膝裏を伸ばすと痛いのはなぜ?痛みの原因とストレッチを徹底解説
今回は、「膝裏を伸ばすと痛みが出現!?原因とストレッチを徹底解説」というテーマでお話させていただきます。
膝を伸ばすと膝裏に痛みが出るときは何で痛いのか?
膝を伸ばさなければ痛くないし問題ないなと思っているあなた!!
放っておくと大変なことになるかもしれません。
どんな大変なことかをこの記事を読んで頂くと理解できますので、ぜひ最後まで読んでください!
【目次】
当院では膝の再生医療治療に力を入れております。
少しでもご興味を持たれた方は、当院の再生医療治療ページをご覧になってみてください。
東京神田整形外科クリニック
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1.膝裏の痛みの主な原因
膝裏の痛みを感じた時の主な原因を今回は4つ紹介していきます。
- ハムストリングスの損傷
- 腸脛靭帯炎(ランナー膝)
- 膝窩筋の緊張
- 深部静脈血栓症
・ハムストリングスの損傷
膝裏の痛みを感じた時の主な原因の1つ目はハムストリングスの損傷です。
ハムストリングスは、大腿の裏に走行している筋肉で細かくすると下記の画像のように筋肉が付着しています。
膝裏に伸ばすと痛みを感じる時には、膝関節の周囲に付着する部分が損傷している時が多いです。
ハムストリングスを損傷することが多いのは、急激な動作時に多いです。
・腸脛靭帯炎(ランナー膝)
膝裏に伸ばすと痛みを感じた時の主な原因の2つ目は腸脛靭帯炎です。
腸脛靭帯は、大腿の外側部に付着する靭帯のことを言います。
この腸脛靭帯の障害はランナー膝と呼ばれます。
ランナー膝とは膝を曲げ伸ばしする動作が多くなることで、大腿骨と腸脛靭帯に摩擦が起こることで膝の外側に刺すような痛みが出現します。
症状としては、膝関節外側に痛みは出現しやすいですが膝裏に痛みを感じる場合もあるので、覚えておいてください。
・膝窩筋の緊張
膝裏に伸ばすと痛みを感じた時の主な原因の3つ目は膝窩筋の緊張です。
膝窩筋は膝関節の後面に付着している筋肉のことで、膝を曲げる際に緊張しやすくなります。
膝窩筋の緊張が高くなると、膝関節が伸びなくなり膝裏に痛みが出現しやすいです。
また、膝関節が曲がった状態で歩くことで膝関節への負荷増加が見られます。
この状態のまま放っておくと変形性膝関節症への移行も早くなりますので、そのままにするのは厳禁です。
(画像1)
・深部静脈血栓症
膝裏に伸ばすと痛みを感じた時の主な原因の4つ目は深部静脈血栓症です。
深部静脈血栓症は別名DVTといい、注意が必要な病気です。
筋肉の痛みと勘違いしやすく、動かない血栓と動く血栓が存在します。
動かない血栓であれば問題はないですが、動く血栓である場合には注意が必要です。
動く血栓である場合には、無理に揉んだりをしてしまうと血栓が飛んでしまい結果的に心筋梗塞のリスクがあります。
そのため、検査を行わないで揉んだりはしないようにしましょう。
2.膝裏の痛みを引き起こす具体的な状況
膝裏の痛みを引き起こす原因は主に3つあります。
- 運動不足や急激な運動
- 長時間の同じ姿勢
- 体重増加と不適切な姿勢
・運動不足や急激な運動
膝裏の痛みを引き起こす具体的な状況の1つ目は運動不足や急激な運動です。
運動不足から急激な運動を行うと、筋が順応していない状態で筋が動き始めます。
その結果、ハムストリングスや腓腹筋・膝窩筋等が損傷を引き起こす場合があります。
具体的な例は、運動会でお父さんが張り切って走った後にあることが多いです。
・長時間の同じ姿勢
膝裏の痛みを引き起こす具体的な状況の2つ目は長時間の同じ姿勢です。
長時間同じ姿勢を続けると、膝裏の筋肉や関節に過度の圧力がかかり、痛みを引き起こす可能性があります。
膝窩筋が関係していることも多く、膝窩筋の緊張が高い状態であると神経を圧迫する場合があるので覚えておきましょう。
定期的に姿勢を変えたり、膝を曲げ伸ばしする運動をすることが重要です。
膝を曲げたまま歩いてしまうと、膝関節への負荷が強くなります。
これは、歩くときのヒールロッカー機構というものが関与しています。
ヒールロッカーは、踵が着くときに働く筋群が作用することで床から身体への衝撃を軽減してくれます。
ヒールロッカーの由来は、ロッキングチェア(揺り椅子)のRock、揺れる、と同じ意味合いがあります。
踵から着くことでストッパーがかからずに無理なく歩くことができ、衝撃を吸収するだけではなく前方への推進力へ繋がります!
