【57歳の膝痛に悩む男性】1000億個エクソソーム治療を受けた感想④
皆さんこんにちは、東京神田整形外科クリニック診療部長、膝治療責任者の神林です。この記事は、エクソソーム治療を受ける患者のKさんに対して行ったインタビューをもとにしています。
Kさんの左膝に対する1000億のエクソソーム治療の経過と効果について詳述しており、エクソソーム治療の有効性と安全性、さらには治療の継続的重要性についても触れています。
前回の記事はこちら
【57歳の膝痛に悩む男性】1000億個エクソソーム治療を受けた感想③
【目次】
当院では膝の再生医療治療に力を入れております。
少しでもご興味を持たれた方は、当院の再生医療治療ページをご覧になってみてください。
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はじめに
理学療法士 神林
本日はスペシャルゲストとして、1000億のエクソソームモニターのKさんにお越しいただきました。
写真1
Kさんは左の変形性膝関節症と診断されており、1000億のエクソソームを左膝に注入している方です。
現在、左膝に3回目のエクソソームの注射が終わりましたので、今の膝の症状について教えていただきたいと思います。 それでは、いかがですか?
Kさん
最初は、正座やあぐらをしばらく取った後、立ち上がった後すぐに動き出せなかったのが、今はもうすっと動けるようになりました。
そういった意味の違和感というのは、ほぼなくなったような感じです。
理学療法士 神林
日常生活で違和感がなくなるということも非常に大事だと思いますが、痛みについてはどうでしょうか?
Kさん
元々痛みに関してはあまりなかったので、痛みが大きく軽くなったという感じはないですが、それでも階段の登り降りの際のごく軽い痛みは明らかに軽くなっています。
今はもう階段を降りる際に少し感じるかなというぐらいです。
理学療法士 神林
一番違和感が取れた、痛みがなくなったと感じる動作は何ですか?
Kさん
しゃがみ込む時と、それから正座していたところから立ち上がった際です。
それが一番大きな違いかなと思います。
理学療法士 神林
一番最初に来ていただいた時は、膝を曲げる時に違和感があったり、引っかかる感じがあったりするとおっしゃっていました。
しかし、そういった症状が改善されてくることで、立ち上がりの時や椅子に座る動作、階段を登る動作、膝を曲げ伸ばしする動作についても非常に良くなっていると考えています。
そこで、違和感を0が全くない、10が耐え難い違和感や痛みという尺度で表すと、今はどのくらいですか?
Kさん
今は完全に1で、0に近づいているというような感じです。
0に近い1という表現ですかね。
理学療法士 神林
前回お聞きした時に1から2という風におっしゃっていましたが、だいぶ0に近くなってきているのではないかと考えています。
これから4回目の注射、5回目の注射、6回目の注射と続けて、膝関節にエクソソームを暴露させる期間を増やし、膝関節の痛みを和らげ、炎症を抑え、軟骨を再生すること、それに持続効果を高めることが非常に大切になってくると思います。
エクソソームや再生医療に関しては、複数回投与が非常に大事と言われています。
そこで皆さんが気を付けなければならないのは、6回注射した時にどこかの時点で副作用が出る方もいるということです。
ごくまれですが、注射による腫れや痛みが出ることがあります。 その点についてはどうですか?
Kさん
いや、それは一切ないですね。 注射直後は注入した感じのプクっとした腫れはありますが、それも1日で治ります。
腫れや痛みが続いたことは一切ないです。
理学療法士 神林
結論から言うと、Kさんに関しても1000億のエクソソームは非常に有効です。
Kさんは元々右の変形性膝関節症という診断も受けていて、それに対してはプレミアムエクソソームという30億のエクソソームを右膝にも投与しながら、左膝には1000億のエクソソームの治療を継続しています。
現在の右膝の症状はいかがですか?
Kさん
右も立ち上がりの際の違和感やこわばり感が主だったのですが、それはもうほぼなくなり、階段を登り降りする際の膝裏の軽い痛みはまだ少し残っていますが、気になるようなものではないです。
エクソソーム治療の概要
理学療法士 神林
皆さんが疑問に思うことですが、エクソソームの数が議論されています。
私たちは元々スタンダードエクソソームとして1890万個という含有量の製剤から始めました。
治療の成績が良いということで30億個に増やし、現在は1000億個という治療を確立しています。
Kさんにお聞きしたいのは、30億のエクソソームと1000億のエクソソームの違いや主観的な違いを感じることはありますか?
