60歳以上の膝痛にエクソソーム治療は有効か?最新データを解説
神林
皆さん、こんにちは。
東京神田整形外科クリニック膝治療責任者理学療法士主任の神林です。
田邊
医師医学博士整形外科専門医「ベンベン先生」こと田邊です。
神林・田邊
よろしくお願いします。
神林
今回のテーマは「膝エクソソームは60歳以上の膝の痛みを治せるか」についてです。
この記事をご覧いただいている方のなかには、変形性ひざ関節症と診断されている方も多いかもしれません。
そのなかでも、以下のように感じている方は非常に多いと思います。
- 膝の痛みを早く治したい
- O脚やX脚の進行を抑制したい
- TKA(人工ひざ関節置換術)や骨切りを提案されたもののやりたくない
これらの願いを叶えるのが「エクソソーム」です。
当院のデータを算出したところ、膝エクソソームは60歳以上の男女に効果があることが分かっています。
60歳以上の膝の痛みを抱えている方は諦めずに、この記事を最後までご覧いただきたいと思います。
【目次】
当院では膝の再生医療治療に力を入れております。
少しでもご興味を持たれた方は、当院の再生医療治療ページをご覧になってみてください。
東京神田整形外科クリニック
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エクソソームの変形性ひざ関節症への効果
神林
まず、エクソソームについてお話していきたいと思います。
エクソソームは膝の痛みを治す効果があり、持続効果も期待できます。
今まで「膝の軟骨は再生されない」と元々言われていました。
しかし、エクソソームは、膝の軟骨を再生する(進行を抑制する)効果もあります。
そういった意味でも魅力的な治療の1つといえます。
変形性ひざ関節症は変形の程度により、以下のステージがあります。
- K-L2(軽度)
- K-L3(中等度)
- K-L4(重度)
このステージが上がるに伴って通常の治療成績がどんどん下がるという文献上のデータもあります。
このような状態にもエクソソームは治療効果があることが分かっています。
これらについても、後ほどデータを共有させていただきたいと思います。
エクソソームの60歳以上の膝の痛みに対する効果とは
田邊
結論として、60歳以上の膝の痛みはエクソソームで治ります。
先ほど、神林主任からステージが上がるに伴い治療成績が下がるというお話がありましたが、年齢も上がると治療は難しくなるでしょう。
これは膝に限らず全部に言えることであり、加齢に伴い、傷でもなんでも治りにくくなるかと思います。
膝の治療においても、やはり若いほうが再生医療も効果があり、加齢に伴い、治療も難しくなるでしょう。
今回は60歳を基準としたデータを確認し、治療効果があることが分かりました。
世の中に万能薬は一つも存在しません。
どんなに素晴らしい薬であっても、効果のある人もいれば、どうしても効果がない人もいます。
そのため、治療効果があったかどうかの比率がデータにおいて重要になってきます。
当院のデータだと17名中16名がResponder(効果あり)という結果でした。
これはつまり、94%の方にエクソソームの治療効果があったということであり、60歳以上の方が当院へ受診された場合に「94%の確率であなたの膝の痛みは治ります」とお伝えできるということになります。
加齢に伴い治療が難しくなる2つの理由とエクソソームの効果
田邊
なぜ加齢に伴い治療が難しくなるのかというと以下のような理由が挙げられます。
- 進行して重症化している状況が多い
- 加齢に伴い治癒能力が低くなっている
これらが高齢である場合に治癒できないといわれる要因となっているわけです。
当院で使用しているプレミアムエクソソームは、これら2つの状況でも改善しています。
結局のところ60歳以上の方で自身の血液や脂肪を取ってきても、治癒能力は高くありません。
しかし、当院の使用しているプレミアムエクソソームは、0歳の臍帯由来のエクソソームであり、高い治療効果があります。
また、有効成分の数の多さも特徴であり、プレミアムエクソソームの場合、含有量は30億個/ml(従来の含有量は1890万個/ml)です。
これらの特徴からも分かるように、若くて質の高いものを大量に膝に投与することがポイントといえるでしょう。
その治療をとおして以下の効果がみられるということになります。
- 膝の痛みを改善する
- 炎症が抑えられる
- 膝の軟骨が再生する
エクソソームを用いた治療法としては、膝の関節に直接投与したり、全身に症状がある人に全身投与したりなどがあります。
今回の60歳以上の方のデータでも、エクソソームを用いたこれらの治療を複合的に行っているというのも特徴としてありました。
データから見える60歳以上の方の膝の痛みに対するエクソソームの効果
神林
今回のデータは、プレミアムエクソソームを6V投与終了した17名のデータを集計したものになります。
内訳は以下になります。
- K-L2(軽度)は64歳の方が1名
- K-L3(中等度)は60~78歳(平均67.4歳)の方が9名
- K-L4(重度)は65~82歳(平均73.1歳)の方が7名
この内訳を見ても分かるように、やはり70歳代後半になってくるとK-L4(重度)が多いといえます。
図1
これは国際基準のKOOS(膝関節評価スコア)の痛みを抜粋した算出データです。(図1)
治療前は42.9だったのが、6V投与後には66.6と、段階的に大幅な改善が見られています。
だいたい「いつも痛い」「週1回痛い」という方が多いのですが、1~2段階改善しているというデータになっています。
「週1回」が「月1回」の痛みになっただとか、「ある程度痛い」まで抑えることができたという状態です。
田邊
