。
1つ目は、皆さんの膝の痛みが治ることです。
2つ目は、治療の持続性が高いことです。
これは非常に素晴らしいことで、文献によると、血液製剤を用いたデータでは6ヶ月から9ヶ月ほど膝の痛みがなくなり、症状が改善しているというものがあります。
幹細胞培養治療では、12ヶ月後でも治療効果が持続しているというデータもあります。
ウォートンジェリープレミアムエクソソームも幹細胞を原材料としているため、同様の効果が期待できると考えています。
3つ目のメリットは、膝の軟骨が再生することです。
これは本当に画期的なことで、膝軟骨が損傷を受けていても痛みに直結するわけではありませんが、軟骨がすり減ると変形性膝関節症になったり、変形が進行する可能性が高まります。
保険診療のステロイド注射やヒアルロン酸注射では軟骨は再生しませんが、再生医療では軟骨が再生する可能性があります。
一方、再生医療にはデメリットも存在します。
デメリットの1つ目は、万能薬ではないということです。
ベンベン先生
これは非常に重要な点で、膝の治療に対する皆さんの期待値が非常に高いことが多いです。
ウォートンジェリープレミアムエクソソーム治療が今最も優れた治療であることに自信はありますが、だからといって万能ではありません。
この治療は膝のアンチエイジングのようなもので、肌荒れを直すようなイメージです。
例えば、70歳の人が20歳の膝に戻るわけではなく、60歳頃の膝を目指す治療です。
10年程度若返るイメージを持っていただくと良いと思います。
理学療法士 神林
デメリットの2つ目は、高額になることがほとんどだという点です。
再生医療は保険診療が適用されない部分が多く、自己負担が高くなります。
しかし、治療の選択肢が患者さんに提供されているとも言えます。
また、医療費控除が受けられるかどうかについては、国税庁や税理士に確認する必要があります。
過去の患者さんの中には、医療費控除が認められたケースもあるので、確認してみることをお勧めします。
エクソソーム治療の効果
ここで、論文を使ってエクソソーム治療が変形性膝関節症に効果があることを紹介します。
ちなみに、変形性膝関節症に効果があれば、半月板損傷にも効果がありますので、そのように理解していただければと思います。
今回紹介するのは、2020年の論文で「Annals of Translational Medicine」という2022年に発表されたものです。
李先生が書いた「臍帯エクソソームによる変形性膝関節症治療」という題目の論文です。
この論文では、ウォートンジェリーエクソソームが変形性膝関節症に治療効果があったのかどうかを検証しています。
変形性膝関節症は、加齢や負荷によって関節の軟骨が変性し、軟骨の炎症や変形が進行して関節が固くなり、痛みや可動域制限が生じる病態です。
体重のかかる関節であるため、非常に重要です。
日本では、50歳以上の約1000万人が変形性膝関節症を患っていると言われています。
今回の研究では、ラットを使った変形性膝関節症のモデルを作成しています。
具体的には、ラットの膝の靭帯を切り、半月板を損傷させて強制的に変形性膝関節症の状態を作りました。
その後、週に2回、4週間にわたりエクソソームを注射しました。
つまり、計8回のエクソソーム治療を行いました。
では、実際の結果を見ていきましょう。
写真1
この画像を見てください。
左端の「Control」が正常な膝の状態で、真ん中の「OA」が変形性膝関節症の状態、右端の「Exso」がエクソソーム治療を行った膝の状態です。
変形性膝関節症の状態では、軟骨が薄くなりガタガタしていますが、エクソソーム治療を行うと、軟骨の厚みが増し、滑らかな表面になっています。
これらは浅層の軟骨から深層の軟骨まで修復したということを示しています。
関節軟骨の損傷を軽減し、COL2A1の発現が回復、MMP13の発現増加を抑制、M1マクロファージの浸潤を抑制し、M2マクロファージの浸潤を増加させる効果が見られました。
これらの結果は、基礎医学的に見ても十分に変形性膝関節症を治療していることを示しています。
さらに、軟骨細胞の増殖と輸送を促進し、軟骨細胞のアポトーシス(細胞死)を阻害する効果も確認されました。
アポトーシスの阻害により、軟骨細胞が増えることが期待できます。
また、IL-1βによる誘発損傷を軽減し、マクロファージのM2分極を促進する効果も見られました。
この結果から、エクソソーム治療は軟骨にとって非常に有益であることが示されました。
図1
この図は変形性膝関節症のスコアですが見ていただくと、真ん中の変形性膝関節症のスコアが3であるのに対し、エクソソーム治療を受けたラットのスコア(赤)は1に近く、正常な膝の状態(緑)とほぼ同じでした。
このように、エクソソーム治療は非常に効果的であることが確認されました。
エクソソーム治療のメリット・デメリットを理解していただき、最新の再生医療としての可能性を感じていただければと思います。
まとめ
理学療法士 神林
再生医療は日々進歩しており、ウォートンジェリープレミアムエクソソームもデータが蓄積され、皆さんに提供できる環境が整ってきています。
膝の痛みを改善したい方、変形性膝関節症や半月板損傷と診断された方、自分の足でずっと歩き続けたい方、膝の痛みでスポーツや趣味活動を制限されている方は、ぜひ当院の再生医療外来にご相談ください。
適切な診察と治療法を提供させていただきます。
それでは、また。
これからも膝に関する情報を一生懸命配信していきますので、膝痛開放ブログのチェックをお願いいたします。
膝専門YouTubeチャンネルでも配信していますので、ぜひチャンネル登録もよろしくお願いいたします。
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