膝の臍帯由来ウォートンジェリーエクソソームの体験談(治療5回目)
みなさん、こんにちは。
東京神田整形外科クリニック膝治療責任者・理学療法士の神林と、医師医学博士・整形外科専門医、東京神田整形外科クリニック院長田邊です。
本日は、Rさんにゲストに来ていただいています。
Rさんは膝の再生医療全6回を終えました。
今回は、そのご感想や、膝の再生医療であるエクソソーム治療についてお話ししていきたいと思います。
【目次】
当院では膝の再生医療治療に力を入れております。
少しでもご興味を持たれた方は、当院の再生医療治療ページをご覧になってみてください。
東京神田整形外科クリニック
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6回目治療後の感想
田邊院長
Rさんには、8月から6回のエクソソーム治療を受けていただきました。
本日がお話を伺う最後になりますので、いろいろ聞いていきたいと思います。
今日は振り返りのまとめ記事になりますので、簡単に今までの概要を説明いたします。
Rさんに関してお伺いいたします。
ご年齢はいくつでしょうか?
Rさん
63歳です。
田邊院長
Rさんは、いわゆる変形性膝関節症という病態です。
それに対し、エクソソーム治療を受けていただきました。
エクソソームは再生医療の一種で、別名”細胞治療”と呼ばれています。
血液・脂肪・臍帯由来の細胞を原材料としているものですね。
Rさんには、当院で扱っているウォートンジェリーエクソソームという、臍帯から採取したものを注射させていただきました。
ウォートンジェリーエクソソームとは、どういったものか説明いたします。
まず、臍帯から幹細胞を抽出します。
幹細胞からエクソソームを取り、そのエクソソームをどんどん抽出していったものを膝に注射するという治療です。
エクソソームはなかなか聞き慣れない単語かもしれませんが、すごく重要な物質です。
論文上でも以下のような効果があると発表されています。
- 軟骨の破壊を抑制する
- Ⅱ型コラーゲンの造成を行う
- 軟骨の修復を行っていく
- 炎症抑える
このように、変形性膝関節症の治療にとって有効であるというデータが出ています。
そのエクソソーム治療として非常に重要なポイントは、現状最強の治療であると私は考えています。
最新で最強の治療ですね。
ただ、万能薬ではありませんので、その中で実際どの程度良くなるのかブログを通して皆さんにお伝えできればと思っています。
今回、Rさんにはモニターということで、完全無料で治療を受けていただきました。
治療を受ける前後では、どう変わりましたか?
Rさん
治療前は、あまり歩けませんでした。
一歩一歩、足を引きずって歩いている状態で、この病院にきました。
1回目の治療後少し良くなって、2回目の時からスイスイ歩けるようになりました。
3回目では、階段を上るのが楽になり、4回目からは仕事に復帰し好きな旅行にも行けるようになりました。
5回目からは快適な毎日を送ることができています。
最後の6回目が終わって、最初の2週間は非常に調子がよく、普通の方と同じように生活をしていたと思います。
ただ、先週旅行に行ったときに、たくさん歩いたんですね。
そして、帰りに渋滞に巻き込まれて、車内で同じ姿勢で長時間座っていたら帰ってちょっと痛くなってしまったんです。
それが、3日ほど続いていました。
先ほど、神林先生にリハビリしてもらい、筋肉をちょっと痛めてしまったみたいですが、リハビリ後はすごく楽になりました。
理学療法士 神林
旅行は京都に行っていたんですよね。
車で行ったということでずっと座っていると、膝にはよくないのです。
膝関節には「関節の中の症状」と「関節の外の症状」があります。
Rさんの場合は「関節の中の症状」はエクソソーム治療でほとんど問題なく動かせていた状態ですね。
しかし、「関節の外の症状」で筋肉のバランスが崩れていたり、筋肉の柔軟性がなくなったことで痛みが出ている感じでしたので、リハビリを行い膝の痛みがなくなったということでした。
POINT
膝を捻ったり深く曲げたり、長時間同じ姿勢でいないことが非常に重要
今後はそのようなことに注意して、旅行や日々の生活を楽しんでいただければと思います。
治療後の状態
理学療法士 神林
それでは、客観的な評価ツールである『KOOS(膝関節評価スコア)』を使って評価していきたいと思います。
画像1
緑色のチェックは治療前、黄色のチェックが治療後になります。
①膝の痛みの頻度はどれくらいか?