データを確認するうえでは、偶然的にスコアが良くなっているプラセボといわれるタイプではないか確認する必要があります。
プラセボの場合だと、良くなったり、悪くなったりするため、データにばらつきが見られてきます。
しかし、今回のように経時的に毎回良くなっているのは、確実に治療効果があるということがいえます。
神林
やはり6V終わっても上がっているということは、7~8V継続するなど治療を継続することもすごく良いということですね。
田邊
そうですね。
複数回治療を行うことが極めて重要だといえるデータといえます。
たとえば、他の病院で何か治療を提案されるときに、「とりあえず1回やってみたら?」と話す医師は治療経験が少ない医師だと思います。
1回の治療だと、どれだけ良い薬でも、5~10%の改善にとどまる場合が多いでしょう。
やはり、繰り返し治療を行っていくことで、修復が行われていきます。
今回の膝の治療に関しても、軟骨の修復まで目指すのであれば、ある程度の回数の治療を行わないと修復は望めないかと思います。
現時点では、最低でも片膝6回投与することが重要です。
今回のデータを見ると、今後の予想としては10回~12回というように治療回数の目安が増えるのではないかと思います。
これに関しては今後のデータを見ながら、一番良い治療方法を考えていきたいと思います。
エクソソームの持続効果について
神林
エクソソームの効果として持続効果についても、皆さんが気になる部分ではないかと思います。
エクソソームは幹細胞から抽出しているため、幹細胞と似たデータが期待できます。
理論上としては、1~2年効果が持続するのは確実でしょう。
この持続効果において、大事になってくる要素として以下があります。
- 体型
- 年齢
自分で変えられるのは「体型」であり、減量がとても大事になってきます。
方法としては以下があります。
- 毎日の食事を管理する
- 運動のプロと一緒に運動プログラムを遂行する
理学療法士と一緒に減量することが、再生医療の持続効果を高める最大の秘訣です。
この部分が一番ご自身で注力できる部分ではないかと思います。
再生医療を高めるだけでなく、自分の膝を守り将来健康体でいるための秘訣でもあります。
減量に関しても、必ず医療機関で治療することが再生医療・リハビリテーションで重要になります。
田邊
「エクソソームの効果はどれくらい持続するのか?」という質問をよくいただくものの、これは10~20年経たないと分からない部分です。
しかし、エクソソームの効果は「一生もの」と表現しても良いでしょう。
どういうことかというと、エクソソームの治療は従来の治療とは違い、修復しているためです。
図2
横軸が年齢で、縦軸が膝の状態になります。(図2)
当然若いうちは膝の状態は良いでしょう。
20歳がピークとして、事故とかも起こさなければ40歳くらいまでは良いかと思います。
しかし、加齢に伴い、膝の状態は少しずつ落ちてきます。
図の0の状態は膝が全く機能しなくなるといった状態と仮定します。
皆さんは大体、グラフのように落ちてきたあたりで当院に受診されるかと思います。
もし、60歳の時にエクソソーム治療を受けたとすると、落ちていたカーブが1度上方にいきます。
図3
そのあと、またカーブが下がりはしますが、治療をしなかった場合のカーブとの差は一生持ちます。(図3)
加齢に伴い治療しなかった場合と同じ膝の状態になるタイミングはきますが、何もしなかった場合に比べてタイミングは遅いです。
そのため、同じ膝の状態になるタイミングまでが持続期間と表現しても良いかもしれません。
ただし、カーブ自体はグラフを見ても分かるように、何もしなかった場合のグラフとの差は一生続くため、一生ものということになります。
まとめ
神林
今回は「膝エクソソームは60歳以上の膝の痛みを治せるか」のテーマでエクソソーム治療について詳しくお話しました。
・エクソソームには膝の軟骨は再生する(進行を抑制する)効果がある
- 当院のデータで60歳以上でエクソソーム治療を受けた方で94%の方に治療効果があった
- 加齢に伴い膝治療が難しくなるのは、進行による重症化や治癒力の低下が背景にあるため
- エクソソーム治療は最低でも片膝6回投与することが重要
- エクソソーム治療の効果は一生もの
今回の内容は、60歳以上で膝の痛みを悩んでいる方にとって朗報だったのではないかと思います。
冒頭でお伝えしたように、60歳以上であったとしても諦めなくて良いと考えています。
今回のお話から、治療効果の高いものを選択する重要性をご理解いただけたのではないかと思います。
進行を抑制するのも大事ですが、まずは早期に膝の痛みを治してあげることが心身にとっても大事なことです。
それに関しては、膝の治療を専門で行っている当院で、無料で行っているカウンセリングを受けにご来院いただけたらと思います。
K-L2(軽度)・3(中等度)・4(重度)のどれに関しても効果を認めていますので、まずはご相談いただけたらと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました。
これからも膝に関する情報を一生懸命配信していきますので、膝痛開放ブログのチェックをお願いいたします。
膝専門YouTubeチャンネルでも配信していますので、ぜひチャンネル登録もよろしくお願いいたします。
質問がある方は、コメント欄よりメッセージをください。
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当院では膝の再生医療治療に力を入れております。
少しでもご興味を持たれた方は、当院の再生医療治療ページをご覧になってみてください。
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