Kさん
左は前十字靭帯の手術をして元々膝が緩い状態でしたが、右はそうではありませんでした。
右と左の状況が違うので少し難しいですが、印象としては1000億個の方が早く効果が現れたかなと思います。
理学療法士 神林
治療前と1回投与後のデータでは、1000億の方が良いのではないかと考えています。
モニターの患者さんを通じて様々なデータを集計していますので、そのデータを皆さんにも公開しようと思っています。
1000億のエクソソームはほぼ認められていないことと、有効性が非常に高いこと、安全性も担保されていることから、重篤な副作用や入院が必要な感染症などの心配もないと考えています。
KOOS(膝関節評価スコア)を用いた評価
理学療法士 神林
国際基準の評価スコアを用いて、Kさんの膝がどのくらい良くなっているか、初回の5月8日と今日の7月6日を比較して皆さんに共有しようと思います。
写真2
①膝の痛みの頻度は? 月に1~2回(変化なし)
②膝をひねったり回したりする時の痛みは? 全く痛くない(変化なし)
③完全に膝を伸ばす時の痛みは? 全く痛くない(変化なし)
④完全に膝を曲げる時の痛みは? 少し痛い→全く痛くない(1段階改善)
曲げる動作は階段の上り下りとも関連する負荷が一番高い動作と言われていますが、その上でもここが1段階改善しているということは、そのような動作が円滑に行われているということですね。
⑤平らな場所を歩く時の痛みは? 全く痛くない(変化なし)
⑥階段を上り下りするときの痛みは? 少し痛い→全く痛くない(1段階改善)
階段は負荷がいちばん高いと言われていますが、これが改善しているということは製剤が効いている、日常生活や運動が非常に活きていると考えられます。
⑦夜寝ている時の痛みは? 全く痛くない(変化なし)
⑧座っている時や横になっている時の痛みは? 少し痛い→全く痛くない(1段階改善)
⑨真っすぐ立っている時の痛みは? 全く痛くない(変化なし)
Kさんは最初から全体的に「全く痛くない」方にシフトしていますが、それでも1段階改善しているポイントが非常に多いと考えています。
日常生活で困っている動作も円滑に行えるようになってきたと捉えられると思います。
エクソソーム治療の効果と安全性
理学療法士 神林
1000億のエクソソームの有効性や安全性について、再度お伝えします。
エクソソームは0歳児の臍帯から幹細胞を取り出し、そこからエクソソームを膝関節に1000億個投与する治療法です。
従来のPRPやASC、幹細胞培養治療は今でも主流な治療ではありますが、変形性膝関節症は何十年もかけて膝の軟骨が摩耗してくる部分でもありますので、1回の投与だけではなかなか難しい治療法です。
骨の代謝も3ヶ月と言われていますので、少なくとも3ヶ月以上は膝関節に暴露させないと
いけないと考えています。
なので複数回投与することが非常に大切とされています。
また、エクソソームは0歳児の臍帯から取り出したものなので、老化因子(SASP)を最小限に抑えた治療法です。
老化細胞が全身に巡ると老化を進めてしまうと言われています。
変形性膝関節症は進行性病態と言われています。
老化と関連している病態だと言えますので、自分の血液や細胞を使う場合、年齢に比例して老化因子が含まれるため、老化因子が膝関節に入ってしまうと変形性膝関節症を進行させてしまう可能性があります。
私たちの使用しているエクソソームは株式会社フロンティアという会社より提供を受けています。
日本再生医療学会のガイダンスに基づいて作成されているので安全性が高く、有効性も確認されています。
私たちのデータでも副作用は少なく、治療持続性が高いことが確認されています。
持続性についても、1ヶ月後、3ヶ月後、6ヶ月後とKさんにもご協力いただき、情報交換をしていきたいと思います。
以上が私たちも信頼しているエクソソームの製剤です。
ご質問や不明な点はありますか?
Kさん
特にないです、大丈夫です。
理学療法士 神林
今回4回目の注射を左膝に行いますが、今のお気持ちをお聞かせください。
Kさん
あと4回、5回、6回と3回残っていますが、ランニングを続けられるように改善していければと思います。
期待は大きいです。
理学療法士 神林
膝の痛みが治ったからといって喜ぶ方もいますが、膝が痛いから何かできないという方が多いと思います。
医療従事者と患者さんとで目標を共有することが非常に大切です。
患者さんの目標を達成することが私たちの喜びでもあります。 Kさんのように膝関節が良くなることは素晴らしいことだと考えています。
4回目の注射も頑張りましょう。
1000億個のエクソソームの施術
写真3
実際の様子は動画内12:03あたりよりご覧いただけます。
治療後の歩行の様子
写真4
実際の様子は動画内12:22あたりよりご覧いただけます。
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