「いつも痛い」→「週に1〜2回」
2段階改善しています。
②膝を捻ったときの痛みは?
「ある程度痛い」→「少し痛い」
1段階改善しています。
③膝を完全に伸ばすときの痛みは?
「少し痛い」→「少し痛い」
現状維持になります。
④膝を完全に曲げるときの痛みは?
「ある程度痛い」→「まったく痛くない」
2段階改善しています。
⑤平らな場所を歩くときの痛みは?
「ある程度痛い」→「まったく痛くない」
2段階改善しています。
⑥階段の上り下りのときの痛みは?
「すごく痛い」→「まったく痛くない」
3段階改善しています。
⑦夜寝ているときの痛みは?
「ある程度痛い」→「まったく痛くない」
2段階改善しています。
⑧座っているときの痛みは?
「ある程度痛い」→「まったく痛くない」
3段階改善しています。
⑨まっすぐ立っているときの痛みは?
「ある程度痛い」→「まったく痛くない」
2段階改善しています。
大体2段階で良くなっていることが示されていて、改善が見られていますね。
田邊院長
再生医療について、私が皆さんにお伝えしていることがあります。
それは、どれくらい良くなるかということで、私は質問票で「2段階ほど良くなる」と説明しています。
たとえば痛みの頻度ですが、今回であれば「いつも痛い」が「週に1〜2回」というように、2段階よくなっていますね。
そのくらい良くなる可能性が高いということになります。
ただ、「月に1〜2回」や「まったく痛くない」まで改善することは難しいでしょう。
理学療法士 神林
たしかにあまりお見かけしないですね。
田邊院長
そこが再生医療の限界であると思います。
次によく受ける質問ですが、再生医療の効果はどれぐらい持続するかについてです。
そこも明確な答えがあるわけではなく、今後いろいろなデータが出てくる中で明確な答えを示すことができるようになると思います。
ほかの再生医療であるPRPのデータを見てみると、大体は1年間は十分な効果が保たれていますね。
1年以上も効果が持続していると思います。
ただ効果のピークは、最初の1年ほどで、その後少しずつ効果が薄れていく可能性があります。
たとえば、幹細胞のデータで1年通してずっと良くなっているデータもあります。
理論上でエクソソーム治療は、幹細胞治療よりさらにグレードアップした治療になるので、より一層長い効果が期待できるのかなと考えています。
少なくとも1年半や2年は充分効果があるでしょう。
3〜4年ほどは、何かしらの効果が持続するのではないでしょうか。
以上が現状の見解になります。
人によっては、5年10年持つ場合もあるでしょう。
ただ、3年4年とみなさん毎日活動して行く中で、非常に残念ですが、また3年分歳を取り、老化が進んでしまいます。
その中で、どのように皆さんの持続時間を考えられるかは個人差があると思います。
これが20歳の人が怪我をして治療を受けた場合と、50歳、80歳の人が受けた場合など、それぞれ効果の持続時間は当然変わってくると思います。
結論としては、年齢が上がっている人の方が効果の持続時間は短いでしょう。
これはどんな治療もそうですが、やはり軽症の方が治療効果が出やすいです。
がんでもそうですが、全身に転移してから治してほしいと言われてもなかなか難しいと思いますが、初期の段階で治療すると完全寛解の可能性も上がりますよね。
膝の治療も同様で、
- 重症
- 高齢
- 体重が重い人
このような人に関しては、少し効果の持続時間が短いと考えられます。
平均ではさっきお伝えしたような数年といったようなデータになってくると思います。
そこを先ほど理学療法士の神林から説明があった通り、体の使い方も学んでいただくことも大切です。
もともと3年も効果が持続しなかったものを5年に長引かせることもできると思います。
そのようにご理解いただくと良いでしょう。
まとめ
Rさん
今回、エクソソームを受けてとても良かったと思っています。
私と同じような方がいたら、1人で悩まないで勇気を出してほしいと思います。
人生100年時代、明るい未来を迎えてもらえるように、ぜひ先生たちに相談してください。
理学療法士 神林
ありがとうございます。
田邊院長
膝の悩みがある方は、ぜひ当院へご相談いただければと思います。
これからも膝に関する情報を一生懸命配信していきますので、膝痛開放ブログのチェックをお願いいたします。
膝専門YouTubeチャンネルでも配信していますので、ぜひチャンネル登録もよろしくお願いいたします。
質問がある方は、コメント欄よりメッセージをください。
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当院では膝の再生医療治療に力を入れております。
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