その結果、膝関節が曲がったまま歩行することにより膝関節への負荷が増大し、膝裏の痛みを引き起こす原因に繋がります。
・体重増加と不適切な姿勢
膝裏の痛みを引き起こす具体的な状況の3つ目は体重増加と不適切な姿勢です。
体重が増加すると膝にかかる負荷が増え、膝裏の痛みを引き起こす可能性があります。
体重が1㎏増えると歩くときの膝への負担は3倍増えると言われています。
不適切な姿勢は、膝を曲げたまま歩いたりすることが原因として多いです。
3.膝裏の痛みを和らげるセルフケア方法
膝裏の痛みを和らげるセルフケア方法は主に2つあります。
- アイシング
- 痛みの時期に合わせたマッサージとストレッチ
・アイシング
アイシングは急性期に行うと効果があります。
急性期は受傷後〜約3日間の期間を言い、炎症が強く安静にする時期です。
アイシングのメリットは主に2つあります。
1つ目は、炎症を抑える効果です。
アイシングを行うと炎症の抑制が起こり、アイシングは血管を収縮させることにより腫れや赤みを軽減することができます。
2つ目は、痛みの軽減です。
冷却によって神経の伝達が鈍くなり、痛みの感覚が和らぎます。
その結果、急性の痛みを軽減することができます。
ただ、アイシングをしすぎるとデメリットもあるので注意しましょう。
先ほどメリットでお話しした炎症を抑えることは一つ挙げられます。
炎症は身体を治す反応として起きており、怪我をした際は必然的に起こるものです。
炎症反応を止めてしまうと、治癒の遅延が考えられるため冷やしすぎることは注意しましょう。
・痛みの時期に合わせたマッサージとストレッチ
膝裏の痛みが強い急性期では、マッサージとストレッチは無理にしないようにしましょう。
この時期は、無理をしてマッサージとストレッチはせずに安静とアイシングをするようにしましょう。
熱感や腫脹が改善してきたら、マッサージとストレッチをしていきましょう。
マッサージは膝裏を押していくマッサージですが、力の強さに注意が必要です。
(画像2)のように膝裏には神経や血管等が走行しています。
強く圧迫をすると神経や血管を圧迫する可能性が高いため、気持ちいいくらいの強さでマッサージするようにしてください。
(画像2)
ストレッチに関しては、腫れや熱感がなくなり次第行ってください。
1.椅子に座り、膝を伸ばした状態で身体を前に倒します。
2.身体が丸まらないようにし、30秒以上伸ばして行きましょう!
※膝を抑える手は、無理に押しすぎないようにしてください。
・ホームローラーを使ったストレッチ
膝裏の痛みの原因として、大腿筋膜張筋の硬さが問題になります。
今回は、ホームローラーを使用してのエクササイズをご指導します。
やり方:
1.(画像4)のように横向きになり、ホームローラーを太ももの外側に当てます。
2.ホームローラーで太ももの外側を少し痛い程度の強さで(画像4)および(画像5)を繰り返し行っていきます。
(画像4)
(画像5)
4.日常生活で気を付けるポイント
膝裏の痛みがあるときの日常生活で気を付けるポイントは主に2つあります。
- 長時間の座り仕事や立ち仕事の工夫
- 定期的な運動とストレッチの重要性
長時間の座り仕事や立ち仕事の工夫
長時間の座り仕事や立ち仕事の際に、膝裏に痛みが出現することはあります。
その際に、膝の屈伸運動をしてあげることがとても重要です。
筋肉は、30分以上同じ姿勢でいると筋肉は固まりやすくなる性質があります。
膝関節も同様に、同じ姿勢をずっとしていると固まりやすくなり、急に動いたりすることで膝裏に痛みが出現する場合があります。
そのため、仕事中に膝の屈伸運動を30分に1回行うことをおすすめします。
同じ姿勢にならないことを意識して定期的に身体を動かすようにしましょう。
定期的な運動とストレッチの重要性
膝裏に伸ばすと痛みがあるときに、定期的な運動とストレッチはとても重要です。
その効果は主に以下の3つが挙げられます。
・柔軟性の向上
ストレッチを行うことで、筋肉や腱の柔軟性が向上し、膝関節の可動域が 広がります。これにより、膝裏の痛みを軽減することができる場合があります。
・血流の改善
定期的な運動は血流を促進し、膝周辺の組織に栄養を供給し、回復を助ける 効果があります。血流が良くなることで、炎症や痛みの軽減にもつながります。
・痛みの管理
適度な運動はエンドルフィンの分泌を促し、自然な痛み緩和効果をもたらす ことがあります。運動を続けることで、痛みの感覚が軽減されることもあります。
まとめ
「膝裏を伸ばすと痛みが出現!?原因とストレッチを徹底解説」というテーマでお話をさせていただきました。
膝裏を伸ばすと痛い主な原因として
ハムストリングス損傷、腸脛靭帯炎、膝窩筋の緊張、深部静脈血栓症を解説しました。
これらは、早期に医師に診断してもらうことが必要です。
膝裏の痛みを引き起こす具体的な状況として
運動不足や急激な運動、長時間の同じ姿勢、体重増加と不適切な姿勢を紹介しました。
まずは、どの状態で痛みが出現するかを理解することが必要です。
膝裏の痛みを和らげるセルフケア方法として
アイシング、痛みの時期に合わせたマッサージとストレッチをご紹介しました。
これらを行って痛みが増えるときにはすぐに医療機関に受診しましょう。
日常生活で気を付けるポイント
膝裏の痛みがあるときの日常生活で気を付けるポイントとして
長時間の座り仕事や立ち仕事の工夫、定期的な運動とストレッチの重要性を解説しました。
膝裏を伸ばすと痛みが出現する際は整形外科を受診しましょう。
東京神田整形外科クリニックは膝関節の治療に注力していますので、どこに行けばわからない方は当院への受診をしてみてください。
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